目次 | 内容 |
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ハローワークとは? | ・国が管轄する公共職業安定所の通称 ・国民の雇用機会確保を目的に設置された行政機関 ・求職者への求人紹介、雇用保険、職業相談などを実施 |
ハローワークの職業訓練って何? | ・求職者の就職を促進する職業能力習得支援 ・専門学校などに委託して実施 ・受講料は無料(教材費は別途)、失業保険受給も可能 |
なぜハローワークの職業訓練は無料で受講できる? | ・国の求職者支援事業のため、雇用保険料が財源 ・雇用保険加入者が対象(退職・解雇・倒産など) ・失業者減少による就業者増加は国・自治体の税収増に繋がる |
ハローワークの職業訓練では何の職種や資格が取得できる? | ・情報処理技術者試験、TOEIC、簿記検定など多岐に渡る ・保育士資格も取得可能 |
職業訓練を申し込める条件は? | ・雇用保険受給資格者証を所持 ・求職の申込みをしていることが条件 ・雇用保険未加入者向けに求職者支援訓練もあるが、保育士講座は少ない |
職業訓練には選考がある | ・筆記試験(一般常識)と面接による選考あり ・就業意欲や受講後の就業可能性が評価される ・合格すれば失業手当を受給しながら資格取得に専念可能 |
職業訓練はどこで行われる? | ・申し込みは最寄りのハローワークで受付 ・実際の受講は委託された専門学校など |
保育士資格の取得の受講期間は? | ・通常2年間 ・専門学校と同等の内容 ・条件を満たせば失業保険を受給しながら受講可能 |
保育士資格の取得後は保育士登録が必要 | ・保育士として働くために必須 ・必要書類と手数料を用意して登録 |
まとめ:ハローワークの職業訓練で保育士資格を取得できるって本当? | ・条件を満たせば無料で保育士資格取得の可能性あり ・失業保険を受給しながら2年間通学、試験なしで資格取得可能 ・お金の心配なく資格取得に専念できる点がメリット |
よくある質問(FAQ) | ・受講料無料、テキスト代は自己負担 ・雇用保険受給資格者証と求職申込が必要 ・筆記試験と面接で選考、熱意や就業意欲を評価 ・通常2年間の受講期間 ・修了後、保育士登録で就業可能 |
- ハローワークの職業訓練で保育士資格を取得できるって本当?
ハローワークの職業訓練では、条件を満たせば保育士資格を無料(テキスト代は除く)で取得できます。
失業保険を受給しながら2年間学校に通うことで、保育士試験を受けずに資格取得が可能です。
ハローワークの職業訓練は、求職者が新たな職業に就きやすくするための制度です。
保育士の資格取得講座もあり、受講料は無料な上に、条件を満たせば失業保険も延長されます。

ハローワークの職業訓練での保育士資格の取得について知りたい

ハローワークの職業訓練での保育士資格の取得は、お金に関する心配が無く、保育士資格の取得に専念することができるのが大きなメリットです
受講するには条件はありますが、もし受講ができれば、失業保険の給付を受けながら2年間学校に通うことで保育士資格を取得することができます。この場合、保育士試験を受験して合格する必要はありません。
公共職業訓練ならテキスト代を除けば「無料」で受講することができるので経済的な負担も少ないです。受講に関しては、まずは最寄りのハローワークに相談すると良いと思います。
※参考「厚生労働省 ハロートレーニング(離職者訓練・求職者支援訓練)」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/rishokusha.html
その経験が参考になればと思います
ハローワークとは?
ハローワークは公共職業安定所の通称で、国が管轄している施設です。国民に安定した雇用機会を確保することを目的として設置されている行政機関です。
主に、求職者(職業を新たに探している人)に対して、採用をしたい企業からの求人を紹介しています。それ以外にも雇用保険や職業相談などを行っています。
ハローワークには、保育園が保育士の求人を出すこともあり、保育士が転職する際に活用することも可能になっています。転職の際に利用する際は、注意点もあるので以下の記事を参考にしてみてください。
ハローワークの職業訓練って何?
