保育士の集団離職について現役保育士が考察。無責任なのか?【一斉大量退職】

保育士の集団離職について現役保育士が考察。無責任なのか?【一斉大量退職】ブラック保育園からの脱出方法

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こんにちは。現役の保育士のさえこ(@hoikushisaeko)です。

私は幼稚園、認定こども園、病院内保育室、ベビーシッター、保育園と転職を繰り返すことで今は割とホワイトな職場で働くことができています。

特にブラックだった幼稚園教諭時代の経験から「保育士・幼稚園教諭はガンガン転職すべき」と考えています。

何度も転職を繰り返すことで少しずつ働きやすい職場に移っていくことができました。今後もなにか不満があればまた転職するつもりです。

転職の際は主に転職サイトを活用していました。「マイナビ保育士」や「保育ひろば」は求人数が多く、対応力が高いのでおすすめです。

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保育士が一斉に退職を行う集団離職というのが相次いでいます。

背景には、給与待遇・人間関係に不満がある保育士が多く、保育士不足のため他の保育園に容易に転職できるということがあります。

今回は、保育士の集団離職について現役保育士が考察をしてみました。

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保育士の一斉退職・離職の事例

ここで紹介しているのは比較的最近話題になったニュースですが、実際にはもっとたくさんの保育士の一斉退職が起きていると思います。話題にならない程度の大小の一斉離職を含めたら毎年のように似たようなことが各地で起きていると言えるかもしれません。

中央区の認可保育園の保育士の大量退職

中央区の認可保育園で18人のうち13人が順次退職するということでニュースになっています。

退職の理由はそもそも長時間労働などで不満があったり、給与がダウンしたという理由からです。

目黒区の認可保育園での大量退職

目黒区の認可保育園では5人中4人が退職するというニュースがありました。

同保育園では過去にも大量退職が起きていているようですが、退職理由はボーナス支給や夏休み取得などに運営会社との認識の違いがあったというようです。

横浜市の認可保育所での大量退職

横浜市の認可保育園で保育士11人が一気に退職したというニュースです。

退職した11人のうち7人は別の新設した保育園で働いているということです。引き抜きではないか?などと問題になりました。

新設の保育園側は引き抜きということを否定して単に募集に対して応募して転職したと主張しています。

結果的に、大量退職があった保育園は保育士の必要人数を満たせなくなり、定員を縮小しての運営を余儀なくされています。

浜松市の認可保育園での集団離職

静岡県浜松市の認可保育園で、18人の職員がパワハラやセクハラなどを理由に一斉に退職届を出したというニュースです。

ニュースやSNSでもかなり話題になり、その後、経営者が入れ替わり運営を存続するという方向で調整されています。

経営者が入れ替わることで、退職の意思を示していた保育士の一部が退職を撤回しています。ただし、一部の保育士は体調を崩しており退職することが決定しています。

集団離職をする保育士は無責任ではない

保育士はどこで働くのも自由

保育士に限らずですが、日本には「職業選択の自由」が憲法で定められています。法律ではなくて憲法です。自分の職業は自分で決定することができるようになっています。

保育士は自分が働く場所は自分で決める自由があります。他人や第三者が退職する保育士に対して、「無責任だ」と言って職業選択の自由を侵害することはあってはならないことです。

給与や人間関係に不満があればより良い保育園に転職するのは保育士でなくても当たり前のことです。

それがどうしても受け入れられないのであれば、すべて公立保育園にするなどして、働く保育士もすべて公務員にして制約をつけるべきです。

「引き抜き」を批判するのも間違い

転職エージェントなどの紹介会社によりよい待遇で引き抜きをされてしまうということを嘆く保育園の経営者がいます。

そもそも、保育士の転職は「潜在保育士の復帰」「新卒保育士の就職」を除いたらほぼすべてが「引き抜き」に該当します。

もともと別の保育園で働いていたのを辞めて新しい保育園で働くわけですから「引き抜き」が駄目となったら、保育士は転職できなくなってしまいます。

前述したとおり保育士はどこで働くのも自由です。「引き抜かれて」転職するのもその保育士の自由です。

引き抜きを防ぎたいのであれば、他の保育園より給料を上げたり、労働環境を改善したり、人間関係を良くすればよいです。それができないのであれば、引き抜かれて当然です。

保育園の経営者に責任がある

結論としては、集団離職は、集団離職を防げなかった保育園の経営者に問題があります。

給与に不満を持って保育士が辞めると言っているなら給与を上げれば良いです。転職先の保育園と同水準か少し上にすればよいだけです。なにも法外に給与を上げろと言ってるわけではないです。

