- 書類も休憩中にやらないといけない
- 給食時間が休憩あつかいになる
- 午睡時間が休憩あつかいになる
保育士の休憩時間問題について、現役保育士の視点から具体的な対処法を解説します。
休憩が取れない現状や法的な決まり、休憩なしで働くことの損害を理解し、転職も視野に入れた改善策を検討しましょう。
この記事を読めば、休憩時間が確保できない状況を打破し、心身ともに健康的な保育士生活を送るためのヒントが得られます。

休憩時間がなくて、毎日ヘトヘト…。どうすればいいの?

休憩を取ることは、保育士の権利であり義務です!まずは現状を把握し、できることから行動してみましょう。
- 法的な休憩時間のルール
- 休憩が取れないことによる損失
- 休憩を確保するための具体的な対処法
- 転職を検討する際の注意点
結論から言うと、「法的に正しい休憩」を保育士が取ることは現時点の保育業界では、かなり難しいことかなと思っています。とはいっても、保育士一人ひとりがしっかりと強い気持ちで休憩を取るんだという意識を持つことも大切だと思っています。
休憩がきちんと取れる園で働いたこともあれば、休憩という概念がない園で勤務したこともあります
その経験が参考になればと思います
目次 | 内容 |
---|---|
保育士に休憩時間なんて無い? | ・幼稚園、認定こども園、病院内保育室、認可保育園での経験から、十分な休憩が取れるのはまれな現状 ・ブラック幼稚園では休憩1分もなかった例も |
法的には休憩時間はどうあるべきか | ・労働基準法では、労働時間に応じた休憩付与が義務付けられている ・6時間超8時間以下は45分、8時間超は1時間の休憩が必要 ・休憩は労働からの解放が必須で、待機状態は休憩に該当しない ・午睡や給食の時間、連絡帳記入は休憩時間に含まれない |
休憩時間が適切に取れないということはどれくらい損している? | ・休憩時間分の賃金が未払いになるという損失 ・月20時間休憩がない場合、時給1500円なら月3万7500円、最低賃金でも月2万5千円の損失になる可能性 ・保育園側は人員増やすか業務効率化が必要だが、補助金不足で実現が難しい |
現役保育士が考えた保育士の休憩に関する結論 | ・法的に正しい休憩を取ることが難しい現状を受け入れるしかない ・低賃金、サービス残業など他のブラック要素の改善が先決 ・保育士として働きたい人を増やすことが重要 |
条件は限られるが保育士ができる休憩なしの対処法 | ・パートの場合、勤務時間を6時間以内に抑えることで休憩時間をなくすという選択肢 ・休憩時間中に書類仕事をせず、残業代を貰うという方法も考えられる ・ただし、他の保育士との人間関係に注意が必要 |
これから保育士の求人を探す方は「45分休憩」が魅力的 | ・「7時間30分労働 + 45分休憩」の求人がおすすめ ・拘束時間が短くなるメリットがある ・休憩がしっかり取れる保育園はホワイト保育園である可能性が高い |
まとめ | ・休憩が取れないことによる損失を理解し、改善策を検討 ・パートは勤務時間調整、休憩時間中の業務回避などを検討 ・転職エージェント活用し、休憩が取れる保育園を探す |
保育士に休憩時間なんて無い?
