目次 | 内容 |
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保育士の給与は経験年数で決まることが多い | ・多くの保育園で給与は経験年数で決まる傾向 ・経験年数で昇給額を定め、実績評価を考慮しない園もある ・国も経験年数を処遇改善の条件にする場合が多い ・スキル評価の難しさや、不公平感を避ける目的も |
経験年数以外で給料に差が出る原因や事例とは? | ・キャリアアップ研修の受講有無:最大4万円の改善費上乗せ ・転職時の給料交渉:入職時に交渉したことで給与が上乗せされる ・実力や貢献度の評価:園への貢献度で差、園長の感情や身内経営の影響 ・役職の付与:主任や副主任などの役職手当、担任やフリーなどの役割手当 ・前職の経験考慮:認可外や幼稚園教諭の経験が考慮されない場合も ・年齢が若くても経験が長い:年齢と経験年数は必ずしも一致しない ・学歴の違い:大卒や短大・専門学校卒などで給料設定に差がある ・保有資格の差:特定の資格や幼稚園教諭の種別で手当額が異なる ・雇用形態の差:期間を定めた雇用(パート)では時給が高い場合も |
不当に給料が安くなってしまう原因や事例とは? | ・スキルや貢献が正当に評価されないケースが多い ・園長の裁量で給料が決まる場合がある ・園長に気に入られているかどうかが基準となることも |
不当に給与が低い場合の対処法は? | ・経験年数だけが給与の全てではないことの理解 ・交渉は日頃の信頼関係が重要、関係悪化のリスクを考慮 ・就業規則などで昇給条件を事前に確認、未適用なら指摘 ・最終的には転職も視野に入れる、転職時は給与交渉のチャンス ・転職サイトの活用で負担軽減や給与交渉の代行も可能 |
まとめ | ・経験年数に見合わない給与は多くの保育士の悩み ・給与に差が出る原因は研修、転職交渉、役職、学歴、資格、雇用形態など多様 ・評価制度の不透明性や園長の裁量が不満の背景 ・現在の職場での給与交渉は慎重に、最終手段として転職も有効な選択肢 ・現状分析と具体的な行動計画、転職エージェントへの相談も推奨 |
よくある質問(FAQ) | ・後輩より給料が安いのは、保育士全体の給与水準や昇給制度の緩やかさ、新卒初任給の引き上げによる逆転現象などが背景 ・努力が評価されないのは、明確な評価基準の欠如や園長の裁量による決定が原因 ・給料交渉は、規定確認、実績を根拠に上司と相談、複数人での交渉が効果的 ・キャリアアップ研修や役職、専門資格の取得は給与アップに有効 ・給料が上がらないと感じる場合は転職を検討するタイミング、転職時に給与アップは可能 ・給与の良い園を探すには、転職サイト活用、大規模法人や公立園に注目、専門エージェントへの相談がおすすめ |
- なんか後輩の保育士より給料が安い
- 他の人と比べても、経験年数に比べて全然昇給していない
保育士として長年頑張っているのに、なぜか後輩の保育士さんよりも給与が安いと感じたり、自分の経験年数に見合った給料がもらえないと感じたりすることはありませんか?そのような不公平感は、多くの保育士さんが抱える共通の悩みです。
この記事では、後輩保育士さんより給与が低かったり、経験年数に見合わない給与になってしまったりする具体的な原因と、給与改善のための対処法を詳しく解説いたします。

私の頑張りは給与に反映されないのはどうしてだろう?どうすれば現状を変えられるのだろう?

その原因を理解し、適切な対処法を実践することで、現状を打開できます。
その経験が参考になればと思います
保育士の給与は経験年数で決まることが多い
まず大前提として、保育士の給与は経験年数で決まることが多い というのは間違いないです。
保育園によっては経験年数によって一律に昇給額などが決められていて、日々の実績や評価をほとんど考慮しない場合もあります。
国なども処遇改善などの条件に経験年数を用いていることが多いです。これは、保育士のスキルは、定量的に評価することが難しいという側面もあると思います。
良い悪いの議論はあると思いますが、保育士間で不公平感をうまないためにもこのような制度にしている保育園も多いです。
経験年数以外で給料に差が出る原因や事例とは?
