保育園で働く保育士の皆様。
保育園の園長等から「派遣に時給〇〇円払っている」というような話を聞いた時に、高くてびっくりしたことがあるという方もいらっしゃると思います。派遣保育士の時給がパートと比べて高いのはおかしいことなんでしょうか。今回は、このことについて解説します。
その経験が参考になればと思います
派遣保育士の時給がパートと比べて高い!
保育園で働いていて、派遣保育士の方が同僚にいるという場合もあると思います。そんな時に気になってしまうのが、派遣保育士の方の時給ですよね。保育園の園長等から「派遣に時給〇〇円払っている」というような話を聞いた時に、高くてびっくりしたことがあるという方もいらっしゃると思います。
派遣保育士の時給がパートと比べて高いのはおかしいのか、それとも普通のことなのでしょうか。
保育園が払う時給と派遣保育士が実際に受け取る時給は異なる
まず、本題に入る前に理解しておかなければいけないことは、保育園が派遣会社に払う時給と派遣保育士が実際に受け取る時給は異なるということです。
保育園から派遣保育士への報酬の流れは以下のようになっています。
- 保育園 -> 派遣会社 -> 派遣保育士
派遣保育士が働いた分の報酬は、保育園から派遣会社に支払われ、派遣会社はその中から手数料を受け取った上で、派遣保育士に時給を支払うという流れになっています。
つまり、保育園の園長等から「派遣に時給〇〇円払っている」というような話を聞いた時に、高くてびっくりするかもしれませんが、それは派遣会社に支払っている報酬であって、本人が受け取っている金額とは異なります。本人が受け取っている金額はそれよりも低くなります。
まずは、このことを理解しておかないと、派遣保育士の時給が高すぎると勘違いしてしまうことになります。
派遣会社の中抜き(ピンはね、マージン)の相場は?
ちなみに、派遣会社の中抜き(ピンはね、マージン)の相場は20〜30%前後と言われています。つまり、このマージン率だと仮定すると、派遣保育士の時給が1400円だとすると、保育園が派遣会社に支払う金額は2000円ということになります。
派遣保育士の時給がパートと比べて高いのはおかしくない
本題の結論になりますが、同じ保育園に勤務する派遣保育士の時給とパート保育士の時給と比べた場合に、派遣保育士の時給が高いというのは全くおかしいことではありません。むしろ当たり前のことと言えます。
派遣保育士の時給がパートと比べて高い理由
派遣保育士の時給がパートと比べて高いということには理由があります。
- 期限が定められた雇用であるため
- 緊急性が高いため
これらの理由について紹介します。
期限が定められた雇用であるため
派遣保育士の時給がパートと比べて高い理由の一つめは、派遣保育士は期限が定められた雇用であるためです。例えば、産休育休の代替等で1年間だけ働くという場合が該当します。
当たり前のことですが、
- 雇用期間が無期限である
- 雇用期間が限定されている
同じ給料待遇であれば、どちらを選ぶ人が多いでしょうか。基本的には、無期限の雇用期間を選ぶはずです。そのため、派遣保育士は平均するとパート保育士と比較しても給料はやや高いことが多いです。特に、保育園で働く保育士に限定して考えると、保育士という資格は持っている前提なので、派遣だとスキルが低い、正社員はスキルが高いといような前提はほとんどありません。つまり、派遣保育士として働ける人は、ほとんど正社員としても働くことができるので、どちらの雇用形態を選ぶかはその人次第であることが多いです。逆に言うと、時給が高くなければ、派遣保育士を選ぶメリットは少なくなります。
緊急性が高いため
派遣保育士の時給がパートと比べて高い理由の2つ目は、緊急性が高いということが挙げられます。
保育園が派遣保育士を雇用するのは、すぐに保育士の人手を確保したいというような緊急性が高いというのが一番の理由になります。例えば、保育士の急な退職者が出た、というような場合が該当します。すぐに雇用を開始したいという場合は、当たり前ですが、時給は高く設定されることになります。逆に言うと、緊急性が低ければ、保育園は派遣保育士を雇用せずに、パートや正社員の応募があるまで待っていればよいということになります。
保育園としては、どちらからというと正社員やパートを雇いたいですが、すぐに採用ができないというような場合に、派遣保育士を検討することが多いです。特に、保育園の場合は少ない保育士の人数で運営を続けるということは、危険を伴うため、足りない人数はすぐに補う必要があります。ですが、昨今は、保育士不足なのでなかなか正社員やパートが雇用できないので、すぐに雇用開始できる派遣保育士を検討することになります。
派遣保育士の時給がうらやましいなら派遣をすれば良い
勤めている保育園で、派遣保育士の時給が高いことを知って、おかしい、納得できないという方もいらっしゃるかもしれません。たしかに、同じような責任で同じような仕事をしているのであれば、おかしいと感じてしまうのも無理はありません。もし、派遣保育士の時給がうらやましいと思うであれば、派遣保育士として働くのがおすすめです。
ただし、後述しますが、派遣保育士の雇用形態にはデメリットもあります。
派遣保育士にはメリットもデメリットもある!
ここまで、派遣保育士はパート保育士と比較すると時給が高いということを説明しました。ですが、派遣保育士には、デメリットも存在します。それは、先程も書いたように「期限が定められた雇用である」という点です。良い保育園に派遣されて、長く働きたいと思ったとしても、期限が来たら基本的に雇用は終了します。
それ以外の派遣保育士の特徴はデメリットについては以下の記事でも紹介したので参考にしてみてください。
まとめ:派遣保育士の時給がパートと比べて高いのはおかしい?
今回は、派遣保育士の時給がパートと比べて高いのはおかしいことなのかという点について紹介しました。
一般的に、同じ保育園で働く派遣保育士の時給が、パート保育士と比較して高いのは普通のことです。
派遣保育士の時給がパート保育士と比較して高いのは、
- 期限が定められた雇用であるため
- 緊急性が高いため
という理由のためです。
ちなみに、保育園の園長等から「派遣に時給〇〇円払っている」というような話を聞いた時に、高くてびっくりするかもしれませんが、それは派遣会社に支払っている報酬であって、本人が受け取っている金額とは異なります。本人が受け取っている金額はそれよりも低くなります。派遣会社は保育園からの報酬から手数料を引いて保育士に支払っています。