目次 | 内容 |
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保育士が休んだら他の保育士に迷惑がかかるのは事実 | ・保育士が休むと他の保育士に負担増 ・担任不在時は他クラスの保育士がサポート ・休んだ日の業務を他の保育士が負担 |
軽い風邪くらいでは休むことができない雰囲気はある | ・同僚に嫌われたくない思いから休みにくい ・有給取得への無言のプレッシャーが存在 ・「風邪くらいで」という陰口が蔓延 ・園全体で休みづらい空気が形成 |
悪いのは保育園の園長などの責任者 | ・保育士が休む権利は当然 ・保育園は代替要員を用意する義務がある ・余裕のある人員配置が重要 ・管理不足は園長など管理者の責任 |
常に一人以上は余裕をもって保育士を配置してほしい | ・有給や代休取得を考慮した人員配置が必要 ・国の配置基準だけでは不足する場合も ・保育士不足は国の政策にも関連 |
みんな休んでいないんだからという同調圧力はパワハラ以外のなにものでもない | ・同調圧力はパワハラに該当 ・保育士同士が争うのは無意味 ・感染症のリスクも考慮すべき ・改善は保育園に求めるべき |
保育士が休まないで得をするのはブラック保育園の経営者だけ | ・有給取得抑制で代替要員費を削減 ・サービス残業も同様 ・保育士の自己犠牲は無意味 |
保育士全員が一丸とならない限りは改善されにくい | ・一部の人が休むと軋轢が生じる ・保育園側は必要な保育士数を少なく見積もる ・全員が休む姿勢で保育園の対応を促す |
ちなみに有給休暇は最低年5日間は取得義務あり | ・年10日以上有休がある場合、5日取得義務 ・違反した会社は罰金対象 ・正職員は有休取得を |
まとめ:保育士って風邪で休めないって本当?休んだら迷惑がかかる?【同調圧力】 | ・風邪で休めない現状と同調圧力が原因 ・保育士個人の意識改革と協力体制が不可欠 ・管理体制、パワハラ、自己犠牲に問題提起 ・全員で協力し、休みやすい環境を |
よくある質問(FAQ) | ・保育士不足や同調圧力で休みにくい現状 ・休むと他の保育士に負担は事実 ・同調圧力はパワハラ ・有休は遠慮なく取得を ・自己犠牲は経営者だけが得をする ・全員で休みやすい環境作りを |
- 保育士って風邪で休めないって本当?
- 休んだら迷惑がかかる?
保育士の皆さん、風邪で休めない状況に悩んでいませんか?それは、あなただけの問題ではありません。
日本の有給休暇取得率は世界最低レベルです。保育士も有給休暇がなかなか取れないと感じている方は多いでしょう。
保育士不足や国の施策不足などによって、保育士の働き方改革があまり進んでいない側面もあります。
この記事では、保育士が風邪で休むことへの罪悪感や、職場での同調圧力の実態を解説します。

風邪で休むと周りに迷惑をかけてしまう…?