- キャリアアップ研修などの差
- 転職時などに交渉している
- 実力や貢献などが評価されている
- 役職が付与されている
- 前職などの経験考慮の有無
- 年齢は若くても経験が長い場合も
- 大卒や短大、専門学校卒などの違い
- 保有している資格の差
- 雇用期間や雇用形態の差
保育園で働く保育士が、経験年数以外で給料に差が出るよくある原因や事例を紹介します。
保育園によっては、以下に上げるようなパターンに該当する場合は後輩保育士より給与が安い、後輩保育士のほうが給与が高いということが起こる可能性があります。
キャリアアップ研修などの差
保育士等キャリアアップ研修の受講の有無の差は、保育士の給料を左右します。
保育士等キャリアアップ研修は国が主導で行っている、保育士の処遇改善施策で、保育士の多様なキャリアパスを用意しています。
研修は都道府県などの自治体が実施していて、保育園を通して受講の申込みを行います。5千円から最大で4万円の処遇改善費が保育士の給料に上乗せされるため、保育士間で給料の差が出る部分です。
処遇改善が上乗せされる人数などに制限もあるため、保育園側の裁量によって決まる部分も多いです。ちなみに、この制度による処遇改善を導入していない保育園もあります。
転職時などに交渉している
転職の際に、給料の交渉をして入職してきている場合は、年齢や経験年数によらず通常より給与が上乗せされている可能性もあります。
保育士不足なので、それだけ転職してくる人が有利という状況です。既にその保育園で働いている人からすれば、面白くないかもしれませんが、給料を上げないと保育士が確保できないという状況にあります。
入職のタイミングによって給料に差があるということは一般企業でもよくあることで、それだけ転職時というのは給料の交渉がしやすいという側面もあると思います。
実力や貢献などが評価されている
保育士の実力等によって給与に差が出ている場合もあります。実力とは経験年数ということではなく、どれだけ保育園の業務に貢献しているかなどです。
保育園によっては、園長の感情やお気に入りなどの理由で給料に差が出ているという可能性も十分あります。 身内で家族経営をしていて、待遇を変えているなんていうケースもあるでしょう。
保育士の実力や貢献度の判断基準は多様であり、必ずしもスキルが高いことが評価に直結するとは限らない点が、給与評価の難しさとして挙げられます。
役職が付与されている
実力が評価されているということとほぼ同じことですが、役職が付与されている場合に手当などが上乗せされていることもあります。主任や副主任などがこれらに当たります。
また、担任や副担任、フリー保育士などの役割で待遇に差がある場合もあります。
役職が付与されていて、当然、保育の仕事に対しての責任などにも差があるため給料にも差が出てきます。
前職などの経験考慮の有無
前職でも保育士をしていたとして、その経験が考慮されているかいないかというのも給与額のポイントになります。
例えば、保育園によっては、認可外保育施設での経験は考慮されないという場合もあります。
また、幼稚園教諭をしていた場合の期間も経験年数として考慮してくれないというような保育園もあります。このように実は保育士歴が長いからといっても考慮されている経験に差がある場合もあります。
年齢は若くても経験が長い場合も
年下だから後輩だと思っていたけど、保育士歴が長かったという場合もあります。保育士は若ければ20歳ぐらいから働き始める人がいるので、年齢だけで経験年数はわかりません。
「本人に確認したから間違いない!」と思っていても実は本人も勘違いしている可能性もあります。
大卒や短大、専門学校卒などの違い
保育園によっては短大、専門学校卒よりも4年制の大卒の給料を高めに設定していることがあります。
ただし、同じ年齢であれば、短大、専門学校卒のほうが経験年数は多くなるため、経験による昇給額も高くなっているはずです。
このように大卒や短大、専門学校卒などの要素が給与に差を出している原因になっている場合があります。
保有している資格の差
保育園によっては、保育関連の資格などを保有している場合は手当などが上乗せして付与されていることもあります。
また、認定こども園などであるのが、幼稚園教諭や保育士の資格による手当の金額に差があることがあります。
両方の資格を保持しているか、幼稚園教諭は一種や二種などの種別もあるため、その内容によって手当の金額を変えている認定こども園もあります。
それ以外にも、保育関連の民間資格なども、給与や手当額に影響がある保育園もあると思います。
雇用期間や雇用形態の差
雇用期間や雇用形態の差によって給料に差が出ている場合があります。
例えば、パートの場合などで、期間を定めての雇用の場合は、時給などが高くなる場合もあります。例えば、今年度限定での採用という場合です。なんらかの理由(産休・育休などの代替等)がある場合は、まったく同じ仕事内容でも期間が異なるため、時給が高くなることがあります。
このような場合は、継続した安定した雇用が保証できない分、時給を高く設定しています。
不当に給料が安くなってしまう原因や事例とは?
