保育園で働く保育士の皆様。新たな保育園に就職転職をした方。
今回は、保育士が保育園の雰囲気にあわないなと思ったら退職するのはありなのか、保育士が職場の保育園の雰囲気とあわないなと感じてしまった場合の対処法などを紹介します。
複数回の退職、転職経験があります
その経験が参考になればと思います
保育士が職場の保育園の雰囲気とあわないなと感じるよくある原因
まずは、保育園で働く保育士が自分が職場の雰囲気とあわないなと感じてしまうよくある原因について紹介します。
人付き合い、人間関係があわない
保育士が職場の保育園の雰囲気とあわないなと感じるよくある原因の1つ目は、人付き合いや人間関係があわないというものです。
例として、体育会系の上下関係がしっかりした保育園もあれば、先輩後輩が仲良くてゆるい雰囲気の保育園などの違いがあります。どちらが良い悪いということではなくて、合う合わないの問題になります。
職場の保育園の人たちとはドライな関係でプライベートを充実させたいという人が、プライベートでも頻繁に連絡を取り合ったり、ごはんや飲み会などが多い職場に入ると、合わないと感じると思います。逆に、職場の人とも公私共に仲良くしたいという人は、ドライな関係の職場に入ると、物足りなさを感じてしまうでしょう。
保育観が違う
保育観とは、保育園で保育士として働く上で、子どもと接する際にどのようなことを大切にしていくかという価値観のようなものです。
保育園が掲げている方針や保育理念と自分の保育観があわないということは、保育士のあるあるかもしれません。特に、複数の保育園を経験していると、以前の職場と保育の進め方が全然違って戸惑うということも多いです。
自分が良いと思っていたり、大切に思ってやっていたことが、否定されるということもあるかもしれません。
また、保育園での方針とはあっていたとしても、保育士個人個人によっても、保育に関する考え方が違ったり、指導方法なども異なることが多いです。
どちらが良い悪いと簡単にジャッジできることでもないので、このような些細な違いが、人間関係の歪の原因になることもしばしばです。
特にペアになった保育士同士は、保育のやり方や考え方が違うと合わせるのに苦労することになります。
保育に対する考え方があわない
保育に対する考え方があわないということも、保育士が職場の保育園の雰囲気とあわないなと感じるよくある原因の一つです。
例えば、毎日土、泥遊びで泥だらけになる保育園もあれば、専用の園庭もなく日々違う公園等に散歩に出かけるという保育園もあります。外で活発に遊ぶことを大切にする保育園もあれば、部屋のなかでおもちゃや制作活動などをたくさんおこなう保育園もあります。年齢別のクラスごとに活動する保育園もあれば、異年齢児が混合で活動する保育園もあります。
幼稚園や認定こども園、保育園などの施設形態の違いによっても保育や教育に関する考え方は異なります。そのなかにもモンテッソーリ教育などの様々な教育手法を取り入れている保育園もあり、違いは様々です。
また、保育士の場合は、保育園全体レベルではなく、働いている個人レベルでも考え方があわないと感じる場合も多いです。子どもへの接し方一つを取ってみても、自分が今まで経験してきた園とは文化が違って戸惑ってしまうということもよくあります。
こちらについても、どちらが良い悪いということではなくて、合う合わないの問題になります。
考え方があわない
保育観ではなく、同僚の保育士や園長と仕事に対する考え方が合わないという場合です。
例えば、「有給は労働者の権利だから積極的に取るべきだ」という考え方と「有給は保育園に取らせていただいているから感謝すべき」という考え方もあります。
自分は、有給は労働者の権利だから積極的に取るべきだと思っていても、周りが有給は保育園に取らせていただいているから感謝すべきという考えを持っていることもあります。
こういう場合は、必然的に有給も取りにくくなりますし、有給を取る際の態度によっては、人間関係のトラブルにつながるかもしれません。「あの人は有給をとっているのに何も言ってこない!」となるわけです。
