保育士の皆様。これから保育職を目指している方。保育士の仕事にはどんな不満があるのか気になる方も多いと思います。
- 保育士が抱えている保育園への不満にはどのような内容がある?
保育士を目指すことを考えた上で、保育士の仕事のよくない評判を耳にしたことがある方も多いと思います。今回は、保育士が抱えている保育園へのよくある不満を紹介します。また、最後に保育士がより良い保育園で働くためにできることを紹介します。
世の中の保育園に少なからず不満を抱えています
その経験が参考になればと思います
保育士が抱えている保育園への不満
まずは、保育士が抱えている保育園へのよくある不満についてです。保育士が抱えている保育園へのよくある不満は以下の内容が多いです。
- 持ち帰りの仕事がある
- サービス残業がある
- 休暇が取りにくい
- 書類仕事が多い
- 保育以外の仕事をする時間がない
- 保育士不足になっている
- 合わない同僚がいる
- 先輩や園長が怖い
- お局保育士がいる
- 園長との関係
- 保護者とのトラブルやクレームがある
- 責任が重い
- シフトが不安定
- 土日出勤がある
- 給料が安い
これらの不満によって保育士を辞めてしまったり、転職を考えるという保育士も少なくないです。以下からこれらについて紹介します。
持ち帰りの仕事がある
自宅に持ち帰って仕事をする必要があるというのは保育士のあるあるですが、保育士が保育園に抱えている大きな不満の一つでもあります。保育士が出勤している時間のほとんどは、実際に子どもが登園している時間でもあるので、書類仕事や行事などの準備を出勤している時間中にすることが難しい状況もあります。残業として処理ができればまだ良いですが、園の方針で残業は推奨されないという保育園も多いと思います。それは、割増となる残業代は払いたくないという保育園が多いためです。そうなると必然的に家に持ち帰って仕事をするしかなくなってしまいますよね。持ち帰りの仕事は本来であれば仕事の時間に該当するので、残業代がきちんと支払われるべですが、ほとんどの保育園では支払われていないです。
サービス残業がある
先に書いた持ち帰りの仕事とほとんど同義ですが、サービス残業についても保育士が抱えている保育園への不満の一つになります。書類仕事や行事の準備などが終わっていないと残業をする必要がありますが、保育園によっては残業時間を認めてくれず、結果的にサービス残業という形になってしまうこともあります。保育園が残業を残業時間に認めないのは、割増の残業代を支払うことで、人件費が増加してしまうためです。
休暇が取りにくい
保育園で働く保育士のよくある不満が休暇が取りにくいということです。もちろん保育士にも他の職業で働く場合と同様に有給休暇は規定の日数が付与されます。ですが、保育園では配置基準があり、基本的に一日に出勤が必要な保育士の人数は決まっています。そういう中で休みをとってしまうと保育士の人数が足りなくなってしまい、休みを取ることができないということが起こります。好きな日程に休みを取るということはかなり難しくなっています。休みを取得する場合は、シフトが決まる前に申告し、なおかつ、保育士の人数に余裕がある時期に取得しなければいけません。結果的に同僚などにも気を使って遠慮してしまって、希望の日に休みがとれないということになります。
また、有給休暇の取得の義務化も始まり、フルタイムの正社員であれば年5日の消化が義務となりましたが、休暇の日程が勝手に保育園によって決められてしまうという保育士の方もいると思います。
書類仕事が多い
書類仕事は保育士の頭を悩ませてしまうことがある仕事です。もちろん、保育園の書類の仕事(連絡帳、日誌、週案・月案等)は保育士の重要な仕事の一つであることは間違いないです。
そのためどちらかというと、保育士の保育園への不満になるのは、それらの書類仕事を進めるための時間が正しく確保されていないという部分についてです。結局この書類仕事の存在と、保育士の人数が足りていないことが、先にあげた持ち帰りの仕事・サービス残業・休暇のとりにくさなどに影響します。保育士の人数が足りていなければ、当然、保育に入らなければいけないので書類仕事をすすめる時間を取ることができません。結果として、サービス残業や持ち帰っての仕事になってしまうことになります。
保育以外の仕事をする時間がない
前述しましたが、保育士の仕事は園児を保育することだけでは有りません。毎日たくさんある書類の仕事や行事の準備、園の細かい雑務など様々あります。これらも保育士の重要な仕事の一つですが、前項同様に、これらの保育以外の仕事をする時間がないというのが、保育士の不満に繋がります。
保育士が出勤している時間のほとんどは、実際に子どもが登園している時間でもあるので、きちんとした人数の保育士が確保されていないと保育以外の仕事をする時間を確保することが出来ません。
最近では「ノンコンタクトタイム」と言って、保育士が園児と接せずに他の仕事をする時間を確保している保育園も増えてきていますが、まだまだ一部の保育園でしか実現できていないことになります。
保育士不足になっている
保育士不足によって保育士の待遇改善が進んでいることなど、悪いことばかりではないですが、現場で働く保育士が足りずに一人あたりの負担が増加しているということも起きてしまっています。誰かが退職した場合に募集をかけても簡単に次の保育士が採用できるわけではないので、その間は、その足りない保育士の人数で保育園の運営を続けなければいけません。こちらも回り回って、休暇の鶏肉さやサービス残業などに繋がります。
