保育士の皆様。新型コロナウィルスなどの影響により、不景気などを心配している方も多いと思います。
確実にこれから日本は、世界は不況を迎えることになると思いますが、このような不況時に保育士という仕事は良いのか悪いのか、今後どうなっていくのかという点を解説します。あくまで個人的な見解を書いているだけなので、参考程度にしていただけると幸いです。
先に結論を書いておくと、保育士の仕事は不況には強いです。
- 夫婦の共働きの加速により保育需要の拡大
- 基本的には保育士の給料は変わらない仕組みになっているため
- そもそも低賃金なので下がりしろが少ない
- 保育士は低収入の生活レベルにもなれている
- 新型コロナ不況で潜在保育士の復帰が増える可能性は高い
ただ、新型コロナ不況で潜在保育士の復帰が増える可能性は高いので、良い意味でも悪い意味でも保育士間の競争などは激化するかもしれません。
その経験が参考になればと思います
新型コロナウィルスが現在保育園に与えている影響
現時点(2020/04)では、保育所が一斉休園になるということは起きていません。感染者が出ている保育園が休園になるということはしばしば起きています。
新型コロナウィルスの影響で現在、保育所に出ている影響は、
小学校などの休校によって、子どものいる保育士が出勤ができなくなり保育現場の人手が足りなくなっている状況です。
また、普段以上にウイルスの予防に対して、気をつかいながら保育をする必要が出ていて、人数が減っている状態のなか負担も増加しています。
コロナの感染やそれに伴うバッシングを恐れての保育士の退職も増えている
一部の保育園では新型コロナウィルスに感染するリスクを恐れたり、感染してしまった後のバッシングを恐れて、保育園を退職する保育士も出てきています。
「コロナ感染恐れて保育士が続々退職 川崎の2保育園が急きょ閉園 園児21人は系列園で受け入れ」https://sukusuku.tokyo-np.co.jp/hoiku/29405/
逃げたい気持ちわかります。
それに対して市が「再発防止に向けて園の運営会社を指導する」っていうのがもう。。コロナ怖いのを指導でどうにかできるんですか。。https://t.co/PeeOEJ4uxu— 保育士さえこ@ブラック脱出済 (@hoikushisaeko) April 3, 2020
特に家族に高齢の方や持病を持つ同居者がいる場合は、保育園が継続して開園していることで、勤務中に新型コロナウィルスに感染した場合のリスクが大きくなっています。そういう方が感染などを恐れて、退職するという事態が増えている状況です。
私の考えでは、おそらく保育所が完全な一斉休園には、完全なロックダウン(都市封鎖)状態になるまではしないと思います。
また、そうなっても医療従事者、コロナウィルス対応の関係者の子どもは交代で保育することになると思います。
これはある意味ではしょうが無いことだと思います。これだけ重要なインフラであるにも関わらず給料が安いということは引き続き訴えていく必要があると思っています。
保育園への登園自粛が長引くと新たな保育士の雇用が停止されるかも
現時点(2020/04/07)では、一都三県や大阪、兵庫などでの緊急事態宣言の発令によって、在宅で保育が可能な保護者の方に対して、可能な限り登園自粛を求める保育園が増えています。
その結果として、登園する児童数も減っており、勤務している保育士に関しても、出勤数を減らしたり在宅での勤務を行っている保育園も増えています。
パートや非正規の保育士は、実質的に勤務ができない状態にもなってる方もいると思います。もちろん、働く予定出会った分は給与が保証されるべきだと思いますが、そうなってはいないことが多いかと思います。
この状態が長く続く場合は、保育園としても新規の保育士を採用するというような状態ではなくなってしまかもしれません。
保育士試験の中止も相次いでいる
令和2年4月7日時点でほとんどの都道府県で4月18日(土)及び19日(日)に実施予定の「令和2年保育士試験(前期)筆記試験」は「中止」決定されています。
既納の受験手数料の取り扱い等に関しては、今後の対応を現在検討中です。決まり次第ホームページ等で案内するそうです。
詳細は、全国保育士養成協議会などのホームページを確認してください。
後期の試験も実施できるかどうかは未だに不透明で、新規に保育士の資格を取得するチャンスも少なくなってしまっている状況です。そうなると、新規の保育士資格取得者が減ることになるので、保育士不足もさらなる加速が考えられます。
新型コロナの不景気になったら?保育士の仕事は不況に強い?