これは、一例ですが、このような考え方の違いなどが多くなると仕事をしていてもストレスがたまってしまうことが多いと思います。
園の雰囲気(社風)があわない
保育園も数多くあって雰囲気や社風などがそれぞれ異なります。
- 上下関係が厳しく、年上が言うことは絶対
- 保育士同士が仲がよくアットホーム
- 園長には意見が言えない雰囲気、いえる雰囲気
- 平日の仕事を終わりに頻繁に飲みに行ったり、休みの日でも、集合して飲み会などを行う
- 人間関係は最低限で、個人の連絡先も知らない
どれが良いか、どれが自分にあっているかというのは人それぞれだと思いますが、働いている保育園が自分の望む形と合わないということも多いと思います。
特に実際に働いてみてからでないとわからない部分なので、入職してからあわないなぁと思ってしまうことも多いです。
自分一人の力で保育園の雰囲気で変えられるものでもありませんし、変えられたとしてもそれがみんなにあっているかどうかもわかりません。
特定の人と合わない
保育園には様々な保育士が働いています。保育に対する考え方や仕事に対する考え方だけではなく、単純に性格や人柄などが合わないということもあると思います。
パワハラ・モラハラなど相手が悪いという場合もありますし、単に、性格があわないということもあります。
- 先輩の保育士
- 園長
- 主任保育士
- ペアの保育士
などなど。誰かが苦手だと、仕事に行くのも憂鬱になってしまいますよね。
仕事内容があわない
仕事内容があわないということも、保育士が職場の保育園の雰囲気とあわないなと感じるよくある原因の一つです。
同じ保育士としての仕事であっても、働く保育園が変われば、仕事内容や感じる負担などは大きく変わります。
- 保育園の理念や方針
- 保育園の規模
- 保育士の人数
- 役職の有無
- 担任クラスの違い
- 園庭の有無
- 行事の内容
- 教育手法なの違い
などによって、同じ保育士としての仕事でも、あうあわないという内容が出てきてしまいます。就職や転職では働く保育園が変わった場合、これらの要素もそれぞれ大きく変化することになります。
転職をして初めて今まで経験したことの無い立場をいきなりやらなければいけなくなってしまうということもよくあります。その際の不安や戸惑いなどが、職場の保育園の雰囲気とあわないなと感じてしまう原因にもなります。
合わない保育園で働き続けるデメリット
あわないまま仕事を続けるということは、「合わせる」か「自分のやり方」を貫いて働くということになります。その状態で働き続けることにデメリットも多くあります。
評価されにくい
保育観や仕事に対する考え方が保育園と合っていなければ、園長などの上司から評価もされにくいです。自分のやっていることと園の方針が合わないので仕方がないことではあります。
きちんとした評価を得られないと、担任などの責任ある業務も任せてもらえないかもしれません。将来的な昇進などにも関わってきます。
評価がされないと、最終的には、給料の昇給や賞与などの金額も悪くなる可能性があります。
仕事がしにくい
合わない保育園で働くのは、単純に仕事がしにくくなってしまいます。どうせ同じ保育の仕事をするなら、のびのびと働きたいですよね。
仕事がしにくいと、保育のスキルも身につきにくいかもしれません。合わない環境で保育をしていると、モチベーションなどが低下してスキルの身につきも遅くなってしまう場合もあります。
ストレスが多い
やはり一番のデメリットはストレスが多くかかってしまうということです。前述した、仕事がしにくい・評価されにくいということからもストレスに繋がります。
どのような内容によってもやはり自分の考え方や行動などとあわないことが多いと、ストレスに繋がってしまいます。
合わないこと自体が人間関係のトラブルなどを引き起こすこともあるので、さらなるストレスに繋がってしまうこともあります。
保育士が保育園の雰囲気にあわないなと思ったら退職するのはあり?
保育士が保育園の雰囲気にあわないなと思ったら退職するのはありなのでしょうか。
保育園の雰囲気に今後適応することはできる?
