保育士、幼稚園教諭をしていて幼児教室の講師の仕事はどうなんだろうっと思ったことはありませんか?
幼児教室の講師というと保育士、幼稚園教諭とかなり近いものとイメージするかもしれませんが、実際は大きな違いがあります。もちろん、教室の違いによっても仕事ない内容に大きな違いもあります。最近では、親子教室のようなスタイルも増えていて、子どもはもちろん、保護者も相手にした講師という側面も強いです。
幼児教室の講師の仕事内容や保育士、幼稚園教諭との働き方や待遇面の場合の違いなどを紹介します。
その経験が参考になればと思います
幼児教室とは?
幼児教室は0歳から6歳以下の未就学児や0歳から小学生などの幼児や児童が対象の学習塾になります。
保育園は「子どもの保育をする場所」、幼稚園は「子どもの教育をする場所」と言えますが、幼児教室はそれらとは一線を画しています。
学習塾と言いましたが、ほとんどの幼児教室は、文字や算数などの教育を詰め込むというより、「知育」と言われる、知能や能力を高める教育を提供しています。
子どもの脳は3歳までに急激に発達すると言われているので、この時期にたくさんの経験を積むことで、脳や子どもの成長に良い影響を与えようという狙いがあります。
保育園や幼稚園と違い、多くの幼児教室は民間の会社が経営しているため、より柔軟な教育サービスを提供しています。
また、幼児教室を運営している会社は「児童発達支援事業所」や「放課後等デイサービス」なども合わせて運営している施設が多いです。
幼児教室の講師の仕事内容
幼児教室の講師の仕事内容と言っても、教室ごとに様々なスタイルがあるので一概にどのような講師をするということは言えません。
教室ごとに様々な特色があるので、気になる場合はまずはそれぞれの幼児教室のホームページから教育内容を見てみると良いです。
多くの場合は、専用の知育の玩具やカリキュラムなどがあるので、それらに従って教室で講師を行います。幼児教室は、幼児だけではなく保護者に対しての教育という側面も多分にはらんでいます。
ほとんどの場合、子どもと一緒に保護者(お母さん)もその場にいるので、その点が保育園や幼稚園で働く先生との大きな違いになると思います。
また、教室によっては育児相談などの時間を設けている場合もあるので、保護者に対する講師という立場もしっかり取っていく必要もあります。
さらに、保育園や幼稚園と比較すると、お客様と講師という関係性はより強いものになっています。
特に保育園に関しては、今は待機児童も増えていて、入園できれば良いという状態も多いですが、幼児教室に関しては、保護者が教育熱心でその教室を自分で選んで入室してきています。
それに対して、期待する結果を得られなかった場合は、すぐに教室を去ってしまうということになります。当然、会社側からもそのようなプレッシャーはかかってくるかもしれません。
親子教室というスタイルも
最近では、親子教室というスタイルが増えていて、子どもと一緒に親子で知育などを行うことが増えています。親子で教育に取り組むことで、日常生活にも良い影響を与えることができます。
保育園や幼稚園では、保護者と一緒になにかに取り組む機会はあまりないので、保育士や幼稚園教諭の経験者が働く場合に戸惑う部分でもあるかもしれません。
保護者の考え方や、顔色などを直接伺いながら講師をするという点が難しくもあり、やりがいがある点と言えるかもしれません。
幼児教室で保育士(幼稚園教諭)が働くために必要な資格などは?
