目次 | 内容 |
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園長との面談とは? | ・園長以外の複数人が同席する面談もあり ・面談の頻度や形式は各園により様々 |
園長との面談はなんのための場? | ・次年度の目標確認や設定 ・自己評価の振り返りや今後の改善策の検討 ・昇給や賞与の金額決定に影響 |
園長との面談ではこんなことを伝えられる | ・次年度の担当希望など自身のキャリアプラン ・苦手な同僚に関する状況の説明 ・園への不満点や問題点、改善案の提案 ・長期休暇や退職の意思表示 |
園長との面談でこれは言わないほうが良いかも | ・特定の人の悪口や個人的な批判 ・人間関係の悪化につながる可能性 ・組織の問題として伝える視点 |
面談では伝え方にも注意 | ・不満だけでなく具体的な改善案をセットで提案 ・園や園長にとってのメリットを提示 ・同僚と意見をすり合わせ、複数人の意見として伝える |
結局は日ごろの行いが重要 | ・面談での言葉に日頃の勤務態度が大きく影響 ・普段から園や子どもに貢献する姿勢が大切 ・日々の貢献が面談での言葉に説得力をもたらす |
園長が話にならない! | ・園長に意見が通じない場合、さらに上の組織への相談を検討 ・外部機関への相談は不法行為の場合に限定 ・状況改善が見込めないなら転職も視野に入れる |
まとめ:保育士の保育園での園長・施設長との面談。何を伝えれば良い? | ・キャリア形成に重要な面談は日頃の貢献が前提 ・目標設定や自己評価の場であるとともに、自身の希望や園への提案を伝える機会 ・意見は改善案とセットで、組織の問題として具体的に伝える ・個人の批判や悪口は避ける |
よくある質問(FAQ) | ・効果的な伝え方:具体的な改善案を提案 ・園長が知りたいこと:保育への情熱、キャリアプラン、園理念への共感度 ・日頃の貢献姿勢の影響:面談での発言に説得力 ・避けるべき発言:他人の悪口、個人的批判、前職への不満 ・逆質問のポイント:園への理解や意欲を示す内容 ・事前準備:園の理念理解、自身の強みの整理、想定質問への回答準備 |
- 面談で何を伝えればよいかわからない
保育園の園長や施設長との面談は、あなたの保育士としてのキャリアにおいて、非常に重要な意味を持つ機会です。
この面談では、あなたの目標設定や自己評価の振り返りが行われるだけでなく、今後の担当クラスの希望や園への具体的な提案まで、普段伝えにくい様々なことを直接話すことが可能です。

園長や施設長との面談で、どうすれば自分の意見や要望を効果的に伝えられるのか不安に感じています。

日頃からの貢献姿勢を大切にしながら、具体的な伝え方を実践することで、あなたの意見はより建設的な対話に繋がります。
園長との面談経験があります
その経験が参考になればと思います
園長との面談とは?
保育園によっては園長ではなく、主任保育士や副園長なども合わせた複数人での面談になることもあります。
年に数回程度の面談の機会がある場合や、毎月のように面談をする機会がある園など、頻度も様々だと思います。
私は経験がないですが、もしかしたら面談の機会がないという保育園もあるかもしれません。
園長との面談はなんのための場?
