これから就職活動を始める新卒の保育学生の方や転職活動をする保育士の方。困るのが、履歴書や面接での自己PRや志望動機についてだと思います。
いざ自己PRと言われると、なにをアピールすればよいかわからないですよね。また、志望動機も保育園ごとの違いが外部からだとわかりにくいので、その保育園を志望した理由なんてなかなか思いつかないですよね。
今回は、そのような方向けに保育士の就職転職の面接や履歴書の自己PRと志望動機はどうすれば良いのかという点を解説します。
保育士の就職・転職時の自己PRの基本
自己PRの基本は、自分が今までどのような経験をしてきて何ができるのかということを端的に表すということです。多くの履歴書には自己PRの欄が設けられており、そこに自分の自己PRの内容を書くことが出来ます。保育園の面接も履歴書にかかれている内容をもとに話が広がっていきます。
履歴書に書いてある自己PRの内容は面接でさらに掘り下げられたり、別のエピソードを話すことを求められることもあります。ちょっと意地悪な面接だと「履歴書に書いてあること以外でなにか自己PRはありますか?」というような、その人の対応力を試すような質問をされることもあります。必ずしも履歴書に書いてある内容だけを準備しておけばよいというわけではないので注意してください。
自己PRで嘘を書いたり、あまりにも自分とかけ離れたことを書いてしまうと、面接の時に掘り下げて聞かれた時にしどろもどろになってしまって不信感を抱かれてしまうこともあります。そのため、内容の凄さや特異さというよりもしっかりと本当の自分の良いところをアピールできるものが望ましいです。
また、保育園での面接ということで、子どもや保育に関することに結び付けなければいけないというイメージを持っている方も多いと思いますが、必ずしもそうではありません。自分の能力や性格面での良い部分をアピールできれば、無理に保育に繋げる必要はありません。要は自分をアピールできる最大限の内容を書くということが大切です。
保育士の就職・転職時の志望動機の基本
保育士の就職・転職時の志望動機の理想は、仕事内容に関わるものが理想です。その保育園について、よく自分自身で調べて特徴などを志望動機に書くと良いです。
- 大規模保育園
- 小規模保育園
- モンテッソーリ教育
- etc・・・
などの各保育園ごとの特徴です。保育園のホームページなどでその保育園が力を入れている部分や保育理念などを知って、自分なりになぜその保育園で働きたいと思ったのかを書くのが良いです。
本音をいうと「家が近い」「給与待遇」「人間関係」などは保育園への就職転職の希望条件として重視されるものになりますが、面接の際の志望動機としては少し不十分なものになってしまいます。それだったら他の保育園でも良くないか、と思われる可能性はなるべく排除して、その保育園で働きたいという意思が伝わるような志望動機が理想です。先程の例だと、大規模な保育園で経験を積みたいから、モンテッソーリ教育に興味があったからなどになります。
新卒や未経験者の自己PR・志望動機について
新卒や未経験者の自己PR・志望動機は経験がないことが前提なので、スキルについてをアピールする必要はあまりありません。ただし、ピアノに関しては十分アピールできる要素になるので、特技としてピアノのことを書いたり、どうしても書くことがないという場合はピアノが得意ということを書くのはよいでしょう。
アピールすると良いのは、
- 保育の仕事への夢や希望
- 素直さ
についてです。保育士の仕事に対する自分自身が持っている思いなどを絡めた自己PRや志望動機がかけると良いでしょう。
多少の理不尽さは我慢できたり、保育園の言うことを柔軟に聞いてくれるような人物がやはり新卒の保育士には求められています。保育園には仕事のハードさだけではなく、人間関係の大変さもあるので、当然ですが理不尽な面もあります。それらの点を乗り越えられるようなアピールが良いです。
別の保育園からの転職者の自己PR・志望動機について
別の保育園からの転職をする場合の自己PRはとてもシンプルで、
- ピアノが得意
- 手遊びが得意
- 制作が得意
- 書類が得意
というような自分が保育園での仕事内で得意としていたことを具体的な自分自身の経験したエピソードを踏まえて記載するのが良いです。そうすることで、面接をする園長や採用担当者はその人の仕事ぶりを垣間見ることができます。
