加配保育士とは?仕事内容や役割、給与待遇について解説!【障害児保育】

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  • 加配保育士って何?
  • 加配保育士の仕事内容や役割、給与待遇が知りたい!

加配保育士と言われる保育士の仕事内容をご存知でしょうか。保育園は障害を持つ児童などを受け入れた場合に、規程の保育士の人数に加えて配置される保育士が加配保育士です。今回は、加配保育士の仕事内容や役割、給与待遇について解説します。

この記事の信頼性
私は保育園、幼稚園、認定こども園で勤務した経験があります
その経験が参考になればと思います

加配保育士とは?

保育園は障害児を受け入れた場合に、保育士も追加で配置して障害児保育を行います。障害を持つ子どもに対して現状の保育士の配置基準通りで援助を行なうと、保育士が足りなくなってしまうためです。

追加で配置すべき保育士の人数は自治体などによって異なりますが、おおよそ障害児1~2人に対して保育士1人程度となっています。

対象は病院等で障害の診断を受けている子どもになります。この追加で配置された保育士を「加配保育士」と言います。

また、自治体によってすべての保育園で障害児保育を行っている場合もあったり、公立保育園などの特定の保育園だけで行われている場合もあります。

加配保育士の仕事内容としては、障害児とマンツーマンで保育を行なう場合もあります。また、複数の障害児に対して保育を実施する場合もあります。

保育園によっては、単にクラス内に保育士を追加で配置してなるべく通常通り保育を行なう場合もあります。

このような場合は、加配保育士として追加で配置されていても業務内容は普通の保育士とたいして変わらない内容になります。これらの保育のやり方は保育園によって様々です。

加配保育士の役割や仕事内容は?

加配保育士の仕事内容は、障害児の保育になります。保育士が障害児につきっきりで保育を行う場合もあれば、クラスの集団のなかで他の保育士と連携して保育を行う場合もあります。これらは保育園や状況によって様々です。

保育園によっては誰が加配保育士と決めず、単純に保育士を一人増員してクラス運営などを行う場合もあります。

もちろん保育士は、通常通り集団の中で他の子どもに危害が加わるようなことが無いように見守る必要があります。

必要であれば児童発達支援センターなどの連携機関とのやり取りも行いつつ、個別のカリキュラムを作成し実行をする場合もあります。児童発達支援センター・事業所については以下の記事でも紹介しています。

加配保育士に必要な資格は?

加配保育士は保育士資格とは別の資格は特に必要はありません。保育士資格があれば加配保育士として働くことが可能です。

障害児保育についても保育士資格のカリキュラムに含まれているため、保育士資格の取得者は加配保育士として働くことができます。

保育士の資格を取得した際に勉強しているはずですが、とはいっても保育士資格をとってから長い年月がたっていると、障害児保育について忘れてしまっている人も多いと思います。

障害に関して正しい知識が必要にもなりますので、加配保育士として働く場合には再度、障害児保育について学びなおしておくと良いです。

また、自治体によってはキャリアアップ研修内で障害児保育についての研修を実施していたりもするので、そのような場所で学ぶ機会も与えられています。

キャリアップ研修は受講すると、処遇改善費などが加算されるので、保育園と相談して受講の調整をしてもらうと良いです。

加配保育士に対する補助金は?

保育園は、障害児を受け入れて加配保育士を配置した場合に国や自治体から補助金を受けることができます。

つまり、障害児を受け入れ保育園に保育士に人数が増えたからといって保育士一人ひとりの給料が減ってしまうということがないようになっています。

国としては障害児に対しても平等に手厚い保育が実施できるように制度を策定しています。国は以下のような制度を実施しています。

※子ども家庭庁「障害児支援施策」https://www.cfa.go.jp/policies/shougaijishien/shisaku

療育支援加算(子どものための教育・保育給付費負担金)

障害児を受けて入れている保育所への補助金になります。

主任保育士を主任業務に専任させるための代替保育士の配置等の実施に係る加算(主任保育士専任加算)の対象とされており、かつ障害児を受け入れている施設において、地域住民等の子どもの療育支援に取り組む場合に、主任保育士を補助する者を配置するために必要な経費を負担するもの。
① 特別児童扶養手当支給対象児童受入施設の場合 月額:約57千円
② ①以外の障害児受入施設の場合 月額:約38千円

障害児保育加算

障害児を受けて入れている小規模保育A型事業所に対する補助金になります。

障害児を受け入れる特定地域型保育事業所(居宅訪問型保育を行う事業所を除く。)において、障害児2人につき、保育士1人を配置するために必要な経費を負担するもの。(特定教育・保育施設は加算対象外)
平成 29 年度補助単価 障害児(1,2歳児)1人当たり月額:約149千円

保育環境改善等事業(保育対策総合支援事業費補助金)

障害児を受け入れるために行った改修等を行った経費の一部の補助になります。

保育所等において、障害児を受け入れるために必要な改修等に必要な経費の一部を補助するもの。
平成 29 年度補助単価案 年額:1,029千円

保育所等訪問支援(障害児入所給付費等負担金)

児童発達支援センター等による訪問支援を実施する場合の補助金になります。

保育所等を利用中の障害児が、保育所等における集団生活の適応のための専門的な支援を必要とする場合に、児童発達支援センター等による訪問支援を実施するために必要な費用を負担するもの。(個別給付)
平成 29 年度基本報酬額:月額約36千円
※ 障害児1名が週1回利用した場合の基本報酬

加配保育士の給料・待遇は?