保育士が就職や転職をして合わないなと思った職場の雰囲気に今後適応していくことはできるのでしょうか。適応できる見込みがあるのであれば、できれば辞めずに続けたいという人も多いとお思います。
まずは数ヶ月は様子を見よう
就職や転職をしてすぐの場合は、新しいことや覚えることだらけで、自分にも余裕がないことがほとんどです。その状況で保育園に対して、あう・あわないを判断してしまうと、どうしても悪い方に考えてしまいがちです。
あなたと同じように、まわりの人もあなたのことをよく理解していないので、どのように接して良いかもまだわかっていないことが多いです。同僚の人も慣れてくれば、この人はこれが得意で、逆にこれは苦手なんだというようなことがわかってくるので、サポートやフォローをしてもらえるケースも増えていきます。
よほど耐えられないという場合をのぞいて、まずは、数ヶ月勤務を続けてみて、自分自身も慣れてきて余裕が生まれてきたときにどう感じるかを判断してみましょう。
自分で周りを変えるのはかなり難しい
自分が行動して周りの考え方などを変えさせるということはかなり難しいです。もちろん、保育園の理念や方針などは、保育園としても考えや信念をもって定めていますし、
園長などの立場や権限がある人であれば、徐々に保育園の方針や雰囲気などを変えていくということは可能かもしれまん。ただ、やはり現場の一人の保育士レベルだと難しいことも多いです。
仮に出来たとして、どの考え方が正解ということがないことも多いので、他の同僚に無理やり考え方を押し付けることにもなります。
そうなると、結局その同僚にとっては合わない保育園になってしまいます。
合わせることも大切
「合わない合わない」と思っているのは、実は、それは単なるわがままになってしまっているかもしれません。
おそらく自分自身に100%合う保育園というのは存在しないと思います。なので、もしできるのであれば、少しは周囲にあわせるということも大切かもしれません。
自分から歩み寄れる部分は歩み寄ると良いかもしれません。もちろん内容にもよりますし、なかには正解不正解がないものも多いです。
多少であれば、周囲に合わせて仕事をするということも大切です。合わせて仕事をしているうちに、考え方が変わったり、人間関係も改善できたりするかもしれません。それ自体が保育士としてのスキルアップにも繋がります。
様々なタイプの職場ではたらけるという能力は、保育士にとっても非常に良いことです。
例えば、人間関係においては、あまり早い段階で合わないなと思って、一歩引いてしまって自分で壁を作ってしまっているかもしれません。
実は自分だけが合わないと思っていても、同じように思っている人もいるかも知れません。少し頑張って親しくなれば、その人も同じように我慢して周りに合わせていたということがわかるかもしれません。
その思いが共有できれば、保育園においてはその同僚が強い味方になるかもしれません。
私も転職経験が多いので、最初はあわないなぁと思っていても、徐々に合わせられるようになったり、あわないと思いながらも同じような価値観で愚痴を言い合える同僚とあうことで、精神を保ったりしていました。
割り切るということも大切
保育園では別に保育士同士が仲良しこよしをする必要はありません。保育に必要な報告や連絡、相談ができる状態であれば、業務上は特に支障は無いはずです。
そう考えると、別に周囲とうまくやろうとか、あわせようというのがそもそも不要かもしれません。毎日安全に子どもの保育が遂行できれば良いです。
保育観や仕事に対する考え方などで合わないと思う部分があっても、そういうものだと割り切ることができれば、働いていても少し気が楽になるかもしれません。
でも無理はしないほうが良い
周囲に合わせたり、割り切るということも大切ですが、決して無理をする必要はないです。自分の限界を超えそうであれば、無理して周りにあわせたり、我慢する必要はないです。
無理をしてしまうと、精神的な病気などにもつながってしまうかもしれません。
もう無理だと思ったら、別の保育園への転職を検討したほうが良いです。最終的に自分を守れるのは自分しかいないので、無理をしすぎないことが大切です。
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耐えられないなら最終的に退職するのも悪いことではない
数ヶ月勤務を続けた結果、どうしても耐えられないという状況であえれば、転職をするというのも選択肢の一つです。
