保育ママ(家庭的保育事業)は儲かるか?現役保育士が調査してみた【給料・休み】

ページ内に広告が含まれています。

こんにちは。さえこ@ブラック脱出済み(プロフィール)です。ブラック幼稚園・保育園を脱出できました(^^)

私がブラック保育園を脱出するために培ったノウハウを完全無料で公開しています。

就職転職の際は、保育士向けの転職サイトを利用していました。

  • マイナビ保育士|全国の正社員・パート保育士の求人に対応しています。登録するとネット上での検索などでは見つからない非公開の人気のある高待遇の求人情報も得られます。 まずは求人情報を知りたいだけという方でもOKです!
  • ジョブメドレー保育士 | 全国対応でネット上から求人応募が可能です。すぐに転職するつもりはなくても、とりあえず登録して求人を見ることができます。自分のペースで転職をしたい人におすすめです(^^)
  • ヒトシア保育| ※全国の正社員・派遣・パート保育士の求人に対応しています。登録しないと得ることができない非公開の求人もたくさんあります。 求人数も多いのでとにかくたくさんの情報を得たいという人にもおすすめです。

紹介できる求人などに差があるため転職サイトは複数社に同時登録して併用がおすすめです。就職転職活動が不安な方はまずは簡単な相談目的での登録でも大丈夫です。

保育士の転職サイトは新卒の方や未経験の保育士の方、資格取得見込みの方でも利用可能です。


保育士の皆様。保育ママ(家庭的保育事業)という働き方をご存知ですか?

こんな疑問や悩み、不満はありませんか?
  • 保育ママって何?
  • 保育ママは儲かるの?
  • 大変じゃない?

今回は、保育ママ(家庭的保育事業)について調査してみました。もちろん、お金のためだけに保育ママ(家庭的保育事業)をしたいという人は少ないと思いますが、やはり継続して収入を得られる状況ではないと、事業として保育ママ(家庭的保育事業)を続けるのは難しいですよね。

結論から先に少し書くと、保育ママ(家庭的保育事業)は決して儲かるというような仕事ではないです。

ですが、少ない定員なので、ひとりひとりに寄り添った家庭的な保育を実施できるというメリットがありますが、その分重大な責任も必要な仕事になります。

この記事の信頼性
私は保育園、幼稚園、認定こども園で勤務した経験があります
保育ママに関しては、市区町村等の自治体の情報を参考にしています
その経験が参考になればと思います

保育ママ(家庭的保育事業)とは?

家庭的保育事業は市町村の認可を受けた家庭的保育事業者が保育者の自宅などで行う小規模な保育の事業です。地域によっては保育ママと呼ばれている場合があります。

基本的には3歳未満児が対象で、定員は5名以下となっています。1人の家庭的保育者(保育士)が子ども3人までの保育が可能で、家庭的保育補助者がいる場合にこども5人までを見ることができます。

主に待機児童などが多い地域で、新規の保育園を作るのが難しい場合の保育施設の代替として活用されています。子ども一人ひとりによりそった家庭的な保育の提供を行っています。保育者自身に就学前の子供がいないこと・看護介護を必要とする人がいないことが条件になっています。

利用基準は、保護者の方が就業していて「3号認定」の子どもが対象になります。利用料金は市町村によって異なりますが、保育所と同様で保護者の所得に応じた保育料となっています。

家庭的保育事業者は、基本的には保育士資格の保有が必要で、保育士資格を持っていない場合は、市区町村が実施する研修の受講が必要になっています。

また、保育ママ(家庭的保育事業)は、2015年にスタートした子ども・子育て支援新制度「地域型保育給付」の対象になっています。

条件 内容
許認可 市区町村が認可
保育料 市区町村が定める(保育所と同等)
定員 3人(家庭的保育補助者がいる場合は5人)
年齢 3歳未満

以下は例として東京都江戸川区の保育ママの就業条件になります。調査時点の情報になるので最新の情報は必ず市区町村に確認してください。

  • (1)乳児を育てた経験のある方(または、保育士・教員・助産師・保健師・看護師の資格がある方)
  • (2)健康な25歳~概ね55歳までの女性(55歳を超える場合にはご相談ください)
  • (3)日曜・祝日を除く、毎日午前7時30分~午後6時までの保育が可能な方
  • (4)保育室として6畳相当の部屋を確保できる方
  • (5)就学前のお子さんがいない方

また、すべての市区町村で保育ママ(家庭的保育事業)を募集しているわけではないので注意が必要です。

※参考https://www.city.edogawa.tokyo.jp/e048/kosodate/kosodate/hoiku/nitijou/mama/naritai.html

こんなひとは保育ママ(家庭的保育事業)はできない

市区町村によって多少基準はことなりますが、多くの市区町村では以下のような方は保育ママを実施するのは難しかもしれません。

  • 保育者自身に就学前の子供がいる場合
  • 看護介護を必要とする人がいる場合
  • 通風採光の良い保育環境の6畳以上の部屋が準備できない場合
  • ペットを飼っている場合
  • 他に仕事をしている場合

多くの市区町村ではこのような基準が定められていることがほとんどです。保育ママは自宅で保育をすることになるので、様々な制約があります。

保育ママ(家庭的保育事業)になる方法

市区町村によって多少異なりますが、おおまかに以下の手順で保育ママ(家庭的保育事業)を開始します。

  1. 住んでいる市区町村が保育ママ(家庭的保育事業)を実施しているかを確認する
    • 市区町村によっては需要がないため実施していない場合があります。
  2. 保育ママ(家庭的保育事業)を現在募集しているかを確認する
    • 保育ママ(家庭的保育事業)制度を実施していてもすでに定員が足りているため現在募集していない場合があります。
  3. 保育ママ(家庭的保育事業)の募集に応募する
    • 必要な書類や条件を揃えて自治体に申し込みます。面接などを行う場合もあります。
  4. 市区町村の実施する研修を受ける
  5. 保育を行う部屋の視察確認
  6. 市区町村より認定
  7. 市区町村より保育を受けたい方が紹介される
  8. 利用者と面談・面接を行う
  9. 利用決定