あくまでも一般的な保育園では、園長との面談がなんのための場なのかを解説します。本来は、面談が何のための場なのかという共通認識が組織として形成されていることが望ましいと思います。
目標の設定など
次年度などの目標の確認なども、この場で行うことが多いです。多くの場合は、事前に目標を各自が設定してきます。もしかしたら、目標設定等は行わない保育園もあるかもしれません。
面談の場では、この目標が高すぎないか、低すぎないかなどの確認を園長と行います。それ以外にも、このような目標を足したほうが良いということなどを話し合います。
保育における目標はかなり抽象的な表現であるものも多いので、より具体的に行動目標などを設定すると良いと思います。そうしないと、振り返りの際に、目標を達成できたかどうかの判断が難しくなってしまいます。
目標の達成度合いなどで、昇給や賞与の金額を決める保育園も多いです。
自己評価の振り返り
自己評価や目標の振り返りも、目標設定と合わせて行うことが多いです。前回の面談などで設定した個人の目標に対して、「達成できた」か「達成できていない」かなどを振り返ります。
達成できていない場合は、なぜ達成できなかったなどの理由も振り返りを行います。基本的には事前にシートなどで自分で振り返りをまとめていくことが多いと思います。
そして、今後さらに改善していくためにはどのような行動をしていくべきかということも話します。
最終的に、面談後からどのような保育をしていくかということを、次回以降の目標につなげていくことになります。
自己評価の振り返りは、賞与や昇給にも影響する保育園が多いです。
もちろん自己評価なので、これに園長や主任保育士などの視点が加わって、本当に達成できていたかなどが改めて判断されることになると思います。
園長との面談ではこんなことを伝えられる
保育園の雰囲気や面談の頻度などによっても異なりますが、園長と1対1で話す機会がある場合に、以下のようなことを伝えることができます。
担任などの今後の希望
面談の場は「次年度は何歳児を担当したい」というような希望を園長に伝える良い機会でもあります。
希望がある場合は、絶対に伝えたほうが良いです。 希望を伝えること自体が意欲を伝えられることにもなりますし、
自分の希望を伝えることが、マイナスになることはありません。逆に、希望を伝えないと、叶う可能性も低くなります。
より自分の希望を叶えるためには、単なる希望を伝えるだけではなく、どのような理由で何歳児を経験したいということをしっかりと伝える必要があります。
「まだ〇歳児の担任は経験したことがないので」というような形です。そうでなければ、ただ楽がしたいと思われてしまうかもしれません。
もちろん、保育園にはたくさんの保育士がいるので、希望が叶う保証はありませんが、伝えておくことが大切です。
苦手な同僚の保育士など
大きな保育園になれば、どうしてもペアになりたくない同僚の保育士などがいると思います。そのようなことをそれとなく伝えることができる機会でもあります。
もし、毎日の出勤が苦になるくらい辛いのであれば、しっかりと苦手な同僚の保育士がいることを伝えたほうが良いです。
決して悪口を言うというわけではなく、あくまでも 性格などがあわなくて苦手であるということ を軸にして、園長に対して伝えるのが良いです。
周囲から見ているだけではうまくやれているように見えることも多いです。伝えないとこのような状況はわかりません。こちらも、希望が叶うかどうかはわかりませんが、伝えておくということが大切です。
保育園の不満点、問題点、改善点
保育園の不満点、問題点、改善点なども伝える良いチャンスです。
- おもちゃが足りない
などの細かいことから
- 普段、保育をしていて危ないなと思った点
など様々です。シフトの組み方や休暇のとり方などについての意見などもあると思います。
不満点や問題点は、改善案と合わせて提案できるとより良いと思います。
「自分が大変だから変えてください」というような受け身な姿勢ではなく、「こういうところがみんな不満に思っていて、こう変えれば保育園がもっと良くなる」ということを伝えることが大切です。
休暇の取得について
有給休暇などで長期間の休みを取りたい場合は、この時に伝えても良いと思います。もちろん、この時でなくても良いです。
退職の報告について
今後の退職予定などがあれば、この機会に伝えるのがベストだと思います。
園長に引き止められるという可能性もあるので、うまく返せるようなシミュレーションをしておくと良いと思います。
この時点では、退職届は用意せず(指定のフォーマットがある場合があるため)に口頭での申告にして、後ほど指定のフォーマットがあるかどうかを確認しましょう。
園長との面談でこれは言わないほうが良いかも
園長との面談でこれは言わないほうが良いかもということを紹介します。
他人の悪口や批判
仮に聞かれた場合も、特定のだれかの悪口を言うということは避けたほうが良いかもしれません。
回り回って本人に伝わってしまうこともありますし、その場合は人間関係に歪みができてしまいます。
このような場合は、個人の悪口を言うのではなく、組織の問題点をしっかり洗い出して伝えるべきです。
