保育士は年度末以外の時期の退職はタブー?年度途中の退職は可能なのか?

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保育士は年度末以外の時期の退職はタブーと思っている保育士の方も多いと思います。実際に保育園で働くとそのような空気を感じますよね。年度末以外の時期に辞める保育士が出ると園内から「無責任だ」という声が上がることもあります。

こんな疑問や悩み、不満、経験はありませんか?
  • 保育士は年度末以外の時期の退職は認められない?
  • 非常識だと思われる?
  • 年度途中の退職は可能?

本記事では、保育士は年度途中の退職は可能なのかという点を解説します。年度末以外の時期(年度途中)に退職に踏み切れない保育士におすすめの考え方も合わせて紹介しています。

この記事の信頼性
私は保育園、幼稚園、認定こども園で勤務した経験があります
年度末に退職した経験、年度末以外に退職した経験があります
その経験が参考になればと思います

なぜ保育士の年度末の退職がタブーと思われがちなのか

まず、なぜ保育士の年度末の退職がタブーと思われがちなのかという点をまず説明します。

そもそも退職時期は3月の年度末というのが保育士の間でも一般的になってしまっている

そもそも退職時期は3月の年度末というのが保育士の間でも一般的になってしまっています。これはあくまでも、労働者である保育士が施設側に忖度している形になります。

転職するということは労働者の自由なので従う義務はありませんが、退職は年度末にしてほしいと保育園の園長に言われる事が多く、そのような考え方が根付いている人も多いです。年度末での退職が常識・当然のように思われている傾向があります。

代わりの保育士が採用できない

保育士は年度末で辞めることが通例になっているが故に、退職者が出た場合の代わりの保育士を年度途中で採用することが難しいということがあります。

保育園は、費用はかかりますが、派遣保育士を雇ったり、保育士転職サイトなどを活用して、年度途中に採用できる保育士を探す必要が出てしまします。

採用ができない場合は、保育士が足りない状態になってしまい、保育園の運営に影響が出てしまいます。

他の保育士に迷惑がかかる

これに関しては、年度途中かどうかはあまり関係はないですが、もし退職者が出て、代わりの保育士を採用できなかった場合、必要な保育士が不足することになります。

認可保育園は保育士が不足したからと言って、急に園児の定員削ることは不可能なので、必然的に今雇用されている保育士に負担が行くことになります。保育士の残業時間を増やしたり、出勤回数を増やしたりする必要が出てしまいます。

なので、結果的に他の保育士に迷惑がかかるという状況が生じてしまいます。

担任が途中で変わってしまう

担任が途中で変わるということは少なからず、慣れていた環境が変わるので、保育園に通う子ども達にとっても影響があります。

また、担任が途中で変わるということは、保護者にとっても不安要素になるかもしれません。なにか保育園で問題があったのかなという懸念を抱く人も出るかもしれません。

特に昨今は、認可保育園でも保育士の一斉退職などで運営に支障が出てしまうケースも出てきているので、保護者にとっても保育士の入れ替わりは気になる要素になります。

実際に年度末以外の時期の退職は可能なのか?

年度末以外の時期に保育士が退職することはもちろん可能です。期間を定めていない正職員の保育士の方であれば、2週間から一ヶ月前に退職の意思を示して退職することが可能です。

私自身も年度途中で退職した経験もありますし、年度途中に退職ができないとうことはありません。ただ、保育園としても、前述の理由から年度途中に保育士が退職するということはよくない面が多く、辞めてほしくないという場合がほとんどだと思います。

ブラックな保育園であれば、なにか理由をつけて保育士が退職をできないように仕向けるということはあると思います。現実には、園長や周囲の圧力などもあり、実質的に退職に踏み切れない保育士の方も多いと思います。

年度末以外の時期(年度途中)に退職に踏み切れない保育士におすすめの考え方

年度末以外の時期(年度途中)に退職をしたいとおもっていても、踏み切れていない保育士向けにおすすめの考え方を紹介します。無理に年度途中での退職をおすすめしているわけではありませんが、どうしてもこのままだと精神や肉体的に厳しいという方は、参考にしてみてください。

保育士の年度末以外の時期の退職がタブーになっているのはほとんど保育園側の都合のみ

保育士の本人のことを考えて、年度途中に退職するなと言っているわけではありません。保育士の年度末以外の時期の退職がタブーになっているのは保育園側の都合がほとんどです。働いている保育士の事情はや都合はほとんど関係がありません。

高い給料を払うことができれば新しい保育士は集まりますし、そうすれば、年度途中で辞めた保育士の穴埋めをすることも可能です。それができないので、結果的に他の保育士にしわ寄せがいくことになってしまいます。

退職した後の保育園で起きる問題の責任は辞めた保育士にはない

そもそも保育園などの(会社や企業)は人が入れ替わることが前提で成り立っています。それに対応するのは、保育園の責務です。一般的な会社であれば、誰かが辞めるということは当然リスクとして想定していて、そのために必要な手立てをあらかじめおこなっていることが多いです。例えば、ある特定の作業がある特定の人しかできないという場合は、その人が退職してしまうと仕事が回らなくないってしまいます。それを避けるために、その人しかできない作業を他の人に教えて属人化を防ぐというようなことを予め行います。そうしておくことで特定の人が退職しても、会社が回るようにしています。

