学校法人が運営する保育施設で働く特徴、長所・短所とは?施設種類と必要資格。

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こんな疑問や悩み、不満はありませんか?
  • 学校法人が運営する保育施設で働くのはおすすめ?
  • 学校法人の保育施設にはどのような特徴がある?
  • 学校法人の保育施設で働くにはどのようなメリットがある?

今回は、学校法人が運営する保育施設で働く特徴、長所・短所について紹介します。また、学校法人が運営する保育関連施設には複数の種類があり、必要な資格も異なるのでその点についても解説します。

この記事の信頼性
私は保育園、幼稚園、認定こども園で勤務した経験があります
学校法人が運営する認定こども園で勤務した経験があります
学校法人制度に関しては、文部科学省のこちらのページを参考にしています
その経験が参考になればと思います

参考「文部価格賞:学校法人制度の概要」https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/001.htm

そもそも学校法人って何?

そもそも学校法人ってどのような組織なのでしょうか。学校法人は、私立の学校や学習塾などを運営する公益法人になります。私立学校とは、公立以外の幼稚園・小学校・中学校・義務教育学校・高等学校・中等教育学校等の教育施設のことです。

つまり、学校法人ということは、幼稚園・小学校・中学校・義務教育学校・高等学校・中等教育学校等の教育施設を運営する法人ということになります。

学校法人が運営する保育施設の種類

学校法人と聞くと「幼稚園しかない?」と思う方も多いと思いますが、

学校法人でも、幼稚園以外の 認定こども園認可保育園 などの、保育士が働くことができる保育施設を運営している場合もあります。

幼稚園

言うまでも無いかも知れませんが、幼稚園は学校法人が運営していることが多いです。後述しますが、幼稚園で働くには幼稚園教諭免許状が必要です。

認定こども園

認定こども園は比較的最近できた保育施設の種類で、幼稚園と保育園の機能を併せ持っている施設になります。比較的最近できたと言っても、新たに新設されたものもあれば、既存の幼稚園や保育園から移行した施設もあります。さらに、認定こども園も単一の種類ではなく、幼稚園型認定こども園、保育所型認定こども園、幼保連携型認定こども園というように、更に異なるタイプの施設に別れます。

学校法人が運営する認定こども園は、もともと幼稚園だった施設が幼稚園型認定こども園や幼保連携型認定こども園に移行している場合が多いです。

認定こども園についての詳細は、以下の記事でも解説しているので参考にしてみてください。

保育園

学校法人と聞くと幼稚園のイメージがあるかもしれませんが、実は保育園を運営している場合もあります。学校法人であっても、保育園を運営することはできるので、学校法人が運営する認可保育園や認可外保育施設もたまに見かけます。

昨今では、例として、既存の幼稚園の定員が減少してきたので、小規模保育事業を分園のような形で新たに開園するというケースなどもあります。保育園としては、学校法人が運営するからといって、特段のルールや決まりの違いがあるわけではなく、保育所保育指針に従って運営され、利用申込みなどは市区町村の自治体などを通して行われます。

学校法人が運営する保育施設で働く職員の種類

ここからは学校法人が運営する保育施設で働く職員の種類(必要な資格)について紹介します。運営母体が学校法人だと言っても、基本的には施設の種類ごとに必要な資格があり、それらは他の法人の場合でも共通しています。

  • 幼稚園教諭
    • 幼稚園で働く場合、幼稚園型・保育所型・地方裁量型の認定こども園で3~5歳児を担当する場合
  • 保育士
    • 保育園で働く場合、幼稚園型・保育所型・地方裁量型の認定こども園で働く場合
  • 保育教諭
    • 幼保連携型認定こども園で働く場合

保育教諭に関しては、以下の記事でも解説しているのでそちらを参考にしてください。

つまり、幼稚園教諭免許状と保育士資格の両方を保持している方であれば、これらの施設すべてで働くための資格は有しているという状況になります。もし、どちらか一方の資格しか持っていないという方は、現時点では、特例制度によって比較的、用意にもう片方の資格を取得できるので、そちらを検討してください。

学校法人が運営する保育施設の特徴とは

ここでは、学校法人が運営する保育施設の特徴について紹介します。

比較的歴史が長いことが多い

学校法人が運営する保育施設は歴史が長く、古くから運営されていることが多いです。幼稚園を含めた学校は、新規の参入が難しく、昨今の日本の少子化の影響もあって、古くから続いている法人が多いです。逆に、保育園に関しては、待機児童問題があり、近年の需要が多く、比較的新しい施設が多いです。

教育に力を入れている傾向がある

学校法人はもともとは、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学等を運営する法人です。やはり、教育を専門とした施設を運営する組織になるので、その組織が運営する保育施設に関しても、教育に力を入れている傾向が強いです。

大規模で園児の定員が多い傾向がある

園庭がしっかりとあって、園舎も立派に構えている園が多いです。結果として、受け入れられる園児の定員数も多く、マンモス園と呼ばれることが多いです。一方で、最近できた保育園は、駅前等の立地が良いけど、限られたスペースを活用して、少人数の定員で運営されている保育園が多いので、その違いは働く職員にとっても、大きな違いになります。

大規模園と小規模園の違いなどについては以下の記事でも紹介しているので参考にしてみてください。

勤続年数が長い職員が多い傾向がある

先程も書いたように、法人としての歴史が長いということもあり、勤続年数が長い職員が多い傾向があるというのも、学校法人が運営する保育施設の特徴です。

特に、株式会社が運営する保育園は、新設されたものが多いです。新設の保育園は、新たに一度に保育士を大量に採用する必要があるので、必然的に勤続年数が少ない保育士が多く勤務することになります。そのような新しい保育園と比較すると、学校法人は特に、勤続年数が長い職員が多いと感じるでしょう。

学校法人が運営する保育施設ので保育士が働くメリット・デメリットとは?

