東京都の保育士処遇改善の内容まとめ。転職サイト利用推奨!

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こんにちは。さえこ@ブラック脱出済み(プロフィール)です。ブラック幼稚園・保育園を脱出できました(^^)

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東京都内では、保育士の大量退職が相次いでいると言われています。大量退職とは一度に複数人以上の保育士が退職することです。背景には保育士不足で他にもいまより確実に良い条件で働くところがあるということだと思います。他に働くところがなければ、退職をするのも躊躇しますが、他に働くところがあるのであれば、退職することに抵抗はないはずです。特に近年増えている処遇改善などの保育士の給与改善は政府が出した要件を保育園側が満たさない限りは保育士に支給されません。つまり、保育園がちゃんとしていなければ保育士の給料は低いままになってしまいます。

東京都は保育士の給料は日本一高いはずですが、まだまだ待遇が低くブラックな保育園もあるということです。そんな東京では、多くの市区町村で保育園などの保育施設に勤める保育士・保育従事者に対して家賃補助(保育士宿舎借り上げ社宅制度)や独自の処遇改善補助による給与上乗せなどの処遇改善を実施しています。

東京都で保育士の転職求人を探すおすすめの方法や東京都で保育士として働くメリットや家賃補助(保育士宿舎借り上げ支援事業)や給与上乗せなどの処遇改善の詳細、東京都の保育士事情、東京都の保育士の平均年収・平均給料、東京都の保育士の平均年齢などを紹介します。

東京都の保育士の処遇改善の内容は?

東京都では保育士不足の解消のために様々な保育士の処遇改善を実施しています。ここで説明しているのは東京都で実施している保育士の処遇改善策になります。これに加えてそれぞれの市区町村で追加の補助や条件などのルールを設定している場合があります。また、現状すべての保育施設が処遇改善を実施しているわけではありません。各施設が処遇改善を行うに当たっては、給与規程、就業規程の改正等が必要で、処遇改善の実施が遅れていたりする場合があるようです。

※ 参考『保育人材確保の取組について』http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/smph/kodomo/hoiku/jinzaikakuho_torikumi.html

東京都保育士等キャリアアップ補助金

東京都は平成27年度(2015年度)より職位や勤務年数に応じて給与が上がる制度を導入している保育施設の運営事業者に、保育士1人当たり、平均2万3千円の給与の補助を実施しています。その制度が平成29年度(2017年度)よりさらに拡充され、保育士1人当たり、平均4万4千円に補助額を上げました。

保育士等が保育の専門性を高めながら、やりがいを持って働くことができるよう、保育士等のキャリアアップに向けた取組に要する費用の一部を補助することにより、保育サービスの質の向上を図ります。
 【補助対象施設・事業】
 認可保育所、認証保育所、認定こども園、家庭的保育事業(国制度及び都制度)、
 小規模保育事業、居宅訪問型保育事業、事業所内保育事業、定期利用保育事業、
 病児保育事業
 【補助要件】
 1 キャリアパス要件(全施設・事業)
 2 福祉サービス第三者評価(認可保育所、認証保育所、認定こども園)
 3 財務情報等の公表(全施設・事業)
   ⇒平成29年度からホームページ等で情報公開
 4 モデル賃金等のホームページでの情報公開(全施設・事業)
 5 非常勤職員の賃金改善(全施設・事業)
 ※区市町村が事業者に対して補助を実施した場合に、東京都から区市町村へ補助
  (ただし、社会福祉法人立等認可保育所に対しては、都が直接補助)

保育従事職員資格取得支援事業補助

保育施設に勤務している保育士が保育士資格を取得する際にかかった受講料などの経費を保育施設を通して補助を受けることができます。保育補助などで勤務をしていてこれから保育士の資格も取ろうと考えている方におすすめの制度です。補助を受けるには、保育施設のある市区町村が補助を実施している必要があります。

