保育園で働く保育士の皆様。転職回数が多いという方もいらっしゃると思います。
そんな方もいらっしゃると思います。もちろん、転職をするということ自体は悪いことではありませんし、保育園側に問題があるということも多いと思います。
今回は、転職を繰り返してしまう保育士の特徴、そのデメリットと転職を繰り返さずに長く働く対処法を紹介します。
短期間で転職をした経験があります
その経験が参考になればと思います
転職を繰り返してしまう保育士の特徴
まずは、転職を繰り返してしまう保育士の特徴を紹介します。自分に思い当たる節がないかチェックしてみましょう。
理想が高い
転職を繰り返してしまう保育士の特徴として、まず挙げられるのが理想が高いということです。自分が働く保育園や同僚に対して求めるレベルとが高いということです。
理想が高いことは悪いことではないですが、保育業界はブラックな面も多いので、全体の平均的な相場観を理解しておくことも大切です。そうでないと、どの保育園で働いても大なり小なりブラックな側面があるので、転職しようという風に感じやすくなってしまいます。
人間関係を上手く築けない
人間関係を上手く築けないという人も、転職を繰り返してしまう保育士の特徴の一つになります。コミュニケーションが下手で同僚と打ち解けられなかったり、信頼を得られなかったりしてしまうこともあると思います。このような人の場合は、入職した直後の最初くらいは、余計に周囲に気を配って仕事をするくらいがちょうどよいかもしれません。
打たれ弱い
保育士の仕事はやりがいはあっても楽しい事ばかりでは有りません。特に保育士は命を預かる仕事なので、人によっては時に口調が強くなったり、注意を受けてしまうという場面もあると思います。保育園で嫌なことがあると、転職をして解決をしてしまうという打たれ弱い人も必然的に転職頻度と回数が多くなってしまいます。
確認不足
転職をする際に、細かい条件をしっかり確認せずに、勢いで転職を決めてしまうという人も、転職を繰り返してしまいがちです。
後から「こんなはずじゃなかった」「そんな話は聞いていない」ということがたくさん起きるので、転職したいという不満に繋がりやすいです。もちろん、園側もわざと隠していたり、触れなかったりする場合もありますが、園長もすべての条件を説明するというのは難しいので、自分が大切にしている部分は、転職を決める前にかならず確認しましょう。
保育士は転職の頻度や回数はどれくらいまでOK?
保育園で働く保育士の場合は、一般的な企業の会社員と比較しても転職回数や勤続の期間などは、そこまで気にする必要はありません。そもそも保育士不足ですし、各保育園も世の中にはブラックな保育園があるということを知っているためです。
結論として、保育士が転職はどれくらいの期間を開ければ良いか、回数は何回までしてよいのかというのは、今後採用をする人の考え方なので一概に言えることはありません。
おおまかな目安として、直近の1年間で明確な理由なく複数回転職をしているという場合は、少し気にしたほうが良いかもしれません。 ただ気にすると言っても、もし、今現在働いている保育園にどうしても耐えられないというような状況であれば、我慢して働くというのも違うかもしれません。
転職において明確な理由というのは、例えば、パートナーの転勤が続いてしまって仕方がなく転職をしなければいけなくなってしまったというような場合です。そのような場合は、面接する際にそのことをきちんと伝えるということと、今後は転勤の可能性が低いということもアピールできれば問題ないと思います。
保育士が転職を繰り返してしまうデメリット
保育士が転職を繰り返してしまうデメリットについて紹介します。
賞与の受け取り機会が減る
保育園で働く保育士に限ったことではないですが、賞与(ボーナス)は基本的に支給日にその会社に在籍していることが条件になっています。そして、賞与の仕組みとしては、直近半年分働いた分のボーナスを6月や12月に貰うというようなイメージです。
つまり、4月に入職した場合は、6月の賞与は満額もらえるわけではなく、半額程度の支給や支給がない園もあります。もちろんその前に働いていた保育園は3月で辞めているので、6月まで働いていたら貰えるはずだった賞与はもらえないということになります。
このように賞与の受け取り機会が減ってしまうことが保育士が転職を繰り返してしまうデメリットの一つです。
有給休暇が積み上がらない
保育園で働く保育士に限らないですが、有給休暇は基本的に同じ会社での勤続年数に応じで付与日数が増えて行く仕組みになっています。
フルタイムで働く正社員の場合は、入社半年後に最低10日間の有給休暇が付与されますが、その後は1年ごとに付与される日数が以下のように増えていきます。
- 6カ月 10日
- 1年6カ月 11日
- 2年6カ月 12日
- 3年6カ月 14日
- 4年6カ月 16日
- 5年6カ月 18日
- 6年6カ月 20日
つまり、 保育士が一年以内で転職を繰り返してしまうと10日ごとしか付与されず、しかも入社半年間は有給休暇がない状態になってしまいます。また、当然ですが、有給休暇は退職した場合にはすべて消滅してしまうので、その分も損してしまうことになります。
昇給しにくい
昇給しにくいというのも、保育士が転職を繰り返した場合のデメリットになります。保育士が昇給するのは、勤続年数はもちろん、園内でスキルや経験等が評価されて役職などが付与された場合になります。短期間で転職を繰り返してしまうと、勤続年数が積み上がらない、園内での評価もないので、昇給がしにくいです。
仕事が楽になりにくい
