これから職場に復帰する保育士の皆様。
- 産前産後休業、育児休業
- 病気による休職
などで職場に復帰する際の最初の挨拶などについて解説します。休職や休業は労働者の権利ではありますが、同僚などに迷惑をかけてしまうという側面は少なからず発生すると思います。もちろん本人が悪いわけではありません。職場の人間関係を円滑な状態で復帰するためにも復帰後最初の挨拶はとても重要です。
その経験が参考になればと思います
長期間の休暇や休職
長期間の休暇や休職には、以下のような種類のものがあると思います。
産前産後休業、育児休業
説明するまでもなく、自分が子どもを生む際の休暇と、育児の休業になります。法律によって取得が認められています。
保育士の産前産後休業、育児休業については以下の記事でも解説しています。休業の条件や期間などについては、以下の記事を参照してください。
病気による休職
人間関係のトラブルも多いのが保育士の職場だと思います。持病などの治療のほか、うつ病や適応障害などの精神疾患で休職するという保育士も多いです。
保育士の休職については以下の記事でも解説しています。
このような長期で職場を離脱した際の最初の挨拶などについて解説します。
【大前提】そもそも労働者の権利
産前産後休業、育児休業や病気による休職は労働者の権利として与えられているもので、同僚や園長などに感謝する性質のものではないと私は思います。
たしかに、休業の手続きや休業期間中に足りなくなった人員について保育園が補充する手間などがかかることになります。
ただ、それが面倒だから産前産後休業、育児休業はなるべくとらせたくない、とらせてあげたなんて考えるのはおかしいと思います。
保育園の一部では「勝手に妊娠をしたら怒られる」「産休の順番待ち」というような非常識な自体も起きているようです。完全ならモラハラ、下手したら法律違反の事案だと思います。
そんなのは会社は経営したいけど、法人税は払いたくないと言っているようなものだと思います。従業員を雇用するという以上は、事業所が実施すべき最低限の義務になると思います。
それができなければ従業員を雇う、つまり、保育園を運営するなんて言う権利はないと思います。
休業は労働者の権利なので、過度に気を使ってしまって、それがやりにくい空気を作ってしまうことは、自分にとっても今後同じように休業を取得したいと考える人にとってもよくないことだと言えると思います。
よくある勘違い
休暇や休職中の保育士支払われる手当などは保育園が負担をしているわけではありません。
産休育休中の給付金は雇用保険(つまり国)が負担しています。病気の場合の傷病手当金も健康保険組合などから出ているものになります。
これらの手当のそもそもの原資は労働者が毎月負担している雇用保険料や健康保険料などになります。これは、休暇を取得する本人も当然支払ってきていたものになります。
なので、休業している人がいるから保育園の資金が足りなくて、新たな保育士を雇えないということはありません。それで、他の保育士への負担が増しているということであれば、それは保育園の責任です。
つまり「産休育休や休職中もお金を貰っているんだから同僚や会社に感謝すべき」という指摘はちょっと間違っているといえます。
でも、感謝の気持ちは伝えるべき
同僚や園長に感謝する性質のものではないと言いましたが、やはり休暇の感謝を示すべきだと思います。
みんなが先程と同じ考えをしているんであれば楽なんですが、実際はそうはいかないです。
一部では「勝手に妊娠をしたら怒られる」「産休の順番待ち」なんていう非常識なモラハラが起きているのが保育園の世界でもあります。もしかしたら保育園以外の職場でも、同様のことは起きているかもしれません。
産休育休などで長期間あけていたことを「ずるい」「自己中」「迷惑」と考える同僚もいるかもしれません。「産休育休を取らせてあげた」と本気で思っている馬鹿な園長もいるかもしれません。(もっともそんな園は育休終了と同時に退職して転職でも良いと思います。)
間違った考え方だとは思いますが、様々な考え方の人がいるので人間関係を円滑に進めるために、感謝の気持ちなどを伝えるべきです。
単純に感謝の気持ちを示すのは、迷惑をかけたからとかそういうことではなくて、人間関係を円滑にするためだと思っています。
育休明け保育士最初の挨拶の方法や内容は?
ここからは育休明け保育士最初の挨拶の方法や内容について紹介します。
最初の挨拶は重要
もちろん、復帰を歓迎してくれる人もいれば、先程言ったように産休育休などで長期間あけていたことを「ずるい」「自己中」「迷惑」と考えていた同僚もいたかもしれません。
自分が休んでいたことで負担が増してしまって、そのことに不満を抱きながら働いていた可能性もあります。(これは本来は人員補充ができていない保育園が悪いです。)
なので、産休育休中に迷惑をかけてしまったかもしれないということへの感謝の気持ちと今後はその分も精一杯働いていくという気持ちを示せると良いと思います。
自分が今後もその保育園で働いていく上で気持ちよく保育の業務に戻っていくためにも、最初の挨拶というのはとても重要になります。
挨拶の方法は?
