目次 | 内容 |
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保育士が園児に対して行った体罰や暴言などニュース | ・横浜市の認可外保育施設で、男児が文字をうまく書けなかった際、男性保育士が顔を叩いた事例 ・下関市の認可保育園で、複数の保育士が園児を叩くなどの体罰を加えた疑い、保護者が録音機器で証拠を掴む ・熊本市の認可保育所で、保育士が園児に暴言や長時間の叱責を繰り返していた事例、録音データで発覚 ・栃木県の認定こども園で、保育教諭が園児に「死んでしまいなさい」と暴言、2人が解雇 ・福岡市の認可保育園で、保育士が園児に「ばか」「ブタ」と暴言、少なくとも8人が関与 |
保育士による体罰や暴言の原因は? | ・体罰や暴言は、子どもをコントロールする安易な手段になりがち ・保育のストレスが、保育士を暴言や暴力に走らせる可能性 ・周囲の職員の指導方法に影響され、不適切な指導が蔓延するリスク |
保育士が体罰や暴言などを防ぐ方法は? | ・暴言以外の適切な指導手段(褒める、叱るなど)を身につける必要性 ・自身のストレスをコントロールし、休息や趣味でリフレッシュする重要性 ・世間のモラルを身につけ、社会通念上許容される範囲での指導を心がける |
保育士は自分の身を守るためにも体罰・暴言はしてはならない | ・体罰や暴言は、法的責任を問われる可能性があり、自己防衛のためにも避けるべき ・園の指導方法が世間のモラルから逸脱している場合、転職も視野に入れるべき ・体罰・暴言のある環境に慣れると、保育士として働くことが困難になる可能性 |
まとめ | ・体罰や暴言は、子どものコントロールの安易な手段や保育現場のストレスが原因 ・保育士は暴言以外の指導手段を身につけ、ストレスを管理することが重要 ・より良い保育環境を作るため、この記事を参考に体罰や暴言の防止に取り組む |
よくある質問(FAQ) | ・体罰や暴言の背景には、子どもの行動をすぐにコントロールしたい気持ちや慢性的なストレス、職場環境の問題がある ・体罰や暴言を防ぐには、子どもの個性や発達段階を理解し、適切な言葉で伝えるスキルが重要 ・ストレスを感じた時は、同僚や先輩に相談しやすい環境を作り、自分なりの解消法を見つける ・体罰や暴言を見聞きした場合は、事実関係を確認し、管理職や専門機関に報告する ・ハラスメントを防ぐには、研修を実施し職員の意識を高め、相談窓口を設置することが重要 |
近年、保育士による体罰、暴力、暴言が社会問題となっています。
本記事では、現役保育士の著者が、これらの問題がなぜ起こるのか、その原因と具体的な対処法を考察します。

保育士の体罰や暴力、暴言はなぜ起きてしまうの?

保育士の体罰や暴力、暴言は、子どもをコントロールする安易な手段であることや、保育現場でのストレスなどが原因として考えられます。
この記事を読むことで、以下のことがわかります。
- 体罰や暴言の背景にある保育士の心理的負担
- 職場環境が及ぼす影響
- 具体的な防止策とストレス管理の重要性
- 万が一、体罰や暴言を目撃した場合の対処法
- なぜ保育士の体罰、暴力、暴言は起きる?
- 保育士の体罰、暴力、暴言の原因や対処法は?