保育ママは定員は少ないですが、保育園と同等の機能を有することになるのでかなりしっかりとした手順があります。

当然、待機児童が出ていないエリアの場合は需要がないので保育ママになるのは難しいかもしれません。待機児童が多い市区町村でも、地域やエリアによっては需要がない場合は保育ママを実施するのは難しくなります。

あくまでも市区町村が認可ををする必要が利用が想定される児童がいないことには許可されないかもしれません。

保育ママ(家庭的保育事業)の一日の例

基本的には保育園でのスケジュールと変わりませんが、子供の年齢や体調などにあわせて保育ママ(家庭的保育事業)自身でさまざまな保育を提供します。

  1. 受け入れ
  2. 自由遊び
  3. おやつ
  4. 外遊び
  5. 昼食
  6. 午睡
  7. おやつ
  8. 自由遊び
  9. お迎え

保育ママ(家庭的保育事業)は休めない?

保育ママ(家庭的保育事業)は気軽に休めないというイメージもあるかもしれませんが、必ずしもそういうわけではないです。

以下は東京都北区の家庭福祉員(保育ママ(家庭的保育事業))の保育時間になります。

  • (1)土曜日、日曜日及び国民の祝日に関する法律に定める日
  • (2)年末年始(12月29日から1月3日まで)
  • (3)年次休暇(年20日)
  • (4)慶弔休暇
  • (5)夏季休暇(5日)

休暇がきちんと定められており、その期間は休むことができます。年次休暇・夏季休暇なども計画的に取得が可能です。

保育ママ(家庭的保育事業)には必ず、市区町村が定めた代替保育施設というものが用意されています。

保育ママ(家庭的保育事業)が休みの場合は、こどもは市区町村が定めた代替保育施設で預かることになっています。急な傷病の場合なども同様の方法で対処することが可能です。

ちなみに代替保育施設側は、代替保育施設になることで補助金を貰っているので、損をしているわけではありません。

保育ママ(家庭的保育事業)の保育行事は?

保育ママ(家庭的保育事業)の行事などは、独自に行うこともあります。ですが、一部の行事(運動会)などは人数の兼ね合いで、代替保育施設と合同に行う場合もあります。

保育ママ(家庭的保育事業)の給料は?

保育ママ(家庭的保育事業)が得られる収入は市区町村によってことなります。

基本的には、 保育料 + 市区町村からの補助金 が保育ママ(家庭的保育事業)の収入になります。

例えば、東京都江戸川区の場合は以下のような金額になっています。

  • 環境整備費 月額3万円(2人以上受託の場合には加算あり)
  • 保育補助費 月額乳児1人につき7万円
人数 月収
1人の場合 10万円
2人の場合 20万円
3人の場合 30万円(+加算)
4人の場合 40万円(+加算)
5人の場合 50万円(+加算)

年収は保育ママ一人の場合は、最大360万円になります。家庭的保育事業補助者をつければ最大600万円ですが、補助者への給料も必要となります。

収入は安定しない

定員の人数が必ず毎年割り当てられると決まっているわけではないので、場合によっては一人のみの保育になってしまう可能性もあります。

新規の保育施設ができれば、来年度からはもう必要ありませんということになってしまうリスクもあります。

保育室の整備費用なども一部補助してもらえることも多いですが、せっかく自宅の環境を保育ママ(家庭的保育事業)ができるように整備したのに、事業が継続できず急に収入がゼロになってしまうというリスクもあります。

労働時間も不安定で長い場合もある

保育ママ(家庭的保育事業)は基本的には延長保育にも対応しなければいけないです。家庭によって預ける時間がバラバラになりますが、すべての時間に保育を提供しなければいけません。

もちろん基本的には一人なので自分が常に保育を行う必要があります。つまり、一人で見ている場合は保育ママの就業時間が長くなってしまうこともがあります。もちろん、延長の保育料は払われますが雀の涙ほどです。

個人事業主になる

一見、定員が満たされれば給料は高いように見えますが、保育ママ(家庭的保育事業)は個人事業主になるので、国民保険料・国民年金などは自己負担になります。もちろん確定申告も自分で行って税金も自分で支払う必要があります。

当然、ボーナスもないので、年収はそこまで保育園に勤務する保育士とは変わらない結果となるかもしれません。

設備にかかる経費も自腹

家庭的保育事業に自宅を利用する場合でも、こどもを安全に保育できるようにするための設備を揃える必要があります。

市区町村によっては整備費用を補助してくれるところもありますが、基本的には自腹で整備する必要があります。

【まとめ】保育ママ(家庭的保育事業)は儲かる?

保育ママ(家庭的保育事業)は決して儲かる事業とは言えないです。3人のこどもを一人で保育することになるので、責任も重大です。

一方で自分の培ってききた経験を活かして、自分のやりかたでひとりひとりによりそった保育をすることができるのが魅力だと思います。

基本的に一人で保育園の機能を運営することになるので、責任がかなり重大です。

そう考えるとその責任や能力に見合った収入が貰えるかと言うと少し疑問ではあります。もちろん収入に関しては自治体によるところになると思うので、保育ママが稼げる自治体もあるかもしれませんので、そこはきちんとした下調べが必要です。