有給休暇が取れないと悩んでいる保育士の皆様。以下のような思考をしていませんか?
- 保育士が足りなくて有給休暇が取れない
- 私がいないと同僚に迷惑がかかる
- 希望の日に休むことができない
結論から言うと「私が休むと保育士が足りなくなる」「同僚に迷惑がかかる」という考えは捨て、積極的に有給休暇を勝ち取るために行動すべきだと思っています。それでも無理ならそこはブラック保育園なので、早く転職したほうが良いというのが結論になってしまいます。
現在勤めている保育園で、有給休暇を定期的に取得しています
その経験が参考になればと思います
多少の熱では休めない幼稚園時代の苦悩
ブラックな保育園・幼稚園は暗黙謎ルールがあることが多いです。例えば私が働いていたところでは、有給休暇の概念はなく休みはありません。インフルエンザになると流石に休みますが、復帰後に菓子折りを持っていくという謎ルールがありました。#保育士辞めたい #幼稚園教諭辞めたい #保育士の待遇改善
— 保育士さえこ@ブラック脱出済 (@hoikushisaeko) 2019年5月29日
私が新卒で就職した幼稚園には「有給休暇」という概念はありませんでした。軽い風邪や体調不良では当然休むということができませんでした。結果的にさらに体調を壊してしまうこともありました。長期の海外旅行などももちろんできませんでした。
インフルエンザになったら流石に休みましたが、回復後の出勤日には「菓子折りを持っていく」という謎のルールがありました。いま考えたらブラックの典型だったと思います。
保育士が有給休暇を取りづらい理由
預かる子供の人数に対して、必要な保育士の人数というのは決まっています。担任しているクラスもあります。そのなかで責任感が強い保育士は「私が休むと保育士が足らなくなって同僚に迷惑をかけてしまう」という考えを持つようになります。
私もブラック幼稚園で働いている時にこの思考をしていました。しかしこの考え方はよくないと思っています。保育士が頑張ってしまうから保育園側も必要な保育士の人数を最小限で見積もります。その結果ギリギリの人数で保育園が運営されるというループになっていると思います。
保育士「私が休むと保育士が足りなくなるから辛いけど休まない」
↓
保育園「保育士はこの人数で保育園は回るな」
↓
保育士「私が休むと保育士が足りなくなるから辛いけど休まない」
私もブラックで働いている時に同じ思考をしていたのでとても後悔しています。良くしていきましょう。保育業界。
— 保育士さえこ@ブラック脱出済 (@hoikushisaeko) 2019年6月8日
責任感が強い人の「私が休むと保育士が足りなくなる」という考えは捨てるべきだと私は思っています。
そもそも自分の有給休暇の残日数がわからない
適切な労務管理がなされていない保育園では有給休暇の管理が正しくされていない場合もあります。実質的に有給休暇制度がない状態になります。
しかしながら、有給休暇というのは法律で定められている制度なので、正社員として働いていて有給休暇の制度がないということはありません。
もし、園長がそう言っているのであればそれは「嘘」になります。必ず有給休暇は付与されているはずなので、もう一度園長などを問い詰めてみましょう。
そもそも有給休暇の付与ルールは?
正職員の場合は、入社から6か月間継続して勤務し、その期間の全労働日の8割以上出勤した場合、その労働者には10労働日の年次有給休暇を付与する必要があります。
その後は1年ごとに付与される日数が以下のように増えていきます。
- 6カ月 10日
- 1年6カ月 11日
- 2年6カ月 12日
- 3年6カ月 14日
- 4年6カ月 16日
- 5年6カ月 18日
- 6年6カ月 20日
そしてこの日数は2年間有効になります。例えば、有給休暇を取得せずに2年が経過した場合は、21日の有給があることになります。そのまま有給休暇を取得せずに3年が経過した場合は、最初の10日は消滅するので、残りは22日ということになります。
また、パートの場合でも日数は少なくなりますが、条件を満たせば有給休暇の付与が必要になります。
有給休暇の取得は労働者の権利
はじめに、年次有給休暇というは法律で定められている労働者のれっきとした権利になります。雇用者が善意で提供している福利厚生サービスではありません。先程も書いたように、年次休暇の付与日数は勤続年数で変わりますが、正社員であれば最低でも年10日の有給休暇が与えられるはずです。
重要なポイントは、有給休暇は労働書が取得したいと申し入れた場合に雇用者は断ることができません。雇用者ができるのは、有給休暇の時季を変更を依頼することだけです。例えば、同時期に一斉に保育士が休みたいと申し出た場合になどに、違う日に変更ができないかを依頼するということです。保育園の場合は、有給を取得すると保育士がその日に不足してしまうという場合は、別日に取得するようにお願いをするということです。決して、取得すること自体を拒否することはできません。
2019年度より有給休暇の取得義務が開始
有給休暇が取得できない保育士に対して朗報もあります。
2019年度より、年5日の年次有給休暇の確実な取得が義務化されています。この法律に保育園が違反した場合、従業員一人当たり最大30万円の罰金という罰則もあります。これにより正職員の保育士の場合は、確実に年5日の年次有給休暇の取得ができるはずです。
このポイントをもとに保育士の有給休暇について解説していきます。
保育士が有給休暇を取得しやすくする方法!どのように有給休暇を取得すべきか!
