保育園で働いている保育士の方。園長や施設長の方。
今回は、保育園の書類等や担当の行事の期限を守らない保育士への対処法について紹介します。保育士が仕事の期限を守らないのは、本人の問題である場合もありますが、園の問題であることも多いです。
その経験が参考になればと思います
保育士が保育園の書類等や担当の行事の期限を守れないはあるある?
保育園で働いている保育士が提出物である書類や担当している行事の作業の期限などを守れないというのは、結構あるあるだと思います。
期限を守れないことがある理由は後述しますが、やはり、保育園という性質上、毎日園児が来て色々なことが巻き起こるということがあるので、どうしても、書類や行事などの仕事は、後回しになりがちです。
良い保育園であれば、ノンコンタクトタイムといって、書類業務の時間を取ってくれる場合もありますが、そうでないと、合間をぬって時間を作っていくことになりますが、それも仕事量の多さや人手不足で難しいということが多いでしょう。
保育士が保育園の書類等や担当の行事の期限を守れない理由
まずは、保育園で働く保育士が類等や担当の行事の期限を守れないよくある理由を紹介します。
期限を守らなくてい良い雰囲気がある
特定の個人だけではなく、期限を守らない保育士が多いというような保育園においては、期限を守らなくて良いというような雰囲気や文化が出来てしまっている可能性があります。みんな守らないから自分も守らなくても良い、守れなくても注意されないから、気にしないというような雰囲気です。
個人の性格の問題
期限は絶対に守るという性格の人もいれば、どうしても期限を守れないという性格の人もいます。こればっかりは、なかなか改善するのは難しいかもしれません。
単に忘れていた、情報共有や伝達ミス
保育士が期限を守らないよくある理由の一つに、単に忘れてしまっていたり、情報共有ができておらず、期限があるということ自体や期限の日を知らなかったという場合もあります。
優先順位をわかっていない
保育士が期限を守れないのは、仕事の優先順位をわかっていないという場合もあります。他の優先度が低い仕事に集中してしまっていたり、自分がやりたい、こだわりたいことを優先して、期限がある大事な仕事を後回しにしてしまうというようなことです。
仕事量が多い、書類をする時間が取れない
保育士個人の抱えている仕事量が多いとどうしても、期限に間に合わないということが出てしまいます。同じ仕事量であっても、仕事が遅い人や早い人もいるので、期限に間に合わないということが出てきていしまいます。
また、日々の保育の仕事に手一杯で集中して書類仕事等をする時間が取れていないという場合も、期限に間に合わなくなってしまう場合があります。
残業が出来ない
保育園によっては、残業することを禁止しているという場合もあると思います。行事などによって一時的に仕事量が増えてしまっている状態で、残業が出来ない、禁止されていることによって、期限がある仕事を終わらせられないというケースもあります。
自分は期限を守れているのに他の人が守れていないのはおかしい?
保育園で働く保育士のなかには、自分はきっちり期限などを守って仕事をしているのに、他の同僚が期限を守っていないのを見て理不尽に感じてしまっているという方もいらっしゃると思います。
たしかに、期限があるものは、期限を守ってもらいたいですし、なかには、その人が期限を守らないことで、自分の担当にも遅れが発生してしまうという場合もあります。
ただし、先ほど紹介したように期限を守れていないのには、様々な理由があるため、自分は期限を守れているのに他の人が守れていないからといって、頭ごなしに批判をするというのは難しいです。
人それぞれ、能力も仕事量、責任の範囲、貰っている給料も異なるため、一概に自分は期限を守れているのに他の人が守れていないのはおかしいとは言い切れないでしょう。
期限を守れないのは、上司、保育園の責任でもある
誰かが期限を守れないというのは、その人本人の責任ももちろんありますが、上司や保育園の責任でもあります。
先ほども書いたように、保育園に期限を守らなくてい良い雰囲気があるのであれば、それを正さなければいけないですし、その人に与えられている仕事量が多いのであれば、それを是正するのは上司の役目になります。また、その人の能力不足や性格の問題であるのであれば、評価制度等によって給与の査定に反映をするということも必要です。
それらのことをもしやっていないのであれば、期限を守れていない個人だけの責任とは言い切れないです。
もし、同僚が期限を守らないという場合は、保育園全体やその同僚の上司の問題でもあるので、個人でその同僚を責める前に、保育園としての問題として改善を図る方が懸命でしょう。
保育士が期限を守らないことへのデメリット
保育園において、保育士が担当の仕事の期限等を守らないということには、組織全体としても大きなデメリットがあります。
他の職員の仕事が遅れてしまう場合も
ある保育士が書類等や担当の行事の期限を守らないと、他の保育士の仕事も遅れてしまう場合があります。
特に行事の準備などの仕事は、ある作業が終わっていないと、次の後続する仕事に取りかかれないというようなものもあると思います。
保育園の人間関係などを揺るがす問題に発展してしまう可能性があります。
保護者や自治体、関係各所に迷惑をかける
保育園の書類や行事の準備の仕事などは、保育園を利用する保護者の方に渡したり、役所等の関係各所に提出するものなどもあります。
これらの書類がきちんと期限を守られていないという場合は、保育園内だけの問題ではなくなってしまいます。保護者に迷惑をかけるということは、保育園の評判を落としてしまうということにもなりかねないです。自治体等に提出する書類の場合は、最悪の場合は、きちんとした補助金の交付などを受けれなくなってしまうということにもなりかねないです。
これらは、保育園の収益である運営費などにも大きく関係するので、最終的には、保育園の存続を揺るがす問題にもなる可能性があります。
