保育士に休憩時間なんて無い?現役保育士が対処方法があるのかを検討してみた。

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こんにちは。さえこ@ブラック脱出済み(プロフィール)です。ブラック幼稚園・保育園を脱出できました(^^)

私がブラック保育園を脱出するために培ったノウハウを完全無料で公開しています。


保育士の皆様。保育士に休憩時間なんて無いですよね。

こんな疑問や悩みはありませんか?
  • 書類も休憩中にやらないといけない
  • 給食時間が休憩あつかいになる
  • 午睡時間が休憩あつかいになる

結論から言うと、「法的に正しい休憩」を保育士が取ることは現時点の保育業界では、かなり難しいことかなと思っています。とはいっても、保育士一人ひとりがしっかりと強い気持ちで休憩を取るんだという意識を持つことも大切だと思っています。

今回は保育士の休憩時間が取れないことに対する対処法などを検討しています。

この記事の信頼性
私は保育園、幼稚園、認定こども園で勤務した経験があります
休憩がきちんと取れる園で働いたこともあれば、休憩という概念がない園で勤務したこともあります
その経験が参考になればと思います
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保育士に休憩時間なんて無い?

今まで幼稚園、認定こども園、病院内保育室、認可保育園を経験しましたが、まともな休憩を取ることができたのは病院内保育室の時だけでした。「病院という母体がある」「認可保育園ではない」「24時間体制で保育が行われる」「ある程度名の知れた株式会社の保育会社が運営している」という条件が重なって休憩を取ることができていたんだと思います。ただし、その休憩も「好きな場所にランチを食べに行くことができる」というものでは到底ありませんでした。

ブラック幼稚園の時は、休憩時間は本当に1分もなかったです。一応「こどもと給食を食べている」というのが休憩という扱いだったんでしょうね。。

このような形で私の経験上では、保育士がしっかり休憩時間をとるというのが難しいという状態になっています。

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法的には休憩時間はどうあるべきか

労働基準法に書いてあることをまとめると、以下のようになります。

  • 労働時間はが6時間以内の場合は休憩を付与する義務はなし
  • 労働時間が6時間を超え、8時間以下の場合は少なくとも45分の休憩が必要
  • 8時間を超える場合は、少なくとも1時間の休憩が必要
  • 休憩は労働時間の途中で与えられる
  • 休憩中は労働から解放されている必要がある

保育士において重要なポイントは「休憩中は労働から解放されている必要がある」です。労働から開放されている必要があって「待機状態」も休憩にはなりません。つまり、保育士が子どもになにかあったらすぐに対応できるように見張っているという状態も「待機状態」なので休憩時間にはなりません。例えば、ランチを食べに外出するというようなことができる状態が正式な休憩時間と言えると思います。

また、休憩時間を細切れに分割するような形も、正式な休憩時間として認められない場合があります。5分の休憩を12回とらせるような形です。

保育士は割とこのように短い休憩を取るケースが多いと思いますが、いずれも何かあればすぐに対応できるようにしている場合が多いと思います。

このような休憩の取り方も、正式な休憩時間として認められない可能性が高いです。

午睡の時間は休憩に含まれる?

午睡の時間はこどもたちのの様子を見ているので休憩には該当しません。乳児突然死症候群(SIDS)などもあるので当然ですね。

呼吸のチェックも随時必要ですし、何かあればすぐに対応できるような状態なので、当然休憩時間にはあたりません。

給食の時間は休憩に含まれる?

保育士は給食の時間も子供の安全、食事の指導を行っています。給食を食べている間も当然こどもたちの様子を見ているので、この時間は明確に休憩には該当しません。

先にも言ったように、労働者である保育士が自由に利用できる時間ではないと休憩とは認められません。

連絡帳などの書類を記入している

当然、連絡帳を記入するという業務を行っているので、休憩時間には該当しません。れっきとした労働時間に含まれます。

仕事の遅い早いも休憩時間の有無には関係ない

ブラック保育園にありがちな以下のような論調はまったくもって論外で、目も当てられません。

  • 新人で仕事が遅いんだから休憩なんてするな
  • (書類仕事で)休憩がないのはあなたが仕事が遅いから

仕事のできるできないは、昇給・賞与などで評価されるべきで、休憩時間の有無を持ち出すのは明確に間違っています。

アルバイトやパートなども休憩時間に含まれる

正社員やパートなどの雇用形態に関係なく休憩時間はしっかりと先程の基準で付与される必要があります。休憩時間の有無に雇用形態は関係ありません。

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休憩時間が適切に取れないということはどれくらい損している?