先に結論を書くと、保育士の仕事は不況に強いです。
- 夫婦の共働きの加速により保育需要の拡大
- 基本的には保育士の給料は変わらない仕組みになっているため
- そもそも低賃金なので下がりしろが少ない
- 保育士は低収入の生活レベルにもなれている
- 新型コロナ不況で潜在保育士の復帰が増える可能性は高い
現にリーマンショックの際にも保育の分野はさほど影響を受けていませんでした。これについて詳細を解説します。
夫婦の共働きの加速により保育需要の拡大
不況になるというとこは、各個人の収入が悪化するということになります。不況の内容によっては影響がある人も、あまり影響がない人もいるかもしれませんが、平均としては収入が下がることになります。
共働きでない世帯では、収入が悪化すると生活ができなくなるので、パートに出る人が増えることになります。
そうなった時に、子どもの保育が必要になります。すでに共働きをしている場合は、収入を下げるわけにはいけないので、そのまま継続することになります。
もともと共働きというのが増えていて保育需要が拡大傾向にありますが、それが一層進んでいくことになります。
保育需要が増すとということは、保育士の人数も多く必要になるので、雇用は維持されることになります。
ただし、あまりにも雇用がなさすぎると保育需要が減る場合も
ただしあまりにも不景気が続き深刻になり、雇用がない状態が続くと保育園も影響を受けることになるかもしれません。
保育園に子どもを預けるためには、基本的には両親がともに就労している必要などがあります。仕事がなく失業状態が続くと、保育園に子どもを預けることができないためです。
仕事がないということは保育園を利用できないということになるので、失業率がかなりたくなるような状況だと、保育需要は減ってしまう場合もあるかもしれないです。
基本的には保育士の給料は変わらない仕組み
不況でも基本的には保育士の給料は変わらない仕組みになっています。
保育園の収入は、国の補助金で成り立っているので、預かっている子どもの人数などによって一定額が決まってきます。
つまり、保育園に通う子どもが減らなければ、基本的には保育園の収入は変わりません。
そして、前述したとおり、不況になったからといって保育園に通う子どもが減るわけではなく、むしろ増えるので、保育園の収入は落ちません。
なので、保育士に支払われる給料も基本的には減ることはないです。
もちろん、国からの補助金である公定価格は見直されることもあり得ますし、国の財源が厳しくなり処遇改善などが減らされてしまうことは考えられます。
そうなってくると保育士の給料にも少しは影響があるかもしれません。
そもそも低賃金なので下がりしろが少ない
国からの補助金である公定価格は見直されることもあり得ますし、国の財源が厳しくなり処遇改善などが減らされてしまうことは考えられると、書きましたが、
保育士は、そもそもが低賃金なので給料の下がりシロが少ないです。保育士は全職種の平均給与などと比較しても低水準ということもあり、これ以上少なくなると最低賃金を割る可能性もあるかもしれません。
皮肉な話かもしれませんが、そもそも低いので極端な収入源というのは構造上起きにくくなっています。
保育士は低収入の生活レベルにもなれている
これも皮肉な話ではありますが、保育士として働いている人は低収入の生活レベルにもなれていると思うので、生活レベル的な影響も少ないと思います。
家賃も高くないところに住んでいて、日々の節約のコツなども知っている人も多く、生活レベルは高くない人も多いと思います。なので、仮に収入が少し下がったくらいでは、全く問題ないという人も多いと思います。
新型コロナ不況で潜在保育士の復帰が増える可能性は高い
ここまで説明したとおり、保育の仕事は比較的不況には強いです。新型コロナの影響で不況になると、他業種でも収入がガクッと落ちてしまう人や、失業状態になってしまう人も増えると思います。
今までは、保育とは違う異業種で働いていた金銭的なメリットが少なくなり、相対的に見ると保育士の給料の方が高いと言うことが起こります。
そうなってくると、他業種から保育士に戻ったり、他業種で失業した人が保育士の仕事に復帰するということも増えてくると思います。
既存の保育士にとっては、人手不足が解消されるというメリットもあるかもしれませんが、転職という意味ではライバルが増えることになります。
不況になってもブラック保育園は変わらずブラックで、ますますホワイト保育園の採用枠は少なくなると思います。
まとめ:保育士の仕事は不況に強い?新型コロナの不景気で保育士はどうなる?
保育士の仕事は不況には比較的、強いです。
- 夫婦の共働きの加速により保育需要の拡大
- 基本的には保育士の給料は変わらない仕組みになっているため
- そもそも低賃金なので下がりしろが少ない
- 保育士は低収入の生活レベルにもなれている
- 新型コロナ不況で潜在保育士の復帰が増える可能性は高い
ただ、新型コロナ不況で潜在保育士の復帰が増える可能性は高いので、良い意味でも悪い意味でも保育士間の競争などは激化するかもしれません。