保育士は同じ保育園で長く働けば働くほど、その保育園の独自のルールややり方、保育や行事の進め方などに慣れていくと思います。そうすると働きはじめの頃と比べた場合に、同じ内容の仕事をしたとしても自分の負担は確実に少なくなります。転職を繰り返してしまうと、常に新しい職場というような状態なので、保育園の独自のルールややり方が定着しない状態がずっと続いているということになります。つまり、個人の負担という観点で仕事が楽になりにくいわけです。
精神を消耗しやすい
保育士が同じ保育園で長く働けば、上司や同僚の性格や特徴などを理解し、人間関係にも慣れることができると思います。ですが、転職を繰り返してしまうと、人間関係も新しくなるので、必然的に上司や同僚に気を使う場面も多くなってくると思います。やっぱり同じ負担の仕事をしていたとしても、精神的にも多く消耗してしまうことになるでしょう。
転職で不利になる可能性がある
保育士の場合は、一般的な企業の会社員と比べると転職回数が多いことがそこまで転職で不利になるということはありません。ですが、やはり直近で数ヶ月おきに職場を転々としている場合は流石に、採用可否に影響を与えてしまうとも思います。保育園の園長も「また辞めるのではないか」「なにか問題があるのではないか」と思うためです。
昨今は保育士不足なので、保育士として働き場所がまったくないということは少ないかもしれませんが、転職で不利になって採用されにくいということは必然的に働ける保育園の質も下がってくるということです。全く保育士が応募してこないから仕方なく採用する保育園やブラック保育園で保育士がどんどん辞めていくので、誰でも良いから雇用したいという保育園になります。当然、給料も安く人間関係もあまりよくないでしょう。
そうなってしまうと、 新しく就職してもまた転職を考えるという負のスパイラル に陥ってしまいかねないです。
保育士が転職を繰り返すメリットはある?
保育士が転職を繰り返す唯一のメリットは、
「不満を我慢しないで済む」
ということになると思います。転職をしたいということは現状の保育園になにか不満があるということだと思います。逆に転職をしないで続けるということは、その不満を我慢して働くということになると思います。
ただ、もちろんその我慢の内容が先程挙げたデメリットを理解した上でも我慢できないレベルなのかどうかは、各個人でしっかり判断が必要になると思います。また、転職すればその不満が解消されるかどうかということもきちんと考慮する必要があるでしょう。
保育士が転職を繰り返してしまわないための対処法
ここからは、保育士が転職を繰り返してしまわないための対処法を紹介します。
まずは自分を知ること
保育士が転職を繰り返してしまわないためには、まずは自分を知ることが大切です。
- なぜ転職したいのか
- 転職をすると解決するのか
ということを知る必要があります。
なんとなく不満が募っていって保育園に行きたくない、辞めたいという気持ちが強まってしまうことはあると思います。ですが、根本的に何が問題で転職をしたいのか、そして、転職をするとそのことが解決されるのかということを理解しておかないと、転職した後も、また同じ状況に陥ってしまう可能性があります。
まずは自分を知って、状況を整理してみましょう。
自分に非がある場合は治す
前述の自分を知るなかで、転職したいという様々な理由が浮かび上がって来ると思います。そのなかには、保育園側の問題や園長、同僚や先輩などの問題もあると思います。そのなかに、自分に悪いところがないかどうかを考えてみましょう。自分に非がある場合は、転職をしても同じことが起きてしまう可能性があります。
例えば、自分の態度が悪いことが原因で人間関係が悪くなってしまったという場合は、転職をしたとしても治っていないとまた同じことが起きる場合があります。もちろん、自分には全く問題がなく、保育園や他の人の問題という場合もあります。
見学等で保育園の求人を見極める
先程から書いているように、今の保育園を転職すればすべての問題が解決するわけではありません。転職した後の保育園も同じような状況の場合もあるためです。闇雲にいまある求人に応募してもまた、転職を繰り返すということになりかねないです。
そのため、転職をする際は、見学等でしっかりと保育園を見極める必要があります。この条件、この園長の人柄なら問題は解決できそうだというような保育園を見つけ出す必要があります。
保育園の見極め方、求人探しのコツや注意点などは、このサイトでも詳しく解説しているので参考にしてみてください。
また、自分だけの力ではなく、保育士向けの転職サイト等を活用しながら、プロの目線も取り入れて転職活動をするとより良い保育園の求人が見つかりやすいです。
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※ 保育士の転職サイトは新卒の方や未経験の保育士の方、資格取得見込みの方でも利用可能です。
まとめ:転職を繰り返してしまう保育士の特徴。デメリットと長く働く対処法を紹介!
今回は、転職を繰り返してしまう保育士の特徴、そのデメリットと長く働くための対処法を紹介しました。
転職を繰り返してしまう保育士の特徴は以下になります。
- 理想が高い
- 人間関係を上手く築けない
- 打たれ弱い
- 確認不足
保育士が転職を繰り返してしまうデメリットは以下になります。
- 賞与の受け取り機会が減る
- 有給休暇が積み上がらない
- 昇給しにくい
- 仕事が楽になりにくい
- 精神を消耗しやすい
- 転職で不利になる可能性がある
転職を繰り返さずに長く働くための対処法は以下になります。
- まずは自分を知ること
- 自分に非がある場合は治す
- 見学等で保育園の求人を見極める
保育士が転職を繰り返すデメリットを理解した上でも、今の職場が我慢できないレベルなのかどうかは、各個人でしっかり判断が必要になると思います。また、転職すればその不満が解消されるかどうかということもきちんと考慮する必要があるでしょう。