これから就職や転職で保育園の面接などを受けるという方、履歴書や面接で志望動機や自己PRはどうしようと悩んでいる方もいらっしゃると思います。
本心では、自宅から近いということや、人間関係、給料、仕事んの負担などが志望動機としてあると思いますが、面接の場でそれを直接言うのはためらいますよね。今回は、保育士の面接で好印象な志望動機や自己PRについて説明します。
複数回の転職、面接経験があります
その経験が参考になればと思います
そもそも保育士の面接で大袈裟な志望動機や自己PRは必要ない
保育士不足が続いているので、採用においては保育士が比較的有利な状況です。なので、一般企業の面接で行われるような他の応募者より秀でた自己PRをする必要はあまりありません。また、新卒や未経験者の場合は、保育士は資格を持っている時点で最低限のスキルは保証されているという考え方もできるので、保育のスキル面でのアピールはあまり必要ありません。転職の場合は、これまでの自分の経験として、即戦力として働くことができる、園に貢献できる、問題を起こさないということをアピールできれば良いでしょう。
保育士の面接で大切なのは「雰囲気」
保育士の志望動機や自己PRで大切なのは、
- 「雰囲気」
です。雰囲気というと非常に曖昧なものですが、実際に非常に曖昧なものです。言ってしまえば、表情や口調、服装なども雰囲気に影響します。
採用を判断する園長や採用担当者は「その保育園に馴染めるかということ」「辞めなそうかということ」というようなことを見ています。 保育士不足が続いているので、どちらかというと長く働いてくれるかということを考えている場合が多いです。また、保育士不足が続いているせいで、保育園側からすると好ましくない人物を採用してしまって、入職後に苦労するということも起きています。
実際、ほとんどの保育園で採用を判断している園長などは、採用のプロではありません。一般的な大企業だと採用を専門とする部署があり、1年中採用を担当している人がいる場合もありますが、保育園の場合は園長業務の傍ら採用の仕事を行っています。そのため、非常に曖昧な基準で採用の可否が判断されることも多いです。
そして、その「雰囲気」は、園長の過去の経験などがもとになっていることが多いです。こういう人はすぐ辞めてしまった、うちの園に馴染めなかったというような感覚です。実際に、この感覚が正しいかどうかはわかりません。ときには、面接を受けている保育士からすると理不尽なものであることもあります。
このような事情もあるので、保育士の面接で好印象を与えるためには、自分が抱かれる雰囲気を良くする必要があります。
好印象な志望動機や自己PRには「一貫性」が大切
保育士の志望動機や自己PRで大切なのは「雰囲気」と書きましたが、実際に志望動機や自己PRで自分の雰囲気を良くする方法は、
- 「一貫性」
をもたせることです。
面接においての一貫性は、履歴書にかかれている内容や面接で話している内容に矛盾が無いということです。矛盾があると、面接している園長の頭の中に「?」が増えていき、それが最終的に面接を終えた後の悪い印象として残ってしまいます。
新卒者や未経験者の場合は、なぜ保育士になろうと思ったのかというようなよく聞かれる質問などに対して一貫性があるのか、転職者の場合は、前の保育園を退職した(する)理由などと整合性が取れているかどうかということです。
例えば、転職を希望する保育士が前の職場より遠いのに、その保育園を自宅から近いからという志望動機で応募しているというような場合は、一貫性が無いと言えます。
一貫性があれば志望動機が「保育園が自宅から近い」も必ずしもNGではない
よく就職活動において「自宅から近い」を理由とするのは良くないと言われることがあると思います。保育園で働く保育士の面接の志望動機においては、一貫性があれば「保育園が自宅から近い」は必ずしもNGではありません。それには、多くの認可保育園が保育所保育指針に従って運営されていて、必ずしも園ごとに異なる特色などがあるとは限らないという事情もあります。
例えば、先程も書きましたが、前に勤務していた保育園のほうが自宅から近いのに、志望動機が「自宅から近い」という理由だと面接をしている園長からしたら「前の保育園のほうが近いのでは?」という疑問が生じてしまいます。何か言えない事情で退職をしたのではという疑いも生じるかもしれません。
また、そうでなかったとしても、他にも自宅から近い保育園がたくさんあるという場合は「なぜうちなんだろう?」という疑問を抱く可能性があります。面接のやり取りの中でこのような「?」が増えていくと、最終的に終わった後の印象として良くない印象を抱かれてしまう可能性があります。
志望動機を「保育園が自宅から近い」とする場合は、
- 前の保育園が自宅から遠くて通勤が大変だったから退職した
- 貴園は自宅から近い
- (その上で)保育に対するこのような考え方が自分にあっていると感じた
というように志望動機に一貫性があるということが好印象への秘訣になります。その上で、自宅から近いという面以外の部分でも、その保育園を志望するに至った理由などがあるとより良いです。
新卒や未経験と転職ではアピールすべきポイントは違う
保育園の面接において、新卒や未経験と転職者では園長などの採用担当者が気になるポイントが異なります。
新卒や未経験者の場合は、
- なぜ保育士になろうと思ったのか
- 数ある保育園のなかからなぜうちに応募したのか
というような内容が園長などが気になる内容になります。
転職者の場合は、
- なぜ前の保育園を退職したのか?