一番気になるのは不当に給料が安くなってしまう原因や事例についてだと思います。
実力や貢献などが正当に評価されていない
不当に給料が安くなってしまうのは、保育士としてのスキルや保育園への貢献が正当に評価されていない場合がほとんどです。言い換えると給料が 園長などの裁量で決まってしまう ということです。園への貢献とは別に園長に気に入られているかどうかということが基準になってしまっていることもあるでしょう。
不当に給与が低い場合の対処法は?
不当に給与が低い場合の対処法について紹介します。
保育士は経験年数だけが全てではない
保育士の給与は経験年数で決まることが多いと書きましたが、保育士は経験年数だけが全てではありません。前項にあげたように、経験年数以外で給料に差が出るような仕組みを導入している保育園も多々あります。
大前提として、このことを踏まえておく必要があります。そして 不当かどうかは、自分だけでは判断ができない ので、注意が必要です。
いくら年も上で保育経験も長くて、自分のほうが実力があると思っていても、保育園にとってはその後輩保育士のほうが、評価されているということもあります。
この点を踏まえないで文句や交渉などをしてしまうとただのクレーマーになってしまう恐れもあります。
交渉すれば給料は上げてもらえるか?
交渉をすれば給料を上げてもらえるかどうかという点に関しては、なんとも言えないと思います。
日頃からしっかりと保育士としての仕事に取り組んでいて、園長との信頼関係などが構築されていれば、交渉の余地があると言えます。
ただし、交渉をすることでより関係性が悪化する危険性もあります。 保育園の園長などからすれば、給料の不満をぶつけられるというのは、嬉しいことではないです。
前述したとおり、本人は実力や貢献などが正当に評価されていないと思っていても、園長からすれば適切に評価した結果かもしれません。
もちろん園長が本当に無能で適切に評価なんてできてないということもあります。それでも園長本人にしてみれば適切に評価しているという主張になるかもしれません。
また、できれば交渉は複数名で行うのが成功率も高いです。本当に一部の人だけが不当に優遇されているということであれば、それ以外の人で徒党を組んでの交渉がおすすめです。
園長対多くの保育士という構図を作ったほうが、交渉がうまくいきやすいです。
保育園の昇給条件は事前に確認すべき
多くの保育園は、会社として昇給条件を「就業規則」などに記載しているはずです。
そこに「経験○年で何円昇給」というような詳細な条件が書かれていて、その昇給が実際には行われていない場合は、指摘をすることで昇給を正しく行ってくれるはずです。
逆にそこに書かれていない条件などは、交渉が難しいかもしれません。最低限としてどのような条件になっているのかは確認しておくべきです。
最終的には転職も視野に入れるべき
園長などの裁量で決めらるということ自体は問題がないので、交渉でどうにかできることばかりではないのが現実です。
余程、不当な扱いを受けているという場合は、転職も視野に入れたほうが良いです。経験やスキルなどを正当に評価してもらえる保育園に転職できれば給与アップも望めます。
前述した通り、転職の際というのはもっとも給与交渉がしやすい時でもあります。
また、給与が正当に評価されていないから転職をするということを今の保育園に伝えることで、引き止めのために給与の見直しをおこなってくれる可能性もあります。
ただ、本当に転職をする気がないのに「転職をする」といって交渉材料にするのは、あまりおすすめできないかもしれません。引きに引けなくなってしまい、本当に転職することになってしまうかもしれません。
保育士の転職は転職サイトの活用がおすすめです。面接などの手配はもちろん、給料などの交渉も代行してくれるので、転職にかかる負担を減らすことができます。
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※ 保育士の転職サイトは新卒の方や未経験の保育士の方、資格取得見込みの方でも利用可能です。
まとめ
保育士として経験を重ねても、後輩より給与が低い、あるいは経験年数に見合った給与が得られないというのは、多くの方が抱える共通の悩みです。
この不満を解消するには、給与が上がらない根本的な原因を理解し、具体的な対処法を実践することが大切だと、私は考えています。
この記事では、以下のような重要なポイントをお伝えしました。
もし、この記事を読んでご自身の状況に当てはまると感じたら、まずは現状の原因を改めて分析し、次にどのような行動をとるべきか具体的なステップを考えてみてください。
そして、現在の職場で解決が難しい場合は、転職という道も積極的に検討し、あなたのキャリアをより良い方向へ進めていくことをおすすめします。
経験豊富な転職エージェントに相談することも、具体的な解決策を見つける手助けになります。
よくある質問(FAQ)
- Q後輩保育士より給料が安い、経験年数の割に給料が上がらないのは、どのような背景があるのでしょうか?
