保育園で働く保育士の皆様。
今回は、保育士の先輩後輩の上下関係について、判断の仕方や新たな職場に就職した際の接し方について紹介します。
複数回の退職、転職経験があります
その経験が参考になればと思います
保育士の年齢と上下関係は一致しない
保育園で働く保育士の仕事に限ったことではありませんが、その人の年齢だけでは上下関係を判断することはできません。それは、年齢だけで保育士の経験年数などを判断することができないためです。
そのため、年齢は上だけど後輩、年齢は下だけど先輩ということもよくあります。また、保育士の場合は、それに加えて少々込み入った事情なども混ざるため余計に、上下関係を決めるのが難しいという事情があります。その事情などについてを紹介してきます。
保育士の年齢と上下関係が一致しない理由
ここからは、保育士の年齢と上下関係が一致しない理由について説明します。
学歴の違いがあるため
全国には様々な保育士養成学校があります。専門学校、短期大学、四年制大学などです。そのそれぞれによって、卒業までの年数が異なります。最短で2年〜4年かかるということになります。加えて、大学で保育士資格を取得した後に、大学院に進学するというようなケースもあるので、新卒で保育園に就職するまでに高校卒業から6年以上かかるという場合もあります。
これは、学歴の良い悪いという話ではなく、単に、例えば、専門学校を卒業してすぐ就職した保育士と4大卒の保育士とでは、保育士として働き始めた年齢に差が生まれるということです。そのため、同じ年齢で保育園で働いていたとしても、保育士としての経験年数は異なるということになります。
浪人、留年、休学などがあるため
学歴の違いと同じような話になりますが、仮にそれぞれの学歴は同じだったとしても、ストレートで就職しているとは限りません。浪人、留年、休学など様々な事情があるので、高校卒業後からストレートに就職しているとは限りません。
ブランクがある場合があるため
保育園で働く保育士の人のなかには、保育士として働いていない期間であるブランクがある人も多くいらっしゃいます。調査データなどはないので、正確な話はわかりませんが、肌感覚としては一般企業に勤める会社員よりも、ブランクがあるという人は多いイメージです。
これは、保育士の仕事が資格職であるということ、そして、昨今は特に保育士不足なので、ブランクがあっても再就職しやすいという事情があります。
保育士の仕事の期間にブランクがあるということは、仮に同じ年齢から保育園で働き始めているとしても、保育士としての経験年数は短くなります。そのため、保育士の年齢と上下関係が一致しないというケースが生まれます。
パート、正職員、派遣などの責任の違いのため
保育士の上下関係をさらにややこしくしてしまうのは、保育士の仕事には様々な雇用形態があるということです。
- パート保育士
- 正社員保育士
- 派遣保育士
などの雇用形態の違いになります。
雇用形態によって保育園内で役割や立場、責任が異なるということももちろんありますが、就業時間も異なる場合があります。また、これによって過去の保育士としての経験も異なってきます。
例えば、パート保育士として月40時間を10年間働いた人と正社員保育士としてフルタイムで10年間働いていた人が同じ立場になるのかというと、なんとも言えなくなってしまいます。
役職の有無による違いのため
保育園で働く保育士には様々な役職があります。
- 主任保育士
- 副主任保育士
- 専門リーダー
- 職務分野別リーダー
これらの役職の違いによって上下関係も異なります。役職によって責任の重さなども変わります。また、役職があるほうが上下関係が上とは一概には言えない場合があります。
異業種からの転職の場合もあるため
保育園で働いている保育士は、新卒からずっと保育士として働いているとは限りません。途中に保育士以外の仕事を挟んでいたり、最初は保育士として働かず、別の仕事をしたから保育士になったという場合もあります。
一般企業であれば、それでも社会人経験◯年目と一緒くたにされがちですが、保育士の場合は、保育の経験と社会人としての経験は別で考えられる場合も多いです。そのため、保育士の年齢と上下関係が一致しないというケースが生まれます。
結局、保育士の上下関係はどう決まる?
ここまで、保育士の年齢と上下関係が一致しない理由について説明しましたが、結局のところ、保育士の上下関係はどのように決まるのでしょうか。
実のところ、保育士の上下関係は結構あいまいである場合が多いです。
先程、紹介したように、保育士は様々な事情が重なっているために、上下関係を区別しにくいです。特に、新卒でその保育園でずっと働いているというわけではない、転職者の人同士の上下関係はとても曖昧になります。また、それぞれの保育園の文化によっても保育士同士の序列の決め方などが異なる場合も多いです。
結果的に、保育士経験年数、年齢や役職などの複合的な要素とお互いの雰囲気などで曖昧に上下関係が決まるということが多いです。
保育士経験年数で決まる
保育士の上下関係は、保育士の経験年数で決めるのが一番わかりやすいです。ただし、明確にお互いの経験年数がわかっているという場合にしか通用しないというデメリットがあります。お互いの認識にズレがあると、なんで〇〇さんは年下なのにタメ口で話しているんだろうというような誤解に繋がってしまうというリスクがあります。
年齢で決まる
先程書いているように、保育士の経験年数などはとても曖昧であるため、単に年齢で上下関係を判断するケースも多いです。特に年齢を重ねていくに連れて、上下関係は曖昧になっていくので、面倒なのでとりあえず年齢と雰囲気で決まっていくということも多いです。
雇用形態や役職で決まる
保育士においては、やはり、責任が重いという人が上下関係においても上になるという場合が多いです。雇用形態で言えば、正社員が上下関係でも上になりますし、そのなかでも役職があるほうが上になります。保育園での立場と上下関係が一致するので、仕事も円滑に進みやすいです。
ただし、雇用形態や役職で保育士の上下関係が決まると言っても、やはり年齢が上の人に対しては敬語を使って話しかけるという人が多いです。
先輩か後輩かわからない場合はどうしたら良い?
転職をして新たに就職した職場での上下関係や、敬語などの有無について迷っているという方もいらっしゃると思います。先輩か後輩かわからない場合はどのように接したら良いのでしょうか。
転職したばかりの初対面で、先程書いた、保育士経験年数の違いなどを判断するのは難しいと思います。そういう場合は、基本的には年齢もしくは役職が上であれば、後輩として接しておけば間違いありません。言葉遣いも敬語で喋っておけば間違いありません。先程も書いたように、それぞれの保育園の文化によっても保育士同士の序列の決め方などが異なる場合も多いです。
どちらにしても、新たな職場に転職をしたという場合は、保育士経験が短い後輩の人に対しても、その保育園のことを様々な教えてもらわなければ行けない立場になるので、とりあえず敬語で後輩の立場として接しておけば間違いないでしょう。
その後は、その職場での人間関係に慣れて来た後に、接し方を変えていけば良いと思います。
まとめ:保育士の先輩後輩の上下関係は年齢?経験年数で決まる?敬語はどうすれば?
今回は、保育士の先輩後輩の上下関係について、判断の仕方や新たな職場に就職した際の接し方について紹介しました。
保育士の上下関係は、保育士経験年数、年齢や役職などの複合的な要素とお互いの雰囲気などで曖昧に決まるということが多いです。また、それぞれの保育園の文化によっても保育士同士の序列の決め方などが異なる場合も多いです。お互いの認識にズレがあると、なんで〇〇さんは年下なのにタメ口で話しているんだろうというような誤解に繋がってしまうというリスクがあります。
どちらにしても、新たな職場に転職をしたという場合は、保育士経験が短い後輩の人に対しても、その保育園のことを様々な教えてもらわなければ行けない立場になるので、とりあえず敬語で後輩の立場として接しておけば間違いないでしょう。