今まで幼稚園、認定こども園、病院内保育室、認可保育園を経験しましたが、まともな休憩を取ることができたのは病院内保育室の時だけでした。病院という母体があること、認可保育園ではないこと、24時間体制で保育が行われること、ある程度名の知れた株式会社の保育会社が運営していること、これらの条件が重なって休憩を取ることができていたのだと思います。ただし、その休憩も好きな場所にランチを食べに行くことができるというものでは到底ありませんでした。
ブラック幼稚園の時は、休憩時間は本当に1分もなかったです。一応「こどもと給食を食べている」というのが休憩という扱いだったんでしょうね。。
このような形で私の経験上では、保育士がしっかり休憩時間をとるというのが難しいという状態になっています。
法的には休憩時間はどうあるべきか
労働基準法に書いてあることをまとめると、以下のようになります。
- 労働時間はが6時間以内の場合は休憩を付与する義務はなし
- 労働時間が6時間を超え、8時間以下の場合は少なくとも45分の休憩が必要
- 8時間を超える場合は、少なくとも1時間の休憩が必要
- 休憩は労働時間の途中で与えられる
- 休憩中は労働から解放されている必要がある
保育士において重要なポイントは「休憩中は労働から解放されている必要がある」です。労働から開放されている必要があって「待機状態」も休憩にはなりません。つまり、保育士が子どもになにかあったらすぐに対応できるように見張っているという状態も「待機状態」なので休憩時間にはなりません。例えば、ランチを食べに外出するというようなことができる状態が正式な休憩時間と言えると思います。
また、休憩時間を細切れに分割するような形も、正式な休憩時間として認められない場合があります。5分の休憩を12回取らせるような形です。
保育士は割とこのように短い休憩を取るケースが多いと思いますが、いずれも何かあればすぐに対応できるようにしている場合が多いと思います。
このような休憩の取り方も、正式な休憩時間として認められない可能性が高いです。
午睡の時間は休憩に含まれる?
午睡の時間はこどもたちのの様子を見ているので休憩には該当しません。乳児突然死症候群(SIDS)などもあるので当然ですね。
呼吸のチェックも随時必要ですし、何かあればすぐに対応できるような状態なので、当然休憩時間にはあたりません。
給食の時間は休憩に含まれる?
保育士は給食の時間も子供の安全、食事の指導を行っています。給食を食べている間も当然こどもたちの様子を見ているので、この時間は明確に休憩には該当しません。
先にも言ったように、労働者である保育士が自由に利用できる時間ではないと休憩とは認められません。
連絡帳などの書類を記入している
当然、連絡帳を記入するという業務を行っているので、休憩時間には該当しません。れっきとした労働時間に含まれます。
仕事の遅い早いも休憩時間の有無には関係ない
ブラック保育園にありがちな以下のような論調はまったくもって論外で、目も当てられません。
- 新人で仕事が遅いんだから休憩なんてするな
- (書類仕事で)休憩がないのはあなたが仕事が遅いから
仕事のできるできないは、昇給・賞与などで評価されるべきで、休憩時間の有無を持ち出すのは明確に間違っています。
アルバイトやパートなども休憩時間に含まれる
正社員やパートなどの雇用形態に関係なく休憩時間はしっかりと先程の基準で付与される必要があります。休憩時間の有無に雇用形態は関係ありません。
休憩時間が適切に取れないということはどれくらい損している?