保育施設に勤務する、または保育施設に勤務を予定する者が、保育士資格を取得する際に、その経費の一部を補助する事業です。

【受講料等】 
 指定保育士養成施設卒業による資格取得(施設在勤)
 保育士資格取得特例制度による資格取得(施設在勤)
 幼稚園教諭免許を活用した資格取得(施設在勤)  
 通常試験による資格取得(施設在勤)          
 通常試験による資格取得(保育施設に勤務予定)   
【代替職員経費】
  6,390円/日・・・(通常試験による資格取得は対象外)
【補助条件】
 受講料・代替職員経費・・・保育士資格取得後1年間保育所等に勤務すること。

 ※区市町村が事業者に対して補助を実施した場合に、東京都から区市町村へ補助

未就学児をもつ潜在保育士に対する保育所復帰支援事業(貸付)

保育士が子育てなどで離職していたり、育児休業をしていた場合に、職場復帰のために保育所などへのお子さんの入所費用音一部の貸付を行っています。2年間保育士として勤務することで、返還が免除されます。

潜在保育士等が保育所等への復帰にあたり、当該保育士の子供を保育所等へ入所させた場合に、その保育料の一部について貸付けを行う。
 【貸付上限額】 
 保育料の半額で月額27,000円上限
 (貸付期間は保育士が勤務する期間(最長1年間貸付))
 【貸付条件】
 週20時間以上保育士として勤務すること 等
 (1)対象施設又は事業に新たに勤務する保育士、
 (2)対象施設又は事業に雇用され産後休暇又は育児休業から復帰する保育士等
 【返還免除規定】
 当該保育士が保育所等において、引き続き2年以上勤務すること 等

潜在保育士の再就職支援事業(貸付)

過去に保育士として保育施設に勤務していたが今は辞めてしまった潜在保育士に対して、再度保育施設に保育士として勤務する場合に、就職準備金の貸付を行っています。2年間保育士として勤務することで、返還が免除されます。

潜在保育士が保育所等へ勤務することが決定した場合に、就職準備金の貸付けを行う。

 【貸付上限額】 
 40万円以内(再就職に必要な経費等を一人一回限り)
 【貸付条件】
 週20時間以上保育士として勤務すること 等
 (1)保育士登録後1年以上経過した者又は保育士登録を行われてからの期間が1年未満の者のうち、養成施設の卒業もしくは保育士試験の合格から1年以上経過した者
 (2)対象施設又は事業を離職後1年以上経過した又は勤務経験のない者 等
 【返還免除規定】
 当該保育士が保育所等において、引き続き2年以上勤務すること 等

 ※東京都社会福祉協議会において、実施(東京都からの補助を活用)

未就学児をもつ保育士の子供の預かり支援事業利用料金の一部貸付け(貸付)

未就学児をもつ保育士が勤務時間が遅かったり、または、早かったりするなどで預け先がない場合にベビーシッターなどを利用した場合の費用の貸付を行っています。2年間保育士として勤務することで、返還が免除されます。

保育士宿舎借り上げ制度

東京都では、保育園が従業員である保育士の宿舎(賃貸)を借り上げた場合に、その一分の費用を負担する保育士宿舎借り上げ制度が多くの自治体で実施されています。

保育士宿舎借り上げ制度の詳細は以下の記事で解説しています。

また、東京都の各市区町村の実施状況に関しては、以下の記事で紹介しています。

東京都の処遇改善制度等を利用する際の注意事項

東京都で保育士として働く際に恩恵を受けられる可能性がある制度を紹介しましたが、利用をする際には注意点もあります。

制度に関しては就職転職前の確認が大切

前述したような保育士向けの補助や制度などは、自分で申し込むものもありますが、多くが保育園を通して申し込まれるものになっています。保育園が市区町村や都などに対して申し込む形です。

要は、就業する保育園側が「うちはその制度は申込ない!」と言ってしまえば、保育士として制度の恩恵を受けられないことになってしまいます。もちろん、働く保育士にとってメリットのある制度であれば申し込んであげたいという保育園は多いとは思いますが、制度を利用するのに条件が設けられていて、それをクリアすることができないという場合もあります。

