| 目次 | 内容 |
|---|---|
| 法律における一年目の保育士の有給休暇の付与条件は？ | ・働き始めて半年たち、その期間の8割以上働いていれば有給休暇が10日もらえる決まり ・保育園の正職員などは入社半年後に10日付与 ・一年目の保育士は働き始めて半年後から有給休暇が使える |
| 法律の基準は最低基準 | ・有給休暇は法律で決められた数より少なくしてはいけない最低の決まり ・この最低基準より多く与えるのは問題ない ・働き始めに3日、半年後に残り7日など先に有給をあげる保育園もある ・これは福利厚生が整っている良い保育園の例 |
| （法律上は）1年目でも保育士は有給休暇が使える | ・正職員で働き始めて半年すぎたら、法律では最低10日の有給休暇がもらえるはず ・有給休暇は働く人が休むと伝えれば、基本的には断れない権利 ・2019年から年に最低5日の有給休暇を使うことが会社に義務付けられた ・違反すると会社に罰金がある |
| （実情は）有給休暇が使えるかどうかは保育園による | ・法律では半年すぎれば使えるが、法律を守らない保育園もある ・先輩から「1年目なのに使うの？」とプレッシャーを感じることも ・中には元々休みの年末年始などに有給を使ったことにする悪い例もある ・このような保育園に入ると有給休暇が実質使えない状況になる |
| 有給休暇の付与前に病気になったら？ | ・働き始めて半年たたず有給休暇がない時に病気になると基本的に欠勤になる ・欠勤するとその日の給料が支払われない ・一部の保育園では診断書を出せば病気休暇として休みが認められる場合もある ・欠勤が多いと査定（ボーナスや昇給）に影響することもある |
| 有給休暇を取得した際に同僚にお礼やお土産などは必要？ | ・本来有給休暇は権利なので、お礼や謝罪は必要ない考え方 ・しかし職場によっては休んだ時にお礼やお菓子を渡す文化があることも ・人間関係を円滑にするためにその職場の慣習に従うのが無難 ・お土産なども同様で周りの先輩に合わせるのが良い対応策 |
| 有給休暇がしっかり取れる保育園で働くには？ | ・保育園には有給の取りやすさに様々なタイプがある ・求人を見る時は法律より多く有給を与える制度があるかに注目 ・夏休みなどの他の休暇条件も一緒に確認することが大切 ・転職サイトなどを利用すると内部事情や有給の取りやすさも調べられる |
| 保育士１年目の新人は有給休暇が使えない？現役保育士が解説！ | ・法律上フルタイムなら半年後に10日の有給休暇がもらえる ・年5日の取得も会社に義務があるため1年目でも使える権利がある ・ただし法律を守らない「ブラック」な保育園では使えない可能性も ・働きやすい良い保育園を選ぶことが大切 |
| まとめ | ・保育士1年目の有給休暇に関する疑問や不安について解説 ・法律の条件を満たせば1年目の新人でも有給休暇を取得できる ・取得できる権利、職場の実情、取りやすい保育園の探し方を説明 ・有給休暇は大切な権利なので正しく理解し活用すべき |
| よくある質問（FAQ） | ・1年目の有給は働き始めて半年後から法定通り10日もらえる権利 ・法律上使えるが職場の実情による ・理由を伝える義務は原則なし ・病気の場合付与後なら使える、なければ欠勤 |
- 保育士１年目の新人は有給休暇が使えない？
- 保育士１年目の新人は有給休暇が使わないほうが良い？
保育士1年目で、「有給休暇が使えないのでは…」と不安に感じていませんか？ 保育士1年目の新人は有給休暇は使えないの？と思っている方もいると思います。今回はそのような疑問にお答えします。
実は1年目でも有給休暇は使えるのが本来のルールです。
この記事では、保育士1年目の有給休暇について、法律でどのように定められているのか、なぜ「使えない」と言われることがあるのか、そしてどうすれば取得できるのかを解説します。
正しい知識があれば、あなたの有給休暇を適切に活用できます。
保育士1年目の私でも、本当に有給休暇を使えるのかな？
はい、法律上は条件を満たせば使えます。
結論から言うと、法律上はフルタイムの正職員であれば、最低でも入社半年後に10日の有給休暇が付与されます。そして年５日間の有給休暇の取得の義務が企業にあります。なので、法律上は保育士１年目の新人でも有給休暇は使えるということになります。
ただ、実際のところ有給休暇が希望通りに使えるかどうかは保育園によるところになってしまいます。しっかりと働く保育園の情報を見極めて選ぶことが大切です。
採用一年以内に有給休暇を利用した経験があります
その経験が参考になればと思います
法律における一年目の保育士の有給休暇の付与条件は？
保育士に限らないことですが、有給休暇の付与基準というのは法律で定められています。
入職から６か月勤務し、その期間の全労働日の８割以上出勤していれば、その労働者には10日の年次有給休暇を付与しなければいけない決まりになっています。
つまり保育園の正職員やフルタイムのパートであれば、入社半年後に10日の有給休暇が付与されます。