保育園ではシフト制のため、全員が同時に集まるという時間はなかなか少ないと思います。復帰初日は、まずは園長などに挨拶を行い、その後は、会う人それぞれに挨拶をしていけば良いと思います。
その後、正式な挨拶はなどは、職員会議などで全員が集まっている場で改めて行うと良いと思います。園長に会議の時間に少し時間をもらうことを事前に伝えて置くと良いと思います。
初対面の人がいた場合は、その場ではじめましての挨拶とすれば良いと思います。
もし事実として、自分が休んでいた期間に負担が増していた同僚の保育士などがいた場合は、追加で個別に挨拶やお礼を行っておくのも良いと思います。
挨拶の内容は?
復帰後最初の挨拶は、
- 出産・育児休暇中はご迷惑をおかけしました
- 今後は精一杯がんばりますので、よろしくおねがいします
このような点を伝えられると良いと思います。口頭になると思うので、余り作り込み過ぎず、 感謝と意気込みを自分の言葉でそれぞれに伝えられればベストだと思います。
あとは、今までの関係性によって臨機応変に対応すれば良いと思います。
手土産は必要?
感謝の気持ちと合わせて手土産も持参してもよいかもしれません。定番のお菓子などがおすすめです。
個包装になっていて、一人に一つ以上が行き渡るものが良いです。購入場所は、デパートの地下などがおすすめです。スーパーなどでも無くはないですが、デパートのほうがより多くの種類があります。
少なくても一週間以上は日持ちがするものが良いでしょう。種類などはなんでも良いと思いますが、クセが少なく、誰でも食べられる有名な物が無難だと思います。
復帰前に事前に保育園を訪れるのも一つの手
当日ではなく、復帰の少し前に事前に保育園を訪れるというのも一つの手段かもしれせん。復帰の週の前の週ぐらいに挨拶に行くという感じです。この際に手土産も持っていくとよいかもしれません。
育休明けの場合は、子どもを連れてきても良いかもしれません。保育園の邪魔にならない程度の事前に挨拶にいくという方法になります。
私が幼稚園で働いていた時は、このようなパターンで復帰前の挨拶をしている人も多かったです。
このようにワンクッションを挟むことで、当日は比較的すんなりと業務に入っていくことも可能だと思います。もともとの関係性によってはこういうことも可能だと思います。
ただ、なかには「長期間休んでいたくせに」と意地悪な思いを抱いている人もいるかもしれません。あくまでも「保育園の業務の邪魔にならないように」というのがポイントです。
休業前の関係性なども踏まえて選択肢にいれてみるとよいかもしれません。
休業中も適宜連絡はとっておくべし
休業中も可能であれば適宜、保育園の誰かに連絡はとっておくと良いかもしれません。仲の良い同期や同僚などが望ましいです。
- 誰かが退職した
- 新しい保育士を採用した
- どのような事件や問題があったか
などの情報を休業中に入手しておくことも大切です。このような情報は復帰後にスムーズに業務に戻るために活かすことが可能だからです。
復帰して新しい人がいればすぐに挨拶ができるし、大きな事件などで変わった保育園のルールなどのキャッチアップもしやすいです。
このような情報を含めて、仲の良い同僚とこまめに連絡をとっておくと、復帰した時の人間関係をより構築しやすくなると思います。
そして、なんとなく連絡をとっておくことで、自分もまだ組織に存在しているという安心感も得られると思います。自分の気持ち的にも、復帰というアウェー感が薄れて良い面があると思います。
まとめ:産休育休明けで復帰復職する保育士最初の挨拶。手土産は必要?病気休職も!
育休明け保育士最初の挨拶についてまとめると以下のようになります。
- 復帰後の最初の挨拶はとても重要
- 休んでいたことを迷惑と感じていた人がいるかもしれないということを念頭に置いておく
- 感謝と意気込みを自分の言葉伝える
ということになります。手土産は、簡単なお菓子などを持参すると良いかと思います。
さらにスムーズに保育園に保育士として復帰するために、
- 復帰前に事前に保育園を訪れるのも一つの手
- 休業中も適宜連絡はとっておくべし
ということも大切です。
職場の人間関係を円滑な状態で復帰するためにも復帰後最初の挨拶はとても重要です。是非参考にしてみてください。