例えば、「誰かがしっかり仕事をしていない」ということがあれば「仕事をちゃんとしている人が正しく評価されていない」というような言い方をすると良いと思います。
仕事をちゃんとしている人が評価されるという保育園になっていれば、仕事をしていない人は自然に浮き彫りになって、昇給や昇進ができなくなります。
そうなると本人も是正するようになるかもしれません。要は、このような問題は、個人の問題ではなく組織の仕組みの問題であることが多いです。
なので、個人の問題点を批判するのではなく、それを組織の問題点に昇華させて伝えることで、角が立つこともなくなります。
面談では伝え方にも注意
面談では、園長への伝え方にも注意が必要です。ただただ、不満をぶつけるだけでは、園長も具体的な対応に動きにくいです。たくさんの保育士と面談をするので、すべてに対応するのは不可能です。
単に不満を言うだけではなく、改善案とセットで提案すると良いです。
改善案とセットで提案することで、より真剣に考えていることが伝わりますし、園長もどうやって対応するかを判断しやすくなります。
また、現場の保育士だけでなく、保育園(園長)にとっても負担が減るようなメリットが出せると動いてくれやすいと思います。
また、一人ではなく同僚の保育士と事前に意見をすり合わせることも有効だと思います。
一人だけの不満だと、園長としても動きにくいですが、ある程度の人数が同じような不満を持っているとなると、園としてもなんとかしないとと思う確率が上がると思います。
結局は日ごろの行いが重要
園長との面談で何を話すか、何を伝えるかということはもちろん大切ですが、一番重要なのは、日頃の行いだと思います。
例えば、園長からしても、日頃あまり仕事をしていないようなサボっているような保育士にどんな不満や要望を言われても、まったく響かないと思います。それだと、文句ばかりは人一倍言う保育士と思われてしまいます。
結局は、普段の保育などの仕事のなかでしっかりと、園にとって子どもにとって価値を提供できているかどうかということが重要です。
同じ不満や意見、改善点であっても、言う保育士の日頃の行いなどで、結果は大きく変わってくると思います。
面談の時だけ、取り繕って不満や意見を伝えるのではなく、日頃から園に貢献していくという姿勢が大切だと思います。
園長が話にならない!
保育園で働いて不満点や改善点はたくさんあるけど、園長がまったく話にならないという場合も多いと思います。
- 園長から嫌われている
- 問題点や改善点を指摘してもなにも変わらない
残念ながら、こんな園長がいる保育園も存在します。このような園長の場合は、何を真剣に伝えても無駄になってしまうでしょう。
このような園長の場合は、可能であれば、さらに上の人に要望などを伝えていくしか無いです。
大きな会社であれば、園長は雇われ園長で会社組織が本部として存在することもあります。また、理事長などが法人のトップとして存在することもあります。
このような会社や理事長などのさらに上に人に相談して、改善を求めることになると思います。ただ、あまりに閉鎖的な保育園の場合は、「誰が告げ口した」などの犯人探しに陥ってしまうこともあります。
もちろん会社としてそのような機会が用意されていなかったり、それらの人と園長がズブズブな関係であれば、改善は見込めないかもしれません。また、そもそも園長が組織の実質的なトップになってしまっている場合は改善するのはかなり難しいです。
不法行為などが起きているということであれば、外部の組織(労働基準監督署や認可を行っている市区町村)などを頼ることも可能ですが、単なる組織の不満程度では対応してくれる外部の機関はないでしょう。
このような園長がいる保育園、会社として改善が見込めないような体制になっている場合は、今後も不満点などが改善されずに増えていくということは目に見えています。そういう場合は、最終的には転職も視野にいれたほうが良いかもしれません。
まとめ
保育士にとって園長や施設長との面談は、あなたのキャリア形成において非常に重要な機会となります。
この面談を最大限に活用するには、日頃から園に貢献する姿勢が不可欠です。
保育園での園長・施設長との面談は、
- 目標の設定など
- 自己評価の振り返り
などの場でもありますが、
- 担任などの今後の希望
- 苦手な同僚の保育士など
- 保育園の不満点、問題点、改善点など
- 休暇の取得について
- 退職の報告について
を伝えるチャンスでもあります。面談を通じて自身の成長と園全体の質の向上に繋がる有意義な対話を目指しましょう。
日頃から園への貢献を意識し、より良い保育環境づくりに主体的に関わることが大切です。
園長との面談でこれは言わないほうが良いことは、他人の悪口や批判などです。個人の悪口を言うのではなく、組織の問題点をしっかり洗い出して伝えるべきです。
ただし、これらの希望や改善点などは結局は日ごろの行いが重要という側面もあります。
面談の時だけ、取り繕って不満や意見を伝えるのではなく、日頃から園に貢献していくという姿勢が大切だと思います。
よくある質問(FAQ)
- Q園長面談では、どのように自分の意見や要望を伝えると効果的ですか?
