これから就職や転職を考えている保育士の皆様。
「えるぼし認定」ってご存知ですか?
「えるぼし認定」は厚生労働省が女性の職業生活における活躍を促進している優良な企業に対して認定をする制度になります。
「えるぼし認定」を受けている企業のなかには、保育園を運営している企業・法人もあります。働く保育園を選ぶ上で「えるぼし認定」を受けている企業の保育園にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
今回は、「えるぼし認定」の制度の概要も含めて、これから就職や転職を考えている保育士の皆様に認定基準とわかること・メリットについて解説します。
※引用・参照:「厚生労働省 女性活躍推進企業認定「えるぼし・プラチナえるぼし認定」」https://shokuba.mhlw.go.jp/published/special_02.htm
えるぼし認定については、厚生労働省 女性活躍推進企業認定「えるぼし・プラチナえるぼし認定」の情報を参考にしています
その経験が参考になればと思います
「えるぼし認定」「プラチナえるぼし認定」とは?
「えるぼし認定」は厚生労働省が女性の職業生活における活躍を促進している優良な企業に対して認定をする制度になります。
「えるぼし認定」とは、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(以下、「女性活躍推進法」)に基づき、一定基準を満たし、女性の活躍促進に関する状況などが優良な企業を認定する制度です。
また、えるぼし認定企業のうち、より高い水準の要件を満たした企業は「プラチナえるぼし認定」を受けることができます。
※引用・参照:「厚生労働省 女性活躍推進企業認定「えるぼし・プラチナえるぼし認定」」https://shokuba.mhlw.go.jp/published/special_02.htm
えるぼしの認定基準は?
えるぼしの認定基準として以下の5つの評価項目があります。
- 採用
- 継続就業
- 労働時間等の働き方
- 管理職比率
- 多様なキャリアコース
えるぼし認定には、段階があり
- 5つ(全て)の基準を満たす:3段階目
- 3~4つの基準を満たす:2段階目
- 1~2つの基準を満たす:1段階目
とされていて、付与されるマークの色が異なります。
詳細は、https://shokuba.mhlw.go.jp/published/special_02.htm で確認してください。
保育士が就職転職で「えるぼし認定」を受けている企業の保育園を選ぶメリットはある?
「えるぼし認定」を受けているということ、そのこと自体は、保育士が働く上で現場レベルでなにかメリットがあるということはほとんどないです。
そもそも保育業界は、もともと女性の割合が多く・活躍しているという企業がほとんどです。つまり、保育園を運営している会社はそもそも「えるぼし認定」を受けやすい状況にあるということになります。上で書いたえるぼしの認定基準をよく見ていただければわかると思います。
もちろん、それぞれの評価項目のなかには、満たしている基準や内容によっては、保育士にとっても魅力的なものもあります。ただ、そのことは「えるぼし認定」を受けているかどうかに関わらず、個別に園ごとに精査しなければいけない内容です。
回りくどくなってしまいましたが、つまり「えるぼし認定」を受けていることを自体を保育士が働く保育園を選ぶ条件にする必要はないということです。
勤務実態に関する情報がわかる
「えるぼし認定」を受けている企業は、厚生労働省の「しょくばらぼ:https://shokuba.mhlw.go.jp/shokuba/search/search010.do」でえるぼし認定を取得している企業等の情報を検索することが可能です。
そのページでは、その企業の様々な情報も見ることができます。特に勤務実態に関する情報は就職・転職をするうえでとても参考にすることができます。
- 有給休暇取得率
- 平均残業時間
- 平均継続勤務年数
- 雇用管理区分ごとの一月当たりの労働者の平均残業時間
- 一月当たりの労働者の平均残業時間
- 対象の労働者全体の有給休暇取得率
- 管理職に占める女性の割合
- 女性管理職人数
- 管理職全体人数
- 役員に占める女性の割合
- 育児休業等取得率
※ 引用:しょくばらぼ:https://shokuba.mhlw.go.jp/shokuba/search/search010.do