また、単に、面倒くさいという理由や、よく情報を知らないという理由で相手にしてくれない保育園もあるかもしれません。

例えば「東京都保育士等キャリアアップ補助金」を例にすると、以下の5点が条件になっています。

  • 1 キャリアパス要件(全施設・事業)
  • 2 福祉サービス第三者評価(認可保育所、認証保育所、認定こども園)
  • 3 財務情報等の公表(全施設・事業)
  • 4 モデル賃金等のホームページでの情報公開(全施設・事業)
  • 5 非常勤職員の賃金改善(全施設・事業)

このような条件を 保育園が クリアできない場合は、いくら保育士として保育園で働いていたとしても補助金を含めた給料を受け取ることはできません。就業してから、他の保育園で働いている保育士が利用できる制度や貰っている補助金などを受けられれないということに気づいてしまっても、もう後戻りはできません。また、転職をしなければいけないです。

なので、就職転職をする際に、東京都や各市区町村が実施している保育士向けの制度についてよく調べ、就業を検討している保育園ではそのような状況になっているかを事前にきちんと確認することが大切です。ただ、転職活動をしているとなかなか踏み込んで聞けないこともあると思うので、そこをしっかりコンサルタントに聞いてもらうために、保育士転職サイトの活用をおすすめしています。

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東京都の保育士の求人転職事情はどうなっている?

【データで見る】東京都の保育士の平均給与や時給

▼東京都の保育士の平均給与▼

保育士 平均月給 最高月給 最低額
正職員 24.7万円 27.3万円 22.2万円
保育士 平均時給 最高時給 最低時給
パート・バイト 1,315円 1,393円 1,238円

【ジョブメドレー保育士】より

東京都の保育士事情は?

ここでは東京都の保育士事情について、公開されているデータなどをまとめてみました。就職や転職時の参考にしてみてください。

東京都では、平成29年4月1日時点で、保育サービス利用児童数はが過去最大の16,003人増で、277,708人に上りました。待機児童数は都内であわせて8,586人になっています。これは女性の就労意欲の向上や、都内における子育て世代の増加の影響があると言われています。保育需要の増加に伴い、都内では新設の保育園が次々とオープンしているため、保育士の需要も高まっています。厚生労働省によると、2017年10月の保育士の有効求人倍率(原数値)は5.99倍と6倍に迫っています。これは、1人の保育士に6件の求人がある状態で、保育士の採用が追いついていない状況になっています。
保育士の立場で考えると求人が選び放題という状況であり、高待遇の求人を選びやすい状況にもなっています。

東京都の市区町村別の保育士の求人数の比率は?

東京都内の区の保育士の求人数の比率を表したグラフになります。

東京都の市区町村別の保育士の求人数の比率

市区町村 求人数
世田谷区 198 件
大田区 194 件
練馬区 188 件
板橋区 151 件
足立区 150 件
杉並区 147 件
江東区 142 件
港区 117 件
豊島区 111 件
中野区 109 件
品川区 107 件
江戸川区 102 件
葛飾区 99 件
北区 80 件
文京区 76 件
目黒区 73 件
新宿区 72 件
中央区 63 件
台東区 61 件
墨田区 55 件
渋谷区 55 件
千代田区 31 件
荒川区 27 件

【保育士バンク】より (2018年11月時点)

東京都内では、さいたま市・川口市が保育士の求人が多くなっています。
他の求人が少ないエリアでも、4月の新学期前などの時期には転職の求人が増加する傾向にあります。

東京都の保育士の求人の雇用形態の割合は?

以下は東京都の保育士の求人の雇用形態の割合を表したグラフになります。

東京都の保育士の求人の雇用形態の割合

雇用形態 求人件数
正職員 1530 件
パート 465 件
派遣 307 件

東京都の保育士の求人の施設形態の割合は?

以下は東京都の保育士の求人の施設形態の割合を表したグラフになります。

東京都の保育士の求人の施設形態の割合

施設形態 求人件数
保育園 1922 件
幼稚園 299 件
院内保育室 17 件
企業内保育園 1 件

東京都の保育士の有効求人倍率は?

