これから退職を考えている保育士の方。退職の報告をしたという保育士の方。
今回は、保育士が退職決定後にヤメハラ・嫌がらせを受けてしまっているという方やこれからこれから退職を考えている保育士の方向けに対処法などを紹介します。
複数回の退職、転職経験があります
その経験が参考になればと思います
保育士が退職決定後に受けるよくある嫌がらせ<ヤメハラ>
まずは、保育士が退職決定後に受けてしまうよくある嫌がらせについて紹介します。このような退職する直前に発生するハラスメントのことは <ヤメハラ> とも呼ばれています。
怒鳴られる
退職をするということを伝えた途端に、怒鳴られたり、逆ギレされるということがよくあります。ひどい場合は、パワハラに該当するでしょう。
周囲から冷たくされる
退職するということを報告した途端に同僚の態度が急変し、冷たくなるということもよくあります。それだけではなく、パワハラやモラハラなどに発展する場合もあります。
根も葉もない嘘や悪口を言われる
退職をするということで、逆恨みや反感を買ってしまって根も葉もない嘘や悪口などを吹聴されてしまうということがあります。
大変な仕事を押し付けられる
退職が決まった途端に大変な仕事を押し付けられるようになった、他の人がやりたがらない仕事を押し付けられるということもよくあります。
保育士が退職決定後に嫌がらせを受けてしまう事情
ここからは、保育士が退職決定後に嫌がらせを受けてしまう事情について紹介します。
年度末の退職が常識的な扱いをされる
保育園での保育士の仕事は、年度ごとに大きく入れ替わります。それはもちろん、4月1日から新入園児も入りクラス構成にも変更があるためです。そのタイミングに合わせて、保育士の担任構成なども大きく入れ替わります。
保育園側としては、退職するなら年度末にしてくれたほうがありがたいため、そのように求めてくることが多いです。また、過去に退職をした保育士の方も、そのような保育園側の意向などを汲み取って、年度末に退職をするという人が多いです。そのため、年度末の退職が常識的な扱いとなっている保育園はとても多いです。
もちろん、保育園だけではなく、同僚たちも、過去に年度末に退職した保育士を見てきているので、非常識だという扱いをしてくることがあります。
そのような状況にもかかわらず、年度末以外のタイミングで退職をしようとすると、そのことが不満となり、退職決定後の嫌がらせなどに繋がってしまうという背景があります。
担任の変更など残った職員の対応が必要になる
保育士が退職をするということは、担任や係などの役割分担などの変更が生じることになります。仮に退職のタイミングが年度末だとしても、保育園とそこで継続して働く職員はなんらかの対応が必要になります。
対応が必要になるということは、負担が生じるということです。人間は誰しも、負担が増えるということは嫌だと思いますが、その根本的な原因が他者にある場合は、どうしてもその人を攻めたくなってしまいます。
必要な保育士の人数は変わらない
保育士が退職決定後に嫌がらせを受けてしまう事情の大きな原因の一つとしては、保育園に必要な保育士の人数は変わらないということです。
保育園には配置基準があり、それを守る必要はあります。そもそも、保育園は退職を前提に保育士を多めに雇うというようなことをしていないので、一人退職したら、あらためてもう一人保育士を雇用する必要があります。
新しく雇用した保育士も、どんなにベテランであっても保育園の様々なルールややり方なども覚えていかなければいけないので、いきなり即戦力なるということはありません。また、昨今は、保育士不足という事情もあり、退職したと同時にあらたな保育士を雇用することができない場合も多いです。
そうなってしまうと、配置基準ギリギリになってしまったり、シフトを調整するなどをして、その保育園で働いている保育士は一時的に負担が増加してしまうことが多いです。同僚もそうなることがわかっているので、退職した保育士に対して不満をもってしまうことがあります。
相当事前に退職の報告を求められる
保育士は退職するにあたって、相当事前に退職の報告を求められることが多いです。一般的な会社であれば、1か月前までには退職の報告をしましょうというのが常識的な扱いになっていることも多いですが、保育士の場合は、数ヶ月前、半年前には伝えておいてほしいと保育園に求められるケースが多いです。もちろん、退職する保育士がそれに従う義務はありません。
これは、先程も書いたように、保育園は一人退職したら、あらためてもう一人保育士を雇用する必要があります。そうしないと、必要な保育士の人数を満たせないためです。
あくまでも保育園側からのお願いというものですが、このことも常識というような扱いをされている保育園が多いです。そのような状況なので、相当事前に退職の報告をしておかないと、保育園や同僚から、非常識だと責められる口実になってしまいます。
辞める人への対応はどうでも良くなる
これは、保育園で働く保育士に限ったことではありませんが、人が会社を退職するということは、基本的にその人とはもう人付き合いがなくなるということです。今までは、ああしたら人間関係が悪くなるかな、嫌われるかな、等の様々な気持ちがあるので、言いたいことを我慢したり、やんわり伝えたりすると思います。
ですが、退職するということが決まった人に対しては、もうどう思われても関係ないと、考える人も出てくるので、退職を伝える前と比べて、態度が冷たくなる等の変化がある場合があります。このことが、退職する本人からすると、嫌がらせと捉える場合もあります。
保育士が退職報告後に嫌がらせを受けないためにどうしたら良い?