例えば、2019年4月1日に入職した場合は、2019年10月1日に10日の有給休暇が付与されます。
2019年4月1日から9月30日までは有給休暇は無く、2019年10月1日以降は有給休暇がある状態になります。
なので一年目の保育士は半年後から有給休暇がある形になります。
法律の基準は最低基準
先に述べた基準は、有給休暇の最低付与基準になります。すなわち、この基準を下回ってはいけないというものになります。
逆に言うと、この基準を上回って有給休暇を付与する分には問題ないことになります。
よくある例としては入社時に３日間付与、半年後に残りの７日間を付与というケースです。
入社後6ヶ月以内に病気になることも想定されるため、前もって利用できるように有給休暇を付与している例になります。
このような保育園は福利厚生が整っている保育園と言えると思います。
これ以外にも誕生日休暇やアニバーサリー休暇と称して有給休暇とは別に休暇を付与する制度がある保育園もあります。
（法律上は）1年目でも保育士は有給休暇が使える
保育所の正職員として入社後半年が経過していれば、少なくとも10日の有給休暇が付与されているはずです。
そして、有給休暇は労働者側から申請があれば取得を拒否することはできません。繁忙期などで、取得する時季の調整を依頼することは可能です。
つまり、法律上は入社後半年が経過していれば1年目の保育士であっても有給休暇が使えることになります。
さらに、2019年度からは有給休暇の取得の義務化が始まっており、これは最低でも5日以上の有給を消化させることが義務付けられています。
違反した企業には罰金が課されます。例えば、2019年4月1日に入職した場合は、2019年10月1日に10日の有給休暇が付与されます。
2019年10月1日以降の1年間に5日以上の有給を取得させる義務が会社に発生します。
（実情は）有給休暇が使えるかどうかは保育園による
法律上1年目でも入社後半年が経過していれば、有給休暇が使えるということをお伝えしました。
しかしながら世の中にはルールを守らないブラック保育園もあります。そのような保育園の場合は有給休暇を使わせないようにする場合もあります。
先輩保育士から「１年目なのに有給休暇を使うの？」と圧力をかけられることもあるようです。
悪質な例では、取得義務がある5日間の有給休暇をもともと休みだった年末年始や夏季休暇などで取得させる形にしている保育園もあるようです。
このようなブラック保育園に入職してしまうと、労働者の権利である有給休暇が実質使えないという状況になってしまいます。
このように保育園で有給休暇が取れない場合の対処法は以下の記事で紹介しています。
有給休暇の付与前に病気になったら？
入社半年以内で有給休暇が付与されていない場合に病気になったらどうなるでしょうか。
答えは、基本的に「欠勤」という扱いになります。一部の法人では病気休暇がある場合があり、その場合は診断書などを提出することで有給での休暇が取得できる場合があります。
「欠勤」というのはどういうことかというと、単純に欠勤した日の給料が支払わられないということです。
一日欠勤したら一日分の給料が基本給などから引かれることになります。基本給が20万円ならおおよそ、１万円ほど（月の勤務日数などによる）が引かれる形になります。
病気であれば仕方がないですが、あまりに欠勤が増えると保育園としても査定（賞与や昇給）などに加味する場合があります。
それ故に、有給付与前は軽い病気であれば我慢して出勤する保育士は多いです。
有給休暇を取得した際に同僚にお礼やお土産などは必要？
体調不良などで急な休みを取ることになってしまうことがあると思いますが、そんな時に悩みがちなのが、休み明けの同僚に対する謝罪などに関してだと思います。
私自身も、幼稚園に勤務していた時は風邪やインフルエンザで休んだ時などは、迷惑をかけた謝罪の気持ちとして簡単なお菓子などを同僚や園長などに渡すという文化があり、それを実行していました。
有給休暇などを取得することは、本来、労働者の権利であるので、なにか謝罪したりお礼をするような性質のものではないと私は思っています。
なので、個人的にはできればこのような文化はなくなってほしいとは思いますが、そこは組織の人間関係がある以上はある程度は従う必要があるかなとは思います。
もし、勤務している保育園にそのような文化がある場合は、人間関係を円滑にするためにそれに従うのが無難かなとは思います。
旅行などで出かけた際のお土産に関しても同様です。
入職したてで、周りの保育士がどのような対応をしているかわからないという方は、年齢が近い先輩などに聞いてみると良いと思います。それが間に合わないような場合は、最初はあらかじめ用意だけはしておいて出勤後に聞いてみると良いと思います。
そのような物品やお土産などが不要という場合でも、明らかに迷惑をかけた同僚などには、「急な休みでご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。」「長期の有給ありがとうございました。」などと声をかけると、より円滑に人間関係が構築できると思います。
