お子さんのいるほ保護者の方。
保護者の方であればそんな瞬間が必ずあると思います。そのようなニーズに対応しているのが「一時保育」「一時預かり」事業になります。
保育園で働く保育士の方でも一時保育についてよく知らないという方も多いと思います。保育士も知っておくべき保育園の基本である「一時保育」について解説します。
一時保育のある園で勤務した経験があります
その経験が参考になればと思います
一時保育とは?
「一時保育」は地域によっては「一時預かり事業」などとも言われ、保育園等の保育施設でお子さんを一時的に預かる事業になります。保育園を利用する(入園する)には、保護者の就労などの利用の条件がありますが、一時保育は、通常の保育園の利用の基準(保育の必要性の認定)を満たしていなくても利用することが出来ます。
一時保育は公立・私立の認可保育園で実施されている場合もあれば、地域の「子育てセンター」などの施設で実施されている場合もあります。その他にも、認可外保育施設でも独自に一時保育が実施されていることもあります。
一時保育の種類
一時保育には大きく分けて以下の3種類があります。
- 就労等の理由による一時保育
- 緊急時等の理由による一時保育
- リフレッシュ等の理由による一時保育
就労等は、一時的に保護者の方がパート等で就労をしたり、職業訓練等をする際に家庭での保育が困難となる場合です。
緊急時等は、保護者の病気や入院、冠婚葬祭などの止む終えない理由によって緊急で一時的に保育が必要となる場合です。
リフレッシュ等は、保護者のリフレッシュを目的とした一時的な保育となります。
自治体によってはそれぞれの状況により利用ができる条件が異なる場合もあれば、すべて同じ一時保育として同一の条件で利用ができる場合もあります。利用を希望する際は、各自治体・保育施設の利用条件をきちんと確認しましょう。また、認可外保育施設ではそれぞれの施設ごとに利用条件が異なります。
一時保育と通常の保育との違い
一時保育は通常の保育園への登園とは異なり、基本的には利用対象の施設に保護者の方が直接利用申込を行います。料金の支払いなども保育施設に直接行います。保育の内容としては、他の登園している園児達のクラスに混じる形で行われることが多いです。
通常の入園している保育園児とは異なり、長くても1ヶ月程度の期間になるので長期的な目線での保育を行うというよりは、あくまで短期的に児童を預かる保育というのが基本となります。また、先程も書いていますが、利用の条件に必ずしも就労等の理由が必要ないため、保護者の方のリフレッシュでも利用できるという大きいな違いもあります。
一時保育の利用条件とは?
一時保育は、各自治体・保育士施設によって利用条件が定められています。
利用可能な年齢は保育園と同様で、就学前児童が対象となります。料金は時間単位の料金と日額が設定されています。利用可能な保育時間についても各施設によって異なります。おやつ代が別途必要になります。その他、利用には自治体による減免制度があったり、事前に面接が必要な場合もあります。
以下は例として、横浜市での一時保育の利用条件の例となります。
- 非定型的保育/保護者等の就労、職業訓練や就学等により、家庭での保育が断続的に困難となる児童をお預かりします。・・・週3日又は月120時間以内
- 緊急保育/保護者等の疾病、入院、冠婚葬祭などやむを得ない理由により、緊急一時的に保育が必要となる児童をお預かりします。・・・1回に連続して14日以内
- リフレッシュ保育/育児に伴う保護者の身体的、心理的負担を解消するため、一時的に児童をお預かりします。・・・1回のお申し込みにつき1日以内
利用料は各保育施設によって異なりますが、上限が定められています。
- 日額
- 3歳未満児 2,400円( 1日 ・1人あたり)
- 3歳以上児 1,300円( 1日 ・1人あたり)
- 時間単位
- 3歳未満児 300円(1時間・1人あたり)
- 3歳以上児 160円(1時間・1人あたり)
- 給食・おやつ代 全児童 合計500円( 1日 ・1人あたり)
横浜市の例を参考にすると利用料は比較的リーズナブルだということがわかると思います。
一時保育が利用できる保育園
一時保育はすべての認可保育園で実施されているわけではありません。市区町村内の一部の保育園で一時保育が実施されています。一時保育が利用できる保育園は、自治体のホームページ等で公開されているのでそちらで確認することが出来ます。また、認可保育園以外の認可外保育施設でも一時保育が実施されている場合があります。
また、一時保育の対象施設であっても、既に定員などが満たされている場合は、利用が出来ない場合もあるので注意が必要です。
一時保育の利用方法
各自治体のホームページでは一時保育の利用の条件、申込みについての情報などがまとめられています。利用を希望する際は、まずはホームページの情報を参照してください。
利用可能年齢、利用方法、利用時間、利用料、申し込み方法等の条件は保育園ごとに異なることがあります。また、認可外保育施設の一時保育の場合は、利用の詳細について直接保育施設に確認が必要となります。
どのタイプの施設の一時保育を利用する場合においても事前に予約が必要で、大抵は1ヶ月前から予約受付が開始されます。各施設の利用定員が満たされると利用ができないため、早めの利用予約がおすすめです。
一時保育とベビーシッターはどちらがお得?
先程の横浜市の例だと一時保育とキッズラインなどのベビーシッターを比較すると、料金的には明らかに一時保育のほうがお得だということがわかると思います。
ただし、一時保育はかなり前から利用予約が必要であったり、利用定員にも上限があるので、緊急時の利用にはあまり向いていないです。利用を希望される保護者の方は、シーンにあわせてそれぞれ使い分けると良いかも知れません。
まとめ:一時保育とは?利用条件・方法は?保育士も知っておくべき保育園の基本!
今回は、保育園等で実施されている一時保育について解説しました。一時保育については各自治体や保育施設によっても利用条件が異なるので少しややこしいですね。
ただ、料金がとてもリーズナブルに利用できるというメリットがあります。通常の保育園の利用とは違い、保護者のリフレッシュ目的でも利用ができるので、月1回買い物や美容院に行くなんていう場合の利用も出来ます。
子育ては大変な面が多いと思いますが、適宜リフレッシュできると良いですね!
また、保育士の方にとっては、一時保育がある保育園で働くということは、通常の在園児とは異なる子どもと接する機会があるということになります。