保育士が認可外保育施設で働くのは辞めたほうが良い?

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これから就職や転職を考えている保育士の方々。保育士を目指しているという方。

こんな疑問や悩み、不満、経験はありませんか?
  • 保育士が認可外保育施設で働くってどうなの?
  • 保育士が認可外保育施設で働くのは辞めたほうが良い?

今回は、保育士が認可外保育施設で働くのは辞めたほうが良いのかという点について解説します。また、具体的に、保育士が働くのを避けた方が良いかもしれない認可外保育施設の種類や、逆に、保育士の就職や転職の選択肢に含める価値がある認可外保育施設の種類についても紹介しています。

この記事の信頼性
私は保育園、幼稚園、認定こども園で勤務した経験があります
複数回の退職、転職経験があります
その経験が参考になればと思います

そもそも認可外保育施設ってどのような施設?

そもそも認可が保育園と認可外保育施設の違いがわからない、認可外保育施設ってどんな保育園なのという方は以下の記事を参考にしてみてください。

認可外保育施設で働くのは辞めたほうが良い?

保育士が働くことができる施設はたくさんありますが、大きく分類すると認可された保育園(認定こども園や小規模保育事業)とそうではない保育園の2つの種類に分けることができると思います。

それであれば、認可をされていない認可外保育施設で保育士は働くのは辞めたほうが良いのでは、という疑問が生じている方もいらっしゃると思います。

結論としては、保育士が働くのは辞めたほうが良い認可外保育施設もあれば、そうでない保育施設もあります。これらについては後ほど解説します。

認可外保育施設といっても種類は様々

まずは、一口に認可外保育施設と言っても、実は様々な種類があります。それらについて簡単に説明していきます。

将来的に認可化を目指す認可外保育施設

認可外保育施設のなかには、将来的には認可化を目指している保育園も多いです。土地や建物、人員などの関係で、いきなり認可の基準を満たして開園するということは難しいという場合に、まずは認可外保育施設として運営して、認可化を目指すという形です。

自治体から認証を受けて運営している認可外保育施設

認可保育園の基準は国によって定められていますが、その基準をなんらかの事情で満たすことができないという保育園もあります。例えば、保育室が少し狭かったり、園庭がなかったりなどです。

そのような保育園であっても、自治体が認可とは別の基準を設けて認証し、補助金等を交付している場合があります。主に、待機児童が多く発生しているエリアで行われています。

例えば、東京都の認証保育所、横浜市の横浜保育室、さいたま市のナーサリールームなどです。とてもややこしいですが、これらは、認可保育園ではない、認可外保育施設になります。ですが、認証を受けることによって、自治体から補助金を貰って運営をしています。

独自の色を持つ認可外保育施設

独自の色を持つ認可外保育施設もあります。

  • スポーツ
  • 英語
  • 教育

などに力を入れている保育園です。これらの保育園は、保育士とは別に専任の講師などを雇用している場合もあります。保護者の方が支払う保育料に関しても、認可保育園と比較してもかなり高額な金額が設定されている場合もあります。

企業主導型保育事業

企業主導型保育事業は、国が認可保育園とは別に独自の基準を設けて認証している保育事業になります。認可ではないので、大枠としては認可外保育施設ということになります。企業主導型保育事業は、主に、従業員を雇用する様々な企業が社員のお子さんを預かって保育を行う施設になります。

認可外保育施設でありながら、認可並みの補助金をを得られるという特徴があります。

保育士が働くのを避けた方が良いかもしれない認可外保育施設の種類とは?

保育士が働くのを避けた方が良いかもしれない認可外保育施設の種類は、

特色がない普通の認可外保育施設

です。

スポーツや英語などの教育に力を入れているわけでもなく、モンテッソーリなどの人気の高い独自の教育手法などを取り入れているわけでもない、特色のない普通の認可外保育施設のことです。

このような認可外保育施設は、保育士の有資格者がわざわざ選んで働くということは辞めたほうが良いと言えます。理由についてはのちほど紹介します。

逆に言うと、特色がある魅力的な認可外保育施設や認可並みに補助金を受け取れる企業主導型保育事業は、保育士の就職の選択肢の一つとしては悪くないとも言えます。

保育士が認可外保育施設で働くのを辞めたほうがよい理由やデメリットについて

ここからは、先程も上げたように特段の 特色がない普通の認可外保育施設 で保育士が働くのは辞めたほうが良いという理由について紹介します。

保育士の資格保持者の保育者の割合が少ない場合がある

認可外保育施設は、保育士の資格保持者の保育者の割合が認可保育園と比べても少ない場合があります。認可保育園は、保育士の配置基準、いわゆる、対人数の部分は100%保育士資格保持者である必要があります。実際に多くの認可保育園は保育者のほとんどは保育士資格保持者で、余剰分の人員のみ、保育補助のような形で無資格者がいる場合が多いです。

一方、認可外保育士施設の場合は、基本的には、配置基準の50%以上が保育士資格保持者であれば良いことになっています。つまり、最大で保育者の二人に一人は無資格者で良いということになっています。もちろん、施設によっては、保育士資格保持者のみしか採用していないという場合もあります。

