保育園の保育士求人の「残業ゼロ・無し」って本当?


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保育士の皆様。これから就職・転職を考えている保育士の方。保育園で働く上で気になる要素の一つが残業に関してだと思います。残業時間は園によっても差が出る部分でもあります。

  • 残業無し
  • 残業ゼロ

を謳う保育園の保育士求人をたまに見かけますよね。でも気になるのは、本当に残業はないの?ということだと思います。保育士の経験が長い人であれば、残業が無いなんて信じられないという人も多いと思います。また、残業はなくても持ち帰りの仕事はどうせあるんでしょという穿った見方が染み付いてしまっている方もいらっしゃるかもしれません。ただでさえ、保育士の求人は就職してから聞いていた話と違うということも多いので心配ですよね。残業なしと聞いていたのに普通に残業はあったという話は私のまわりでもたまに聞く話です。

先に書いておくと、個人的にはこの「残業ゼロ」「残業無し」という保育士求人にはかなり懐疑的です。その理由などについて紹介します。

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私が保育士求人の「残業ゼロ・無し」が本当ではないと思う理由

冒頭にも書いたとおり、私としては残業ゼロ」「残業無し」という保育士求人にはかなり懐疑的です。

それは、

  • 終わらなかった仕事はいつやるか
  • 急なトラブル対応などは一切ないのか

というこの2つの疑問があるためです。これにより、保育園において保育士の残業が完全にゼロというのはかなり難しいと感じています。これらについて説明します。

終わらなかった仕事はいつやるか

もちろん皆さんも御存知なことですが、保育士の仕事は園児の保育を行うことだけではありません。日々、月次、年次の書類の仕事や様々な行事の準備などがあります。保育園行事の準備は期日までに終わらせなければいけないですし、保育園に多い書類の仕事にも期限はあります。終わらなければそのままでまた来年やれば良いという仕事はあまりないはずです。

そうなると、仮に残業が無かったとして終わらなかった仕事はいつ誰がやるのかという問題があります。結局、終わらなかった仕事は残業で終わらせるというのが、保育園だけではなく多くの会社で行われている一般的な対応になると思います。もちろん、保育園が非常に効率よく運営されていて、仕事が終わらなかったことなんて一度も無いと言われてしまったらそれまでかもしれませんが。

「残業ゼロ」=「持ち帰りの仕事」「サービス残業」がある?

そう考えると残業ゼロというのは、実質的に持ち帰りの仕事があるとも考えられてしまいます。もしかしたら休憩時間も仕事をさせらるのかもしれません。先程も書きましたが、保育園において終わらなかった仕事、つまり、書類や行事の準備などは終わらないままで良いということはないはずです。

であれば、誰かがやる必要があるわけですが、残業時間が無いと基本的にそれらの仕事をやる時間はありません。後述しますが、たしかに保育園に常時保育士が充足している状態であれば、誰かが保育を抜けて書類や行事の準備をすすめることは可能です。

それでも、行事前などは多くの保育士に仕事の負荷が集中するので、保育士全員が100%残業をゼロにするというのはかなり難しいと思っています。そうなるとやはり、「持ち帰り」で仕事を終わらせるか「サービス残業」などで仕事を終わせているという疑惑も生まれてしまいます。

急なトラブル対応などは一切ないのか

もう一つ残業ゼロが本当でないと思う理由のひとつが、保育士によくある急なトラブル対応などです。

例えば、一番わかりやすい例でいうと「保護者の迎えが遅れてしまった」ということです。遅番の保育士は迎えがすべて終わって園児がいなくなって最後の閉めの作業を終わらせて退勤すると思いますが、保護者の迎えが遅れた場合は、保育士の退勤も後ろにずれ込むと思います。そうなったら当然、残業時間になるはずです。

保育士はこのような急なトラブルなどの対応もあるので、「残業ゼロ」と確実に言えるはずがないというのが私の意見になります。

保育園の求人に応募する際の面接の時に園長等に「本当に残業はゼロ」なのかと聞いてみてみると良いと思います。おそらく正直な人であれば「残業はほとんどゼロ」という答えが帰ってくると思います。ほとんどゼロというのはゼロではないということです。やはり保育士の仕事内容で完全に毎月残業がゼロと言い切れるはずはないと思います。仮に、過去そうであったとしても、今後もそうであるという保証はできないはずです。

本当に保育園が残業ゼロなのかを見極める方法は?

私は保育士求人の「残業ゼロ・無し」に対しては懐疑的ではありますが、世の中に残業ゼロの保育園がないとは言い切れないです。

保育園の保育士求人が本当に保育園が残業ゼロなのかを見極める方法はあるのでしょうか。

逆に、保育園が本当に残業をゼロにできる条件を考えてみます。

  • 常時保育士が充足している

という状態が基本的に必要になると思います。保育士が常時足りている状態であれば、誰かが保育を抜けて終わっていない書類仕事や行事の準備をすすめることができます。

それでも、やはり急なトラブル対応などは起こりうるので、やはり完全に残業ゼロにするというのはかなり難しいでしょう。

本当に、その保育園の残業がゼロかどうかを求人の応募前に見極めたいのであれば、保育園のこの点について知る必要があります。

  • 園児の定員人数に対して雇用されている保育士の人数などが充足しているかどうか
  • ノンコンタクトタイム等の作業時間が確保されているかどうか

などを確認することで、 本当に保育園が保育士の残業ゼロにする意識があるか どうかということを見極められると思います。ノンコンタクトタイムは保育士が保育から外れて別の仕事をするための時間のことになります。

「残業ゼロ」の求人より「持ち帰り無し」の求人がおすすめ

これらのことをまとめると、本当に保育園の残業がゼロかどうかを見極められないなら「残業あり」でも持ち帰りの仕事・サービス残業が無い保育園のほうが良いと私は考えます。

  • 本当に残業無し
  • 持ち帰りやサービス残業があるから勤怠上は残業ゼロ

これらの2つを応募前に見極められないのであれば「残業あり」の求人のほうが親切だと思いませんか?私はそう思ってしまいます。

持ち帰りの仕事やサービス残業はいくらやっても給料は増えませんが、残業であれば給料は支払われます。そのほうが私としては納得感があります。

加えて、サービス残業や持ち帰りの仕事がなく残業代をきちんと支払う保育園は、自然と残業時間が少なくなっていきます。保育園にとっても残業は割増賃金を支払う必要があるので、金銭的に効率が良いわけでは無いためです。あまりに残業が増えると、保育園が赤字になってしまうということもあるでしょう。結果的に、保育士の残業時間が減るような業務改善も進みやすい傾向があります。

なので、これから転職や就職を考えている保育士の皆様は、「残業ゼロ」の求人を探すよりも、確実に持ち帰りやサービス残業が無い求人を探すほうが懸命かもしれません。