通常、フルタイム(週5日間40時間)の勤務であれば休憩時間は週5時間になると思います。おおよそ月に換算すると20時間になります。
仮に毎月20時間のすべてが正しい休憩が取れていないとすると、20時間分の労働に対する対価が支払われていないということになります。
金額に換算して、保育士の時給が仮に1500円とすると1500円 × 20時間 = 3万円になります。つまり3万円分の賃金が支払われていないことになります。
超過勤務に対しては少なくとも1.25倍の割増賃金を支払う必要があるため、3万円 × 1.25 = 3万7500円になります。
これだけの金額が毎月不当に搾取されているということになります。年換算すると約45万円です。
このような計算をすると「いや保育士はそんなに時給は高くない」という方もいるかと思います。
時給を東京都の最低賃金程度の1000円で計算したとしても、1000円 × 20時間 × 1.25 = 2万5千円(月換算)× 12ヶ月 = 30万円(年換算)になります。仮に東京都の最低時給で計算しても、これだけの金額が不当に搾取されていることになります。
逆に考えると、保育園側は20時間分 × 保育士の人数分を埋め合わせできる人員として保育士を新たに雇うか、それを埋め合わせできるほどの業務の効率化を行う必要があります。
これらの義務を保育園が怠っているという実情があります。さらに根深い問題としては、それが実現できるほどの補助金が国から保育園に出ていないということもあります。
それらの義務を保育園が怠っているという実情があります。さらに根深い問題としては、それが実現できるほどの補助金が国から保育園に出ていないということもあります。
現役保育士が考えた保育士の休憩に関する結論
現役保育士が考えた保育士の休憩に関する結論になります。
残念ながら受け入れるしか無い「休憩なしの保育の仕事」
保育士として本当に遺憾でしかありませんが、現実問題として「法的に正しい休憩」を保育士が取ることはかなり難しいと思っています。実際、保育士が1時間しっかりと休憩室などで休憩を取れているというケースはかなり少ないと思います。
「休憩時間さえとれればそれで満足」という保育士は少ないと思うので、それ以前に「低賃金」「サービス残業」「持ち帰り残業」「有給取れない」などの他のブラック要素を改善していくことが先決だと思っています。
保育業界にありがちなブラック要素を少なくしていき、保育士として働きたいという人を増やすことが、この人手不足の中で保育士が「法的に正しい休憩」を取るために必要なことかなと思っています。
今のところ、他の業種・一般企業などでも法的に正しい休憩を取れるところは少ないだろうと想像して自分を納得させるくらいしか手立てはないでしょう。
条件は限られるが保育士ができる休憩なしの対処法
条件は限られると思いますが保育士ができる休憩なしの対処法を紹介します。
保育士パートは6時間以内で働くべき
もしパートの方で6時間以上勤務していて休憩時間も拘束されているが実質的に休憩がないという方は、可能であれば一日の勤務時間を6時間以内に押さえて休憩時間がなくなるようにするという手があります。
拘束時間 | 勤務時間 | 休憩時間 | 給与額 | 実質時給 |
---|---|---|---|---|
9時間 | 8時間 | 1時間 | 8,000円(時給1,000円と仮定) | 888円 |
6時間 | 6時間 | 0時間 | 6,000円(時給1,000円と仮定) | 1,000円 |
受け取る金額としては少なくなりますが、実質的な時給を上げることは可能です。拘束時間としては3時間も違うので、空いた時間はベビーシッターのキッズラインなどで働くなど他の仕事をするのがおすすめです。
パート保育士で休憩時間に悩まされている場合はこのような働き方もおすすめです。
「休憩時間中に書類仕事をしない」
- 休憩時間が明確に与えられている
- 持ち帰り残業がない
- 残業代がすべて出る
という条件に合致する保育士の方の場合は、「「休憩時間中に書類仕事をしない」という選択が取れる可能性があります。この場合、休憩時間に仕事をしなくなった分を残業で仕事をするということになります。残業時間は増えてしまいますが、残業代が貰えるので納得感はあると思います。ただしこの手段は持ち帰りの残業があったり、残業代が出ない場合は意味がないです。
また、他の保育士は書類仕事を休憩中にやっている場合もあると思うので、他の保育士との人間関係に注意が必要です。仕事が遅い保育士だと思われてしまう可能性もあります。
この条件が揃っている時点で保育業界としては割とホワイトな園だと思うので、人間関係のリスクを犯してこの作戦を実際にとるかどうかという点にはかなり気を使う必要があると思います。
これから保育士の求人を探す方は「45分休憩」が魅力的
保育士はどうせ休憩時間なんてない前提なので、これから保育士の求人を探す方は「7時間30分労働 + 45分休憩」の保育園が良いでしょう。あまり多くなはないですが、このような条件の求人もあります。
実質の労働時間が「8時間労働 + 1時間休憩」の保育園と比べたら拘束時間が短くなるのでおすすめです。
もちろん、これも「低賃金」「サービス残業」「持ち帰り残業」などの他のブラック要素がない場合が大前提ですが。。。
休憩時間をしっかり取ることができる保育園は多くはありませんが、ゼロではありません。そのような保育園の求人を探すには保育士専門の転職エージェントを活用するのがおすすめです。
多くの求人を取り扱っているので、休憩をしっかり取ることができる保育園の求人も紹介してもらえます。
休憩時間は本来取ることができて当然なので、求人にわざわざ休憩がしっかり取れますと記載されていることはほとんどありません。
しかし、休憩がしっかり取れる保育園はホワイト保育園である可能性が非常に高いです。なぜなら、保育士の働き方改革の中でも休憩時間は後回しにされがちだからです。
休憩時間がしっかりとれているということは、サービス残業や有給が取れないという可能性も低いと考えられます。
- マイナビ保育士
|全国の正社員・パート保育士の求人に対応しています。登録するとネット上での検索などでは見つからない非公開の人気のある高待遇の求人情報も得られます。 まずは求人情報を知りたいだけという方でもOKです!