通常、フルタイム(週5日間40時間)の勤務であれば休憩時間は週5時間になると思います。おおよそ月に換算すると20時間になります。

仮に毎月20時間のすべてが正しい休憩が取れていないとすると、20時間分の労働に対する対価が支払われていないということになります。

金額に換算しても保育士の時給が仮に1500円とすると 1500円 * 20時間 = 3万円 になります。つまり3万円分の

しかも、より正確には、超過勤務に対しては少なくとも1.25倍の割増賃金を支払う必要があるため、3万円 * 1.25 = 3万7千5百円 になります。

これだけの金額を毎月不当に搾取されているということになります。年換算すると約45万円になります。

こういう計算をすると「いや保育士はそんなに時給は高くない」という方も出てきますが、

時給を東京都の最低賃金程度の1000円で計算したとしても、

1000円 × 20時間 × 1.25 = 2万5千円(月換算)× 12ヶ月 = 30万円(年換算)になります。仮に東京都の最低時給で計算してもこれだけの金額が不当に搾取されている計算になります。

逆に考えると保育園側は20時間分 × 保育士の人数分を埋め合わせできる「保育士を新たに雇う」必要があるということです。もしくは、それを埋め合わせできるほど「業務の効率化」を行う必要があります。

それらの義務を保育園が怠っているという実情があります。また、さらに根深い問題としては、それが実現できるほど国が保育園に対して補助金を出していないということもあります。

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現役保育士が考えた保育士の休憩に関する結論

現役保育士が考えた保育士の休憩に関する結論になります。

残念ながら受け入れるしか無い「休憩なしの保育の仕事」

保育士として本当に遺憾でしか無いですが、現実問題として「法的に正しい休憩」を保育士が取ることはかなり難しいと思っています。実際問題、保育士が一時間しっかりと休憩室などで休憩を取れているというケースはかなり少ないと思います。

「休憩時間さえとれればそれで満足」という保育士は少ないと思うので、それ以前に「低賃金」「サービス残業」「持ち帰り残業」「有給取れない」などの他のブラック要素を改善していくことが先決だと思っています。
保育業界にありがちなブラック要素を少なくしていき、保育士として働きたいという人を増やすことが、この人手不足の中で保育士が「法的に正しい休憩」を取るために必要なことかなと思っています。

今のところは、他の業種・一般企業などでも「法的に正しい休憩」を取れるとこは少ないだろうなぁと想像して自分を納得させるぐらいしか手立てはないですね。

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条件は限られるが保育士ができる休憩なしの対処法

条件は限られると思いますが保育士ができる休憩なしの対処法を紹介します。

保育士パートは6時間以内で働くべき

もしパートの方で6時間以上勤務していて休憩時間も拘束されているが実質的に休憩がないという方は、可能であれば一日の勤務時間を6時間以内に押さえて休憩時間がなくなるようにするという手があります。

拘束時間 勤務時間 休憩時間 給与額 実質時給
9時間 8時間 1時間 8,000円(時給1,000円と仮定) 888円
6時間 6時間 0時間 6,000円(時給1,000円と仮定) 1,000円

受け取る金額としては少なくなりますが、実質的な時給を上げることは可能です。拘束時間としては3時間も違うので、空いた時間はベビーシッターのキッズラインなどで働くなど他の仕事をするのがおすすめです。

パート保育士で休憩時間に悩まされている場合はこのような働き方もおすすめです。

「休憩時間中に書類仕事をしない」

  • 休憩時間が明確に与えられている
  • 持ち帰り残業がない
  • 残業代がすべて出る

という条件に合致する保育士の方の場合は、「休憩時間中に書類仕事をしない」という選択が取れる可能性があります。この場合、休憩時間に仕事をしなくなった分を残業で仕事をするということになります。残業時間は増えてしまいますが、残業代が貰えるので納得感はあると思います。ただしこの手段は持ち帰りの残業があったり、残業代が出ない場合は意味がないです。

また、他の保育士は書類仕事を休憩中にやっている場合もあると思うので、他の保育士との人間関係に注意が必要です。仕事が遅い保育士だと思われてしまう可能性もあります。
この条件が揃っている時点で保育業界としては割とホワイトな園だと思うので、人間関係のリスクを犯してこの作戦を実際にとるかどうかという点にはかなり気を使う必要があると思います。

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これから保育士の求人を探す方は「45分休憩」が魅力的

保育士はどうせ休憩時間なんてない前提なので、これから保育士の求人を探す方は「7時間30分労働 + 45分休憩」の保育園が良いでしょう。あまり多くなはないですが、このような条件の求人もあります。
実質の労働時間が「8時間労働 + 1時間休憩」の保育園と比べたら拘束時間が短くなるのでおすすめです。

もちろん、これも「低賃金」「サービス残業」「持ち帰り残業」などの他のブラック要素がない場合が大前提ですが。。。

休憩時間をしっかり取ることができる保育園は、多くはないですがないわけではないです。このような保育園の求人を探すには保育士の転職エージェントの活用がおすすめです。

多くの求人を取り扱っているので、明確に休憩をしっかり取ることができる保育園の求人も紹介してもらえます。

休憩時間というのは本来取ることができて当たり前なので、求人にわざわざ休憩がしっかり取れますと書いてあることはほとんどないです。

そして、休憩がしっかり取れる保育園 = ホワイト保育園 である可能性がものすごく高いです。これは、保育士の働き方改革の中でも一番後回しにされるのが休憩時間だからです。

休憩時間がしっかりとれているということは、サービス残業や有給が取れないという可能性もかなり低いということになります。

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