これから保育士を目指すかどうか迷っているという方や保育園の利用を考えている保護者に方。
このようなイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれません。今回は、保育園はただ子どもを預かるだけなのか、幼稚園はきちんと教育してくれる施設なのかということについて説明します。
その経験が参考になればと思います
保育園はただ子どもを預かるだけ?
これから保育士になるか迷っている方や、新たに保育所を利用しようと考えている方の中には、「保育園はただ子どもを預かるだけの施設」だと思っている方もいらっしゃるかもしれません。実際のところはどうなのでしょう。
認可保育園はただ子どもを預かるだけの施設ではない
各自治体が認可して運営されている認可保育園はすべて厚生労働省が定める日本の保育所における基本的な運営指針である「保育所保育指針」に従って運営する必要があります。その、保育所保育指針には、保育所はただ子どもを預かれば良いというようなことは書かれていません。
つまり、大前提としては、認可保育園はただ子どもを預かるだけの施設として設置されているわけではないということになります。
保育所保育指針についての詳細は以下の記事を参考にしてください。
認可外保育施設でも、保育所保育指針に沿う保育園は多い
前項で、認可保育園は、保育所保育指針に沿って運営されているため、ただ子どもを預かるだけの施設ではないということを書きました。そう書くと、認可外保育施設はただ子どもを預かるだけの施設なのかと思うかもしれませんが、そういうわけではありません。
認可外保育施設であっても、認証保育園など自治体から補助金を貰って運営している園や将来的に認可への移行を考えている保育園も多いです。そのような保育園は保育所保育指針に沿う形で運営されていることが多いです。
また、そうでない認可外保育施設であっても、独自のカリキュラムや教育手法、英語やスポーツなどに力を入れていて、独自の特色を出している保育園が多いです。
「うちはただ子どもを預かるだけです」と明言している保育園は、まず存在しないと言えるでしょう。
ただ子ども預かるだけだと思っている保育園経営者も
だだし、認可保育園はただ子どもを預かるだけの施設ではないと書きましたが、ただ子ども預かるだけだと思っている保育園の経営者もいないとは言い切れません。特に、昨今は、待機児童の増加の問題によって、保育園の数が足らなくなり、急ピッチで保育園の新設が相次いでいるという背景があります。そのなかで、そのような考えの保育園経営者が認可保育園を運営しているという可能性は否定できないです。
正確には、自分は場所を提供するだけで、保育所の運営については、雇った保育士が勝手にうまくやるだけと考えている保育園経営者がいないとは言えません。誰かが退職すれば、また、かわりを補充すれば良いだけというような考えの保育園です。
ただ、保育園の経営者が何も考えていなくても、現場の保育士の方は様々なことを考えて、日々保育を行っています。経営者が何も考えていないからと言って、保育士も何も考えていないというわけではないでしょう。もちろん、保育園全体として統率が取れているわけではないので、保育の質としては低くなってしまうでしょう。
幼稚園はきちんと教育してくれる?
この記事にたどり着いた方のなかには、保育園はただ子どもを預かるだけ、幼稚園はきちんと教育してくれるというイメージがある方も多いかもしれません。
先程挙げた「保育所保育指針」に関して言うと、幼稚園には「幼稚園教育要領」、認定こども園には「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」というのがそれぞれ制定されています。実は、それぞれの幼児教育の内容については共通化されています。つまり、幼児教育に関しては、どの施設も考え方としては共通した指針に沿って運営されているということになります。
ですが、歴史的な経緯もあり、実際のところは、全体を平均して考えると、幼稚園はきちんと教育してくれるという傾向があるのは間違いないかもしれません。
ただし、保育園と幼稚園は、そもそも預かる年齢も違えば、預かり時間も異なるので、単純な比較は難しいです。また、最近では、認定こども園など保育所と幼稚園のどちらの機能も有している施設も増えてきていて、よりその境界線は曖昧になってきています。これから保育士や幼稚園教諭になろうと考えている方は、その点も踏まえると良いでしょう。
また、これから保育所や幼稚園を利用しようと考えている方も、「保育所だから〇〇」「幼稚園だから〇〇」とイメージで決めつけないで、それぞれ個々の施設の特徴や特色などをしっかりと把握するということが大切です。
まとめ:保育園はただ子どもを預かるだけ?これから保育士を目指す人や利用者が知っておくべきこと
今回は、保育園はただ子どもを預かるだけなのか、幼稚園はきちんと教育してくれる施設なのかということについて説明しました。
保育園はただ子どもを預かるだけの施設というわけではありません。ただし、ども預かるだけだと思っている保育園経営者がいないとは言えません。もちろん、仮にそうであったとしても、現場の保育士の方は様々なことを考えて、日々保育を行っています。
保育園はただ子どもを預かるだけ、幼稚園はきちんと教育してくれるというイメージがある方も多いかもしれませんが、保育園と幼稚園は、そもそも預かる年齢も違えば、預かり時間も異なるので、単純な比較は難しいです。
そのため、これから保育所や幼稚園を利用しようと考えている方も、「保育所だから〇〇」「幼稚園だから〇〇」とイメージで決めつけないで、それぞれ個々の施設の特徴や特色などをしっかりと把握するということが大切です。また、これから保育士や幼稚園教諭を目指すかどうか迷っているという方も同じことが言えます。