保育士資格を持っていない保育者が保育園に対して、必ずしも良くない影響をもたらすというわけではありませんが、保育士資格をきちんと持っていて、経験もスキルもある保育士が同僚にいたほうが、全体の保育士の質の面ではもちろん、保育士ひとりひとりの負担や働きやすさの面でも良いということは言えるでしょう。

保育園が得られる補助金の額が認可と比較して少ない

認可外保育施設は、保育園が得られる補助金の額が認可と比較して少ない傾向があります。

認可外保育施設のなかでも、各自治体が条件によって認証している「認証保育所」や国の「企業主導型保育事業」のように、認可とは別の認証・認定を受けて補助金を貰っている保育園もありますが、全体といして平均すると認可保育園と比較しても得られる補助金の金額は少なくなります。

認可外保育施設はそのかわりに、高い保育料を設定して保護者から利用料を貰うという仕組みになっています。

先程も書いたように、ただ保育料が認可と比べても高いだけで、保育の内容や質、教育なども認可以下ということであれば、待機児童のような保育園に入ることが出来なかった保護者しか利用を希望する人はいなくなってしまいます。

また、当然ですが、運営費が足りない部分のしわ寄せは、職員の人件費にを削られるということになります。そのため給料は認可の保育園と比較しても安い傾向があります。また、良くない場合では、サービス残業や持ち帰りの仕事のなども発生するリスクが高まります。

将来的に閉鎖の可能性もある

認可外保育施設は、認可保育園と比較しても将来的に閉鎖の可能性が高いということは間違いないです。認可外保育施設はあくまでも、自主的に運営している保育園です。運営の資金繰りなどが悪化した場合には、閉鎖に繋がってしまうこともあります。

特に、認可外保育施設は認可保育園と比べても、保護者の方が払う保育料は高い傾向があるため、待機児童が減っていくと、利用者が少なくなる傾向があります。

また、働く保育士自体も、先程書いたように保育園が得られる補助金の額が認可と比較して少ないため、保育士の待遇も比較すると低くなる傾向があります。そのため、保育士の離職などが同時期におこると、本来受け入れられる定員の園児を受け入れられなくなってしまうというようなリスクがあります。

実際に、認可外保育施設が突然閉鎖してしまって、預けている保護者や働いている保育士が困ってしまうということも起きています。

保育士の就職や転職の選択肢に含める価値がある認可外保育施設の種類とは?

ここからは、先程とは逆で保育士の就職や転職の選択肢に含める価値がある認可外保育施設の種類について紹介します。

大手企業が直接運営する企業主導型保育事業

みなさんも聞いたことがある 大手の企業が企業主導型保育事業を直接運営しているケースがあります。企業主導型保育事業は主に2種類の運営方法があり、一つは外部の保育園会社に運営を委託するというケースで、もう一つは、企業そのものが直接運営をするという場合です。

前者の場合は、良くも悪くも、保育士の待遇や働きやすさはその保育園会社次第ということになるので、それであれば、その保育園会社が運営する認可保育園で働いた方が、待遇面でも働きやすさの面でも良いかもしれません。

後者の場合は、大手企業が自らの会社の社員として、保育士等の職員を雇用して保育園を運営します。大手企業の社員と同様の福利厚生を受けられる場合があります。また、大手企業の企業主導型保育事業は、あくまでも、社員の福利厚生の意味合いが強く、そこまで黒字で運営するということにこだわらないこともあります。そうなると、設備や施設、保育士の待遇面でも、安全面などの重視した、多少の採算を度外視した設定になっていることもあります。

そういった点で、大手企業が直接運営する企業主導型保育事業は保育士の就職や転職の選択肢に含める価値があるといえます。

保護者からの人気が高い、英語やスポーツ、教育などの特定の分野に力を入れている認可外保育施設

保護者の方が高い保育料を払ってでもその保育園に預けたいと思われている認可外保育施設もおすすめです。

このような保育園は、保育士の待遇面でも、認可保育園並かそれ以上の待遇が設定されている場合もあります。もちろん、そのかわり、保育士としてもそれなりのスキルなどが求められることがあります。英語が話せたり、モンテッソーリ教育に精通していたりなどです。

保護者からの人気高ければ、潰れるリスクも少なくなりますし、補助金以外の保育料での収入が安定していれば、むしろ認可保育園よりも、健全な運営ができているという場合もあります。

最終的には個々の保育園の内容を比較しよう

ここまで、特色がない普通の認可外保育施設で保育士が働くのは辞めた方が良いということを書きましたが、

認可保育園であれば安心、認可外はだめ と一概に言い切れるわけではありません。認可保育園にも当然ですが、ブラック保育園はありますし、認可外保育施設でも待遇も働きやすさも、保育園としての魅力もある保育園はたくさんあります。

そのため、これから就職や転職を考える保育士の方は、最終的には、認可か認可外かということだけではなく、個々の保育園の内容についてしっかりと比較検討することをおすすめします。