保育士の方が気になるのは、加配保育士の給料・待遇についてだと思います。

結論としては、加配保育士だからと言って、給料が加算されるという話はあまり聞いたことがありません。前述の通り、保育士資格を持っていれば、障害児保育の知識も持っていて、誰でも加配保育士として働くことができるためです。

ただし、障害児保育の経験がある場合は、単純に採用時に有利になる場合があったり、経験を加味して基本給の上乗せをしてくれる場合はあります。これはその保育園次第といったところになります。

障害児保育に力を入れているような保育園であれば、経験を加味して賃金に上乗せを行なってくれることもあると思います。

障害児保育は、通常の保育スキルに加えて専門性も高いプラスアルファの能力・スキルになるため、経験する価値は非常に高いと言えます。

今後保育士として転職活動をする必要が出てきた際にも、一つのアピールポイントにすることが可能でしょう。

加配保育士になるには?

通常、加配保育士としての保育士の募集はあまり多くはありません。障害児の入園がなければ、加配保育士は必要がありませんし、障害児が卒園したら加配保育士も不要になるためです。

そのため、加配保育士はパートや契約社員、派遣保育士など期間を定めた雇用形態で募集することが多いです。

例えば、派遣保育士を一人雇用すれば、もともと雇っていた正職員を加配保育士として配置すれば良いことになります。なので、保育園としては加配保育士という名目で求人を募集する必要はそもそもあまりありません。

どうしても保育士としてのキャリアの中で障害児保育に携わりたいという場合は、障害児保育に力をいれている保育園に入職すると良いです。

そうすれば、必ず障害児保育に携わる機会がやってくると思います。そのような障害児保育に力をいれている保育園を探すには保育士の転職サイトがおすすめです。

通常では見つからない保育士の求人を紹介してくれることもよくあります。

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  • ジョブメドレー保育士 | 全国対応でネット上から求人応募が可能です。すぐに転職するつもりはなくても、とりあえず登録して求人を見ることができます。自分のペースで転職をしたい人におすすめです(^^)
  • ヒトシア保育| ※全国の正社員・派遣・パート保育士の求人に対応しています。登録しないと得ることができない非公開の求人もたくさんあります。 求人数も多いのでとにかくたくさんの情報を得たいという人にもおすすめです。

紹介できる求人などに差があるため転職サイトは複数社に同時登録して併用がおすすめです。就職転職活動が不安な方はまずは簡単な相談目的での登録でも大丈夫です。

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また、障害児保育の経験を積みたいという方は児童発達支援事業所や放課後等デイサービスへの就職を検討するのも良いかもしれません。

保育士の資格を持っていて、保育の経験がある方は即戦力として採用してもらえる可能性が高いです。給料に関しても保育園よりよい待遇のところもあるので、一考の価値があると思います。

児童発達支援事業所や放課後等デイサービスについては下記の記事でも紹介しています。

【補足】グレーゾーンの子どもへの対応について

難しい問題ですが、加配保育士を配置できるかどうか(= 保育園が補助金をもらえるかどうか)は子どもが医師から診断を受けているかどうかによります。

保護者の方で自分の子どもが障害児だとは認めたくなく、医師の診断を受けることを拒んでいるケースもあります。そのような場合は、当然加配保育士を配置することはできません。(保育園が補助金を貰うことができないため)

また、保育士は医師ではないのでもちろん診断することはできません。

保育園としては当然、診断を受けていないグレーゾーンの子どもたちの保育も行う必要がありますが、このように子どもが診断を受けておらず、

加配保育士が配置されないとクラスの運営が成り立たなくなってしまう場合もあります。昨今では、このようなケースも問題になっており、保育士の負担増加にも繋がっています。

他の園児にとっても、障害児にとっても加配保育士による支援は大切になっています。

まとめ:加配保育士とは?仕事内容や役割、給与待遇について解説!【障害児保育】

今回は、加配保育士についての仕事内容、役割、給与待遇について解説しました。

保育園は障害児を受け入れた場合に、保育士も追加で配置して障害児保育を行います。

通常、加配保育士としての保育士の募集はあまり多くはないので、保育士としてのキャリアの中で障害児保育に携わりたいという場合は、障害児保育に力をいれている保育園に入職すると良いです。また、障害児保育の経験を積みたいという方は児童発達支援事業所や放課後等デイサービスへの就職も選択肢の一つになると思います。

障害児保育は、通常の保育スキルに加えて専門性も高いプラスアルファの能力・スキルになるため、経験する価値は非常に高いと言えます。今後保育士として転職活動をする必要が出てきた際にも、一つのアピールポイントにすることが可能でしょう。