保育士として働くなら契約社員、派遣社員、正社員どれが良い?

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これから保育士として働くという方や、雇用形態について悩んでいる方。

こんな疑問や悩み、不満はありませんか?
  • 保育士として働くなら契約社員、派遣社員、正社員どれが良い?
  • それぞれの雇用形態にどのような違いはある?
  • 正社員保育士で働く必要はある?
  • パート、派遣保育士で良くない?

世間では正社員が一番安定して良いという声がありますが、保育士にとってはどうなのでしょうか。

  • そもそも安定しているのということはどういうことなの?
  • なんで安定しているの?

特に、正社員保育士は仕事の責任や負担も多く、非正規で良くないというようなような考えに至る方も出てくるでしょう。今回は、保育士は正社員として働く必要性はあるのか、正規職員で働くメリットとデメリットについて紹介します。保育士として働くなら契約社員、派遣社員、正社員どれが良いのか。それぞれの雇用形態の特徴やメリット・デメリットを紹介します。

この記事の信頼性
私は保育園、幼稚園、認定こども園で勤務した経験があります
複数の保育士転職サイトを利用して転職活動をした経験があります
正社員、パートでの勤務経験があります
その経験が参考になればと思います

保育士は正社員として働く必要性はある?

最後に本題の「保育士は正社員として働く必要性はある?」ということを説明します。結論としては、保育士は正社員として働く必要性があるかどうかは、その人を取り巻く環境や状況次第です。一概に正社員は辞めたほうが良い、パートや派遣保育士のほうが良いというようなことを結論づけることは難しいです。

基準は給与待遇を重視するかどうか

本題の、保育士は正社員として働く必要性はあるかどうかの判断で大切なことは、給与待遇を重視するかどうかということです。もし、給与待遇を重視する場合は、基本的には正社員で働いたほうが良いでしょう。逆に、給与待遇はそこまで重要ではないという人は、パートや派遣保育士としての就業も選択肢に入ります。

ホワイト保育園で働くことが最も重要

同じ正社員の保育士の仕事と言っても、働く保育園によって責任の範囲、仕事の負担、給与待遇なども厳密には異なります。そして、世の中には、まだまだブラックな保育園も少なくないです。そのため、正社員かどうかということ以上に、よりよいホワイトな保育園で働くということが最も重要です。

ホワイトな保育園への就職マニュアルは以下で紹介しているので参考にしてみてください。

保育士として働くなら契約社員、派遣社員、正社員どれが良い?

保育士として働くなら契約社員、派遣社員、正社員どれが良いのか。それぞれの雇用形態の特徴やメリットデメリットについて解説します。

正社員とは?

正社員は 雇用期間を定めず に会社(保育園)に雇用される従業員のことを指します。この場合、会社は正当な理由がなければ、正社員を解雇することができません。

正当な理由とは、刑事事件を起こした場合、無断欠勤が続いた場合などがそれにあたります。また、運営している保育園が閉園するという場合は、「整理解雇」、つまりリストラされてしまう場合はあります。

それらの場合を除外すれば、保育園を運営している法人が倒産などで潰れる場合を除いては、基本的には正社員は定年までその保育園で働くことができます。

契約社員とは?

契約社員は 雇用期間を定めて 会社(保育園)に雇用される従業員のことを指します。

定められている雇用期間の間は正社員と同様にいきなり解雇されるということはありません。

ただし、契約している雇用期間を迎えた場合は「雇い止め」といって雇用を終了することができます。

ちなみにこの「雇い止め」をする場合も事前に予告が必要なので、契約終了日にいきなり契約終了を告げられるということはありません。

逆に、契約を雇用期間を更新することも可能で、かならずしも、期間を迎えたら更新されないということはなく、一年毎などに期間が更新されていくのが一般的です。

ちなみに、2013年4月から「有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えたときは、労働者の申し込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換する」ということが会社に義務付けられました。

つまり、契約社員で通算5年間働けば、正社員になることができます。

逆に言うと、会社がその人物を正社員にしたくない、できない場合は、5年で雇い止めをさせる可能性もあるということに注意が必要です。

派遣社員とは?