- A
意見や要望を伝える際には、単なる不満で終わらせず、具体的な改善案をセットで提案することが重要です。
例えば、「おもちゃが足りない」という場合は、「子どもたちの発達に合わせた〇〇のおもちゃがあれば、より活動が豊かになります」のように具体的な提案を添えることができます。
また、個人の感情や好き嫌いではなく、園全体の子どもたちの保育や運営の質の向上に繋がる視点で伝えるように心がけましょう。
同僚の保育士と事前に話し合い、複数の意見として伝えることで、より園長に真剣に受け止めてもらいやすくなります。
- Q園長・施設長は、面談で保育士のどのような点を知りたいと考えていますか?
- A
園長・施設長は、あなたの保育に対する情熱やキャリアプランだけでなく、園の理念への共感度を重視しています。
これまでの保育経験で培ったあなたの強みや経験の具体例はもちろん、困難な状況にどのように対応したかなど、あなたの人間性やコミュニケーション能力にも注目しています。
チームワークを大切にする協調性や、園の教育方針への共感があるかなど、多角的にあなたのスキルアップやキャリアプランへの意欲を見極めたいと考えています。
- Q日頃の貢献姿勢が、園長面談にどう影響しますか?
- A
日頃からの貢献姿勢は、面談でのあなたの言葉に大きな説得力をもたらします。
普段から責任感を持ち、真面目に業務に取り組んでいる保育士からの意見は、園長も耳を傾けやすく、建設的な面談に繋がりやすいでしょう。
面談の時だけ取り繕うのではなく、常に子どもたちの成長や園の発展のために貢献していくという姿勢が、面談成功の鍵となります。
- Q面談で避けるべき発言や、注意すべきマナーがありますか?
- A
面談では、他人の悪口や個人的な批判を避けるべきです。
問題点や改善点を話す際も、「誰が悪い」という表現ではなく、「このような状況を改善するために、組織として何ができるか」という視点に変えて伝えることが大切です。
給与や休暇、福利厚生など、条件に関する質問ばかりを冒頭にすることや、前職への不平不満を述べることも避けるべきです。
面談時には、清潔感のある服装清潔感を心がけ、マナー注意点として、明るくはっきりと、丁寧な言葉遣いで話すことも重要です。
- Q園長や施設長への逆質問は、どのようなものを用意すると良いですか?
- A
面談逆質問例文は、あなたの意欲や園への関心の高さを示す貴重な機会です。
園の具体的な保育方針や研修制度に関する質問、職員の働き方やスキルアップに関する質問など、今後の自分の成長や園の発展に関わる内容を選ぶと良いです。
例えば、「貴園で特に力を入れている年間行事はどのようなものですか?」や、「新しく入職した職員へのサポート体制はどのようになっていますか?」といった質問が考えられます。
質問を通じて、あなたの質問が、園への理解を深めるものになっているか確認しましょう。
- Q面談の事前準備で特に重要な面談のコツやポイントは何ですか?
- A
事前準備は、面談対策の要です。
まずは園のウェブサイトを確認し、保育理念や特徴、イベントなどを深く理解することが大切です。
次に、あなたの強みや経験の具体例を振り返り、それらを園でどのように活かせるかを具体的に考えておきましょう。
面談準備として、想定される質問とその回答、そして逆質問をリストアップし、声に出して練習することが面談成功への道筋となります。