保育士の皆様。
夜間保育園を知っていますか。その名の通り夜間も開園している保育園になります。病院に設置された院内保育室などがその一種になり、夜間も営業を行う認可外保育施設は意外と多いです。最近では多様な働き方に対応するために、認可保育園でも夜間保育を実施する保育園が出てきています。夜間保育園と聞くと保育士は夜勤で大変そうなイメージもありますよね。一方で夜勤と聞くと給料は高いのではと考える方もいらっしゃると思います。
今回は、夜間保育園で保育士が働く長所短所、給料や仕事内容、求人について紹介します。
宿泊を伴う保育施設で夜勤勤務の経験があります
その経験が参考になればと思います
夜間保育園(深夜保育)とは?
昨今では、飲食店やホテル、病院などさまざまな業種で夜間に営業を行っています。このような業種で働いている子育て世代の保護者の方は、当然、夜間に子どもの保育をして貰う必要が出てきます。最近では忙しい官僚やマスコミ、水商売などを行なっている親のお子さんにも需要があるようです。でも認可保育園は基本的に昼間の時間帯がメインですよね。
このようなニーズによって支えられているのが夜間保育園になります。現代の多様な働き方により夜間の保育は非常に重要な存在になっています。
夜間保育園と言っても実際は夜間だけ保育を行っているところはすくなく、 夜間も 開いている保育園が多いです。日中時間帯も普通に保育園として運営している保育園もあります。
夜間も開園している保育園の多くは病院の保育施設のように認可外保育園であることが多いですが、最近では認可保育園の夜間保育所も増えてきています。
夜間保育園(深夜保育)の保育時間、開園時間
先程も言ったように、夜間保育園と言っても開園時間は様々です。
認可保育園の夜間保育園は通常の日中の保育に加えて夜間の保育を実施している場合が多いです。この場合、預かり時間が夜の22時となっているところが多いです。
また、さらに深い時間に保育のニーズが有る場合に、24時間体制で運営している保育園もあれば、夜の0時までと時間を決めて運営している保育園などもあります。
保育時間は子どもに合わせて行われるため、24時間ずっと同じ子の保育を行なうということは少なく、朝から来る子ども、夕方から来る子どもなど親のお迎えの時間に合わせて子どもの人数も変化します。
一人の子どもの保育時間は通常の保育園と同様で8時間から13時間程度になる場合が多いです。
夜間保育園(深夜保育)の仕事内容
夜間保育園で働く保育士の仕事内容は、通常の日中の時間帯と比べても多岐にわたります。開いている時間が長いので保育士がしなければ行けない仕事の種類も多くなります。
特に違う点は夜間は入浴や睡眠のサポートを行なうという点です。日中の保育では入浴はありませんし、午睡はあっても本格的な睡眠を伴う保育はありません。故に、夜間保育園での仕事は保育士として幅広い知識が求められます。
保育園によっては、通常の昼間の保育も行っているため、昼間と夜間をそれぞれシフト制で分担する場合もあります。その場合は、通常の保育園での保育に加えて、夜間での保育スキルも必要になるわけです。
子どもの睡眠を伴う夜勤の場合は、2-3時間程度に渡って保育士も仮眠を挟む場合もあります。どんな子どもの人数であっても保育士は最低2人以上の配置が必要になるため、通常は2人以上の保育士が勤務して夜勤保育を行います。
また、夜間保育を実施している施設には就学前の乳幼児だけでなく、小学生などの学童を受け入れている施設もあります。
夜間保育園(深夜保育)の給料は?
夜間保育を実施している保育園で働く保育士の給料は、通常よりも高めに設置されていることが多いです。
開園時間が長くなれば長くなるほど、不規則な就業時間になるため、保育士を安定的に雇用し続ける必要があるためです。体力面でも、通常の保育園よりもハードな場合が多いので、給料は高く設定されています。
それに加えて、夜間(22時以降翌朝5時まで)は深夜割増賃金を法律上必ず支給する必要があります。そのため、夜勤で勤務すると別途手当をもらうことができます。
手当の金額は時給に換算して1.25倍の支給が最低のため、夜間に勤務すると少なくとも一回で3000円程度以上の深夜勤務手当をもらうことができます。
支給される金額はもともと設定されている時給によって異なりますが、週2回で夜勤をしたとすると、月で約2万円から3万円程度が手当としてもらえる計算になります。
もともとの給料にもよりますが、週2回程度の夜勤で月に2、3万円が給料に上乗せされると考えると、夜勤をやってもよいと思う保育士の方もいるのではないでしょうか。
夜勤の仮眠休憩中の時給などは発生する?