その経験が参考になればと思います
保育士が園児に対して行った体罰や暴言などニュース
最近の保育士が園児に対して行った体罰や暴言などニュースを紹介します。
横浜市の認可外保育施設での体罰
横浜市緑区の認可外保育施設で3歳の園児の顔をたたいたというニュースが話題になりました。園児をたたいた保育士は20代の男性保育士で諭旨解雇されたということがわかっています。
理由はニュースによると「男児と文字を書く練習をしていたが、うまく書けなかったので手を上げてしまった」「日頃のストレスが重なった。教えてもできない子どもがいた時にいらいらしてやってしまった」と話しています。
横浜市緑区の認可外保育施設「横浜バディスポーツ幼児園長津田校」が3歳の園児の顔をたたいたとして、20代の男性保育士を諭旨解雇していたことが29日、横浜市への取材で分かった。園児にけがはなかったという。解雇は16日付。
市は保護者からの問い合わせを受け、園への立ち入り調査を実施。園長らへの聞き取りや防犯カメラの映像などから、保育士が園に通う男児の顔を複数回たたいたことを確認した。
※https://www.sankei.com/affairs/news/190729/afr1907290038-n1.html
下関の認可保育園での体罰
山口県下関市の認可保育園で、複数の保育士が園児らを叩くなどの体罰を加えた疑いがあるというニュースです。
下関市が臨時監査に入り、詳細な事実関係を調査しているという報道がありました。
保護者は子どもに録音機器を持たせており、その音声データには「パチン」という音が録音されているということです。
山口県下関市の認可保育所で、複数の保育士が園児らをたたくなどしていた疑いがあることが29日、わかった。市は同日午後、児童福祉法に基づき、保育所へ臨時監査に入り、事実関係を調べることにしている。
市によると今月10日、保護者から、登園後の子どもにあざができているようだと電話で相談があった。市が12日と23日に保育所で聞き取り調査を実施。少なくとも1人の園児の体に小さいあざがあるのを確認した。保育士へのアンケートでは、複数の保育士が「子どもが危険なことをしているとき、しつけのために手やおしりをたたいた」という趣旨の回答をした。
市は、保護者の一人が子どもに隠し持たせた音声データに暴力を裏付けるような会話や、園児をしかっているような音声も確認した。臨時監査で園の運営が適正でないと判断すれば、行政処分も検討する。
保育所の園長は「何度注意しても危険な行為を続ける子どもの手をはたくことはあったが、グーで殴ったり蹴ったりはしていない。保護者が納得いかなければ、説明を尽くしたい」と話している。
※https://www.asahi.com/articles/ASM7Y3J5QM7YTZNB00M.html
熊本市の認可保育園での暴言・叱責
熊本市中央区の認可保育所の一部の保育士が園児に暴言や長時間の叱責などをしたというニュースです。
3歳以上の園児を担当する30~40代の女性保育士3人が、忘れ物や歌を覚えられなかった子どもに対して、空き部屋に連れて行って叱るということをしたようです。
子どもの様子に異変を感じた保護者が子どもの服に録音機器を忍ばせたところ
熊本市中央区の認可保育所「マリア幼愛園」の一部の保育士が、複数の園児に暴言や長時間の叱責(しっせき)などを繰り返していたことが、市と園への取材でわかった。約4年前から続いていたという。市は児童福祉法に基づく改善勧告なども検討している。城明子園長は朝日新聞の取材に「改善されなかったのは、私の力不足。保護者との信頼回復に努めたい」と話した。
市保育幼稚園課と園によると、3歳以上の園児を担当する30~40代の女性保育士3人が、忘れ物をしたり、歌を覚えられなかったりした子どもを、空き部屋に連れて行って長時間しかるなどしてきた。
市は昨年7月に保護者から苦情を受け、園を運営する社会福祉法人「聖マリア会」(熊本市東区)や園長らから4、5回にわたり事情を聴き、保育士による園児への行きすぎた叱責を確認、口頭で指導した。だが昨年末、子どもの様子に異変を感じた保護者が子どもの服に録音機を忍ばせて確認すると、泣きじゃくる幼児に「うるさい」「早く寝なさい」などと激しい口調で少なくとも20分以上責め続ける女性の声と「ドン」という大きな音が複数回録音されていた。
