保育士はやりがい搾取？搾取する保育園の特徴、就職しないための対策。

今回は、保育士はやりがい搾取なのか、また、保育士から搾取する保育園の特徴を紹介します。あわせてそのような保育園に就職しないための対策についても紹介します。

保育士の仕事はやりがい搾取？

これから保育士になろうと考えている方は、保育士の仕事に不安をいだいている方も多いと思います。保育士は、給料が安い割に、責任や負担が多いというのは、もはや一般常識のようになってしまっています。

保育士は、子どもが将来なりたい職業の常に上位にランクインするような仕事です。その一方で、現実としては、保育士不足になっていたり、保育士を辞めてしまうという人もたくさんいるという状況になります。保育士を辞めてしまう理由は、保育士の激務薄給ぶりなどが一つの要因だとも言われています。

そして、私立の認可保育園で働く保育士の給料は、ほとんど国が決めているといっても間違いではありません。国と自治体が人件費も含めた運営費を保育園に対して支払っていて、そのなかから保育士の給料が支払われています。

保育士の仕事にやりがいを感じるかどうかは人それぞれですが、日本という国全体として、保育士をなるべく安い労働力として搾取していくという構造になっているということは間違い無いです。

保育士から不当に搾取する保育園の特徴

ここからは、保育士を不当に搾取する保育園の特徴について紹介します。

持ち帰りの仕事、サービス残業をさせられる

保育園で働く保育士の仕事においては、当たり前のようにもなってしまっている側面があるのが、自宅に持ち帰っての仕事だと思います。終わっていない書類の仕事や行事の準備の仕事などを自宅に持ち帰って仕事をしたことがある保育士の方は少なくは無いと思います。

また、保育園が残業時間に厳しく、残業をしていても給料が支払われないサービス残業をさせられたことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。働いているのに、その時間分の給料が出ていないというのは、その時間分の労働力を保育園に搾取されてしまっているということになるでしょう。

休憩がきちんと取れない、仕事をさせられる

労働者に必要な休憩時間は、法律で決められており、その時間は仕事から離れて、文字通り休憩している必要があります。ですが、良くない保育園は、休憩中にも仕事をさせらえるということがあります。これも言ってしまえば、サービス残業と同じで、不当な搾取になります。

定時より前に出勤、後に退勤する

定時より前の出勤や、定時より後の大金は、サービス残業ということになります。サービス残業と同様に、不当に保育士の労働時間を搾取していることになります。

ブラックな保育園では、意図的に、定時より早い出勤や定時より遅い退勤をしなければいけない雰囲気を作りだしていることもあります。◯分以上じゃないと残業にならないというように、数分単位で残業代を出さないということもあります。

休日出勤の代休や手当がない

休日出勤の代休や手当がなかったり、少額であるというのも、保育士を不当に搾取する保育園でよくあることです。行事などで休日出勤をした場合は、代休の取得をするか、超過勤務手当を支給する必要があります。これらもサービス残業で、不当な搾取と言えるでしょう。

保育園の備品や製作材料などが自腹

保育園で利用する備品や製作に使う材料などを自腹で買ってしまっているという保育士の方もいらっしゃるかもしれまえん。少額であっても、積もり積もれば大きな金額になります。それは保育園にとっても同じです。ブラックな保育園では、意図的に保育士が自腹で負担するような雰囲気を出している場合もあります。

どんな会社でも会社で利用する備品は、会社のお金で購入するので、それを自腹で購入させられるというのは、不当な搾取と言えるでしょう。

保育士の人数が基準より少ない

保育園には、保育士の配置基準というものがあり、園児の人数に対して必要な保育士の人数が決まっています。その基準より、少ない保育士の人数で運営している保育園もあります。意図的にギリギリの人数で運営するという保育園もあれば、ブラックな保育園で働く保育士がなかなか見つからず、少ない人数で運営しなければいけなくなってしまっているということもあります。

そのしわ寄せは、少ない保育士の人数で働かされている保育士に降りかかります。給料は変わらないのに、基準よりも多い負担を捺せられているということになります。そして、浮いた分の人件費は、経営者の懐にはいるということになるでしょう。

給料の仕組みが明確ではない

給料の仕組みが明確でないというのも、保育士を不当に搾取する保育園によくありがちな特徴になります。

• 給料・手当・処遇改善の内訳
• 昇給の基準
• 賞与の基準
• 残業代や休日出勤の手当の内訳

など、給料に関して曖昧にしておくことで、保育士から文句などを言われないために、詳細をなるべく知られないようにしているということがあります。

保育士から搾取する保育園に就職しないための対策。

ここからは、保育士を搾取する保育園に就職しないための対策に付いて紹介します。

総年収が相場より高い保育園で働く

保育園が保育士から不当に搾取するのは、ほとんどの場合は金銭的にメリットがあるためです。残業代を支払わなければ、その分、人件費が浮いて、保育園の利益が増えることになります。

つまり、そもそもの総年収が相場より高い保育園で働けば、保育士が不当に搾取される可能性は格段に少なくなるということになります。保育士から不当に搾取する保育園は、そもそも、相場より給料を安くしていることが多いので、総年収が相場より高い保育園を選べば、ある程度は、避けることができます。

ちなみに、総年収で比較する必要があるのは、月給だけだと、ボーナスを少なくすることで高く見せることができるためです。

保育園見学をしっかりする

保育士を搾取する保育園に就職しないためには、保育園見学をしっかりするということも大切です。保育士の人数が少なくないか、覇気のない様子で働いていないかなどを確認しましょう。

面接で細かい条件を確認をする

保育園での面接では、細かい条件をきちんと質問して確認しましょう。園長等に細かく確認することで、不審な点を見抜いたり、隠していることがないか見つけてみましょう。保育士を不当に搾取している保育園は、労働関係の法律に違反している可能性があり、やましい気持ちを抱えていることも多いです。たくさん聞くことで、違和感等を感じ取ることができるはずです。

保育士転職サイト・エージェントを活用する

最後の、保育士から搾取する保育園に就職しないための対策は、保育士転職サイト・エージェントを活用するというものです。

保育士転職サイト・エージェントを利用し、担当者が付く場合は、保育園の求人を紹介してもらうことができますが、事前に内情などを聞くことができることがあります。通常は、働いてからでないとわからないことを聞くことができる可能性があるということです。

また、保育士転職サイト・エージェントが間に入るので、そもそも、労働関係の法律に違反している保育園の求人を紹介される可能性も下げることができます。

まとめ：保育士はやりがい搾取？搾取する保育園の特徴を紹介。就職しないための対策。

今回は、保育士はやりがい搾取なのか、また、保育士から搾取する保育園の特徴を紹介します。あわせてそのような保育園に就職しないための対策についても紹介しました。

保育士から不当に搾取する保育園の特徴として以下の内容を紹介しました。

• 持ち帰りの仕事、サービス残業をさせられる
• 休憩がきちんと取れない、仕事をさせられる
• 定時より前に出勤、後に退勤する
• 休日出勤の代休や手当がない
• 保育園の備品や製作材料などが自腹
• 保育士の人数が基準より少ない
• 給料の仕組みが明確ではない

保育士から搾取する保育園に就職しないための対策として以下の内容を紹介しました。

• 総年収が相場より高い保育園で働く
• 保育園見学をしっかりする
• 面接で細かい条件を確認をする
• 保育士転職サイト・エージェントを活用する

保育士の仕事にやりがいを感じるかどうかは人それぞれですが、日本という国全体として、保育士をなるべく安い労働力として搾取していくという構造になっているということは間違い無いかもしれません。