保育園の書類等や担当の行事の期限を守らない保育士への対処法
ここからは、本題である保育園の書類等や担当の行事の期限を守らない保育士への対処法について紹介します。
人の性格は簡単には変わらない
保育園において、書類や行事の期限を守らないという保育士への対処の際にまず理解しておくべきことは、人の性格は簡単には変わらないということです。
期限をつい、うっかり忘れてしまうような人に対して、単にそのことを改善しろといってもなかなか改善することは難しいです。人の性格はこれまでの何十年の人生で築いてきたものなので、少し注意したくらいでは、改善できないこともあります。
もちろん、だからといって、期限を守らない保育士に対してなにも注意をしなくても良いというわけではありません。何も対処しないと、他の職員も「あの人は期限を守っていないけど何も注意をうけていない」と感じるので、同じように自分も期限は守らなくてよいかと考える人が出てきてしまいます。そうすると、期限を守らなくて良い雰囲気の職場が出来上がってしまいます。
重要な期限がある仕事に関してリマインドやアナウンスをする
面倒ですが、重要な期限がある仕事に関してリマインドやアナウンスをするということは、有効な対処法の一つです。
朝会や職員会議の場で「〇〇までに〇〇を終わらせてください」というように、重要な期限がある仕事に関して、各職員や担当者にリマインドしてあげましょう。もし、期限を守らない特定の保育士がいる場合は、その人個人に毎回一言伝えるということも有効です。
それだけでも、「単に忘れていた」というようなミスを減らすことが出来ます。
本当に重要な期限がある仕事は締切に余裕を持つ
自分が締め切りを設定できる立場であれば、本当に重要な期限がある仕事は締切に余裕を持たせておくというのも一つの対処法になります。そうしておけば、仮に締め切りを過ぎてしまっても、まだ間にあるという状況にはなります。今日、明日中には絶対に終わらせてというように、期限を伸ばすことができます。
ただし、締切に余裕があるということ職員が知ってしまうと、これまたなぁなぁに期限を取り扱われてしまう場合もあるので、頻繁に締め切りに余裕を持たせてしまったり、締め切りに余裕があるということを色々な人に言いふらさないように注意が必要になります。
期限を守らないことに対して毎回、注意や確認する
何回言っても期限を守らない、守れないという人はいます。そうなると、注意する側も諦めてしまいますが、それは良くないです。前述した通り、期限を守らない保育士に対してなにも注意や対処をしないと、他の職員も自分も守らなくても良いやと考えてしまうためです。
そうならないために、面倒ですが、期限が過ぎていることに対して、毎回、理由を聞き、注意を行うようにしましょう。面倒ですが、期限を守る職場の雰囲気を作る ためには、必要なことになります。
仕事の優先順位を教える、指導する
保育士が保育園の書類等や担当の行事の期限を守れない理由にも書きましたが、なかには、仕事の優先順位を理解していない人がいる場合もあります。重要度や優先順位が低い仕事を先にやってしまっていたり、そちらばかりに力を入れてしまっているような場合です。
もし、重要度や優先順位が低い仕事を先にやってしまっている保育士がいたら、その仕事は後回しで良いということを理由と一緒に説明をしてあげましょう。
仕事量の調整をする
期限を守れないというのは、性格の問題もありますが、仕事量の問題であることもあります。その人ができる仕事量のキャパを超えてしまった場合は、どうやっても期限に間に合わない仕事というのが出てきてしまいます。
保育園で働く保育士の場合は、少し保育から離れて書類仕事などに集中できるような ノンコンタクトタイム などを意識的に増やしてあげるということが有効です。また、その職員それぞれの特性などを踏まえて、書類や行事の担当の割り振り直すというような対処もできるでしょう。
残業を許可する
普段、残業等を禁止している保育園であるなら、一時的に残業を許可するというのも選択肢の一つになります。どうしても、園全体の仕事量が増えてしまうと、期限を守れなくなってしまう人が出てくるというのは仕方が無いことです。一時的に残業を許可できれば、その時間に仕事を終わらせることが出来ます。
評価や査定をきちんと行う
前項では、期限が守れない保育士に対して「仕事量を調整する」ということを書きましたが、仕事量のキャパというのは人それぞれです。毎回、仕事が遅い人の仕事量が少なくなり、仕事が早い人の仕事量が多くなるということが生まれます。
そうなると、職員の間で不公平感が生まれてしまいます。言ってしまえば、仕事が出来ない人が優遇されて、できる人がどんどん負担が増えていくというような状況になってしまうためです。結果的に、なかにはわざと手を抜いて仕事をするという人が出てきてしまいます。
この不公平感を解消するためには、評価や査定をきちんと行うということが重要です。きちんと期限を守って、期限を守れない人のサポートまでしている保育士の昇給や賞与の査定を高いものにし、そうではない保育士の査定を低くするということです。
また、きちんと評価や査定をすることで、賞与や昇給が悪くなるから期限は守ろうと保育士も考えるので、そういった意味でも効果のある対処法になります。
まとめ:保育園の書類等や担当の行事の期限を守らない保育士への対処法
今回は、保育園の書類等や担当の行事の期限を守らない保育士への対処法について紹介しました。
保育士が仕事の期限を守らないのは、本人の問題である場合もありますが、園の問題であることも多いです。もし、同僚になかなか期限を守れないという人がいるのであれば、まずは、園全体の問題として解決策を考える必要があります。個人を攻撃するだけでは、根本的な解決になりません。
自分が園長等の管理職の立場であるのであれば、保育士が期限を守れるような環境を作っていくということも必要になるでしょう。