それでは、 保育士が退職報告後に嫌がらせを受けないためにどうしたら良いのでしょうか。
保育園の慣習や保育業界の常識どおりに退職を進める
保育士が退職報告後に嫌がらせを受けないためには、保育園の慣習や保育業界の常識どおりに退職を進める必要があります。
法律上は、2週間前に退職の申し出をすれば良いとしても、保育園では相当前もって退職の意志を伝えることを求められると思います。また、年度末である3/31を退職日とするということも、常識となっていることが多いです。
保育園や同僚から反感を買わないように、このような、それぞれの保育園の慣習や、保育業界の常識をきちんと守って退職を進めることで、退職報告後に嫌がらせを受け可能性を減らすことができます。
ただし、このことは、自分にとって希望のタイミングで退職ができないというようなデメリットが生じてしまうことになります。あまりにも、過度な自己犠牲には注意が必要になります。
保育園での日々の仕事をきちんとこなす
保育士が退職報告後に嫌がらせを受けないためには、日々の仕事をきちんとこなして保育園に貢献しておくということも重要です。
例えば、そもそもきちんと仕事をあまりしていなかったり、サボっていたような保育士が退職を決めるということになれば、どうしてもその時点で、周囲からの不満が爆発してしまうということが起きやすいです。そもそもが不満がある状況だったので、辞めるとなれば、不満に対して我慢しなくなる人も出てきます。
だからこそ、そもそも退職のことに関する以外の不満をなるべく持たれないようにしておくということが重要になります。 そのために、一番良いことは、保育園での日々の仕事をきちんとこなしておくということになります。
保育士の退職はどんなに道理を通しても嫌がらせを受ける場合もある
ここで、気をつけなければいけないのは、保育士の退職はどんなに道理を通しても嫌がらせを受ける場合もあるということです。
園長や同僚がそもそも嫌な性格の人物であるなら、退職までにどんなに道理を通しても嫌がらせを受ける場合もあります。退職をするということ1点だけで、態度が急変したり、悪化するということです。これまで、どんなに保育園や同僚に対して尽くしてきたとしてもです。
自分は保育園や同僚のために精一杯できることをやったと思っていても、退職の報告をしたら嫌がらせを受けてしまうこともあるということです。そのため、個人的には、嫌がらせを受けないように、過度に円満に退職を進めていくというのは、必要なと思っています。自分の利益も考えつつ、できる限りのことだけをすれば良いと思っています。
保育士が退職決定後に嫌がらせを受けた場合の対処法
ここからは保育士が退職決定後に嫌がらせを受けた場合の対処法について紹介します。
スルーする
退職決定後の嫌がらせは、スルーするというのが基本になります。もう辞めるので、その保育園の園長や同僚からどう思われたり、何を言われたとしても気にする必要はありません。
さらに退職を前倒しする
保育士が退職決定後に嫌がらせを受けている場合は、退職の希望日を前倒しにするというのも選択肢の一つです。我慢しなくてはいけない期間を短くすることができます。
心身に不調がある場合は即日退職も検討を
もし、園長や同僚等からパワハラなどを受けているというような場合で、心身に不調があるという場合は即日の退職も検討しましょう。ご自身で判断が難しいようであれば、有資格者を要する退職代行サービスなどの利用も検討するとよいかもしれません。
まとめ:保育士が退職決定後にヤメハラ・嫌がらせを受けた!対処法などを紹介。
今回は、保育士が退職決定後にヤメハラ・嫌がらせを受けてしまっているという方やこれからこれから退職を考えている保育士の方向けに対処法などを紹介しました。
保育園の保育士は、退職するに当たって、保育業界特有の事情や常識などが原因で、退職決定後にヤメハラ・嫌がらせを受けやすいという背景があります。
どうしても耐えられないというような状況の場合は、退職を前倒ししたり、即日退職ということも視野に入れると良いと思います。