退職の意思を示した後の残りの勤務期間に、適切な引き継ぎ等を行えば、辞めた後のことは、辞める保育士が考えることではありません。

「迷惑かけたくないから年度末に退職する」で得られるものはほとんどない

年度末まで働くことで得られるものは「保育園(園長)からの信頼」「同僚からの信頼」「保護者からの信頼」などが考えられると思います。このどれらも、退職してしまったらほとんど価値がないものになります。

もちろん、自身が保育士として年間を通して働きぬくことで得られる経験などは少なからずあると思います。ただ、それは転職を考えている場合に、転職後の保育園で得られるスキルや知識などより価値が高いものとは限りません。

それどころか、転職を考えているということは少なからず今の保育園に不満がある状況だと思います。転職をして、自分によってより良い保育園、自分が納得する環境でより長く保育士として働いたほうが、良い経験ができる可能性も高いかもしれません。

また、経験年数や評価などは、昇給などに関係してくると思います。年度末まで働いた場合は、その分、次に働く保育園での期間が短くなってしまいます。(早く次の保育園で働き始めれば、その分、早く昇給できるかもしれないということです。)

年度末の退職は賞与などの支給にも影響がある

退職の時期は、賞与の支給にも影響があります。年度末の退職は、転職する保育士にとってほとんど損をしてしまうケースが多いです。

例えば、賞与の支給が6月・12月の2回とすると、4月に退職した場合に最後に受けることができるのは、前年の12月の賞与になると思います。そして、次の保育園での6月の賞与は就労期間が短いので、満額貰えない場合が多いと思います。

逆に、12月末に退職をし翌年1月に新しい保育園に入職した場合は、12月の賞与を貰いつつ、次の保育園で6月の賞与を満額もらえることになると思います。

このように、年度末の退職は賞与の面でも影響があるという点にも注意すべきです。

年度末以外の時期に退職を考える保育士の気になるポイント

年度末以外の時期に退職する保育士のよくある気になるポイントを解説しています。

そもそも次に働く保育園の求人があるか?

たしかに保育園の保育士の求人は4月入職が圧倒的に多いです。これは年度末で退職する保育士が多いためです。ですが、最近では、慢性的に保育士が不足している保育園も多く、年度途中での募集がある保育園も少なくないです。4月ではなく秋などに新規オープンする保育園も多いので、そのタイミングで保育士の求人も増加します。また、保育園で働く保育士が年度途中で産休などに入る場合もあるので、年度途中での募集も十分に考えられます。

なので、そこまで次に働く保育園のことを心配する必要はないと思います。もちろん、退職後に転職活動をはじめる場合は、念の為、数ヶ月分くらいの生活資金は残しておいたほうが良いでしょう。

ただし、地域によって、あまり周囲に保育園がないなどの場合は、年度末以外のタイミングでの退職をすると求人が少ない場合もあります。その場合は、引っ越しをして別のエリアでの就業を考えるか、最低でも次に働く保育園を決めてからの退職がおすすめです。

次の保育園の面接での印象が悪くなる?

年度末以外の年度途中で退職をすると、次に面接を受ける保育園での印象が悪くなってしまうということを危惧する方もいると思います。実際に、年度途中で退職をしているという時点で不採用にする場合もあるかもしれませんが、それは稀なケースだと思います。

しっかりと退職した理由などを説明することができて、他の部分で保育士として好印象を与えるということが大切です。これは、年度末以外の年度途中での退職に限らず、大切なことだと思います。それができれば、年度途中での退職の印象悪化をそれほど気にする必要はないと思います。

こちらも気になるようであれば、転職先を決めてから退職をすればよいです。

残りの勤務期間が憂鬱になってしまう?

年度途中に退職する場合の懸念点のひとつが、残りの勤務期間が憂鬱になってしまうのではということだと思います。園長や同僚が「年度途中の退職なんて無責任過ぎる」という考え方を持っていると、残りの勤務のことを考えると、退職に踏み切れないという方も多いと思います。

私の経験では、辞めると決めた後はむしろ、肩の力が抜けた状態で仕事ができるので、退職を告げた後の勤務期間はむしろそこまで憂鬱ではなかったです。これは、本人の考え方や周囲の状況などによって異なると思います。

この点が心配な場合は、上手く同僚や園長から反感を買わないように、退職理由などでカバーするのが良いと思います。自分の意思ではなく、不可抗力的に退職せざるをえなくなってしまったという伝え方をしましょう。

担任している子どもたちがかわいそう

この点に関しては、私は園長を含め残った職員の責務になると私は思っています。なので、辞める本人としては、退職日まである程度の期間(1ヶ月程度)をとって次の担任にしっかりと引き継ぎを行うことが最低限できることだと思います。

先程の書いたように、退職した後の保育園の問題の責任は辞めた保育士にはないので、残りの勤務期間でできることをして退職をすれば良いと思います。

【まとめ】保育士は年度末以外の時期の退職はタブー?年度途中の退職は可能なのか?

保育士が保育園を年度末以外の時期での退職することはもちろん可能ですが、やはり保育園の空気感ではそれを許さないという風潮が強いと思います。

無理に年度途中での退職をおすすめするわけではありませんが、どうしてもこのままだと精神や肉体的に厳しいという方は、年度途中であろうとも自分のことを優先に考え、退職に踏み切るのがよいと私は思っています。

「迷惑かけたくないから年度末に退職する」ということで、保育士が得られるものはほとんどないので、年度途中であっても退職をしたほうがベターだと思います。