自分とあわない雰囲気の職場で働き続けるというのは、自分にとってはもちろん、保育園にとっても良いことではありません。1年間我慢しながら働くのであれば、早い段階で辞めてしまったほうが良い場合さえあります。子どもの命を預かっている仕事なので、ズルズルといやいや働き続けるということにもリスクがあります。
保育園としては、せめて年度末まで働いてもらいたいと言ってくるかもしれませんが、そのお願いに耐えられる状況でなければ、退職するということも悪いことではありません。
職場の保育園の雰囲気とあわないなと感じる原因ごとの対処法を紹介
ここからは、保育士が職場の保育園の雰囲気とあわないなと感じた場合に、退職する以外にできる対処法を原因ごとに紹介します。
人付き合い、人間関係があわない場合の対処法
人付き合い、人間関係があわない場合の対処はとても難しいです。
基本的には、自分が周りにあわせるか、周りが自分に合わせるかしか方法がないためです。ただ、入ったばかりの職場で周りが自分に合わせるというのは難しいことです。そうであれば、自分が周りに合わせるしか無いですが、それが難しいから「育園の雰囲気とあわないな」と感じているわけです。
そういった場合は、まずは、一人仲の良い同僚を作ってみましょう。仲が良い同僚ができれば、人間関係で戸惑ったとときに、その人に相談することができます。
保育に対する考え方があわない場合の対処法
保育園と保育に対する考え方があわない場合は、一度、保育所保育指針を読み返してみると良いです。
保育に対する考え方に違いがあると言っても、根本的には、子どものことを最優先に考えているということは共通しているはずです。最終的な目的が一緒なのであれば、考え方が違っても同じ方向を向くことができるかもしれません。改めて、保育所保育指針に立ち返ることで、保育園の考え方や自分自身の考え方の共通点などを見つけ出すことができるかもしれません。
仕事内容があわない場合の対処法
仕事内容があわないなと感じた場合は「成長のチャンスだと捉える」と良いです。
例えば、これからも定年まで保育士を続けるという方であれば、どこかのタイミングで必ず、今、経験している「あわないな」と思う仕事内容を経験しなければいけないタイミングが来るはずです。
もし、今それを経験することができ、苦手を克服することができれば、次からは、そのような苦手意識を持たなくて済むことになります。どうせあとで経験をするのであれば、早い段階で経験をしたほうが良いです。特に年齢を重ねてしまってから経験する場合は、転職などの選択も難しくなっていきますし、周囲から見たら「ベテランなのに」という目線で見られてしまうことになります。
それであれば、むしろ、今その仕事を経験できてラッキーとも言えます。保育士としての経験を積むチャンスになります。
【注意】新卒者は保育士自体が自分に合わないと思ってしまうことも
新卒や未経験で初めて保育士として働き始めた人は、保育士という職業自体が自分に合っていないと勘違いしてしまう場合もあります。
特に、未経験で初めて働く保育園とかだと、その保育園にあわないということ = 保育士に向いていないと考えてしまうケースもあります。
本当は、保育士の仕事に向いている可能性もあるのですが、一つ目の保育園でそのように思ってしまい、保育士自体を辞めてしまうケースも多いです。これが園の問題であればもったいないことですよね。
これについては以下の記事でも解説しています。あわないと思った場合は、保育士が向いていないのか、その保育園が向いていないのかはよく見極めるべきです。
まとめ:保育士が保育園の雰囲気にあわないなと思ったら退職するのはあり?
今回は、保育士が保育園の雰囲気にあわないなと思ったら退職するのはありなのか、保育士が職場の保育園の雰囲気とあわないなと感じてしまった場合の対処法などを紹介しました。
保育士が職場の保育園の雰囲気とあわないなと感じるよくある原因は以下になります。
- 人付き合い、人間関係があわない
- 保育観が違う
- 考え方があわない
- 園の雰囲気(社風)があわない
- 特定の人と合わない
- 保育に対する考え方があわない
- 仕事内容があわない
数ヶ月は様子を見てみて、どうしても耐えられないというようであれば、転職するということも悪い選択肢ではないでしょう。
合わない保育園で働き続けることはデメリットもあります。
- 評価されにくい
- 仕事がしにくい
- ストレスが多い
というようなデメリットに繋がります。
自分で周りを変えるのはかなり難しいので、部分部分で割り切って仕事をするということも大切ですが、無理をしすぎてはいけません
もう無理だと思ったら、別の保育園への転職を検討したほうが良いです。最終的に自分を守れるのは自分しかいないので、無理をしすぎないことが大切です。