幼児教室で働く際に必要な資格というものは特にありません。利用者のほとんどが「子育てに熱心な保護者」になるので、子どものお母さん・お父さんと同じ目線になって、一緒に育児に取り組んでいくという姿勢が大切になります。
そのため以下のような経験を持つ人は優遇して採用される場合があります。
- 保育園での就業経験
- 幼稚園での就業経験
- 小学校での就業経験
- 子育ての経験
- 英語、英会話の能力
子育て経験に関しては幼稚園や保育園の場合と比べても、非常に重要な経験になると思います。幼児教室では、子育て相談のようなことをされる機会も多いと思います。
やはりメインのお客様が幼児とその保護者(お母さんやお父さん)なので、自分の子育ての時にはこういう経験をしたということを説得力をもって伝えることができます。
多様な働き方ができる教室も多く、子育て中に講師になるという方も多いです。保育士や幼稚園教諭と比較しても、子育てしながらの就業がしやすい会社が多いです。
また、英語、英会話に関しては、多くの幼児教室で取り入れていることが多くとても需要が高いです。保護者としても、幼児時代に英語を学ばせたいと考える人は多いです。
保育経験があって幼児英語も教えられるような人材であれば、幼児教室の求人選びに困ることは無いと思います。
保育園で働く保育士との比較や違いなど
ここからは保育園で働く保育士の仕事との比較や違いなどを紹介します。
給料・待遇面での違い
いくつかの幼児教室の求人を見てみました。平均的な例として代表的な幼児教室の講師の求人は以下のようになっています。
- 月給27万円
- 月給22万円~ 基本給20万円+社員講師手当2万円+土日手当
- 賞与あり
- 昇給あり
未経験OKや主婦・主夫も歓迎となっています。土曜・日曜に勤務をすると手当が増える仕組みになっている場合が多いです。ほとんどの幼児や児童が、保育園や幼稚園に通いつつ幼児教室に通っているので、それだけ土日の需要が高いということが言えると思います。
例えば、パートナーが土日出勤なので平日に休みを取りたいという方には都合が良いかもしれません。
また、週5日の勤務ではなく週休3日や4日という働き方の正社員の募集も多く、正社員がいいけど労働時間は短いほうが良いという方にもおすすめです。
給与面では、保育士や幼稚園教諭と比較すると、ほぼ同等程度の給与になると思います。
就業時間・休日・休暇面での違い
先程も言いましたが、ほとんどの幼児や児童が、保育園や幼稚園に通いつつ幼児教室に通うことになります。
そのため、幼稚園や保育園が終わった後の夕方の時間や、土日・祝日が幼児教室の講師としての繁忙期になります。必然的に土日祝日の出勤が多くなることになります。
また、平日の場合は、午後以降の出勤が多くなると思います。シフトも保育士や幼稚園と比べると不安定になりがちです。
就業時間は、正社員であれば9時間拘束の8時間勤務が基本で、その点は、保育士や幼稚園教諭と同様になります。パートやアルバイトの場合は夕方以降や土日祝日の出勤が多くなります。
早起きが難しい方や、平日に家庭の都合などがある方には逆におすすめと言えるかもしれません。
幼児教室への就業方法は?
幼児教室の求人を探す方法でおすすめなのは、幼児教室の公式ホームページから探す方法です。
多くの幼児教室では「講師募集」「採用」などのページが用意されています。そこに、応募条件・待遇面の情報が書かれているので、それぞれの幼児教室を比較して応募するのが効率が良いです。
主な幼児教室の一覧を後述しているので近隣に教室があるかどうかまずは確認してみると良いと思います。
また、それ以外の方法では、転職サイトのジョブメドレーの活用もおすすめです。
ジョブメドレーは保育士向けの求人を取り扱う転職サイトですが、幼児教室の求人も掲載されていることがあります。求人が見つからない場合はこちらで探してみるのも良いと思います。
あとは、ハローワークの活用も有効かもしれません。ハローワークには業種業態問わずに様々な求人が載っているので、一度見てみると良いかもしれません。
主な幼児教室一覧
日本に存在する主な幼児教室を紹介します。
- ベビーパーク
- どんちゃか
- キッズアカデミー
- コペル
- ドラキッズ
- ミキハウスキッズパル
- めばえ
- 講談社すこやか教室
- 七田式・イクウェル
- ジャック
- 伸芽会
- こぐま会
有名どころは上記のような感じですが、これ以外にも様々な幼児教室が存在すると思います。幼児教室の求人を探す際はぜひ参考にしてみてください。
幼児教室での仕事経験は将来的に別の仕事などに繋げられるかも
幼児教室での仕事経験は将来的に別の仕事などに繋げることも可能です。例えば、幼児教室で会得したノウハウなどは、独立して自分で幼児教室を作ったり、ベビーシッターのキッズラインや家庭教師などの仕事にも活かすことができそうです。
将来的に自分で個人事業主として何か仕事をしていきたいという人は、保育士としての経験に加えて幼児教室での経験もあると活かせるかもしれません。
まとめ:保育士、幼稚園教諭から幼児教室の講師への就職転職は可能?
保育士、幼稚園教諭から幼児教室の講師への就職転職についてまとめると以下のようになります。
- 幼児教室の講師は幼児だけではなく、幼児と保護者の親子の講師
- 土・日の出勤の需要が高く、手当も上乗せされる
- 給料面では保育士、幼稚園教諭と同等くらいであることが多い
- 週休3日や週休4日の正社員の働き方を提供している会社も多い
- 求人は幼児教室の公式ホームページから探すのがおすすめ
教室ごとに様々なスタイルがあるので、ホームページなどの情報をよく見て、働く幼児教室を比較検討できると良いと思います。
保育士は他の職業に挑戦してだめだったら、また保育士に戻るということも比較的容易にできると思うので、チャレンジしやすい環境にあると思います。