※https://www.asahi.com/articles/ASM3R46N7M3RTLVB004.html
栃木県の認定こども園での暴言
栃木県真岡市の認定こども園で保育教諭が「死んでしまいなさい」などと不適切な言葉で指導をしたというニュースが話題になりました。
複数の保育教諭らが「死んでしまいなさい」という言葉で叱るようになったとしています。
園長は事実確認を行い、保護者に謝罪し、当該園児宅に戸別訪問をして謝罪を行っています。
30歳代の保育教諭2人は退職し、保育補助1人は自宅待機となっています。
栃木県真岡市の認定こども園「真岡ひかり幼稚園」で、2歳児クラスを担当する女性の保育教諭2人が、園児に「死んでしまいなさい」などと暴言を繰り返していたことが31日、同園への取材で分かった。園は2人の解雇を決定。県や市が事実関係の調査を始めた。
園や市によると、2人はいずれも30代。今年4月から、それぞれ同じクラスの主担任と副担任になった。6月ごろから、主担任が保育中に園児に対し「文句あんのか」「死んでしまいなさい」と複数回言ったほか、副担任も「うるさい」「邪魔」などと発言したとされる。
※https://jp.reuters.com/article/idJP2019073101001550
福岡市の認可保育園での暴言
福岡市の認可保育園で園児に「ばか」「ブタ」と暴言を浴びせたというニュースが話題になりました。
市の調査に対して「園全体で許容する雰囲気があった」「子どもを落ち着かせるためにやった」と話していて、少なくとも8人の女性保育士が関わっているということのようです。
福岡市は15日、同市東区の認可保育園「あかつき保育園」で、保育士が園児に「ばか」「ブタ」と暴言を浴びせたり、体罰を加えたりしたとして、児童福祉法などに基づき園を運営する社会福祉法人「北斗会」に改善勧告を出した。
市は2016~18年度に計13件の不適切な保育があったと認定。トイレに連れて行かず尿を漏らすと厳しく注意したほか、正座させたり押し入れに閉じ込めたりしていた。食べる速度が遅い子の給食を減らしたり、怖い仮面で泣かせたりした事例もあった。
少なくとも8人の女性保育士が関わっており、市の調査に対し「園全体で許容する雰囲気があった」「子どもを落ち着かせるためにやった」などと話している。
市によると、不適切な保育をしているとの情報が17年12月に寄せられたため指導し、18年7月にも情報提供があったが、聞き取り調査で事実は確認できなかった。昨年末、関係者による「調査に対し口止めされていた」とされる証言がテレビで報道され、今年1月から特別指導監査を実施した。
勧告で市は対象職員の処分や再発防止策の策定、保護者への説明を求めた。今後は2カ月ごとに状況を報告させ、市職員が抜き打ちで訪問する。
※https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41318590V10C19A2ACYZ00/
保育士による体罰や暴言の原因は?
保育士による体罰や暴言の原因について考察してみました。
体罰や暴言はとても安易で簡単な方法
- 子どもが言うことを聞いてくれると保育士は仕事が楽になる
- 子どもが言うことを聞いてくれないと保育士は仕事が大変になる
体罰や暴言によって子どもをコントロールするというのは安易な方法なので、他の手段を使うことよりも簡単にできてしまいます。
保育のストレスが影響
日々の仕事でストレスなどで保育がうまく行かない場合に暴言や暴力に走ってしまうということが原因として考えられます。
自分が思っているように子どもが言うことを聞いてくれない場合に、だんだんと口調が強くなってしまうのは、どの保育士にもあることだと思います。
そうなった場合に、それ以外の方法で対処できるスキルがないと体罰や暴言などの安易な方法を使ってしまうことになりかねないです。
他の職員に影響される
これらの暴言や体罰のニュースに共通しているのは、保育士一人だけがやっているのではなく複数人が関わっている傾向が強いという点です。
例えば、新卒でこのような指導を行っている保育士がいる園に入職したら、疑問を持たずに同じような指導法をしてしまう保育士になるかもしれません。
周りがどのような指導をしているかというのも保育士本人の行動に大きな影響を与える要素になり得ます。
保育士が体罰や暴言などを防ぐ方法は?