派遣会社は 雇用期間を定めて 派遣会社(保育園ではない)に雇用される従業員のことを指します。派遣会社が保育園に保育士を送り込むという形の雇用形態になります。

事前に定められた契約期間前に解雇を宣告される、所謂「派遣切り」が行われるリスクがあります。これは、正当な事情があれば認められます。

また、契約社員同様に期間終了時に「雇い止め」をされるリスクも同様に存在します。もちろん、契約が更新されることもあります。基本的には引き続き働けるかどうかは保育園次第ということになります。

正社員保育士の仕事内容、給料

正社員保育士の仕事内容

保育士の仕事内容については以下の記事で紹介しているのでそちらを参照してください。

正社員保育士の給料・待遇

退職金、賞与、昇給の面ではその他の雇用形態よりも充実していることが多いです。

正社員保育士のメリット・デメリット

他の雇用形態と比べてデメリットを挙げるとすると、

  • ブラック保育園だった場合のリスク
  • 人間関係のリスク
  • 自由な働き方が出来ない

という点になります。

ブラック保育園の正社員になってしまうと退職しにくく、是正しにくいというデメリットがあります。

また、人間関係についても長期間の雇用になるので、行き詰まってしまった場合に、逃げ出しにくいです。

そして、好きな曜日に休んだり、長期休暇を取得したりなどの自由な働き方は難しくなると思います。

雇用が安定している

正社員の保育士は、派遣やパート保育士と比べても、雇用が安定している傾向があります。基本的には、無期での雇用となり、就業規則に反する問題を起こさないか、自分から辞めない限りは雇用は継続されます。それ以外の場合は、保育園を運営する会社が経営難にならない限りは、リストラされるということも無いでしょう。その点に関しては、実は、パート保育士でも同様で、期限を定めずに雇用されている場合は就業規則に反する問題を起こさないか、自分から辞めない限りは雇用は継続されます。ただし、パート保育士の場合は、シフトを減らされてしまったり、実質的に雇用が継続されない状況に陥ってしまうこともあります。

給料が良い

正社員の保育士は、同じ保育園で働くという前提であれば、その他の雇用形態と比較した場合に給料が良いというメリットがあります。昨今では、国や自治体からの保育士向けの処遇改善などがありますが、これらの追加の給料上乗せなどは、正社員に対して優先的に与えられる場合が多いです。また、保育士宿舎借り上げ制度なども、正社員の保育士が優先して利用できる保育園が多く、パート保育士との差が出る部分にもなります。

賞与が貰える

保育園で働く保育士に限って言うと、賞与(ボーナス)が貰えるのは正社員の保育士のみです。パート保育士でも貰える場合はありますが、寸志のような形で雀の涙ほどである場合がほとんどです。

退職金がある

保育園では正社員の保育士に限って、退職金制度が設けられていることが多いです。正社員の場合は、勤続年数がながければ長いほど、支給される退職金の金額も多くなります。

役職が付く

保育園の主任、副主任、専門リーダーなどの役職は、基本的に正社員の保育士が役職に付きます。役職がつくということは、責任のある仕事を任せられますし、その分手当てなども上乗せされて付与されます。

担任になる可能性が高くなる

多くの保育園では、クラス担任は基本的に正社員の保育士が任せられる事が多いです。クラス担任の仕事は、クラスをまとめる立場になるので、やりがいも多いいです。また、自分の裁量などでカリキュラムや物事を決定できるといったメリットもあります。

福利厚生が充実している

一般的には、正社員保育士のほうが福利厚生が充実している保育園は多いです。内容は勤めている保育園によって異なりますが、宿泊施設や運動施設の割引や自己啓発の支援、独自の休暇制度などが整えられていることがあります。

研修等を優先的に受けられる

特に、保育士等キャリアップ研修などの、保育士のスキルや給料にも影響のある研修などは、正社員保育士が優先的に受講できます。当然ですが、研修の受講時間は出勤時間になるので、給料が支払われている時間に、勉強ができるというメリットがあります。

社会的信用がある

正社員は社会的信用が得られやすメリットがあります。クレジットカードやローンなどの審査に通りやすいというメリットがあります。特に、マイホームの購入を考えている方の場合は、重要な要素になるでしょう。

契約社員保育士の仕事内容、給料、メリット・デメリット

契約社員保育士の仕事内容、給料、メリット・デメリットについて紹介します。

契約社員保育士の仕事内容

契約社員保育士だからといって、必ずしも正社員保育士と違う仕事をするとは限りません。園によって、まったく同じ仕事をすることも責任も同じです。

契約社員保育士だからといって書類仕事がなかったり、責任を放棄して良いということではありません。

ただ傾向としては、正社員保育士と比べると、「担任になる可能性は低い」「書類仕事がすくないかも」ということが言えるかもしれません。

契約社員保育士の給料

給料待遇に関しては、契約社員だからといって園ごとに統一のルールや違いがあるわけでは有りません。

ただ、多くの場合は、退職金は基本的には出ないことが多く、賞与も出ない場合が多いです。月給水準も正社員と同等かそれ以下であることが多いです。

福利厚生面での違いは正社員と比べるとあまりないことが多いです。有給休暇や

保育士宿舎借り上げ制度や処遇改善費などの国や自治体が実施する制度は、正社員を優先するため、恩恵を受けることができないことがあるかもしれません。

契約社員保育士のメリット・デメリット

保育士が契約社員になるメリットは多様な働き方(例えば、特定の曜日は早く帰りたいなど)ができる可能性があるということです。(できない保育園もあると思います。)