それは園長など管理者の責任かもしれません。
この記事でわかること
「私が休むと保育士が足りなくなる」という責任感で、有給休暇をとれないと嘆く人はその責任感を捨ててほしいです。保育業界を悪くしているの自分かもしれないですよ。#保育士 #保育園 #保育士辞めたい #保育士の待遇改善
— 保育士さえこ@ブラック脱出済 (@hoikushisaeko) June 8, 2019
風邪で仕事を休んだ経験もあれば、頑張って出勤した経験もあります
その経験が参考になればと思います
保育士が休んだら他の保育士に迷惑がかかるのは事実
実際、保育士の誰か休んだ場合は他の保育士に迷惑がかかることがあります。今まで保育をしていた人数から一人少なくなるので当たり前といえば当たり前です。
休んだ保育士が担任だった場合は他のクラスの保育士がサポートに回ったり、フリーの保育士がクラスに入ることになります。そうしたら、その保育士が担当する予定だったクラスの保育士の人数が足りなくなります。
特に保育士という仕事は淡々と自分のノルマをこなしていったり、自分の担当の業務だけをするわけではないので、休んだ日の業務の多くは他の保育士が負担することになります。
その結果、他の保育士の負担が少なからず増えるというのは間違いないです。
軽い風邪くらいでは休むことができない雰囲気はある
前述したとおり他の保育士に迷惑がかかるという考えから、軽い風邪くらいでは休むことができない雰囲気があります。その根底には同僚の保育士から嫌われたくないという思いもあると思います。
インフルエンザとなるとさすがに話は別で、何日間かは休むことになります。(しかしながら世の中にはインフルエンザでも出勤せざるを得ないような雰囲気の保育園もあるようですが。)
同じ有給休暇で一日休むという行為でも、同僚の保育士のなかで「それくらいで休むのはちょっと」「それならしょうがない」という基準がなんとなくできてしまっています。
保育士同士の会話のなかで「〇〇さん、風邪くらいで休んだらしいよ。私なんて頑張ってきたのに!」という会話が生まれます。
保育士のそのような会話を聞いていると園全体としてなかなか休みづらい雰囲気が形成されていってしまいます。結果的に自分が風を引いたときもこれくらいでは休めないという空気が出来上がります。
悪いのは保育園の園長などの責任者
勘違いしてはいけないのは保育士が風邪などで休むことに関して、 保育士個人が保育士個人に対して迷惑をかけているわけではない ということです。
前述の通り、有給休暇の取得は労働者の正当な権利ですが、保育士が休むことで保育園に迷惑がかかるのは事実です。必要な保育士が一人不足するため当然です。
ただし、保育園は休む保育士がいる場合は変わりの保育士を用意する義務があります。子どもの人数に対して必要な人数は決まっているので当然です。
もしくは、誰かが休んでも良いように余裕のある人数で保育園を運営する必要があります。保育士は人間なので当然、体調不良になることもあれば、旅行に行きたいこともあります。
事前に申請された有給休暇はもちろん、たとえ無断欠勤だろうがズル休みであろうが、保育園は必要な人数の保育士を確保する必要があります。
もちろん、無断欠勤やズル休みは休んだ保育士が悪いですが、昇給や賞与などで評価する仕組みが必要です。
そのような仕組みがないと、他の保育士から「あの人は休んでばかりいる」と不満が出ます。
誰か保育士が休んだことによって、結果的に他の保育士に負担が行ってしまっているという場合は、それらの管理ができていない園長などの管理者の責任です。
常に一人以上は余裕をもって保育士を配置してほしい
保育園は常に一人が休んでも問題なく運営ができるように、余裕をもった人員配置にすべきです。
「有給休暇」「夏季休暇」「土曜出勤の代休」などなど。すべての保育士のこれらの休暇を足したら一日あたり一人は必ず誰かが休む計算になっていてもおかしくないと思います。
付与される有給休暇の日数は決まっているので、保育士が休む日数を計算することは可能なはずです。
国の配置基準ぎりぎりで運営している場合は、常に保育士が足りていない状況になるわけです。(国の保育士の配置基準がそもそも足りていないという話はここでは置いておく。)
当然こういう話になると、国の保育士の配置基準や補助金の問題になります。保育園側としても同じ補助金で保育士の人数を増やすというのはなかなか難しいという思いがあると思います。
結局のところ国の政策も含めて検討が必要な話になってくると思います。
みんな休んでいないんだからという同調圧力はパワハラ以外のなにものでもない
前述にも話したとおり保育士の誰かが休んだことで、他の保育士に負担が回って迷惑がかかっているならば、それは保育園のせいです。