有給休暇は労働者の権利で取得に「理由」は必要ありませんが、残念ながら今の日本ではそこまで有給休暇を気軽に取得できる状況ではないことは間違いないです。同僚の保育士との人間関係を円滑にするためにもある程度気を使わなければいけないと思います。特に保育士に関しては、一定人数のこどもを毎日預かる以上、保育士も必ず一定人数が出勤している必要があるという事情もあります。
ここに書いていることはあくまでも、有給休暇を勝ち取るための様々な手段になります。職場の雰囲気や人間関係に合わせて方法を検討してみてください。
趣味や生きがいなどを全面に押し出す
趣味や生きがいなどを全面に押し出すということは、有給休暇を勝ち取る効果的な方法です。旅行・音楽・釣り・スポーツ・料理・キャンプなど自分が好きなものであればなんでも良いです。
私の前の職場であった例は「花火」です。花火が大好きな人がいて、花火鑑賞士の資格も取得していました。毎年全国の大きな花火大会に出向いていて、「大曲花火大会」の8月の時期になると、園長の方から「今年も大曲行くから休みだよね?」と聞かれるようになっていました。
このような形で趣味や生きがいを全面に押し出すことで、割とすんなり有給休暇が受け入れられるという例は少なくないと思います。
かなり早い段階から種を撒いておく
例えば、よくあるのは海外旅行好きな方が半年以上先の旅行の予定を宣言しておくという方法です。旅行代金も支払い済みでキャンセルができないことを伝えます。
割と強気な方法ではありますが、余程のブラック保育園でなければ、半年以上前から有給休暇の取得を宣言していて断られることはあまりないと思います。保育園の行事などとかぶらないようにだけ注意しておきましょう。
お盆やGWなどの閑散期を狙う
保育園における閑散期はお盆やGW中の平日になると思います。この時期は、保護者も休みで帰省などすることが多く保育園に来る子供の人数も少なくなりがちです。なので保育園側もこの時期に有給休暇を取っても困ることは少ないと思います。ただし、他の保育士も休みたい時期になると思うので折り合いが重要です。
家族や親戚・実家への帰省などを理由にする
実家が遠方だったりで、帰省にまとまった日数が必要な場合などは、それを理由にしても良いと思います。こちらも割とすんなりと受け入れられる理由になると思います。
体調不良を理由にする
責任感が強い人にとって、体調不良ではないのに体調不良というのは抵抗があるかもしれせん。今の職場が「ブラック」だと思っているのであれば、私はこの行為は許されると思っています。
そもそも有給を取得するという行為に関して理由は必要ありません。割と最終手段ではありますが、結果的に遊んでいるのがバレなければ良いと思っています。
有給休暇が取れない保育園は最終的には転職したほうが良い
保育園において有給休暇の本来の正しい形は以下になります。
- 取得理由はいらない、聞かない
- 付与日数分を自由に取得できる
- 行事とかぶった場合などで、どうしても休めない場合のみ日付の変更を依頼する
ここまでできている保育園がどれだけあるかはわかりませんが、保育園はこの状況に近づける努力はすべきだと思っています。保育士の労働環境を改善する気がないブラック保育園に我慢して勤務するよりは、よりよい環境に転職するべきだと思っています。そのほうが有給休暇以外の働きやすさの面でも良くなります。
- もともと休みだった年末年始に有給休暇を取らせる保育園
- 最低限の5日間だけ取らせる保育園
- 夏休みと称して勝手に有給休暇を計画消化する保育園
- 割と自由に有給休暇が使える保育園
など保育園には様々あります。
まず保育園の求人において着目すべきは、最低基準を上回って有給休暇を付与する制度があるかどうかです。入社直後に有給休暇を付与してくれたり、入社時から20日間付与してくれる保育園などもあります。やはり、最低の基準より良い条件で有給休暇を付与している保育園は、有給休暇も取りやすい傾向にあります。
そして注意すべき点は、夏季休暇や年末年始の休暇などについてもです。有給の取得できる環境は整っているけどその他の休暇の条件が悪ければ意味がありません。
このような細かい条件は求人票でチェックするのは限界があります。そこでおすすめなのが、保育士の転職サイトの利用です。いざ面接になってしまうと休暇のことばかり聞いたら落とされてしまうと思って遠慮してしまう方も多いと思います。
保育士の転職サイトは事前に保育園へ様々な待遇面の条件を確認してくれます。保育園の内部事情にも詳しいので有給休暇のとりやすさ・取得率などの情報も分かる場合があります。
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