保育園の「えるぼし認定」によってわかることの注意点
公開されている数値などは、保育園で働いている保育士や保育者等の職員だけではなく、法人の本部の人事部、経理部などのすべての職員を含めたその企業内での取り組みや数値の話になります。 現場で働く保育士だけの情報ではないので注意しましょう。
「えるぼし認定」は保育園企業としての対応力がある証
保育園で働く保育士の現場レベルで「えるぼし認定」を受けていること自体はメリットがあるということはほとんどないということを書きましたが、一方で、「えるぼし認定」を受けているということは企業としての対応力がある証であることは間違いないです。
「えるぼし認定」を受けるには、会社として適切に現状を把握して、計画を立て、都道府県労働局に申請が必要です。もちろん、そのためには、ただ条件を満たすということだけではなく、実際に申請手続きを行う労働力が必要になります。企業としての余力がないと簡単にできることではありません。つまり、その企業には申請ができる能力があるというということになります。
保育園に関する制度は様々なものがありますし、情勢や政治などの影響で、随時変更などもあります。このような新しい制度や制度変更などに、保育園を運営する企業は随時、速やかに対応する必要があります。
例えば、最近だと、岸田政権は介護・保育労働者の9000円賃上げという保育士の処遇改善を実施しました。保育園の理事長などがそのような制度の話に疎かったり、面倒臭がってしまうと、制度があっても現場の保育士の給料は上がらないということになっていしまいます。実際にそのような状況になってしまっている保育園もあるという話も出てきています。
※引用「「うちは賃上げしない」が横行? 保育の9000円はどこへいくのか」https://news.yahoo.co.jp/byline/konnoharuki/20220228-00284277
そもそも、経営者が賃上げの計画を立てて申請しなければ、園に補助金は支給されないし、今回の政策に基づいた賃上げもされない(もちろん補助金と関係なく経営者が賃上げすることは自由である)。
わざわざ「えるぼし認定」を受けようとする企業、そして実際に認定を受けている企業であれば、このような制度に関しても迅速に対応できる可能性が高いということです。少なくとも面倒くさがって、雇用している保育士にとって有利になる制度等を申請しないということは無いと言えると思います。
そして、そのことは、働く保育士にとっても大きなメリットに繋がります。
「えるぼし認定」の有無ではなく内容で働く保育園を選ぼう!
「えるぼし認定」を受けている企業は、厚生労働省のページから検索が可能ですが、そこから個別の保育園を調べて、さらに求人があるかどうかを調べるということは、あまり現実的ではありません。そもそも、「えるぼし認定」を受けている企業の数も多くはないので、そこに絞って求人を探すということはあまり効率的ではありません。
なので、まずは「えるぼし認定」を受けているかどうかに限らず、自分の希望を満たす保育園の求人を探していくようにしましょう。最終的に、自分の希望の条件などを満たす求人が見つかったら「えるぼし認定」を受けているかどうかなどを調べて、勤務実態に関する情報などの詳細を見ていくと良いと思います。
また、「えるぼし認定」を受けている企業に絞って、保育園の求人を探したという場合は、保育士転職サイトを利用してみるのも良いと思います。通勤可能な「えるぼし認定」を受けている企業の保育園の求人を探して紹介してくれます。
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まとめ:保育園の保育士求人のえるぼし認定とは?認定基準、わかること、利点について!
今回は、「えるぼし認定」の制度の概要も含めて、これから就職や転職を考えている保育士の皆様に認定基準とわかること・メリットについて解説しました。
保育園で働く保育士という限られた条件に関して言うと、会社がえるぼし認定を受けているということそのもの自体には大きなメリットはありません。そもそも保育園は女性が多い産業だからです。
ただ、一方で、「えるぼし認定」を受けているということは、保育園企業としての対応力がある証でもあります。保育園を運営する企業として、保育園がそこで働く保育士が有利になる様々な政策や制度に対して強いアンテナを張って対応できているという証拠になります。
これから働く保育園を選ぶという保育士の方は参考にしてみてください。