「みんな休んでいないからあなたも休むべきでない」という同調圧力を保育士同士でかけるのは、パワハラです。
責めるのであれば、誰か保育士が休むことによって、他の保育士への負担が増すということへの改善は保育園に求めるべきです。保育士同士が争っても意味がありません。
そして、保育士同士が争うと前述したように、軽い風邪くらいでは休むことができない雰囲気が形成されていってしまいます。感染症の可能性もあるので、それは預かっている子どもにとっても危険なことです。
保育士が休まないで得をするのはブラック保育園の経営者だけ
保育士が同調圧力によって有給休暇などの労働者の権利を行使しない場合、利益を得るのは保育園の経営者だけです。
例えば、有給休暇に関して言えば、保育園が休んだ保育士の代替の保育士を確保しなくてすむので利益が上がります。
ブラック保育園はこのようにして保育士から権利を奪うことで成り立っています。
サービス残業や持ち帰り残業も同様です。私も残業しているだから〇〇さんも残業しなよという同調圧力で得をするのは保育園の経営者だけです。
以下の記事でも書いていますが、保育士が自己犠牲をして保育園に尽くしてもなんのメリットもありません。
保育士全員が一丸とならない限りは改善されにくい
みんなが適切な休みを取るには、保育士全員が一丸となる必要があります。一部の人だけが休むと軋轢が生まれるため、全員で休みを取る必要があります。
保育園の園長も急に保育士の人数を増やせないため、みんなが休まないと必要な保育士の人数を少なく見積もります。
そのため、実際に休みの希望を出すと保育士が不足するため、文句を言ったり、休ませないようにしてきます。
このようにして保育園のブラックな要素が生まれます。
逆に、勤務している保育士みんながしっかりと休むという姿勢を取ることによって、保育園側は雇う保育士を増やすなど対応をする必要が必然的に出てきます。
そうなるとさらに休みを取りやすく環境になると思います。
ちなみに有給休暇は最低年5日間は取得義務あり
2019年からは、年10日以上の有給休暇が付与される者に対し、年5日の年次有給休暇の取得が義務化されました。保育士の正職員であれば該当するはずなので、しっかりと年5日の有給休暇は取得しましょう。
ちなみに会社は、取得させる義務のある労働者に年5日の有給休暇を取得させなかった場合、30万円以下の罰金に処せられます。
まとめ:保育士って風邪で休めないって本当?休んだら迷惑がかかる?【同調圧力】
まとめです。「保育士は風邪で休めない」というのは本当であることも多いです。
この記事では、保育士が風邪で休めない現状は、同僚への迷惑という意識や職場における同調圧力が原因であることを解説しました。
しかし、この状況を打破するには、保育士個人の意識改革と職場全体の協力体制が不可欠です。
保育士の皆さんは、まず自身の権利を理解し、体調不良時にはためらうことなく休養を取りましょう。
そして、お互いを尊重し、協力し合って誰もが安心して働ける保育現場を実現しましょう。
実際に休むと他の保育士に迷惑がかかるという雰囲気によって、風邪でも休めない状況が生まれます。
改善のためには、以下の意識を保育士が持つ必要があります。
同調圧力で保育士同士が争うのではなく、みんなで一丸となって休みを取る姿勢を見せるべきです。
よくある質問(FAQ)
- Q保育士が風邪で休めないのは本当ですか?
- A
はい、本当であることが多いです。
保育士不足や同調圧力などが原因で、風邪をひいても休みにくい状況があります。
- Q休むと他の保育士に迷惑がかかりますか?
- A
保育士が休むと、他の保育士に負担がかかるのは事実です。
そのため、保育園側は人員配置を工夫したり、代替要員を確保するなどの対策が必要です。
人員配置を工夫したり、代替要員を確保するなどの対策が必要です。
- Q同調圧力で休めない場合、どうすれば良いですか?
- A
「みんな休んでいないから」という同調圧力はパワハラにあたります。
保育園全体で休みやすい雰囲気を作るように働きかけましょう。
- Q有給休暇は取得できますか?
- A
2019年から、年10日以上の有給休暇が付与される場合、年5日の取得が義務化されています。
遠慮なく有給休暇を取得しましょう。
- Q保育士が休まないで得をするのは誰ですか?
- A
保育士が自己犠牲をして休まない場合、得をするのはブラック保育園の経営者だけです。
保育士の心身の健康が最も大切です。
- Q休みやすい環境を作るにはどうすれば良いですか?
- A
保育士全員が一丸となって、休みを取る姿勢を見せることが重要です。
一部の人だけが休むのではなく、みんなで協力して休みやすい環境を作りましょう。