- どれくれいの規模の保育園で働いていたか?
- 何歳児の担任をしたことがあるか?
- 役職の経験はあるか?
- 保育士の仕事で困難だったこととどうやって乗り越えたか?
これらのことが園長が気になる内容になると思います。園長が気になるポイントに対してしっかりとアピールしていくということも大切です。これらの内容で採用を判断する園長や採用担当者は「その保育園に馴染めるかということ」「辞めなそうかということ」というようなことを見ています。
これらも同様に、面接で話す内容と志望動機や自己PRとの一貫性が取れているということが重要です。
志望動機や自己PRで過度な嘘はよくないかも
自分をよく見せるために嘘をついたり、本心ではない無難な志望動機や自己PRをしたほうが良いのではと思う方もいらっしゃると思います。それは状況によったは確かに必要かもしれません。ただし、保育士不足が続いているので、採用においては保育士が比較的有利な状況になります。なので、どちらかというと自分が選ぶ側で働く保育園を面接するという気持ちが大切になります。
前項でも書きましたが、面接をする保育園の園長や採用担当の方などの考え方も異なりますし、それによって保育園の方針や理念も変わります。つまり、自分をよく見せようと嘘をついてアピールしてしまうと、採用された後に保育園の考え方等と自分の保育に対する考え方が合わないということが起きてしまうことがあります。
また、細かい部分では、 面接で自分のスキルなどを高く見せてしまうと実際に働き出した時にも、そのスキルがあること前提で接される ことになります。難しいピアノの演奏を要求されたり、担当したこと無い年齢の担任を任されたりなどです。
自分の保育士としての実力やスキルを最大限アピールすることは大切ですが、考え方を捻じ曲げたり・あまりに大袈裟にアピールしすぎてしまうのは得策ではないかもしれません。入職した後のことも考えて志望動機や自己PRで伝える内容を決めていきましょう。
全員に好印象な志望動機や自己PRはない
面接をする保育園の園長や採用担当の方それぞれは考え方が違います。万人に受けようと思って無難な志望動機や自己PRを作り込んだとしても、必ずその内容が響かない相手と出会うことがあると思います。
そのため、このようなインターネット上の様々な記事などを参考にして好印象な志望動機や自己PRを作り込むよりも、むしろ自分の言葉で自分の気持ちを伝えたほうが良いという場合もあります。何個か面接をしていてあまり響いていないなと感じたら一度志望動機や自己PRを見直してみると良いかもしれません。
また相性の善し悪しは絶対あるので、一度不採用になったくらいでは、いちいちクヨクヨしないということも大切です。
まとめ:保育士の面接で好印象な志望動機や自己PRとは?大切なのは一貫性!
保育士の面接で大切なのは「雰囲気」です。雰囲気を良くするために志望動機や自己PRに必要なことは「一貫性」です。面接で聞かれた他の内容などと自分の志望動機や自己PRに一貫性があるということが大切です。一貫性があれば志望動機が「保育園が自宅から近い」という内容でも必ずしも駄目とは限りません。
実際、ほとんどの保育園で採用を判断している園長などは、採用のプロではなく、園長の過去の経験などの「雰囲気」で合否を判断していることも多いです。一貫性のある志望動機や自己PRを通して「その保育園に馴染める」「辞めなそうか」というようなことを伝えられると良いでしょう。