- ジョブメドレー保育士
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- ヒトシア保育| ※全国の正社員・派遣・パート保育士の求人に対応しています。登録しないと得ることができない非公開の求人もたくさんあります。 求人数も多いのでとにかくたくさんの情報を得たいという人にもおすすめです。
※ 紹介できる求人などに差があるため転職サイトは複数社に同時登録して併用がおすすめです。就職転職活動が不安な方はまずは簡単な相談目的での登録でも大丈夫です。
※ 保育士の転職サイトは新卒の方や未経験の保育士の方、資格取得見込みの方でも利用可能です。
まとめ
この記事では、現役保育士の視点から、休憩時間が十分に確保できない現状と、その対処法について解説しました。
休憩が取れないことによる損失を理解し、転職も視野に入れた改善策を検討することが重要です。
- 法的には、労働時間に応じて休憩時間が定められている
- 休憩が取れない状況は、心身の疲労や経済的な損失につながる
- パートの場合は勤務時間を調整する、休憩時間中の業務を避けるなどの対策がある
- 転職エージェントを活用し、休憩がしっかり取れる保育園を探すのも有効

休憩時間がなくてつらい…。どうすればいいの?

まずは現状を把握し、できることから行動してみましょう。
休憩時間を確保するために、転職を検討してみてはいかがでしょうか。
よくある質問(FAQ)
- Q保育士の休憩時間、法律ではどうなっていますか?
- A
労働基準法では、6時間を超える勤務の場合、少なくとも45分の休憩が必要です。8時間を超える場合は、1時間の休憩が必要です。休憩時間は、労働から完全に解放されている必要があります。
- Q保育士が休憩時間を取れないと、どんな損がありますか?
- A
休憩時間分の賃金が未払いになる可能性があります。例えば、時給1500円で月に20時間休憩が取れない場合、約3万7500円の損失になることがあります。
- Q休憩時間が短い保育園で働くパートですが、何か対策はありますか?
- A
勤務時間を6時間以内に抑えることで、休憩時間をなくすという選択肢があります。また、休憩時間中に書類仕事をせず、残業代をきちんと支払ってもらうという方法も考えられます。
- Q保育士の求人を探す際、どんな点に注目すれば良いですか?
- A
- 「7時間30分労働 45分休憩」のような、拘束時間が短い求人がおすすめです。休憩がしっかり取れる保育園は、働きやすい環境である可能性が高いです。
- Q休憩が取れない状況を改善するために、転職は有効ですか?
- A
はい、有効です。保育士専門の転職エージェントを活用して、休憩時間が確保できる保育園を探すことをおすすめします。
- Q休憩時間中に書類を頼まれた場合、断っても良いですか?
- A
休憩時間は労働から解放される時間ですので、業務を指示された場合は断ることが可能です。ただし、園の方針や他の保育士との関係性を考慮し、慎重な対応を心がけましょう。