- A
後輩保育士より給料安い、経験年数 給料上がらないという状況には、複数の原因が考えられます。
一つは、保育士全体の給与水準が低いという構造的な問題です。
政府の処遇改善加算があっても、基本給の大幅な引き上げには直結しない場合があります。
また、園によっては昇給制度が緩やかで、経験年数が長くても給与の上限に達しているケースもあります。
保育士 給料 なぜ上がらないと疑問に感じるのは、まさにこのためです。
さらに、深刻な保育士不足を解消するため、新卒の初任給が引き上げられ、経験者との給与差が縮まる「逆転現象」も起こっています。
特定の資格手当や専門性手当、入職時の給料交渉の有無、園の経営状況や人事評価制度の不透明性なども、後輩より給料低い 保育士 背景として挙げられるでしょう。
- Q私たちの努力が、給料に正しく評価されていないと感じるのはなぜでしょうか?
- A
保育士 給料 評価制度 不透明は、多くの方が抱える悩みです。
本来、個人の努力や貢献が給与に適切に反映されるべきですが、保育士 給料 安い 原因の一つに、明確な評価基準がない園が存在するからです。
園長の裁量で給料が決まってしまうというケースも存在します。
これにより、ご自身の働きが正当に評価されていないと感じてしまうのは無理ありません。
保育士 待遇改善が叫ばれる中、こうした問題が残っている園があることも残念です。
- Q現職で給料アップを目指すために、どのように給料交渉を進めれば良いでしょうか?
- A
まずは、園の給与規定や就業規則を確認し、自身の昇給条件や評価基準を把握することが大切です。
その上で、具体的な実績や貢献度、経験年数などを根拠に、上司に相談する機会を設けてみてください。
保育士 給料交渉 方法として、自分の価値を具体的に伝えることが重要になります。
ただし、交渉は人間関係に影響を及ぼすこともあります。
人間関係が悪化するリスクがあることは理解しておきましょう。
交渉は慎重に進め、複数名の保育士で協力して行うと、成功率が高まります。
- Qキャリアアップや資格取得は、給料アップにどれくらい影響があるのでしょうか?
- A
保育士 キャリアアップ 給料を考える上で、資格取得や役職への挑戦は有効な手段です。
例えば、保育士等キャリアアップ研修の受講や、主任保育士、副主任などの役職手当 給料があるポジションを目指すことで、基本給や手当が上乗せされます。
保育士 給料 資格取得を考えている方は、特定の専門資格(例: 認定こども園で必要となる幼稚園教諭の資格、特定の療育資格など)も給与アップに繋がる場合があります。
これらの努力は、自身の専門性を高め、園への貢献度を示すことで、給料にも反映されるでしょう。
- Q給料が上がらない状況で、転職を検討すべきタイミングはいつですか?また、転職で給料を上げることは可能ですか?
- A
現在の職場で給与交渉が難しいと感じる場合や、保育士 給料 上がらない 対策が現状では見当たらない場合、転職を検討すべきタイミングです。
特に、自身の経験年数やスキルが正当に評価されていないと感じる場合は、保育士 転職 給料アップを目指すことは可能です。
保育士 給料 低い 対処法の一つとして、転職は非常に有効な手段となります。
実際に、転職時に給料交渉を行うことで、給料を上げることは可能です。
保育士 退職理由 給料というのも、転職理由として多く聞かれます。
- Q転職する際、具体的に給料の良い園を探すにはどうすれば良いでしょうか?
- A
保育士 転職 給料の良い園を見つけるには、複数の保育士専門の転職サイトや求人情報を活用し、ご自身の経験年数やスキルに見合った平均的な給与水準を把握することから始めましょう。
大規模な社会福祉法人や公立の保育園など、給与水準が高い傾向にある園に注目してください。
また、保育士 専門エージェント 給料について相談し、キャリアアドバイザーに給料交渉の代行や、自身の条件に合った求人の紹介を依頼するのがおすすめです。
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