保育士が体罰や暴言などを防ぐ方法について考察しました。
暴言以外の指導手段を身につける
子どもの態度にイライラしてつい怒鳴ってしまう経験がある人もいるかと思いますが、暴言ではない指導手段を身につける必要があります。
例えば「褒める」「叱る」というのを緩急をつけて、間違いを正すということも一つの方法として有効だと思います。
他にも臨機応変にさまざまな手段が求められると思います。簡単なことではないと思いますが、保育士として必要なスキルです。
自分のストレスとをコントロールする
仕事でのストレスが原因でついつい子どもに対しての口調が厳しくなってしまう人もいると思います。しっかりとしたストレス管理をすることが体罰や暴言を無くす第一歩になります。
日々の睡眠をしっかり取って体を休めることは、当然ストレスマネジメントとして有効です。まずは自分の休みをしっかり取ることが、ストレス軽減の第一歩です。
趣味に打ち込みストレスを発散するということも大事です。自分が集中できる趣味に打ち込み時間を忘れて没頭することでストレスを軽減することが可能です。
世間のモラルを身につける
手を挙げるということは論外ですが、暴言に関しては基準が曖昧だと思います。「死んでしまえ」という発言は論外とわかりますが、園児に危険があるような状況になった場合に声を上げて叱責することは必要かもしれません。
どこまでが暴言でどこまでが指導として適切かという基準は「世間のモラル」に委ねられています。録音が外部に出た時に世間がアウトだと言えばアウトです。自分の行動に対して、世間がどう思うのかというモラルを身に着けておくことが重要です。
保育士は自分の身を守るためにも体罰・暴言はしてはならない
保育士は子どもを守るためという理由はもちろん、自分の身を守るためにも体罰・暴言はしてはいけないと思います。
先輩保育士がそのような指導をしていて効果があるからといって、自分も同じことをするのは最悪です。「園の考え方・指導方法」を「世間のモラル」に照らし合わせて行動を判断することが重要だと思います。
特に今の時代は自分の行動は100%表に出るという前提で、保育士として仕事をすべきです。
新卒や中途採用で、この保育園の指導方法が「世間のモラル」から逸脱していると感じた場合は、転職を考えるべきです。そのような環境に慣れてしまうと最悪の場合、保育士として働くことができなくなってしまいます。
保育士は自分の身を守るという意味でも体罰・暴言のある環境で働くのは良くないですし、体罰・暴言を絶対にしてはいけないです。
まとめ
この記事では、保育士による体罰、暴力、暴言が起こる原因と、その対処法について解説しました。
これらの問題は、子どものコントロールの安易な手段として行われることや、保育現場でのストレスが主な原因です。
- 体罰や暴言の背景にある保育士の心理的負担
- 職場環境が及ぼす影響
- 具体的な防止策とストレス管理の重要性

体罰や暴言は絶対にいけないことってわかっているけど、ついカッとなっちゃうんだよね…

まずは、暴言以外の指導手段を身につけることと、自分のストレスをコントロールすることを意識してみましょう。
これから保育士を目指す方、すでに保育士として働いている方は、この記事を参考に、体罰や暴言のない、より良い保育環境を作っていきましょう。
よくある質問(FAQ)
- Qなぜ保育士による体罰や暴言が起きてしまうのでしょうか?
- A
保育士が体罰や暴言をしてしまう背景には、子どもの行動をすぐにコントロールしたいという気持ちや、慢性的なストレス、人員不足といった職場環境の問題が考えられます。
- Q保育士が体罰や暴言を未然に防ぐためには、どのような対策が必要ですか?
- A
日々の保育で、子ども一人ひとりの個性や発達段階を理解し、適切な言葉で伝えるスキルを磨くことが重要です。また、園全体で学び続ける姿勢を持ち、研修などに積極的に参加することは、体罰や暴言を未然に防ぐ上で役立ちます。
- Q保育現場でストレスを感じた時、どのように対処すれば良いでしょうか?
- A
ストレスを溜め込まないためには、同僚や先輩に悩みを打ち明けたり、相談しやすい環境を作ることが大切です。また、趣味やリフレッシュできる時間を持つなど、自分なりのストレス解消法を見つけることも有効です。
- Q体罰や暴言を見聞きした場合、どのように対応すれば良いのでしょうか?
- A
まずは、事実関係を確認し、園長や主任などの管理職に報告することが重要です。必要に応じて、市区町村の児童福祉課や児童相談所などの専門機関に相談することも検討しましょう。
- Q保育園でのハラスメントを防ぐためには、どのような対策が考えられますか?
- A
保育園全体でハラスメントに関する研修を実施し、職員一人ひとりの意識を高めることが大切です。また、相談窓口を設置し、ハラスメントが発生した場合に適切な対応ができる体制を整えることも重要です。