ハローワークは、求人を紹介するだけでなく、求職者が新たな職業に就きやすくするための職業訓練も行っています。職業訓練によって一定の職業能力を身につけることで、求職者の就職を促進することが目的です。
職業訓練はハローワーク自体が行っているわけではなく、専門学校、都道府県立の職業能力開発校、障害者職業能力開発校などに委託して行われています。
職業訓練は誰でも受けることができるわけではなく、受講するには条件などがあります。条件については後ほどで説明します。
ただし、条件を満たすことができれば受講料は無料で、資格などを取得できる職業訓練を受けることができます。ただし、受講の際にかかる教材費などは別途必要です。
条件を満たせば、失業保険の給付を受けながら受講できるため、生活費を得ながら訓練を受けることも可能です。さらに、条件を満たせば受講が終わるまで失業保険の受給を延長することも可能です。
通常の失業保険というのには受給期間というのが決まっています。以下の記事でも書いています。
受講にかかる日数は、数日から最大で2年間かかるものなどがあります。この職業訓練のなかに保育士の資格を取得できる講座があります。
なぜハローワークの職業訓練は無料で受講できる?
国が行っている求職者の支援事業なので条件を満たせば、無料で受講することができます。職業訓練の財源は、就業者が支払っている雇用保険料から出ることになります。雇用保険は基本的に会社に雇用されていれば加入しており、保険料も支払っています。そのため、ためらうことなく積極的に活用しましょう。
受講の条件については後述していますが、雇用保険に加入していて離職した人などの雇用保険料を支払っていた人が対象になります。前職を何らかの理由で退職した、解雇になった、会社が倒産したなどが対象になります。
国としても、社会全体として失業者が減り就業者が増えることは大切なので、職業訓練が行われています。失業者が希望する職に就職して長く働いてくれれば雇用保険料はもちろん、所得税や住民税などの支払いも行われることになります。
国民健康保険料(社会保険料)に関しても、収入が多い人が多く支払うシステムになっており、失業者で収入がない場合は負担額が非常に少ないはずです。
就業者が増えること自体が国や自治体の税収アップにつながるため、無料で実施していても国にとってメリットがあります。
ハローワークの職業訓練では何の職種や資格が取得できる?
ハローワークの職業訓練で取得が可能な資格などは多岐に渡っています。一例として以下のような資格に関する職業訓練があります。
- 情報処理技術者試験
- TOEIC
- 簿記検定試験
- 税理士
- 社会保険労務士試験
- 行政書士
- 調理師
これはあくまでも数多くある職業訓練で取得できる資格のうちの一部でしかありません。この他にも数多くの講座が存在します。
このような、ハローワークの職業訓練で取得が可能な資格に 保育士 も含まれています。
職業訓練を申し込める条件は?
職業訓練(離職者職業訓練)を申し込める条件は以下になります。
- 雇用保険受給資格者証を持っている
- 求職の申込みをしている
求職活動中であって、失業保険の基本手当の受給資格があると申し込むことが可能です。雇用保険受給資格者証は前職(前の会社)で雇用保険に加入していて、退職した場合に発行を依頼することができます。
前職(前々職やその前も含めて)の加入期間も関係があるので、あまりに加入期間が短いと対象にならない場合もあります。
- 自己都合の退職であれば、離職の日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間(※)が通算して12カ月以上あること
- 会社都合の退職であれば、離職の日以前1年間に、被保険者期間(※)が通算して6カ月以上あること
上記が条件になっています。
前職を退職して失業中の方で、雇用保険受給資格者証を持っている方はハローワークに求職の申込みをすることで、条件を満たすことができます。
失業保険(雇用保険受給資格者証)の受給の仕方は以下の記事でも紹介しています。保育士向けの記事にはなりますが、保育士以外の職業の方でも基本的には同一です。
求職者支援訓練
前述した公共職業訓練(離職者職業訓練)の条件に該当していない方向けに、求職者支援訓練というものが実施されています。
雇用保険受給資格がない方向けです。前職で雇用保険に加入していなかったり、条件を満たせなかった方などが該当します。このような方向けにも各都道府県で受講可能な講座が公開されていますが、保育士に関する講座はないことが多そう です。地域によって異なるため、どのような訓練があるかはハローワークに確認してください。
公共職業訓練(離職者職業訓練)に該当しない場合で、保育士資格を取得したい場合は、専門学校に通うか、保育士試験に合格する必要がありそうです。
職業訓練には選考がある
申込みは前述の条件を満たせば可能ですが、実際に職業訓練を受講するには選考があります。無料で受講できる上に、失業保険の受給期間の延長も行われることがあるので、本当のその職業につきたいという方が優先して講座を受講できるような仕組みになっています。
選考では、SPIのような一般常識の筆記試験と面接が行われます。この選考を通過しない限り、職業訓練を受講することはできません。
面接では、実際に就業する意思の高さや受講後の就業可能性などを踏まえて合否が出されるようです。なので、保育士を目指す理由やきっかけなどをしっかりと伝える必要があります。
選考で合格となれば、晴れて職業訓練の受講が決定ということになります。選考に合格すれば、約2年間、失業手当をもらいながら保育士資格の取得に専念できます。しっかりと受講すれば、受講期間の終了と同時に保育士資格を取得できます。
職業訓練はどこで行われる?
