保育園で働く保育士の皆様。
保育園は女性が多い職場で、多かれ少なかれ「派閥」というものが存在するかもしれません。保育園で働く保育士の派閥はそれぞれの保育士の働きやすさにも大きく影響を与えてしまうこともあります。
今回は、派閥などの複雑な人間関係に巻き込まれてしまった際の対処法などを紹介します。
派閥のある園で苦労した経験があります
その経験が参考になればと思います
保育園で働く保育士の派閥はある?
まずはタイトルの結論になりますが、保育園で働く保育士には、規模は別として派閥が存在することがあります。
小さいものであれば「誰々と誰々は仲が良い」という程度のものですが、大きくなると内部的に〇〇派というような言い方が存在する状態になっていることもあると思います。
保育園で働く保育士の派閥はそれぞれの保育士の働きやすさにも大きく影響を与えてしまうこともあります。
保育園は女性が多い職場というのも派閥が生まれる一因?
言うまでも無いですが、保育園で働く保育士には女性が圧倒的に多いです。
保育園で働く保育士の性別ごとの割合は、「平成30年度「保育人材」に関するアンケート調査の結果について」(2019年1月7日公表)独立行政法人福祉医療機構によると以下のようになっています。
- 女性保育士:95.8%
- 男性保育士:4.0%
※(出典)「平成30年度「保育人材」に関するアンケート調査の結果について」(2019年1月7日公表)独立行政法人福祉医療機構https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/190107_No007_detail.pdf
女性は男性と比較しても、一人で行動するということは少なく、誰か友達などとと群れて行動することが多いと言われれています。その結果として同じ組織でも、人間関係の派閥があることも少なくないです。もちろん男性が多い職場でも派閥のような人間関係が生まれることはありますが、女性が多い保育士の職場はそれとはまた違った雰囲気の派閥の人間関係が生まれることも少なくないです。
派閥は全体の雰囲気で形成される
実際に自分から「私が派閥のリーダーです」なんて言う人は稀です。逆に「私は誰々派閥です!」というように派閥に属している人が宣言することもあまり無いです。
もちろん、あまりにもひどい状態の組織だと、はっきりした派閥があってどちら側に所属するのかを周囲に確認されるということもあるかもしれません。ただ、子どもの命を預かる保育園という職場においては、明確に敵対した派閥があるとしたら非常に危険な状態の保育園になってしまっていると思います。クラスの垣根を超えて活動する時間帯も多いので、子どもの情報がきちんと園全体で共有されていないということはトラブルのもとになります。派閥があることによって、人間関係が断絶されてしまっていると、そのようなトラブルに繋がりやすいです。
そのため、たいていの保育園の保育士の派閥は、なんとなく保育園の組織の全体的な空気感で形成されていることが多いです。
例えば、割と保育園で声が大きい二人の人間関係があまり芳しくないとします。とある保育園の行事などのルール決めでその二人の意見が割れた場合に、他の保育士はどちらの案が良いか意見を出すことになると思います。そういったことが繰り返されると、なんとなく当人達や周りの人達のなかに、「あの人はいつも自分を支持してくれる」「あの人はいつも反対ばかりする」というような雰囲気が生まれてくると思います。
保育園の保育士の派閥ははっきりしたものではなくこのように、組織の雰囲気として存在するものになります。
保育園で派閥に巻き込まれたときの対処法
最後に、保育園で働く保育士が派閥などの複雑な人間関係に巻き込まれてしまった際の対処法について解説します。
基本的には自分が得をすることを考える
保育園で派閥に巻き込まれたときの対処法の基本的な方針は、「自分が得することを考える」ということです。自分が得することを考えると書くと、自己中心的だと思うかもしれませんが、派閥があるような状態になってしまっている以上は、自分が我慢するということは望ましくないでしょう。
本当に自分だけが居心地が良く、得をするという状態は他の人にとっては都合が悪いので、結局回り回って自分にとっても都合が悪くなります。退職者が出てしまったり、逆に居心地が悪くなってしまったりなどです。
基本的には、保育園に勤める保育士は全員が気持ちよく働けているという状態がとても効率がよく、自分にとっても得になります。離職者がでなければ、保育園に慣れている保育士ばかりになるので、より効率よく働くことができます。
また、自分が得をするということは長期的な視点もとても大切です。
たしかにより権力や影響力が大きい派閥の味方になれば、一時的には自分がよりよい立場で働くことができるかもしれません。ただ、その人もその派閥もずっと存在し続けるとは限りません。万が一派閥の立場が逆転した場合に、今度は自分の立場がより悪くなってしまい、働きにくくなります。
そのため、短期的ではなく長期的な視点で自分が得をするということを考えることが重要です。
必ずしもどちらかの派閥に所属する必要はない
また、保育園で派閥に巻き込まれたときの対処法として挙げられることは、必ずしもどちらかの派閥に所属する必要は無いということです。両方の派閥に良い顔をするということも、人間関係をうまく築いていくには悪くない方法だと思います。もちろん、八方美人は両方の派閥の人から嫌われてしまうリスクもあるので注意が必要です。
先程も書いたように保育園の派閥は、雰囲気や空気感で存在していることも多いので、知らないフリをしてどちらの人ともうまくやっていくということも良いかもしれません。自分や周囲がより気持ちよく働くことができる人間関係の状態を目指すということも保育士に必要なスキルと言うこともできると思います。
また、その場合は「陰口に乗らない」ということも重要です。誰かの陰口に乗るということは、同じ派閥の人間だと公言しているのと同様になります。派閥間の悪口などを聞かされたときは、聞くことに徹して、自分は当たり障りのないことだけを言うと良いでしょう。
派閥闘争がひどい場合は転職も視野に入れる
先程も書きましたが、保育園であまりにも大きな派閥が存在するということは、保育士の仕事にも大きな影響が出てしまうことがあります。同僚の保育士との意思疎通がうまくいかないことは、保育園において様々なトラブルに繋がることもあります。そのことは子どもたちはもちろん、自分自身にもなにかマイナスなことが起きる場合もあります。例えば、保護者からのクレームに繋がったりなどです。
保育園の保育士の派閥の人間関係が仕事にも大きな影響を与えるようなあまりにもひどいようなものであれば、転職も視野に入れたほうがよいかもしれません。派閥が存在せず、人間関係が良い保育園というのは、いくらでもあるので、状況を打開したければ、自分自身が置かれている環境を変えるのが最善です。
まとめ:保育園で働く保育士に派閥ってある?複雑な人間関係の対処法!
今回は、派閥などの複雑な人間関係に巻き込まれてしまった際の対処法などを紹介しました。対処法をまとめると以下のようになります。
- 基本的には自分が得をすることを考える
- 必ずしもどちらかの派閥に所属する必要はない
- 派閥闘争がひどい場合は転職も視野に入れる
人間関係の改善などは、そう簡単にいくものであはありません。自分や周囲がより気持ちよく働くことができる人間関係の状態を目指すということも保育士に必要なスキルと言うこともできると思います。また、派閥によって人間関係の状況があまりにもひどい状態であれば、転職をも視野に入れて行動しましょう。