合わない同僚がいる
保育園は狭い組織とは言っても、様々な保育士と一緒に仕事をする必要があります。特に、保育園では複数の保育士が担任となり一緒のクラスに入るので、保育の進め方や考え方があわない同僚と一緒に仕事をしなければいけないことも少なくないです。それで、高待遇であれば、我慢ができる人もいるかも知れませんが、待遇も良くなく負担も多いので、余計にストレスがたまってしまうことが多いでしょう。
先輩や園長が怖い
保育士が抱えている保育園への不満でも多いのが人間関係に起因するものです。人間関係の問題は、保育士の転職のきっかけにもなることが多いです。特に不満になるのが、先輩や園長が怖いというものです。人間関係に不満があると、日々の仕事で耐えられるはずのものも耐えられなくなってしまいます。
お局保育士がいる
お局保育士の存在も保育園で働く保育士の不満の一つです。お局保育士とは、保育園に長く勤めていて性格や態度がきつい保育士のことです。年上で立場も強いことが多いので、園長でも気を使ってしまうというお局がいる保育園もあると思います。お局保育士の存在によって理不尽や不公平な経験をすることもあります。
園長との関係
園長との関係は時に現場の保育士の不満になります。園長との関係が上手く行っていないと、様々な場面で仕事に支障をきたすこともあります。特に保育経験があまりない園長であったり、お金儲けのことばかり考えている園長だと現場の保育士が大変になります。また、最近は待機児童問題で、新しい保育園が増えている一方で、全体の施設長のレベルが下がっているということは間違いないでしょう。
保護者とのトラブルやクレームがある
保護者との関係性も保育士の不満につながることがあります。もちろん保育園側に問題がある場合もありますが、なかにはモンスターペアレントと言われる、保育園に対して理不尽な要求やクレームをしてくる保護者もいます。モンスターペアレントの対応が必要になると現場の保育士は日々の仕事が憂鬱になってしまいます。
責任が重い
保育士の仕事はとても責任が重い仕事です。人の命を預かる仕事なので、何か事故があれば大きく報道されますし、世間からのバッシングにあうこともあります。そういう仕事なんだから当たり前と言われればそれまでですが、それなのに給料が安かったり労働環境が劣悪だったりするので、大きな不満の種になります。
シフトが不安定
早ければ朝7時頃から遅くて夜21時頃まで開園している保育園もあります。保育士一人の一日の労働時間は8時間程度なので、必然的に勤務は変則的なシフト体制になります。夜21時まで出勤した次の日に朝7時に出勤しなければいけないというシフトもあります。シフトが不安定なのは、時には生活リズムに支障をきたしてしまうこともあります。
土日出勤がある
認可保育園の多くは土曜日に開園していますし、日曜日に行事がある保育園もあります。そのため、保育士はシフトによって土曜出勤が必要になります。その代わりに平日に代休を取ったり、休日出勤の手当はもらいますが、出勤曜日が安定しないのでプライベートの予定と合わせづらいという不満が発生します。
給料が安い
保育士の給料は昨今では、徐々に改善されて来てはいますが、実情としてはまだまだ他の業種と比較しても平均以上とは言い難いです。給料の安さについては保育士が抱えている保育園への不満で一番大きいものになります。なぜならほとんどの不満について給料が高ければ我慢できるという人が多いためです。「〇〇が大変なのに給料が安い」と給料が安いことはこれまで挙げたほとんど全ての不満に直接結びつきます。
給料が低いことで意識が低くなってしまったり、仕事へのモチベーションを維持するのが難しく、それがきっかけで不満を抱いてしまうことも多いです。
まとめ:より良い保育園で働くためにできること
保育士が抱えている保育園へのよくある不満について紹介しました。もちろんこれらの不満はすべての保育園で働く保育士に共通してあるわけではありません。人によっては大した問題ではないという物もあると思います。ただし、これらの不満が複数重なって離職に結びついてしまう人も多いでしょう。
- 持ち帰りの仕事がある
- サービス残業がある
- 休暇が取りにくい
- 書類仕事が多い
- 保育以外の仕事をする時間がない
- 保育士不足になっている
- 合わない同僚がいる
- 先輩や園長が怖い
- お局保育士がいる
- 園長との関係
- 保護者とのトラブルやクレームがある
- 責任が重い
- シフトが不安定
- 土日出勤がある
- 給料が安い
大切なことは、それぞれが自分にとってより良い保育園で働くということです。すべての不満がなくなることは無いと思いますが、少なくすることはできます。
より良い保育園で働くために保育士個人ができることは、働く保育園をしっかり選ぶということです。
例えば、持ち帰りの仕事が嫌なら、持ち帰りの仕事がない保育園をしっかりと見極めて就職しましよう。もし、保育士が集まらなければブラックな保育園も保育士を集めるために保育士の労働環境を改善しなければいけなくなります。
就職転職時の保育園の見極め方がわからないという方は、以下の記事で紹介しているので参考にしてみてください。