人間関係に不満を持って辞めていくのであれば、改善すれば良いでしょう。経営者としての腕の見せどころだと思います。保育士に限らずですが、人間関係が良ければ転職を踏みとどまる人も多いです。

それができないのであれば新たな犠牲者を出さないためにも閉園したほうがましかもしれません。

認可している市区町村にも責任がある

もちろんそのような保育園を認可している市区町村などの自治体にも責任があります。

浜松市の認可保育園の集団離職の件では、パワハラなどが起きていることについて弁護士や労働基準監督署などへも保育士から相談が入っていたようです。当然自治体の耳にも入っていたと思います。

それでも改善が見られなかったため、一斉退職に至っています。「認可」保育園なので、自治体の認可がなければ保育園は運営できません。

自治体が、保育定員を確保するため(待機児童を増やさないため)のしわ寄せが最終的に保育士に集まっています。

パワハラが起きる保育園を自治体が「認可」してしまっていて改善もできていなかったということにも責任はあると思います。

わざわざ一斉に辞める必要は無いのでは?

これに関してもそこまで不満が噴出する状態を放置していた保育園の経営者に責任があります。それまでにも幾度となく何人も保育士が辞めていったと思います。

最後の最後になって一斉に辞めるということになったはずです。それまでになんの対処も出来ずに一斉に辞めたとたん「引き抜きだ」「無責任だ」と騒ぎ出す経営者はとても滑稽です。

一例ですが、福岡市の認可保育園で、保育士や園児に対して副園長が暴力などをふるい逮捕されたというニュースがありました。

この園では、約9年間に被害女性を含む60人以上の保育士が退職しているということが報道されています。9年間でそれだけの人が辞めていてもなにも変わらず逮捕されるに至ったわけです。

むしろ、早い段階で保育士が一斉退職をしていてその保育園のことが話題になっていれば、園児や保育士への暴力も防げていたかもしれません。これはあくまでも一例ですが、このようなこともあるのが事実です。

保育士としても、保育園側が今まで最低限の対応をとってきたのであれば、一斉退職には至らないはずです。

子どもを預ける保護者の方も保育士を責めるのではなくて、保育園、そしてそれを認可している自治体、国を責めないことには解決されないです。

集団離職はブラック保育園に対してかなり有効

集団離職はブラック保育園に対してはかなり有効であると言えます。

急に一人や二人辞めるくらいでは、少々追加でコストは掛かりますが派遣会社を利用するなどして穴埋めをすることができますが、大半の保育士が辞めるとなると流石にそうは行かないです。その上、ニュースなどで報道されてしまえばダメージは相当なものになります。

園児の人数に対して、必要な保育士の人数は決まっているため、保育士が足りないと運営を継続することができなくなります。

横浜市の認可保育園の例でも縮小という形で運営をしています。

3-5歳児のクラスを廃止して、運営を縮小して営業を続けています。37人の園児たちは市内の別の保育園への転園を余儀なくされてようです。

しかしながら、実際には認可保育園は潰れるというところまでは行かないです。このように、認可保育園は行政から一度認可されれば、入園の可否を行政が選別している以上、ブラックであろうと保育士が足りなかろうとも簡単には閉園とは行かないです。

ですが、相当なダメージがあることは間違いないです。実際に園の名称も報道されるので、いざ保育士を探そうと思ってもそう簡単には見つからないと思います。

逆にこれから、就職や転職を考える保育士の方も、現状の給料待遇の情報だけではなく、その園の過去の情報などもしっかり調査したほうが良いかもしれません。

預ける保護者もリスクを留意しておくべき

ブラック保育園に子どもを預けるということは、預ける保護者もリスクを留意しておくべきです。いくら保護者の間での評判が良くても、働いている保育士が奴隷のようであればこのようなことが起きるリスクがあります。

むしろ、このような保育園はら保護者の間での評判が良いことがよくあります。

自分の子どもを預けた保育園で一斉退職があって転園を余儀なくされるということは今後も発生していくと思います。

もちろん、保育園に入れれば御の字という状況なのでそうはいかないかもしれませんが、預ける保育園をしっかりと選ぶことが大事です。

一番の被害者は大人の事情に振り回されてしまうこども達なので、しっかりと行政や国にはたらきかけていくことで保育業界を改善していく必要があると思います。

根本的には国が悪い

保育士の大量離職などの問題は、根本的には国に責任があります。保育士の待遇というのは根本的に国に決められているためです。

保育士の待遇が低いという風に言われてきていながら対策が進んでいないことに問題があります。保育士の待遇が改善されない限りは同様の問題が繰り返されることになると思います。

ある程度の保育士の待遇を保証してはじめて、一斉に離職する保育士に対して「無責任だ!」と関係者や第三者が糾弾できるようになると思います。

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