保育園ごとに保育士の給料が違うのはなぜ?原因や理由。

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  • 保育園ごとに保育士の給料が違うのはなぜ?
  • なんで給与待遇の悪いブラック園がある?

今回は、保育園ごとに保育士の給料が違うのはなぜなのかという理由と原因について説明します。

この記事の信頼性
私は保育園、幼稚園、認定こども園で勤務した経験があります
その経験が参考になればと思います

保育士の給料はどこから出る?

本題に入る前に、民間の私立保育園で働く保育士に支払われる給料の仕組みを知っておく必要があります。民間の私立保育園で働く保育士の給料は、保育園を運営している事業者が支払います。そして、その費用は、国や自治体から補助金として支払われる運営費が元となっています。

もちろん、保育園を運営している事業者は、その運営費のなかで、保育士の人件費を含む、保育園の運営にかかるすべての費用を捻出する必要があります。そのため、保育園ごとに保育士の給料が違うというのは、それぞれの保育園を運営している事業者ごとに、支給される運営費の金額と、保育園の運営にかかる費用が異なるために起こります。

保育園ごとに保育士の給料が違う原因や理由<11選>

ここからは、本題である保育園ごとに保育士の給料が違う理由について説明します。

認可保育園か認可外保育園かの違い

まずは、認可か認可外かによって、働く保育士の待遇も異なります。一般的には、認可外より認可保育園で働く保育士の給料のほうが良い傾向があります。

それは、認可保育園は、基本的に国や自治体から支給される運営費によって運営されているためです。反対に、認可外保育施設の場合は、一部自治体からの補助金等もありますが、保護者から支払われる利用料によって賄われています。

認可外保育園であっても、例えば、富裕層向けの高級保育園のようなところで、保護者から高い金額の保育料を受け取る園であれば、逆に、そこで働く保育士等の職員の給料も高い場合があります。

自治体による違い

保育士の人件費を含む保育園に支給される運営費は全国一律で同じ金額というわけではありません。都道府県や市区町村などによって、その金額は変わります。保育士の給料はその運営費から支給されることになります。そのため、まったく同じ会社がまったく同じような保育園を異なる自治体で開いたとしても、保育士の給料は変わる可能性があるということになります。

また、例えば、東京都などの保育士が不足している地域においては、保育園の保育士の採用競争も激化していて、各園が競い合う形で保育士の待遇が良くなる傾向があります。

保育園規模の違い

保育園の規模の違いも、保育園ごとの保育士の給料に違いが生まれる部分になります。保育園の規模というのは、保育園で預かっている園児の人数になります。保育園に支給される運営費は、園児の定員規模によって異なるので、それによって保育士の給料にも違いが生まれる可能性があります。園児も、ただ人数が多ければ良いというわけではなく、0歳児等の年齢が低いほど、補助金の金額も多くなります。

もちろん、保育園の規模が大きくなれば、その分、必要な建物の大きさや設備、保育士等の職員の数の必要になるので、保育園の規模が大きければ、保育士の給料も良いとは一概には言えません。

保育園の開園時間等による違い

保育園はすべて同じ開園時間というわけではありません。例えば、延長保育をやっている保育園もあれば、やっていない保育園もありますし、延長時間も園によって異なることもあります。それ以外にも、祝日保育の実施の有無や、一時預かり事業などの実施有無などの違いもあります。

そして、これらの開園時間や実施している事業によって、自治体から支給される運営費も変わります。基本的に、長い開園時間でたくさんの事業を実施していると、補助金の金額も多くなります。

こちらについても、保育園の開園時間が長くなれば、その分、必要な保育士等の職員の人数も増えることになるため、効率よく運営できていなければ逆に保育士の給料も少なくなってしまうこともあります。

雇用している保育士の人数の違い

保育園が雇用している保育士の人数の違いによっても、保育士の給料に違いがうまれます。

保育園には園児の人数に応じて必要な保育士の配置基準というのが決まっていて、最低限、その人数の保育士が勤務している必要があります。ですが、その人数以上の保育士を配置するということも可能です。一部の自治体では、保育士を手厚く配置した場合に、別途補助金がもらえることなどもありますが、一般的には、多くの人数の保育士を雇用すればするほど、保育士一人あたりの給料は減ってしまうことになります。

雇用している職員の人数の違い

当然ですが、保育園で働く職員は保育士だけではありません。調理をするスタッフや看護師、事務員、バスの運転手など、様々な職員が関わっています。そのような方々の人件費についても、保育園の運営費の中から支払われることになります。

なかには、家族経営の保育園など、大して何もしていないのに、給料だけをもらうような職員がいることもあります。そのような保育園の場合、その分、保育士に支払われる給料が減ってしまうことになります。

経営者の利益の違い

民間の私立保育園は基本的に利益を追求するために誰かが運営しています。例えば、会社であれば、利益が生まれ、役員に報酬が与えられます。当然ですが、そのお金は保育園に支給される運営費が原資となります。保育園の運営にかかる経費の大半は保育士等の職員の人権費であるため、人件費を削れば削るほど、会社や法人の利益は多くなるということになります。

建物、設備、備品等にかかる費用による違い

保育園の運営には人件費以外に建物の家賃や設備にかかる費用、備品や利用するサービスの費用がかかります。一般的には、これらにたくさんの費用をかければかけるほど、保育士の給料を圧迫するということになります。

業務の効率化による違い

保育園で勤務する職員が効率よく働くことができれば、必要な人員を減らすことができ、保育園の運営にかかる人件費を減らすことができます。結果的に一人あたりの給与を良くすることができる場合があります。

処遇改善等の利用している制度の違い

最近、保育士の処遇改善手当というのが話題になることも多いですが、保育園で働いていれば、自動的にもらえるというものではありません。処遇改善は保育園を通して、保育士に対して支払われますが、一部の保育士向けの処遇改善手当は、保育園が条件を満たして申し込まないといけないものがあります。

例えば、「処遇改善等加算Ⅱ」という手当は、勤務する保育士が規定数の保育士等キャリアアップ研修を受講して、園内で役職につくことで支給される処遇改善加算になりますが、保育園が手続きが面倒、研修を受けさせる時間がないといって、対応しなければ、保育士はその恩恵を受けることができません。

保育士宿舎借り上げ制度の有無による違い

現在、日本では、保育士宿舎借り上げ制度という、保育園で働く保育士向けの賃貸補助の制度が実施されています。この保育士宿舎借り上げ制度は、まず、市区町村等の自治体が制度を導入している必要があります。その上で、保育園がその制度を導入している必要があります。

制度が導入されていない市区町村では、利用ができませんし、制度が導入されていない保育園においても、利用ができません。

まとめ:保育園ごとに保育士の給料が違うのはなぜ?原因や理由。

今回は、保育園ごとに保育士の給料が違うのはなぜなのかという原因や理由について説明しました。

保育園ごとに保育士の給料が違うというのは、それぞれの保育園を運営している事業者ごとに、支給される運営費の金額と、保育園の運営にかかる費用が異なるために起こります。

保育士の給料が高い保育園というのは、効率よく保育園を運営できていて、経営者がそこまで利益を取っていないという保育園になります。