これから保育士になるという方や、保育士を目指すかどうか迷っているという方。
今回は、保育士はコスパが悪い職業なのか、コスパの良い部分と悪い部分を紹介して考察してみました。
その経験が参考になればと思います
そもそも職業におけるコスパって何?
そもそも職業におけるコスパとはなんなんでしょうか。
- 給与待遇
- 労働時間
- 仕事内容(やりがいや楽しさ)
- 責任
- 就業のしやすさ
といような様々な要素を踏まえて、コストパフォーマンスが優れているかどうかという異なると思います。もちろん、人によっても基準やそれぞれの考え方が異なるということもあるでしょう。
保育士がコスパの悪い職業だと言われる理由
ここからは、保育士がコスパの悪い職業だと言われる主な理由について紹介します。
給与待遇が悪い
保育士の仕事は、全産業の女性の平均給与を下回っている状況が続いています。保育士の平均的な給与額については以下の記事でも紹介しているので、参考にしてみてください。
最近では、待遇が徐々に改善されてきていますが、国が目指しているのは、あくまでも全産業の女性の平均給与程度の水準になるので、今後は待遇が良くなったとしても、その程度までになるでしょう。
また、そのこと以上に、保育園での仕事において、サービス残業や持ち帰りの仕事が発生したり、休憩がろくに取れないというような保育園もまだまだ多いので、給与額の見た目以上に、保育士の待遇は良くない傾向があります。
責任が重い
子どもたちの命を預かる仕事なので、責任はとても重いです。特に、乳児幼児の場合は、少しのミスなどが命の問題に直結してしまうこともあります。
なにか大きな事件や事故等があれば、ニュースでも扱われますし、保育士としての対応に問題がなかったどうか厳しい目を向けられることになります。もちろん、問題があれば、責任を取る必要がありますし、問題がなかったとしても、厳しい目を向けられることに変わりはないです。その点が、通常の会社でのミスなどとは大きく違う部分になると思います。
また、昨今は、保育園で不適切保育などの問題も相次いでいます。待機児童の増加で保育園が急増しているなか、どうしても全体の保育の質が下がってきてしまっている傾向があります。もし、自分が新卒や未経験の保育士だとして、そのような保育の質が低い保育園に就職してしまうと、先輩がしている不適切な保育を、その気持ちがなくても、自分もやってしまうリスクが高くなります。また、同じ保育園で働いているというだけで、自分も悪者扱いされてしまうこともあるでしょう。
もちろん、不適切な保育はするべきではないですが、基準が曖昧であったり、一部を切り取られて発信されてしまうというリスクもあります。
保育士のコスパの良い部分
逆に、保育士の仕事のコスパが良いと言われる部分について紹介します。
労働時間
保育園で働く保育士の労働時間はそこまで、長時間化するということはありません。ただし、サービス残業や持ち帰りの仕事が発生したり、休憩がろくに取れないというような保育園もまだまだ多いので、その点は完全にコスパが良いとは言い切れない状況になっています。
就業のしやすさ
資格については、大学や専門学校などに通って取得するか、保育士試験に合格すること必要があります。その点は、他の仕事と比べると難易度は高いということになると思います。ただし、資格さえもっていれば、特に、昨今は、保育士不足の時代なので、未経験であったり、多少、年齢を重ねていても、保育園に就業することが可能です。
また、保育園は日本全国にあり、転職のしやすさというのも魅力の一つになります。
実際、保育士の仕事はコスパは悪い?
実際のところ、保育士の仕事はコスパは悪いのでしょうか。
その点を考えるために大切なことは、
職業のコスパの感じ方は人それぞれ
ということです。職業のコスパの感じ方には、先程挙げた給与待遇や責任などの観点とは別に「やりがい」や「楽しさ」という要素が加わるためです。
給与については、日本の場合は円という同じ基準で比較することが出来ますが、「やりがい」や「楽しさ」は簡単に同じ基準で数値化して比較することは難しいです。人によって考え方や感じ方が異なるためです。
ただ、確実に言えることとしては、保育士という仕事においては、「やりがい」や「楽しさ」を感じていないのに、従事するほどコスパが良い職業ではないということです。
先程も書いたように、給与待遇は全産業の女性の平均給与を下回っている状況ですし、その割に責任が重い仕事であるためです。
保育士になるか迷っている方は「やりがい」や「楽しさ」を感じられるかどうかが大切
これから保育士になるかどうか迷っているという方は、「やりがい」や「楽しさ」を感じられるかどうかという点が大切です。先程も書いたように、職業のコスパの感じ方は人それぞれなので、自分自身の基準や感覚で、判断することが重要です。
逆に、保育士以上にそう思えるかもしれない職業があれば、そちらを目指すということのほうがコスパという観点では良くなる場合もあるでしょう。
まとめ:保育士はコスパが悪い職業?
今回は、保育士はコスパが悪い職業なのか、コスパの良い部分と悪い部分を紹介して考察してみました。
確実に言えることとしては、保育士という仕事においては、「やりがい」や「楽しさ」を感じていないのに、従事するほどコスパが良い職業ではないということです。
給与待遇はそこまで良くないですし、その割に責任は重いです。ただ、職業のコスパの感じ方には、先程挙げた給与待遇や責任などの観点とは別に「やりがい」や「楽しさ」という要素が加わるため、その点が自分に合っていれば、コスパの良い職業にもなり得ます。もっとも、それは保育士という仕事に限ったことではないかもしれません。
職業のコスパの感じ方は人それぞれなので、自分自身の基準や感覚で、判断することが重要です。