これから保育士になろうと考えている方やすでに保育士として働いている方。
今回は、世の中の保育士の最高年収について紹介します。また、あわせて保育士の収入アップの方法についても紹介します。
最高年収は、自治体の給料表、厚生労働省の令和元年賃金構造基本統計調査、私自身が見てきた様々な保育士の求人情報を参考にしています
その経験が参考になればと思います
保育士の最高年収はどれくらい?
ひとくちに保育士といっても大きく2つの種類があります。
- 公務員保育士
- 民間保育士
当然、これらの違いによっても最高年収というのは変わってきます。
さらに、厳密には保育士と異なる場合もありますが、保育園の園長(施設長)という働き方もあります。
これらそれぞれの場合ごとの最高年収について以下から紹介していきます。最高年収は、自治体の給料表、厚生労働省の令和元年賃金構造基本統計調査、私自身が見てきた様々な保育士の求人情報を参考に独自に計算しています。
公務員保育士の最高年収
公務員保育士は、公立保育園で働く保育士のことで、地方自治体の地方公務員になります。地方公務員の給料は、それぞれの自治体の給料表によって決定されます。また、賃金は勤務する自治体によって異なり、同じ地方公務員といっても差があるという特徴があります。
保育士の場合は、基本的には「資格免許職」という職種になり、それぞれの自治体ごとに決まった給料表があります。地方公務員は、年功序列で勤続年数が長くなれば長くなるほど、給料も上がります。また、それとは別に、役職がついた場合は給料が上がります。
そのため、公務員保育士は50代以降の園長が一番給料を貰えるということになるでしょう。先程も書いたように、地域によってばらつきはありますが、公務員保育士の最高年収は700万〜800万円ということになるでしょう。 園長の役職ではない公務員保育士の場合は、最高年収は700万円前後ということになるでしょう。
※参考「横浜市の給与・定員管理等について」https://www.city.yokohama.lg.jp/city-info/saiyo-jinji/romu/romu/kyuuyo.files/0045_20220610.pdf
民間保育士の最高年収
民間の私立保育園に勤務する保育士の給料は、基本的には同年代の公務員保育士と比べても見劣りする傾向があります。
民間の保育園で勤務する保育士が、たくさん稼ぐには、主任保育士等の役職に付く必要があり、それなりの経験年数もスキルも必要になります。また、私立保育園の場合は、地域によって給与の差があり、最高年収を目指す場合は、東京都内のそれなりに待遇の良い保育園で勤務する必要があります。
民間保育士の最高年収は、東京都内のかなり待遇の良い保育園で、勤続年数が長く主任の役職がついている方と想定して、 およそ600万円程度 ということになるでしょう。ただし、ほとんどの保育士は私立保育園でどんなに頑張ったとしても、そこまでの給料になるということはなく、良くて年収500万円くらいが上限になるでしょう。
令和5年度の国の調査では保育士の平均年収は約396.9万円となっています。※出典:「厚生労働省-令和5年賃金構造基本統計調査」https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2023/index.html
職種 | きまって支給する現金給与額 | 年間賞与その他特別給与額 | 年収 |
---|---|---|---|
保育士 | 271,400円 | 712,200円 | 3,969,000円 |
保育園の園長職(施設長)の最高年収
保育園の施設長は、厳密には保育士職というわけではありませんが、保育士から保育園の園長にステップアップする人も多いので、保育園の園長職(施設長)の最高年収についても触れておきます。
民間の私立保育園に勤務する雇われの園長であれば、主任保育士と比べても高い給料が期待できます。
先程の主任保育士の例と同様で、保育園の園長職(施設長)の最高年収は、東京都内のかなり待遇の良い保育園で想定して、 およそ700万円程度 ということになるでしょう。ただし、こちらも一般的には、年収500万円前後という園長職(施設長)の方が多いです。
ただし、雇われの園長ではなくが経営者としての園長であるのであれば、さらに高い年収が期待できる場合もあります。
※参考「厚生労働省-令和5年賃金構造基本統計調査」https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2023/index.html
保育士が最高年収のような金額を稼ぐにはどうした良い?
ここまで挙げた中では、やはり、保育士が最高年収を稼ぐには、公務員保育士として同じ自治体に長く勤務し、園長職を目指すというのが再現性が高い方法になります。
それ以外の場合は、保育士として、というより経営者として保育園の経営側に回るというのが、最高年収のような金額を稼ぐためには必要になります。
現時点の情勢を踏まえた場合、 何も考えずに民間の保育園で保育士として働いた場合は、良くて年収500万円くらいが上限 の最高年収ということになるでしょう。
保育士の収入アップの方法まとめ
最後に、保育士が最高年収で紹介したような金額を稼ぐために収入アップをする方法について紹介します。
ここまでの話をまとめると、保育士が収入アップをするためには、以下の手段を検討すると良いでしょう。
- 公務員保育士になる
- 待遇の良い保育園に転職する
- 東京都等の需要が高い地域で働く
- 役職につく
- 園長を目指す
- 保育園の経営者を目指す
また、保育士としての給料をあげるということはもちろんですが、保育士以外の副収入を得ることでも、収入アップの実現は可能です。
- 副業する
保育士の最高年収はどれくらい?最大いくら稼げる?
地方公務員の保育士であれば、うまくいけば年収800万円を目指せる可能性があるというのが、保育士の最高年収ということになります。
民間であれば、主任保育士で600万円程度、園長で700万円程度というのが、最高年収になります。ですが、いずれも、よほど待遇がよい保育園で勤続年数を積んだ場合の話で、何も考えずに民間の保育園で保育士として働いた場合は、良くて年収500万円くらいが上限の最高年収ということになるでしょう。
保育士としての給料をあげるということはもちろんですが、保育士以外の副収入を得ることでも、収入アップの実現は可能です。保育士として働いていて、もっとたくさん稼ぎたいという場合は、副業などによって、本業とは別の収入源を作るのが良いかも知れません。