職業訓練の申し込み自体は最寄りのハローワーク(公共職業安定所)に行います。最寄りのと言いましたが厳密には、ハローワークにはそれぞれ管轄の市区町村というのが決まっているので、自分の住んでいる市区町村を管轄しているハローワークに出向く必要があります。
実際の受講はハローワークが委託している専門学校、都道府県立の職業能力開発校、障害者職業能力開発校などになります。職業訓練は専門学校に通うことをイメージしておくと良いでしょう。
詳細は、最寄りのハローワーク(公共職業安定所)に確認してください。
保育士資格の取得の受講期間は?
職業訓練での保育士資格の取得の受講期間は、 2年間になります。 2年間みっちりと保育に関する授業などを学校で受講することになります。保育の専門学校も2年なので、内容はそれに準ずる物になります。
比較的長い期間ですが、条件を満たせば失業保険の給付を受けながら受講できるため、経済的な負担は少ないでしょう。
当然ですが、この場合は 保育士試験を受験する必要はありません。 なので2年後受講が完了すれば、晴れて保育士資格を取得することが可能になります。
保育士資格の取得後は保育士登録が必要
保育士資格を取得出来た場合は、働くには保育士登録が必要になります。保育士登録をしないと保育士として働くことができません。
必要な書類と手数料を用意するだけなので難しい作業ではありません。保育士登録の手順については以下の記事でも紹介しています。
まとめ:ハローワークの職業訓練で保育士資格を取得できるって本当?
ハローワークの職業訓練では、条件を満たせば保育士資格を無料で取得できる可能性があります。
失業保険を受給しながら2年間学校に通うことで、保育士試験なしで資格取得が可能な点が大きなメリットです。
ハローワークの職業訓練で保育士資格を取得するメリットは、お金の心配をせずに保育士資格の取得に専念できることです。
特に昨今は、保育士不足なので、保育士の資格を持っていれば比較的容易に保育園で正職員として働くことが可能です。
保育園にはブラックな職場も存在するため、注意が必要です。
受講するには条件はありますが、もし条件を満たしていて保育士の資格の取得を考えている方は検討してみると良いかもしれません。
記載の内容は執筆日時点の情報のため、詳細は最寄りのハローワーク(公共職業安定所)に必ず確認してください。
よくある質問(FAQ)
- Qハローワークの職業訓練で保育士資格を取得するメリットは何ですか?
- A
ハローワークの職業訓練で保育士資格を取得する最大のメリットは、受講料が無料であることです。
テキスト代などの費用は自己負担になりますが、経済的な負担を軽減しながら資格取得を目指せます。
- Q職業訓練の保育士養成講座を受講するには、どのような条件がありますか?
- A
職業訓練(離職者職業訓練)を受講するには、雇用保険受給資格者証を持っていることと、ハローワークに求職の申し込みをしていることが条件です。
- Q職業訓練の選考はどのように行われますか?
- A
職業訓練の選考では、一般常識の筆記試験と面接が行われます。
面接では、保育士を目指す理由や熱意、受講後の就業意欲などが評価されます。
- Q職業訓練での保育士資格取得にかかる期間はどれくらいですか?
- A
職業訓練で保育士資格を取得する場合、受講期間は通常2年間です。
この期間中は、保育に関する専門的な知識や技能を習得するための授業を受けます。
- Q職業訓練を修了すれば、必ず保育士として働けますか?
- A
職業訓練を修了し、保育士資格を取得した後、保育士として働くには保育士登録が必要です。
登録が完了すれば、保育園や児童福祉施設などで保育士として働くことができます。
- Qハローワークの職業訓練で保育士資格取得を目指す場合、どこに相談すれば良いですか?
- A
ハローワークの職業訓練について詳しく知りたい場合は、最寄りのハローワークに相談することをおすすめします。
訓練内容や応募条件などの詳しい情報を確認できます。