保育園で働く保育士の皆様。
保育園で働いていて、このような不公平感を感じている方もいらっしゃると思います。実際に、すべてが公平な保育園というのは多くは無いでしょう。今回は、保育士が不公平と感じる保育園の特徴と不公平を感じた場合の対処法について紹介します。
不公平だと感じながら仕事をした経験があります
その経験が参考になればと思います
保育士が不公平と感じる保育園の特徴
まずは、保育士が不公平と感じる保育園の特徴についてを紹介します。
- 人事評価が適切に行われていない
- 昇給・賞与が全員一律
- 役職の手当が雀の涙
- 役職の手当が雀の涙
- 一部の人に仕事が集中している
- 声が大きい人が得をする
- 経験年数だけで決まる
これらについて詳細を説明していきます。
人事評価が適切に行われていない
人事評価とは、定期の昇給の査定や賞与の査定などに関わる評価になります。園長等の評価をする立場の人の保育士に対する評価が適切に行われていないと不公平感を感じるでしょう。園長のお気に入りや仲良しだけが評価されたり、などはよくあることと言えるかもしれません。
もちろん、現場で働いている保育士の目線と園長等の管理する立場の目線は異なるため、自分が評価されていないからと言ってそれだけで不公平だと非難をするのは間違いです。ただし、客観的に見てもあまりに適切に行われていないということも保育園で働く保育士には多いと思います。
昇給・賞与が全員一律
定期の昇給や賞与の査定などが全員一律で決まっているという保育園も保育士が不公平感を感じる保育園の特徴になります。全員一律というのは、公平のように感じるかもしれませんが、実は不公平を感じやすい仕組みです。
保育士の仕事は、どうしても組織で仕事をする以上、一生懸命働く人とそうでない人が出てきます。これはある程度は仕方が無いことです。その結果、当然、保育士の仕事の出来なども変わってくることになります。それなのに、昇給や賞与額が全員一律ということは、一生懸命働く人とそうでない人も同じ額の昇給や賞与の支給があるということです。
極端な話になりますが、欠勤ばかりする人とその人の分もカバーして一生懸命働いたという人がいた場合でも、同じ金額の昇給と賞与の支給があるということになります。これはとても不公平ですよね。たしかに、昇給賞与が上司の評価や査定によって決まるということは、前述したとおり、その評価が適切に行われていないと不公平感を感じますが、それと同様に、昇給・賞与が全員一律というのも不公平感を感じる要素になります。
役職の手当が雀の涙
保育園での保育士の仕事には、主任保育士、副主任保育士などの個別の役職が付与されていることも多いと思います。当然それらの役職は、名前だけのものではなく、追加の仕事や責任を負うことになります。保育士の場合は、今までの担任業務に加えてそれらの追加の仕事や責任を全うする必要があることが多いと思います。
それなのに、その役職の手当額があまりに少ないと、役職についた保育士が不公平感を感じることになります。当然そのような状況では、仕事も責任も増え、わざわざ役職なんて就きたくないという人が増えてしまうと思います。もし、役職についた場合には、仕事中に不公平感を感じるシーンも増えてしまうでしょう。
一部の人に仕事が集中している
一部の人に仕事が集中してしまっているという状況も保育士が不公平感を感じやすい特徴の一つになります。
例えば、
- ピアノが得意な人ばかりにピアノの担当が回ってくる
- 行事の準備などを一部の人間ばかりが負担している
- 自分以外が保育に入らず書類仕事が終わらない
というようなことです。
仕事が集中していて、かつ、人事評価などで査定もきちんとなされていて、それによって給料や昇進に反映しているのであればまだしも、ただ単に仕事が集中しているだけでは不公平感は強くなってしまうでしょう。
園長のお気に入りや差別がある
園長のお気に入りや仲の良さなどによって、仕事の内容や負担、昇給などに影響があるという保育園も不公平感が生まれやすいです。
園長の気分で、シフトを優遇したり、休暇の取得を優先したりなどです。園長のお気に入りや園長との仲の良さやは仕事の内容とは関係が無いので、差別されている保育士にとっては、どうしようも無いことも多いので、不満に繋がります。園長に気に入られるということも一つのスキルだと言えばそれまでかも知れませんが、頑張って仕事をしようと言うモチベーションは下がりますよね。
声が大きい人が得をする
続いて保育士が不公平感を感じやすい保育園の特徴でよくあるのが「声が大きい人が得をする」という仕組みになっている保育園です。園長等の上司に対して、声を上げたり・意見をした人が得をするという仕組みということです。