ここからは、学校法人が運営する保育施設ので保育士が働くメリット・デメリットについて紹介します。

給料が良い傾向がある

学校法人は税制的にも優遇されていて、幼稚園・保育施設以外にも、小学校、中学校、高校、大学等の多くの教育に関わる施設を運営していることが多いので、資金力にも余裕がある場合が多いです。そのため、学校法人が運営する保育施設に関しても、給料が良い場合があります。

学校法人が運営する保育施設は平均すると、例えば、他の株式会社等が運営する保育施設などと比べると、給料・待遇が良い傾向があるということは間違いないです。

福利厚生が充実している傾向がある

先程も書きましたが、学校法人は小学校、中学校、高校、大学等の多くの教育に関わる施設を運営していて、そこでも多くの職員を抱えています。福利厚生に関しては、法人ごとに統一された仕組みで運営されていることが多いので、単一の保育園だけを運営している法人と比べると、充実している傾向が強いです。

特に、学校法人に勤務する職員が加入する健康保険である「私学共済」に関しては、他の一般的な健康保険組合である「協会けんぽ」と比較すると、利用者へのメリットが多いです。

例として以下のようなメリットがあります。

  • 保険料率
  • 結婚手当金
  • 出産費付加金
  • 出産手当金・傷病手当金の支給額
  • その他加入者向けサービス

学校法人に勤務する職員が加入する健康保険である「私学共済」に関しては、以下の記事でも紹介していますので、参考にしてみてください。

運営が安定している傾向がある

先程も書きましたが、学校法人は比較的歴史が長いことが多いです。歴史が長いということは、教育・保育のノウハウもたくさんありますし、単純に組織としてのノウハウも多くあるはずです。そのため、急に保育施設が閉鎖になって働けなくなってしまったり、給与支払いの遅延や未払いが起きてしまうというリスクが少ないです。

仕事量が多い傾向がある

学校法人が運営する保育施設は仕事量が多いという傾向があります。

運営が学校法人であるので、仮に保育園であったとしても、行事や日々の教育のカリキュラムに力を入れていることが多いです。幼稚園から移行した施設や、幼稚園に付随する保育施設であることが多いので、特に、普通の保育園と比較しても、行事の準備や日々の保育の準備、書類なども高いレベルが要求されます。

もちろん、その分、保育士としてのやりがいを感じられる場面も多いので、仕事量が多いのはデメリットばかりでは無いです。

わざわざ学校法人の保育施設に絞って就職・転職をする意味はある?

  • 絶対に学校法人の保育施設が良い!
  • 学校法人以外の保育施設の求人は見ない!

というように学校法人が運営する保育施設に絞って、就職活動・転職活動をする意味があるのかどうかということです。

個人的には、わざわざ学校法人の保育施設に絞って、保育士の方が就職活動や転職活動をする必要は無いと思います。それは、もちろん、学校法人だからといってホワイトな園だけしか無いとは限りませんし、それ以外の法人だとブラックしか無いというわけではないためです。また、個人個人によって向いている向いていないというのも違います。そのため、幅広い選択肢を踏まえたほうが、就職転職はより良いものになります。

ただし、学校法人の保育施設は、他の法人の保育施設と比較しても、給与待遇や福利厚生が充実している傾向はあるので、自然と就職転職の候補として上がりやすくはなるでしょう。最終的に、先程挙げたメリット・デメリットを踏まえて、他の法人の保育施設なども合わせて、自分にとってよりよい保育施設を選ぶというのが良いでしょう。

まとめ:学校法人が運営する保育施設で働く長所・短所とは?

今回は、学校法人が運営する保育施設で働く特徴、長所・短所について紹介しました。

学校法人が運営する保育施設には以下のような種類があります。

  • 幼稚園
  • 保育園
  • 認定こども園

これらの施設で働くには、幼稚園教諭、または、保育士、もしくはその両方の資格の保持が求められます。

学校法人が運営する保育施設の特徴は以下になります。

  • 比較的歴史が長いことが多い
  • 教育に力を入れている傾向がある
  • 大規模で園児の定員が多い傾向がある
  • 勤続年数が長い職員が多い傾向がある

学校法人が運営する保育施設で働く長所・短所は以下になります。

  • 給料が良い傾向がある
  • 福利厚生が充実している傾向がある
  • 運営が安定している傾向がある
  • 仕事量が多い傾向がある

就職する保育施設を選ぶという際に、学校法人の保育施設はおすすめできる場合が多いですが、最終的に、先程挙げたメリット・デメリットを踏まえて、他の法人の保育施設なども合わせて、自分にとってよりよい保育施設を選ぶというのが良いでしょう。