保育園の保育士が転職しにくい、難しい事情や理由と対処法を解説

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保育園で働く保育士の皆様。転職をしたいけれどなかなか踏み切れないという方。

こんな疑問や悩み、不満、経験はありませんか?
  • 転職をしたいけれどなかなか踏み切れない
  • 転職しにくい雰囲気がある

今回は、保育園の保育士が転職しにくい、難しい事情や理由と対処法を解説します。

この記事の信頼性
私は保育園、幼稚園、認定こども園で勤務した経験があります
複数回の退職、転職経験があります
その経験が参考になればと思います

保育園で働く保育士が転職がしにくい、転職が難しい事情や理由

まずは、保育園で働く保育士が転職がしにくい、転職が難しい事情について解説します。

退職は年度末以外受け付けないという風潮があるため

多くの保育園では、退職は年度末以外は受け付けないという風潮があります。保育園での仕事の特性上、年度途中で担任が変わるということや、年度途中で新たな保育士を雇用するということがなかなか難しいという事情があって、退職は年度末と内部的に決めている場合があったり、そのような雰囲気を作っていることが多いです。

もちろん、期間の定めのない従業員は、法律的なルールでは遅くても退職日の2週間前までに退職の意志を伝えれば、いつでも雇用契約を解除することができるので、従わなければいけない義務はありません。本当に退職しようと思えば、年度末ではなくてもいつでも退職することはできます。

ですが、保育園の園長等だけではなく園内全体に退職は年度末が当たり前という空気感が出来上がってしまっているので、心理的に年度末以外のタイミングではかなり退職がしにくい状況になっていることが多いです。また、仮に年度途中に退職した場合に、その一時的な業務負担の増加などのしわ寄せは同僚の保育士に降りかかってしまうので、同僚に気を使ってしまうという人も多いです。

そして、年度末のタイミングを逃すと、もう一年働かなければいけなくなるため、転職しようと思っていても、ズルズルと先延ばしにしてしまう人が多いです。

退職希望は相当前もって伝えないといけないという風潮があるため

保育園で働く保育士の退職希望は、相当前もって職場に伝えておかなければいけないという風潮があります。これは、保育園側の都合で、保育園には園児に対する保育士の対人数が決まっているため、一人退職者が出たら、とりあえず次の採用者が決まるまで残りのメンバーで乗り切るということは難しいためです。

そのため、一人の保育士が退職する場合、その期日までに別の保育士を雇用しなければいけないということになります。あらたに保育士を採用するには求人を出して、面接を行うなどのプロセスが必要になります。うまく行ったとしても一ヶ月は期間がかかります。ですが、保育士不足の時代なので、昨今はそんなに簡単に新たな保育士が採用できないことも多いですl.

そして、日本において,期間の定めのない正社員の雇用の場合は、法律的なルールでは遅くても退職日の2週間前、日本の会社における常識的な観点でも退職日の1ヶ月前に伝えるというような風潮が多いです。ですが、保育園の場合は、半年以上前に退職の意志を伝えなくてはいけないというような内部ルールがあることも多いです。

また、前項にも書いたように、退職は年度末以外受け付けないという風潮も同時にあるため、前年度の9月から10月頃に、毎年、意向調査の面談などを用意して、その場でのみ退職の希望を受け付けるようにしているという保育園も少なくないです。そのタイミングを逃してしまって、ズルズルと転職のタイミングを逃してしまうという人も多いです。

そのことが、転職をしにくいという雰囲気を作ってしまっています。転職をするという場合は、年度末の半年前程度に希望を伝えなくてはいけないということになりますが、その時点では、まだ他の保育園の募集や面接なども本格化しておらず、希望の保育園に転職できるかどうかもまだ決まっていないということが多いでしょう。

転職をする = 保育園に不満がある と解釈されるため

保育園で働く保育士が転職をするということは、今働いている保育園に不満があると、職場の人からは解釈されます。保育士から保育士への転職の場合、認可保育園はどこでも基本的に同じ制度で運営されているので、転職したからといって仕事内容が大きく変わるわけではありません。もちろん、園の理念や方針、保育・教育手法などはそれぞれの園で全く異なりますが、一般企業における転職ほど、仕事内容に大きな変化があるわけではありません。

一般的な会社の会社員であれば、同じ職種の仕事に転職したとしても、仕事内容や立場が大きく変わるということがあると思います。そのため「〇〇に挑戦したい」「新しいことをやってみたい」というような、前向きな転職のための大義名分を作りやすいでしょう。ですが、保育士の場合は、今の職場の人が納得できる大義名分を作り上げるというのはなかなか難しいです。

結局、転職をするということは、今の保育園に不満などがあって、よりよい保育園に転職したいのだろうと解釈されるため、転職するということを言い出しにくかったり、伝えた後の周囲の態度などを想像すると、転職するということが億劫になってしまうということがあります。

市区町村内の保育園間で繋がりがあることがあるため

認可保育園の場合は、保育士会や園長会などによって、市区町村内の別の保育園同士で繋がりがあることも少ないくないです。近隣の保育園であれば、お散歩中に以前の保育園の人と遭遇するなんてここともあるでしょう。つまり、同じ市区町村内の保育園に転職した場合は、その後にも以前の職場の人と接する可能性があるということになります。

退職の仕方などにもよりますが、転職後に気まずい思いをすることになるので、同じ市区町村内の保育園には転職をしたくないという保育士もいます。そうすると、転職の選択肢がそもそも減ってしまったり、実質的に転職ができないような状況になってしまう場合もあります。