例えば、休暇の取得に関しては先に言った人が優先されたり、クラス担任や仕事内容の希望などについても、自分の意見や希望を積極的に伝えた人が優先されるということです。
もちろん、園長に対して声を上げる、意見をするということも保育士に必要な仕事のうちの一つとも考えられるので、それ自体は悪いことではありません。それでも、上司との関係性などで若手であったり、年が離れている人は声を出しにくかったり、意見をしにくいという人もいると思います。また、性格上、なかなか自分の意見を言い出しにくいという人もいると思います。あまりにも、声が大きい人ばかりの意見が採用されすぎてしまうのは不公平感を高める結果になってしまいます。
経験年数だけで決まる
昇給や役職、園での立ち位置などが経験年数だけで決まっていしまうようになっている保育園も不公平感を感じやすいです。
たしかに経験年数は保育士のスキルを判断するひとつの材料にはなりますが、それだけが全てではないということは間違いないです。当然、経験年数が長くても仕事面ではできる人できない人、やる人やらない人というのがが出てきます。
それなのに経験年数が多いだけで、立場、給料等も無条件で上となるという保育園の仕組みになっていると、自分のほうがたくさん仕事をしているのになんであの人の方が立場が上なんだということを感じるようになってしまいます。
保育士が不公平感を感じた場合の対処法
ここからは、保育士が不公平感を感じた場合の解決策について紹介します。
不公平で得をする立場を目指す
不公平を是正しようとしても、 一人の保育士という立場では組織を変えていくのはかなり難しい です。どんな組織であっても、複数の人が関わる以上は多少の不公平があることは当然で、ある程度はしょうがないこととも言えると思います。根本的な解決にはなりませんが、そうであればその不公平で得をする立場を目指すということも一つの対処法になります。
例えば、園長のお気に入りばかり優遇されるのであれば、園長に気に入られるように行動する、声が大きい人が得をするような環境であれば、積極的に希望や意見を伝えていくということです。
完全に公平な組織というのはないと思うので、まずはできる限りで自分が得をする立場に回るようにしましょう。
手を抜くことを覚える
続いての保育士が不公平感を感じた場合の解決策は「手を抜くことを覚える」ということです。
- 仕事が自分ばかりに集中している
- 役職で責任が重くなったけど給料は全然上がっていない
など、そういう不公平感に対しては「手を抜くことを覚える」のも有効な対処になります。
保育士の仕事において手を抜くというのは、
- 同僚などを頼ること
- 仕事を誰かに依頼する
- 要所要所で手を抜いて自分の負担を減らす
という対処になります。このようなことは、保育士としても必要なスキルの一つと言えると思います。保育園で保育士として長く働きたいのであれば、常に全力疾走で全部自分がやりますというわけにはいかない場面もあると思います。自分が手を抜いて働くことによって、自分の感じる負担が減ることで、不公平に対する納得感も出てくると思います。
また、自分が手を抜くことで回りが成長して、結果的に組織全体の効率がよくなるということもあります。特に責任感が強い人は、自分で抱えてしまいがちですが、良い意味で手を抜いてみましょう。
転職する
保育園であまりにも耐えられないひどい不公平があるようであれば、転職を検討するのも最後の手段になります。前述したような不公平で得する立場には今後絶対になれないという状況の方もいらっしゃると思います。
そういう場合は、やはり働く場所を変えて自分が評価されたり、より活き活きと活躍できる場所に転職したほうが良いということも少なくないです。
もちろん、完全に公平な保育園というものは存在しないので、転職する場合でも、やみくもに転職をするのではなく、不公平な部分以外の様々な側面でより良くなるような環境への転職を目指すようにしましょう。そうでないと、また同じような環境に転職してしまう場合もあります。
まとめ:保育士が不公平と感じる保育園の特徴と対処法
保育士が不公平と感じる保育園の特徴は以下のようなものです。心当たりがあるという方も多いかもしれません。
- 人事評価が適切に行われていない
- 昇給・賞与が全員一律
- 役職の手当が雀の涙
- 役職の手当が雀の涙
- 一部の人に仕事が集中している
- 声が大きい人が得をする
- 経験年数だけで決まる
保育士が不公平感を感じた場合の対処法としては以下のものを紹介しました。
- 不公平で得をする立場を目指す
- 手を抜くことを覚える
- 転職する
組織である以上、完全に公平な保育園というものは存在しないので、まずはできる限りで自分が得をする立場に回れるようにするのが良いかもしれません。