また、前の保育園の退職理由とこれから面接を受ける保育園の志望動機は、ある程度整合性が取れている必要があります。整合性が取れていないと前の保育園を続ければよかったよね?という疑問が生まれてしまいます。
例えば「大きな保育園で様々な経験を積みたい」という志望動機だったとします。前の保育園の規模感といま面接を受けている保育園の規模感が似たようなものだった場合、その志望動機は動機として成立していない不自然なものになってしまいます。このような不信感が重なると面接で「なんか変だったよね」という印象になり、不採用に繋がるケースもあります。
保育士としての勤務経験がある方の自己PRや志望動機は以前の職場でのエピソードを混じえて、簡潔にわかりやすく記載することを心がけましよう。
保育以外の職種からの転職者の自己PR・志望動機について
保育以外の職種から保育士への転職者の場合は、面接をする園長が必ず聞きたいことは以下のような内容になります。
(保育士未経験の方の場合)保育士資格を取ったけどなぜ保育園で働かなかったか
(保育士を一度辞めた方の場合)なぜ保育士を辞めてその職種で働いたのか
なぜあらたに保育士として働こうと思ったか
そして、園長等の保育園の採用担当者が一番気になることは、「保育士としてちゃんと働けるかどうか」と「長く働いてくれるか」ということです。
保育経験が無い方の場合は、保育の仕事をきちんと吸収してこなしていくことができるということをアピールする必要があります。ブランクがある方の場合は、過去の保育経験をきちんとアピールして、保育の仕事に適応できるということをしっかりとアピールするのが良いです。
これらの内容を自己PRや志望動機でしっかりと説明ができれば採用にも一歩近づくことができます。
保育士の自己PRや志望動機のよくある疑問
最後に保育士の自己PRや志望動機のよくある疑問を紹介します。
履歴書に自己PRや志望動機は必須?
履歴書のなかには、自己PRや志望動機の記載欄が無い場合もあります。そのような履歴書を目にすると「そもそも履歴書に自己PRや志望動機」は必要なのかという疑問も生じると思います。結論としては、履歴書に自己PRや志望動機は必ずしも必要はありません。履歴書に自己PRや志望動機の記載がないことで不採用になるということは無いでしょう。
ただし、面接の際には自己PRや志望動機というのは聞かれる可能性が高い内容なので、聞かれても答えられる状況にはしておく必要はあります。また、面接での話の内容を提供するという意味でも、履歴書に自己PRや志望動機があったほうがやりやすいという場合もあると思うので、自分がやりやすい方を選ぶのが良いでしょう。
自己PRや志望動機の長さはどれくらいが良い?
次によくある疑問が、自己PRや志望動機の長さはどれくらいが良いのかということです。自己PRや志望動機はできるだけ簡潔にわかりやすく書くというのが望ましいです。なので長ければ良い・短ければ良いということでなく、自分の伝えたいポイントを最大限伝えることができる最小限の長さにしましょう。
また、履歴書においては、自己PRや志望動機を書く欄が書式によって様々なため、自分の書く内容に適したサイズのものを選択しましょう。あまりに狭いと書ききれなかったり、広いとスカスカになってしまってなんだか寂しい印象になってしまいます。いずれにしても、自分のやりやすい内容を選ぶのが良いでしょう。
まとめ:保育士の就職転職の面接や履歴書の自己PRと志望動機はどうすれば良い?
保育士の就職転職の面接や履歴書の自己PRと志望動機はどうすれば良いのかを紹介しました。
一般企業には採用を専門とする人事の担当がいることも多く、社員を採用するにあたって様々な観点からその人物を見極めようとします。保育園ではそれはまれなケースで、園長が仕事の傍らで採用面接を実施していることも多いです。なので、正直そこまで志望動機や自己PRに関して、悩みすぎたり考えすぎる必要はありません。
- 新卒や未経験者の方は、「保育の仕事への夢や希望/素直さ」
- 保育士経験のある方は、「自分が保育園での仕事で得意としていたこと」
- ブラックや保育以外の職種からの転職者の方は、「保育士としてちゃんと働けるかどうか/長く働いてくれるか」
というポイントをそれぞれアピールできるとよいです。