保育士宿舎借り上げ制度を利用しているため

保育園で働く保育士の方は保育士宿舎借り上げ制度で賃貸に住んでいるという方もいらっしゃると思います。この場合の賃貸は園の名義で借りているため、転職をする際に、引っ越さなければいけない場合もあります。

また、転職後にも保育士宿舎借り上げ制度を利用したいという場合は、制度が利用できる保育園を探さなければいけないです。保育士宿舎借り上げ制度は、月額8万円程度の賃貸に自己負担1万円程度で住める自治体、保育園が多いです。もし、転職後は保育士宿舎借り上げ制度が利用できないということになると、実質的な給与の大幅ダウンということになってしまいます。

そのことが、保育士の転職の心理的なハードルになってしまっていることが多いです。

同僚に迷惑がかかると考えるため

保育園に不満はあるけど、同僚とは良い関係を続けたいという方もいらっしゃると思います。同僚に迷惑がかかってしまうという心理によって、転職するタイミングを失ってしまうことも多いです。

先程も少し書きましたが、保育園で誰かが退職すると、基本的にそれ以外の職員の負担が一時的に増加します。すぐに新しい保育士を採用できれば良いですが、最近はそれが難しい場合も多いです。年度末のタイミングならまだしも、年度途中だとなかなか新たな保育士を採用するのが難しいです。そうなると、一時的に保育士が不足した状態で運営を続けなければいけない場合もあります。その場合の負担は、残っている同僚の保育士にふりかかります。

また、無事に新たな職員を採用できたとしても、その職員に保育園のことを教えたり、教育しなければいけないのは、残っている同僚の保育士になります。

園児の存在があるため

やはり、保育園で働く保育士にとって、最も重要で、かつ、転職の心理的な足かせになるのは園児の存在だと思います。仮に、年度途中で退職をするということになると、担任が途中で変わるということになると思います。慣れた環境が大きく変わってしまうことになるので、園児たちへの影響も避けられなくなってしまいます。また、特に年長のクラスを担任している場合などは、卒園するまでは見届けたいということも多いと思います。

保育園で働く保育士の転職は、会社と本人だけの問題だけにとどまらないということも、転職しにくい環境を生み出してしまっている大きな要因の一つとして挙げられるでしょう。

転職しにくい保育士が転職するための対処法

転職しにくい保育士が、転職をするための対処法について紹介します。

いっそのこと引っ越しをしてしまう

転職しにくい保育士が転職するための対処法の1つ目は、引っ越しをしてしまうというものです。

先程も書いたように、同じ地域の保育園は横のつながりがあったり、園長同士も知り合いであることも少なくないです。就業中もそれ以外の場面でも、もとの職場の人と遭遇してしまうということもあります。

そのようなことが転職の足かせになってしまっている場合は、いっそのこと違う地域に引っ越してしまうというのも手段の一つになります。引っ越しは、退職の大義名分にもしやすいです。状況によっては、引っ越しが出来ないという方もいると思いますが、引っ越しができるという保育士の方の場合は、思い切って引っ越してしまうのがおすすめです。

別の市区町村で働く保育園を探す

引っ越しが難しいという保育士の方の場合は、今とは別の市区町村で働く保育園を探すというのもおすすめです。先程も書いたように、同じ地域の保育園は横のつながりがあったり、園長同士も知り合いであることも少なくないですが、市区町村が変われば、関係性は薄れることも多いです。近隣の市区町村であれば、引っ越しを伴わずに、転職ができる場合も多いと思います。

思い切って先に退職してしまう

保育園で働く保育士が転職がしにくい、転職が難しい事情でも説明しましたが、タイミングを逃してしまって、ズルズルと退職のタイミングを逃してしまうという人もいらっしゃると思います。

そんな人におすすめなのが、在職中に転職活動をするということではなく、なにか別の理由をつけて、とりあえず退職をしてしまうというものです。そして、その後に転職活動をするという方法です。

先程書いた、引っ越しをするということでも良いですし、結婚などを理由にしても良いと思います。また、保育士以外の仕事をやってみたくなったというような理由でも良いと思います。とにかく、辞めにくい、今の職場を無難に退職できる方法で、退職をしてしまうということです。

そして、とりあえず、無難に退職さえしてしまえば、転職をしなければいけない状況に自分を追い込むことができます。そして、職場のことを気にする必要なく転職活動をすることが出来ます。

まとめ:保育園の保育士が転職しにくい、難しい事情や理由と対処法を解説

今回は、保育園の保育士が転職しにくい、難しい事情や理由と対処法を解説しました。

保育園の保育士が転職しにくい、難しい事情や理由は以下になります。

  • 退職は年度末以外受け付けないという風潮があるため
  • 退職希望は相当前もって伝えないといけないという風潮があるため
  • 転職をする = 保育園に不満がある と解釈されるため
  • 市区町村内の保育園間で繋がりがあることがあるため
  • 保育士宿舎借り上げ制度を利用しているため
  • 同僚に迷惑がかかると考えるため
  • 園児の存在があるため

転職しにくい保育士が転職するための対処法として以下の内容を紹介しました。

  • いっそのこと引っ越しをしてしまう
  • 別の市区町村で働く保育園を探す
  • 思い切って先に退職してしまう

どうしても責任感が強い保育士の方は、保育園のこと、園児のこと、同僚のことなどを考えて転職に踏み切れずにズルズルと続けてしまっているという方もいらっしゃると思います。自分の考え方を変えないと転職に踏み切るというのは、なかなか難しいと思いますが、参考にしていただけたら幸いです。