保育園で働く保育士の方。これから保育園で働くという方。
今回は、保育園で働く保育士の鍵当番について、よくあるトラブルや遅刻したらどうなってしまうのか、実際に鍵当番が遅刻してしまった事例などを紹介します。
その経験が参考になればと思います
保育園で働く保育士の鍵当番とは?
保育園等の保育施設に限ったことではありませんが、建物・施設があるということは、そこは通常、鍵がかかっているということになります。
保育園に入るために誰かがその鍵を解錠しなくてはいけません。また、保育園が閉まるときには、誰かが施錠を行う必要があります。
保育園においては、職員全員が鍵を持っているという状況は、防犯上の観点からもあまりよろしくないため、一部の人物が限られた数の鍵を管理している場合が多いです。そして、保育園の場合はシフトによって一番早く出勤する人、一番遅く出勤するが日々入れ替わるということが多いです。そのため、日々鍵を管理する「鍵当番」という呼ばれるような鍵を管理する役割が必要になります。
通常は、一番早く出勤する職員は鍵を持っていなければいけないですし、一番遅くに退勤する人も鍵を持っている必要があります。
保育施設という設備の観点からも、安全面・防犯面において、鍵の管理というのは非常に重要な役割になります。
保育園の鍵管理のよくあるトラブル
ここからは、保育園の鍵管理のよくあるトラブルについて紹介します。
鍵を持って帰るのを忘れてしまう
次の日が早番という場合で鍵を開ける必要があるときは、少なくとも前日に鍵を持って変える必要があります。そこで鍵を持って変えるのを忘れてしまうということになると、また退勤後に保育園に戻ったり、別の職員に連絡をとって鍵の所在などを確認するという対処が必要になります。
誰が鍵を持っているのかわからなくなる
冒頭にも書きましたが、保育園の場合は、前日の夜に保育園の鍵を閉めて帰る人と、翌日の朝に鍵を開けて出勤する人が別々である場合も多いです。保育園においては、複雑なシフト体制になっていることも多いので、このようなことはよくあると思います。そして、鍵を閉める遅番と鍵を開ける早番に該当する人は、少なくともそれぞれ2名以上がいるということになります。
保育園の鍵管理のルールなどにもよりますが、その2日間だけで考えても、少なくとも4名以上が鍵の管理に関わる可能性があるということになるので、今、誰が鍵を持っているのかということがわからなくなりやすいという問題点があります。
鍵自体を紛失してしまう
鍵をなくしてしまうという場合も当然あり得ることでしょう。鍵を紛失して見つからなくなってしまった場合は、鍵を交換せざるを得なくなってしまう場合もあります。
保育園の鍵当番の問題点。鍵当番が遅刻したらどうなる?
保育園で働く保育士の方であれば、鍵関連のトラブルでヒヤッとした経験があるという方も多いと思います。例えば、鍵当番が遅刻等をしてしまって、開園時間に間に合わないという場合はどうなってしまうのでしょうか。
通常は別の誰かが対処する
保育士の配置基準の関係上、少なくとも2人以上の保育士が一番早いシフトで出勤するということになっていると思います。つまり、どちらか一方の鍵当番が遅刻してしまったとしても、もう一方の保育士が鍵を持っていたり、鍵を持っている別の職員等に連絡をすることで、鍵が開けられず開園ができないという状況が回避されることが多いです。
最悪の場合、園児を規定の時間に受け入れできない
鍵を持っているその他の職員にも連絡がつかないという場合は、最悪の場合は、保育園を開園できないということになります。物理的に保育園が開かないので、保護者と園児は、その場で待たされるということになります。当然、保護者の方も出勤ができないという状況になります。当然、大きな事故として取り扱われ、クレームなども寄せられることになると思います。
保育園の場合は、鍵だけがあれば良いという問題でもない
加えて、保育園の場合は、鍵さえ開けることができれば問題が起きないというわけでもありません。もし、早番の2人の保育士のうち、1人が遅刻等をして、シフトの時間に訪れなかった場合、保育士は1人しかいないということになります。その状態で園児の受け入れの時間を迎えた場合、保育士1人で園児を受け入れるという状況が生まれてしまいかねないです。
国が定める保育士の配置基準においても、安全上の観点から、保育士は最低2名以上が必要とされているので、安全ではない状況になるということになります。もし、そのような状況で万が一事故などが起きてしまった場合、遅刻した保育士の責任なのでしょうか。それとも、一人で受け入れた保育士の責任になるのでしょうか。
いずれにしても、保育園の場合は、鍵だけがあれば良いという問題ではないので、注意が必要です。
実際に鍵当番が遅刻してしまった事例
柏市内の公立保育園において、本来午前7時00分に開所のところ、出勤した職員が鍵を持っておらず、開所時間が遅れる事態となりました。
11月13日(月曜日)、柏市立しこだ保育園において、本来であれば午前6時50分に玄関を開け、午前7時から園児の受け入れを行うべきところを、鍵を持った職員が到着し玄関を開けたのが午前7時25分となりました。
午前7時25分までに、13組20人の園児及び保護者が登園されましたが、門を開けることはできたため、園児については園庭でお預かりし、保護者はそれぞれの職場へ出勤していただきました。
※引用・参考「公立保育園の開所遅延について(令和5年11月14日発表)」https://www.city.kashiwa.lg.jp/koho/pressrelease/r5houdou/11gatsu/r05111401.html
保育園で働く保育士の鍵当番のトラブルの対処法
実際に鍵当番が遅刻してしまった事例の中では、以下の内容が対処法として紹介されていました。
職員のシフト管理を徹底します。
玄関を開ける職員が鍵を忘れることがないよう、周知徹底します。
鍵を開ける担当の職員が、鍵を忘れても開所時間に間に合うように、余裕を持って鍵の有無を確認する等のルール作りを行います。
その他、職員が鍵を忘れても玄関を開けることができるような方策について早急に検討のうえ、対応します。
※引用・参考「公立保育園の開所遅延について(令和5年11月14日発表)」https://www.city.kashiwa.lg.jp/koho/pressrelease/r5houdou/11gatsu/r05111401.html
人間が鍵の管理に関わるという関係上、どんなに注意をしていたとしても、人為的なミスが起きてしまうということは避けられないかもしれません。ですが、適切な対処をすることで、鍵関連のトラブルを減らすということは可能だと思います。
保育園で働く保育士の方は、自分が当事者にならないように、あらためて保育園の鍵の管理について見直してみると良いかもしれません。
まとめ:保育園で働く保育士の鍵当番とは?遅刻したらどうなる?
今回は、保育園で働く保育士の鍵当番について、よくあるトラブルや遅刻したらどうなってしまうのか、実際に鍵当番が遅刻してしまった事例などを紹介しました。
保育施設という設備の観点からも、安全面・防犯面において、鍵の管理というのは非常に重要な役割になります。鍵関連のトラブルを起こしてしまうと、最悪の場合、園児を規定の時間に受け入れできないということが起きてしまいます。
保育園の場合は、鍵だけがあれば良いという問題ではないので、その点も注意が必要ではあります。
人間が鍵の管理に関わるという関係上、どんなに注意をしていたとしても、人為的なミスが起きてしまうということは避けられないかもしれません。ですが、適切な対処をすることで、鍵関連のトラブルを減らすということは可能だと思います。
保育園で働く保育士の方は、自分が当事者にならないように、あらためて保育園の鍵の管理について見直してみると良いかもしれません。