保育園で働く保育士に皆様。
保育園の保護者の方と接するのが怖いと感じてしまうこともあると思います。自分に非があることもあれば、なかばクレームのような形で責められてしまっている場合もあると思います。保育園に子どもを預ける保護者の方も、不安なことは多くあると思うので、どうしてもきつい言い方をされてしまうこともあると思います。
そのような経験があったり、現在の保護者との対話で怖いと思ってしまっている、保育士の方向けに保育園の保護者が怖いという保育士の対策と考え方を紹介します。
園で保護者の対応に悩んだ経験があります
その経験が参考になればと思います
保育園の保護者が怖いという保育士の対策
まずは、保育園の保護者が怖いという保育士ができる対策について紹介します。
「保育」に詳しくなろう
保育園の保護者が怖いという保育士ができる対策で一番大切なことは、「保育」に詳しくなるということです。
自分が保育について詳しいと、保護者の方が言っていることが正しいのか、それとも、間違っているのかということを自分で判断することができるようになります。保護者の方が言っていることが間違っていたとして、実際に反論するかどうかは別ですが、自分のなかで自分は間違っていないんだということを理解した上で接することで、相手への恐怖心も少なくなると思います。
まずは「保育所保育指針」について改めて学び直すこと
保育所保育指針には、なんのために保育園というものがあって、保育園や保育士はどうあるべきかという指針の根本が書かれています。
保育所保育指針は、保育所保育の基本となる考え方や保育のねらい及び内容など保育の実施に関わる事項と、これに関連する運営に関する事項について定めたものである。
つまり、保育所保育指針には、保育園の運営者はもとい、保育士が保育をする上で基本とすべき考え方などが記載されています。 「保育」の知識のなかには、これと言った正解がないものも多くあります。 でも、その根本を知っていることで、複数の選択肢があるということも含めて、自分のなかに落とし込むことができるでしょう。
怖いと思う保護者と向き合うことになった際に、ひとつの対応の基準として機能することができるということです。また、保育所保育指針は定期的に改定されるので、常に最新のものをキャッチアップしておくと良いでしょう。
保育園の制度や方針も知ろう
保育園の制度そのものや、勤めている園の方針についても理解を深めることはとても重要です。
園の方針を知っておかないと、保護者の方からのクレームのような形になった際に、園としてどうあるべきか・どうすべきかということをきちんと回答ができなくなってしまいます。うちの園はそういう方針ですと言えるのと、ちょっと園で相談してみますと毎回話を濁しているようだと、相手への説得力も異なってきます。
また、保育園の制度を理解しておくということもとても大切です。私も保護者の方と接するなかで温度感が高くなってきた際に「こっちは金払っているんだよ!」と言われたことがあります。保護者の方でも理解していない人が多いですが、保護者の皆さんが払っている保育料というのは全体に占める割合のほんの一部で、ほとんがが国や自治体からの補助金で成り立っています。しかも、幼児に関しては無償化されています。もちろん、その方は深く考えず威圧するために言っただけだと思いますが、保育園の制度や園の方針をきちんと知っておくと、謝罪すべきこと・謝罪せずに突き通すべきことの基準がわかると思います。
園長や主任を頼る
何かトラブルやクレームなどがあった場合は、自分だけで抱え込まずに園長や主任保育士などにしっかりと相談していくことも重要です。前述した「保育に詳しくなる」というのは、短期間で実現できることではないと思います。そのため、園長や主任の意見をしっかりと取り入れることで、自信を持って保護者の方と対話ができると思います。もちろん、状況によっては、直接、園長や主任に対応してもらうというのも良いと思います。
怖い保護者を避ける
可能であれば、保育園としての最低限のコミュニケーションを除いて、なるべくその怖い保護者と関わらないようにするということも、自分自身を守るために必要な選択肢の一つです。もちろんそのためには、保護者の方が言っていることが間違っている、ということを自分のなか、園の方針として明らかにする必要があります。自分に非がある状態で保護者を避けてしまったら、それは逃げているということなので、保育士としてはあまりよくない対応になってしまいます。自分や園に非がない、非があったとしても修正対応ができているという前提で、なるべく怖い保護者を避けるというのは悪いことではないと思います。
怖い保護者と積極的に関わる
前項とは逆で、怖い保護者と積極的に関わっていくということも、事態を変えていくためには必要な手段になると思います。保育園の制度や園の方針をしっかりと理解して保育に詳しくなった上で、その怖いと思う保護者の方と積極的に向き合っていくということです。対話の回数を増やしていくことで、信頼感も増え、お互いの考え方などが通じやすくなります。
保育園の保護者が怖いという保育士の考え方
ここからは、保育園の保護者が怖いという保育士におすすめの考え方を紹介します。
自分に自信を持つこと、持てるように努力すること
保育園の保護者が怖いという保育士におすすめの考え方は、自分に自信を持って対応するということです。自信をもって保護者の方と対話することができれば、相手の見方も対応も変わってきます。
そのためにはやはり「保育」に詳しくなるということがとても有効です。保護者の方が言っていることが正しいのか、間違っているのか、子どものためにはなにが良いのか、どのような選択肢があるのかということを自分で判断することができるようになります。
自分に自信がないとどうしても後手後手の対応となってしまい、保護者の方にも不安を抱かせるきっかけになってしまいます。保護者の方も不安を解消するためにきつい言い方になってしまうこともあるでしょう。そうなると、自分自信もそのことが「怖い」と感じるきっかけになってしまうことになります。
やはり、保育士として自分に自信が持てるように努力すること、自分に自信を持つことがとても有効です。
保護者が別のことで怒っていることもあるということを知る
保護者が別のことで怒っていることもあるということを知るということもとても大切です。
保護者の目線からすると、それまでのたくさんのことが積み重なって、最後の些細なことのタイミングで怒っているということもあります。保育士の目線では、なんでそんなどうでもよいことで怒っているのかと思うかもしれませんが、 もしかしたらそれまでにたくさんの不信感をつのらせてしまう出来事があった のかもしれません。このような場合は、全体を通していままでのことを振り返ることで、問題の解決の糸口が見つかる場合もあります。
正解がない、わからないこともある
保育士の仕事の中には、どうすべきかという正解がなかったり、わからないということも実際多くあると思います。子どものためにしたことであっても保護者から見たらよく思われないということもなかにはあるでしょう。
また、振り返って、あの時にこうしておけばよかったと思うこともあるかもしれませんが、それは仮定の話で本当に正解だったかどうかもわからないこともあります。そのため、保護者に言われてしまったことなど、あまり考えすぎるのも良くないでしょう。
まとめ:保育園の保護者が怖いという保育士の対策と考え方。
今回は、保護者が怖いという経験があったり、現在の保護者との対話で怖いと思ってしまっている、保育士の方向けに保育園の保護者が怖いという保育士の対策と考え方を紹介しました。
保育園の保護者が怖いという保育士の対策は以下のような内容を紹介しました。
- 「保育」に詳しくなろう
- 園長や主任を頼る
- 怖い保護者を避ける
- 怖い保護者と積極的に関わる
保育園の保護者が怖いという保育士の考え方として以下の内容を紹介しました。
- 自分に自信を持つこと、持てるように努力すること
- 保護者が別のことで怒っていることもあるということを知る
- 正解がない、わからないこともある
自分に自信がないとどうしても後手後手の対応となってしまい、保護者の方にも不安を抱かせるきっかけになってしまいます。保護者が怖いと感じてしまう方は、やはり「保育」に詳しくなり、自分に自信を持って対応することが有効です。