逆に言うと、正社員と比べると、それくらいしかメリットはありません。最近では時短勤務の正社員や週休3日制の正社員の求人などもあるため、それらを考えるとあえて契約社員を選択するメリットはほとんどないかもしれません。

派遣保育士の仕事内容、給料、メリット・デメリット

派遣保育士の仕事内容、給料、メリット・デメリットについて紹介します。

派遣保育士の仕事内容

派遣保育士も同様に、必ずしも正社員保育士と違う仕事をするとは限りません。園によって様々です。

ただ、正社員保育士、契約社員保育士と比べると、さらに「担任になる可能性は低い」「書類仕事がすくないかも」ということが言えるかもしれません。

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派遣保育士の給料・待遇

有給休暇は派遣会社の制度を利用することになります。

ちなみに、派遣保育士は多くの場合、保育士宿舎借り上げ制度や処遇改善費などの国や自治体が実施する制度は、恩恵を受けることができないことになると思います。

派遣保育士のメリット・デメリット

派遣保育士のメリットは、ブラック保育園だったときに対抗できるという点です。

サービス残業や持ち帰りの残業をさせられた時は、派遣会社にクレームを入れることでサポートしてもらうことができます。

パワハラ・モラハラなども同様の方法で対抗して、是正させることができます。是正されなければすぐに辞めてしまえばよいです。

また、保育園の人間ではないので保護者対応などは正社員が請け負う場面が多くなると思います。そのような負担が少ないというメリットもあると思います。

正社員と比べると副業などもできる可能性があるのも魅力になります。

正社員保育士、契約社員保育士、派遣保育士の違いまとめ

雇用上では以下のような違いがあります。

雇用形態 雇用期間 雇用先
正社員保育士 無期雇用 保育園
契約社員保育士 有期雇用 保育園
派遣保育士 有期雇用 派遣会社

契約社員、派遣社員は期限を迎えたら、雇用が終了するというリスクがあります。

条件 正社員 契約社員 派遣社員
退職金
賞与
昇給
キャリア
ブラックへの対抗手段
人間関係の対策
自由な働き方
福利厚生
保育士宿舎借り上げ制度
処遇改善等
有給休暇
副業
正社員になれる可能性

保育面での違いは以下になります。

条件 正社員 契約社員 派遣社員
担任
責任
保護者対応の多さ
書類仕事の多さ

まとめ:結局どれが良い?

保育士は正社員として働く必要性があるかどうかは、その人を取り巻く環境や状況次第です。一概に正社員は辞めたほうが良い、パートや派遣保育士のほうが良いというようなことを結論づけることは難しいです。保育士として働くのにどの雇用形態が良いかは 自分の希望する働き方によります。

もし、給与待遇を重視する場合は、基本的には正社員で働いたほうが良いでしょう。ただし、同じ正社員の保育士の仕事と言っても、働く保育園によって責任の範囲、仕事の負担、給与待遇なども厳密には異なります。そのため、正社員かどうかということ以上に、よりよいホワイトな保育園で働くということが最も重要になります。

ただ、給料や待遇、働き方が正社員と同様以下であれば、あえて契約社員を選択するメリットはありません。まれに、契約社員で期間を定めていて給料が正社員より高いという場合もありますが、これはかなりまれな例です。保育士が契約社員になるメリットは多様な働き方(例えば、特定の曜日は早く帰りたいなど)ができる場合のみになります。

それ以外は、もしどこにも採用してもらえず、契約社員でしか雇用してもらえないという場合は以外は契約社員になる必要はほとんどないと言えます。

あとは1年だけ働きたいという理由で契約社員を選択するということもありますが、正社員でも一年で退職することはできるので「最初から決まっている分辞めやすい」ということ以外にメリットはないかもしれません。

そして、一番大切なことは雇用形態ではなく、働く保育園 になります。

ブラック保育園の正社員より、ホワイト保育園の派遣社員のほうが本人にとって良い場合が多いです。

雇用形態に囚われてしまうより、まずは働きたい保育園を見極めることが重要です。