保育園の給料に遅延・不払いがある場合の対処法を解説!自主運営などの実例!

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保育士の皆様。

こんな疑問や悩み、不満はありませんか?
  • 保育園からの給料に遅延がある
  • 保育園の給料が不払いになっている
  • 給料に遅延・不払いがある場合の対処法が知りたい

昨今では保育園から保育士への給料に遅延・不払いがあるケースが増えてきています。そのような場合の対処法を解説します。

先に簡単に概要を説明しておくと、

保育園での 給料の遅延や不払いは倒産の兆候 になります。

給料の遅延・不払いが起きたら早急に退職して転職がおすすめ です。

自己都合ではなく会社都合の退職にできる可能性もあり、また、未払賃金の立替払制度が適用になる場合もあります。退職は即日でも可能ですが二週間の猶予を持って通告しておくと確実です。法律に詳しいわけではないので、法律に関する詳細はしっかりと専門家や機関に確認することを推奨します。

この記事の信頼性
私は保育園、幼稚園、認定こども園で勤務した経験があります
賃金の不払いや未払賃金立替払制度については厚生労働省のこちらのページを参考に知識を得ています。
その経験が参考になればと思います

保育士の給料の不払い・遅延の実例

まずは、 保育士の給料の不払い・遅延の実例などを紹介します。

世田谷区の認可外保育園で自主運営

世田谷区の認可外保育園が突如閉園したニュースです。給与未払いがあったようです。

先月末、突如倒産を宣言し、保育士らが異例の「自主運営」を続けていた東京・世田谷区の認可外保育園が閉園しました。
保育士らはその場で解雇を言い渡されたといいますが、突然行き場を失ったおよそ30人の園児とその家族のため、ボランティアで「自主運営」を続けてきました。しかし、先週末でその「自主運営」も終え、閉園したということです。

※ 引用元https://news.nifty.com/article/domestic/society/12198-500449/

保育士がボランティアで自主運営を続けたおかげで、園児の次の受け入れ先もほぼ決まったようです。

結果的にはもちろん、閉園になりました。自主運営中の給料は出たのでしょうか。未払賃金の立替払制度で救済されるとよいのですが。。。

世田谷区の企業主導型保育所で給与未払い

世田谷区の企業主導型保育所で給与未払いなどがあり保育士が一斉に退職したニュースです。

同協会によると、同区上北沢の保育所で10月末、保育士ら7人が一斉に退職し、1日から休園。同じ会社が運営する同区赤堤の園でも11人が退職した。協会の調査に対し、職員らは「給与未払いがある」と話したという。区の職員が1日に現地で確認したところ、臨時の職員が数人を預かっている状態だった。

※ 引用元https://www.asahi.com/articles/ASLC26DG5LC2UTIL03R.html

沖縄の幼稚園で給与未払いで幼稚園教諭全員が退職

沖縄の幼稚園で給与未払いがあり、幼稚園教諭が一斉に退職したニュース

勤務する全職員9人のうち幼稚園教諭全員を含む8人が退職することが、21日までに分かった。同法人では数年前から理事長の地位を巡る確執があったほか、職員への給与未払いに関するトラブルがあった。関係者によると法人は園の運営を継続する意向だが、職員らは在園児の受け入れ先として村内に新たな認可外保育園を設立。19日までに園児の大半が新設された施設への転籍を決めている。

※ 引用元https://ryukyushimpo.jp/news/entry-906889.html

幼稚園のこのようなケースが報道されるのは稀なことです。職員は在園児の受け入れ先として新たな認可外保育園を設立したようです。

給料の遅延や不払いは倒産のサイン

保育園を運営している法人の資金が枯渇しているというサインになります。

法人としてはなんとか営業を続けたいので、別の理由をつけるかもしれませんが、危険な状態であるとは間違いないです。

特に保育園においては、来月から急に売上金額が上がるということは考えづらいです。預かる子どもが急に増えない限りは、会社の収益が増えるわけではないためです。

ちなみに預かる子どもを増やすには保育士も増やす必要があります。そうなると人件費も増えます。根本的に何かを見直さないと、今後改善される見込みは少ないです。

なので、給料の遅延や不払いが起きたらそれは、事業者の倒産のサインです。

認可外保育園での給料の遅延や不払いが多い?