有効求人倍率 東京都 全国
保育士有効求人倍率 5.68 2.34
全職業有効求人倍率 1.28 1.41

※「厚生労働省職業安定業務統計」平成28年11月時点 より

東京都の保育士の有効求人倍率は5.68倍で全国の保育士の有効求人倍率の平均と比較するとかなり高くなっています。保育士自体が全職業の有効求人倍率と比較するとかなり高い状態で、全国的に保育士が不足していることがわかります。
5.68倍の有効求人倍率とは、求職している保育士ひとりに対して5.68件の求人があるということになります。倍率が高いほど保育士はよりよい求人を選ぶことができます。

東京都の保育士の平均年収・給料・ボーナスは?

保育士 東京都平均 全国平均 全国平均との差
保育士平均年収 397.6万円 342.1万円 +55.5万円
保育士平均月収 26.9万円 22.9万円 +4.0万円
保育士平均賞与(ボーナス) 74.8万円 66.2万円 +8.6万円

※厚生労働省の賃金構造基本統計調査の統計データ 2017年(平成29年)より

東京都の保育士の年収は全国平均よりも55.5万円も高い状況になっています。

東京都の保育士の平均年齢は?

保育士 東京都 全国平均 全国平均との差
保育士平均年齢 35.1歳 35.8歳 +0.7歳
保育士勤続年数 6.9年 7.7年 -0.8年

※厚生労働省の賃金構造基本統計調査の統計データ 2017年(平成29年)より

東京都の保育士の平均年齢は全国平均と比べると0.7歳高い36.5歳となっています。勤続年数は全国平均と比べてやや短い6.9年です。

東京都の保育士の労働時間・残業時間は?

保育士労働時間 東京都 全国平均 全国平均との差
保育士労働時間 169時間 171時間 -2時間
保育士残業時間 3時間 4時間 -1時間

※厚生労働省の賃金構造基本統計調査の統計データ 2017年(平成29年)より

東京都の保育士の労働時間は全国平均と比べて少ない169時間となっています。残業時間は全国平均と比較して少し少ない結果になっています。
しかしながら、この統計にはサービス残業や持ち帰り残業の時間は含まれておらず実態が反映されているとは考えられないので、参考程度に捉えてください。

東京都の保育士の人数は?

保育士 人数
東京都で勤務している保育士の人数 23,630人

※厚生労働省の賃金構造基本統計調査の統計データ 2017年(平成29年)より

東京都の保育所数・待機児童数は?

東京都 2017/4/1
保育所数 3,536箇所
保育定員総数 261,955人
申込み児童数 262,300人
利用児童数 253,564人
待機児童数 8,586人
隠れ待機児童数 19,150人

※ 厚生労働省「保育所等関連状況取りまとめ(平成29年4月1日)」より
「隠れ待機児童」とは、希望した認可保育所などに入れないにもかかわらず、国や自治体での待機児童のカウントに入っていない児童のことで「潜在的な待機児童」とも呼ばれています。

東京都は待機児童数は8,586人で、日本で一番待機児童が多くなっています。もちろん待機児童数と隠れ待機児童数をあわせた数も全国ワースト1位になっています。
このことからこれからますます保育士の需要が高まっていく都道府県であるといえます。

東京都の住みたい街ランキングは?

転職する地域を選ぶには保育士の待遇だけではなく、住みやすさも大切だと思います。
以下はリクルートが運営する不動産ポータルサイトのSUUMO(スーモ)の東京都版 気になるランキング『あなたが県内で住みたい市郡は?』になります。

順位 駅名
1位 吉祥寺
2位 恵比寿
3位 池袋
4位 目黒
5位 品川
6位 中野
7位 新宿
8位 立川
9位 荻窪
10位 中目黒

あこがれの街であらたな保育士生活をスタートさせるというのも良いと思います。

まとめ:東京都の保育士処遇改善をしっかりと利用して働く

処遇改善などの東京都や各市区町村が用意している制度がしっかりと利用できるか、きちんと活用できているのかは保育園次第という側面もあります。

東京都で保育士が転職を探したり、保育園の求人を探す場合は転職サイトへの登録がおすすめです。特に、この記事で挙げた保育士の支援制度などは、ころころルールに変更があったり、保育園によってさまざまなルールがある場合があります。確実に制度を利用したい場合は、転職エージェントに登録するのがおすすめです。

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