有給休暇がしっかり取れる保育園で働くには？
- もともと休みだった年末年始に有給休暇を取らせる保育園
- 最低限の5日間だけ取らせる保育園
- 夏休みとして有給休暇を計画消化する保育園
- 割と自由に有給休暇が使える保育園
など保育園には様々あります。
まず保育園の求人において着目すべきは、最低基準を上回って有給休暇を付与する制度があるかどうかです。
やはり、基準より良い条件で有給休暇を付与している保育園は、有給休暇も取りやすい傾向にあります。
そして注意すべき点は、夏季休暇や年末年始の休暇などについてもです。有給の条件は良いけどその他の休暇の条件が悪ければ意味がありません。
このような細かい条件は求人票でチェックするのは限界があります。そこでおすすめなのが、保育士の転職エージェントの利用です。
いざ面接になってしまうと休暇のことばかり聞いたら落とされてしまうと思って遠慮してしまう方も多いと思います。
保育士の転職エージェントは事前に保育園に様々な待遇面の条件を確認してくれます。保育園の内部事情にも詳しいので有給休暇のとりやすさも分かる場合があります。
- マイナビ保育士
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保育士１年目の新人は有給休暇が使えない？現役保育士が解説！
法律上はフルタイムの正職員であれば、最低でも入社半年後に10日の有給休暇が付与され、年５日間の有給休暇の取得義務もあります。そのため、保育士１年目の新人でももちろん有給休暇の取得が可能です。
ただし、保育園によっては法律を守らないブラック保育園もあるので、有給休暇が使えなかったり、希望通りに取れない可能性もあります。
これから働く保育園を決めるという場合は、きちんと法律を守るホワイト保育園に就職するということが大切になります。
まとめ
保育士1年目の有給休暇に関する疑問や不安について解説しました。
法律上は条件を満たせば、1年目の新人保育士でも有給休暇を取得できます。
有給休暇は、働くみなさんの大切な権利です。
今回の情報を参考に、ご自身の権利を正しく理解し、必要に応じて休暇を活用してください。
もし、今の職場で有給の取得が難しい場合は、働きやすい環境への転職も検討してみてください。
よくある質問（FAQ）
- Q保育士1年目ですが、年次有給休暇はいつから使えますか？
- A
保育士1年目の方も、入社後6ヶ月間の継続勤務があり、その期間の全労働日の8割以上出勤していれば、法定通りであれば10日の年次有給休暇が付与されます。
つまり、入社半年後から年次有給休暇が使えるようになります。
保育園によっては、入社時に前倒しで付与されるケースもあります。
- Q保育士1年目は「有給は使えない」と聞きましたが、本当ですか？
- A
法律上は、入社後半年が経過して条件を満たせば、1年目の保育士でも年次有給休暇を取得する権利があります。
年5日の取得は事業所の義務でもあります。
使えないという話は、一部の職場の実情や雰囲気によるものです。
本来、年次に関わらず付与されている有給休暇は自由に使えるというのが法的な考え方です。
- Q年次有給休暇を取得する際、理由を正直に伝える必要はありますか？
- A
労働者が年次有給休暇を申請する際、法律上は理由を具体的に伝える義務はありません。
原則として、休暇取得は労働者の自由な権利です。
冠婚葬祭や病気、旅行など、どのような理由であっても取得可能です。
ただし、職場のルールや慣習がある場合は、確認してみるのも良いでしょう。
- Q病気などで急に休みが必要になった場合、年次有給休暇は使えますか？
- A
入社半年後で年次有給休暇が付与されていれば、病気の場合も有給休暇として申請できます。
付与前の場合は、基本的に欠勤扱いとなります。
一部の法人では病気休暇制度を設けていることがあります。
- Q年次有給休暇はどのように申請すれば良いですか？
- A
保育園ごとに申請手続きのルールがあります。
多くの場合、所定の申請書やシステムを使って、必要な情報を記入して提出します。
保育士1年目として有給を取りたい場合、事前に申請が必要な時期や、誰に提出するかなどを職場の先輩や担当者に確認することをおすすめします。
これが年次有給休暇の一般的な使い方、取り方です。
- Q希望通りに年次有給休暇が取れない場合はどうすれば良いですか？
- A
法律上、労働者は希望する日に年次有給休暇を取得できる権利があります。
しかし、保育園の運営に支障が出る場合は、取得日を調整するように依頼されることがあります（時季変更権）。
正当な理由なく取得を拒否されたり、取得しにくい雰囲気がある場合は、まず職場の信頼できる人に相談し、改善が見られない場合は労働基準監督署などの外部機関に相談することも検討できます。
また、年次有給休暇が取りやすい保育園への転職を考えるのも一つの方法です。