保育士で夜勤をしたいとおもっている方が気になるのは夜勤の仮眠休憩をしている時間の時給などについてだと思います。
正職員であれば月の総勤務時間や残業手当などの金額にも関係しますし、パートであれば直接時給に影響する部分になると思います。
結論から言うと、仮眠中の時間が勤務時間に含まれるかどうかはその保育園によるところになります。
法律上は、仮眠中であっても、緊急時などすぐに勤務に戻れるような体制を取っている場合は勤務時間に含まれることになっています。
保育園の場合は、仮眠をしていない保育士が子どものトラブルなどで人手が足りなくなり、仮眠中の保育士を起こして対応できるような状態などがこれにあたると考えられます。
逆に、仮眠中はしっかり仮眠の時間として自由に休むことができる場合は、休憩時間としてカウントされることになります。
この違いによって、保育園によっても仮眠中の時間が勤務時間に含まれるかどうかの違いが発生しています。仮眠は2−3時間に及ぶこともあるので、一回の勤務で3000円から4000円近い金額に差が出てきます。
夜間保育園の求人を探す上では、この点に注意して探すのがおすすめです。一見時給は高くても仮眠中の時間が休憩時間にカウントされるので、トータルの給料は少なくなってしまうということがあるためです。
夜間保育園(深夜保育)のメリット・デメリット
夜間保育園のメリット・デメリットをまとめると以下のようになります。
メリット
夜間保育園のメリットは大きく以下のようになります。
- 給料が良い場合が多い
- 様々なスキルが身につく
- 夜間の保育は動きが少なく体力的に楽な場合が多い
- 通勤ラッシュ・帰宅ラッシュを避けることができる
給料に関しては先程も説明したとおり夜勤に入れば、夜勤手当を別途もらうことができます。少なくとも夜勤の無い保育園よりかは良い給料を貰える可能性が高いです。
日中時間帯と夜間の時間帯では保育の内容も異なるため、入浴や睡眠などの幅広いスキルも身につきます。これらのスキルはベビーシッターなどの業務をする上でも役に立つスキルになると思います。
そして、夜間は食事、入浴、睡眠がメインなので、散歩や外遊びなど体力的に負担がかかる保育内容が少ない傾向があります。
また、夜間保育園はこのような利用内容や経緯から行事やイベントなどは少ないことが多く、保育士の業務負担は少ない傾向にあると思います。
加えて、夜勤の時間帯は通勤や帰宅ラッシュの時間帯を避けることも可能です。通勤に余計な時間や体力を奪われなくて済むというメリットもあります。
デメリット
夜間保育園のデメリットは大きく以下のようになります。
- 就業時間が不規則になりがち
- 子どもが多く入れ替わる
- 友人や家族と時間が合わない
夜勤や日勤などが混ざった不規則なシフトだと、保育士の生活リズムも不規則になってしまいます。夜は絶対寝ないと無理という方には難しいかもしれません。不規則な生活になるので、体調管理も難しくなってくると思います。
子どもに関しては、通常の認可保育園と異なり、頻繁に入れ替わったり、毎回違うメンバーになるので安定した環境とは言い難いかもしれません。
他の保育園に通園後や小学校の授業のあとに夜間のみを預けるという保護者もいます。その場合は、まるでそこで暮らしているかのような保育園ということになります。
また、意外と盲点になっているデメリットは友人や家族と時間が合わなくなってしまうということです。夜勤の時はある種、昼夜逆転の生活を求められるため、家族や友人と生活する時間帯が異なってしまいます。
みんなが寝ていたり、遊んでいたりする時に仕事をするという場面が生まれてきます。
メリットもデメリットもそれぞれ、夜勤専属なのか、月に数回の夜勤なのかによっても全く異なってくるところではあるでしょう。
夜間保育園の保育士求人の見つけ方は?
夜間保育園は、現状の給料に不満がある体力に自身がある若手の保育士にはおすすめできると言えます。夜間保育園での仕事は体調管理や睡眠時間をしっかり取ることができれれば、夜勤手当などが支払われるので給料面で良い点が多いです。
また、パートなどで夜勤専属の保育士の募集もあるため、副業として夜勤保育士をするというのも良い選択だと思います。
夜間保育の求人を探すのは、パートや正職員などの雇用形態問わず、保育士の転職サイトの利用がおすすめです。
認可の夜間保育園はまだまだ少ないので、いつ求人が出るかわかりません。保育士の転職サイトであれば、求人の情報が入ればすぐに教えてくれます。
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夜間保育園での仕事は体調管理や睡眠時間をしっかり取ることができればメリットが多い仕事だと思います。ただし、通常の保育園と同様に最終的にはしっかりとしたホワイト保育園で働かないと意味がないので、見極めはとても重要です。