様々なニュースを見ていると、給料の遅延や不払いが多く起きているのは主に認可外保育園であることが多いです。

認可と違って基準が緩い場合が多いので、様々な経営者が参入しやすくなっています。認可外保育施設は、認可保育園と比べると補助金も少なく、園児の人数も安定しない傾向があります。

例えば、近隣の認可保育園に空きが出たらそちらに転園することになります。そうすると園児ひとりの売り上げを失うことになります。そのような事情もあって認可外保育園での給料の遅延や不払いがあるケースが増えていると思います。

給料の遅延・不払いが起きたら早急に退職して転職がおすすめ

給料の遅延・不払いの状態で長く働き続けると無給の期間がどんどん長引いていくことになります。運良く支払いが遅れただけだったとしてもさらに状況が悪化していく可能性もあります。

そうなると最終的には、働いた分の給料を正しく受け取れなくなってしまうことになります。給料の遅延・不払いが起きたら早急に退職して別の保育園に転職することをおすすめします。

遅延・不払いなら自己都合ではなく会社都合の退職にできる可能性がある

そもそも会社からの退職には雇用保険上「自己都合」と「会社都合」の二種類があります。

自己都合というのは所謂、労働者が転職や引っ越しなどで退職した場合です。会社都合というのは、会社が労働者をリストラしたり、倒産した場合です。

そして、給料の1/3以上の額が未払いの場合は会社都合の退職として認められる可能性があります。

会社都合の退職という扱いになると、失業保険の支給に関してメリットがあります。

通常自己都合で会社を退職した場合、失業保険が支給されるのは、7日間の待機期間とその後3ヵ月後からになります。この場合、大抵の退職者はその間に別の会社に転職するので失業保険の給付はない場合が多いです。

一方、会社都合の場合は7日間の待機期間の後からすぐに失業保険をもらうことができるようになります。

失業保険は就業時に支給されてれた給料を基準に計算されるため、一定の生活は保証されると思います。

失業保険を貰い生活の基盤があるなかで別の保育園への転職活動をすることができるので、変に焦ってしまいブラック保育園に転職してしまうリスクも減らせると思います。

給料の未払いが有る場合、雇用保険が「自己都合」か「会社都合」になるかを事前にハローワークなどの関係機関に確認することをおすすめします。

未払賃金の立替払制度がある

実は日本の会社で働く労働者には「未払賃金の立替払制度」というのがあります。

これは、条件を満たせば未払いになっている賃金の80%を立て替え払いしてくれる制度になります。

細かい条件があるので、すべての未払い賃金がある方に適用されるかどうかはわかりませんので、詳細は独立行政法人「労働者健康安全機構」に確認をしてください。

実は私も保育とは全く関係のない会社でしたが、学生の頃のアルバイトで就業先の会社が倒産して、未払い賃金の立て替え払い制度を利用した経験があります。

デメリットとしては金額が80%になってしまうのと、支払いまでに時間がかかってしまうことです。

とはいっても、もらえないよりはましだと思うので、適用対象かどうか確認してみましょう。

会社の倒産であればこの制度を利用できる可能性はありますが、社長などが夜逃げしてしまったりなど申請が実質的にできない場合もあります。

なので、やはり、 遅延・不払いが起きたらすぐに退職したほうが、被害を最小限にすることができます。

退職は即日できる?

基本的には給料の支払いの遅延や不払いが生じた場合は、労働者は即日退職できるという考えが一般的なようです。

ネット上には以下のような意見もありました。

  • 一日でも遅れたら即日退職して問題ない
  • 少なくとも2週間は期間をあけるべき

そもそも労働者は法律的に二週間前に退職を申し出ることで退職が可能なので、最低限として二週間の期間を設けておくのが無難という意見もあります。

逆に言えば、2週間の期間を空けておけば間違いなく問題ないということになります。

最終的には法律に詳しい方の意見や関係機関に聞いてから判断することをおすすめします。

子どもがかわいそう

給料の不払いや遅延があるから保育園を退職するとはいっても、子どもがかわいそうという意見は各方面から出てくると思います。

保育園を運営する会社が倒産した場合は、最低でも未払賃金の立替払制度で給料の8割は保証されるので、ボランティアという気持ちで保育園に出勤するのはありだと思います。

いずれにしても保育園の運営元が倒産してしまったら、保育士も子どもも行き場は失ってしまいます。本当にかわいそうだと思うなら給料の未払いがあることを早めに保護者に伝えて、別の保育園への転園を促すのも一つの手だと思います。

【まとめ】保育士への給与未払い・遅延が起きたら

保育園での 給料の遅延や不払いは倒産の兆候 になります。

給料の遅延・不払いが起きたら早急に退職して転職がおすすめ

です。

自己都合ではなく会社都合の退職にできる可能性もあり、また、未払賃金の立替払制度が適用になる場合もあります。

未払賃金の立替払制度が適用になれば、全額ではないですが賃金の支払いが保証され、その資金をもって速やかに次の転職先を探すことができます。

ただ、やはり未払賃金の立替払制度は確実に利用できるかどうかわからないので、給料の遅延・不払いが起きたら早急に退職するのが、被害を最小限に抑えられます。

退職は即日でも可能ですが二週間の猶予を持っておくとのが安全で確実なようです。

私は法律に詳しいわけではないので、法律に関する詳細はしっかりと専門家や機関に確認することを推奨します。