賃貸vs持ち家 保育士は家を買って定住するのはリスクが高い?ローンを組む。

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こんにちは。さえこ@ブラック脱出済み(プロフィール)です。ブラック幼稚園・保育園を脱出できました(^^)

私がブラック保育園を脱出するために培ったノウハウを完全無料で公開しています。


「マイホームが欲しい」という保育士の方。

こんな疑問や悩み、不満はありませんか?
  • 保育士は賃貸と持ち家はどっちが良い?
  • 保育士は家を買うのはリスクが高い?
  • 保育士はローンは組める?

家を買って定住して保育士として働くのはとてもリスクが高いです。そもそも保育士の収入では家なんて買えないという方も多いと思いますが、パートナーの収入と合わせて購入を検討している方もいる思います。

ただ、今のところ保育士は、

  • 家やマンションは買わずに賃貸に住む

という状態が精神的にも安心でコスパがよい状態です。

その理由を解説します。

この記事の信頼性
私は保育園、幼稚園、認定こども園で勤務した経験があります
複数回の転職経験があります
保育士宿舎借り上げ制度を利用して賃貸に住んだ経験があります
その経験が参考になればと思います

今の地域でずっと保育士として働けるか?

いまの地域で保育士としてずっと働く未来は想像できますか?私は全く想像できません。

結婚して保育士を辞めてパートナーの収入だけで生きていける見込みがあるという方もいるかも知れませんが、今の時代何が起こるかわからないです。

  • 終身雇用が崩壊
  • 年金制度も崩壊

保育士本人はおろか・パートナーの仕事も一生安泰と考えるのはあまりにもリスキーだと思います。仮に一般的に安定性の高い公務員だったとしても、今の時代はなにが起きるかわかりません。

公務員の仕事でも、人間関係や仕事内容などにより精神的に追い込まれてしまい、うつ病や適応障害になってしまう方もいます。そうなった場合は、公務員を退職して、別の仕事を探さなければいけなくなることもあります。

パートナーの収入が落ちてしまい、保育士としてまた働かなければいけなくなるかもしれません。そうなったら、保育園の求人をまた探して、就職活動をする必要も出てきます。

その時にいまの地域でどれだけ保育士として働ける場所があるかというのも大切なポイントになります。

加えて、今でこそ保育士不足の時代ですが、あと数年で保育園あまり、保育士あまりの時代が来ると言われています。少子高齢化の影響です。地域によっては定員を満たせない保育園が増えていくでしょう。

そうなった場合に、今働いている地域の保育園はどれだけ残るでしょうか。もちろんすべてがなくなることはないかもしれませんが、地域によっては、保育園の数も減ってしまうでしょう。

このような保育需要の観点からも今の地域でずっと保育士として働けるか?といのは大切なポイントになります。

持ち家があると今の場所から動けない

そもそも保育士一人の収入では家を買うことは難しいという方も多いと思いますが、パートナーの収入と合わせて購入を検討している方もいると思います。

持ち家を購入した場合、最低限「ローンは組まない」「ローンは組んだとしてもある程度の価格で売ることができる」ということでない限り、家を売って別の場所に動くことができません。

持ち家があるということは、そういった点で、人生の選択肢をかなり制限してしまいます。

先程も書いたとおり、その場所から動くことができないと、その地域内、そこから通勤ができる範囲で仕事を探す必要がでてきます。

東京ならいざしらず、地方や田舎で、少子化が進んでいく中で、どれほどの場所で保育士の仕事が残っているかわかりません。

それであれば、東京近郊に家を買えば良いんですが、そうすると価格が高くて買えないというジレンマもあります。

もし買うならローンなしで資産価値を考慮する

逆に言えば「ローンは組まない」「ローンは組んだとしてもある程度の価格で売ることができる」ということができるのであれば家を買うのも良いと思います。

現金に余裕があったり、家族などから支援してもらえるなどがあれば、家を買ってもよいかもしれません。

そして、買う家もある程度は資産価値の下落が少ない場所が理想です。買ったときより資産価値があまりにも下がっていると、気持ち的に手放せなかったり、売った場合の精神的負担も大きいです。

なので、土地代などもなるべく下がらないような場所が理想です。この状態であれば、いざという時に家を売って、仕事がある場所に移動することも可能です。

保育需要は2020年頃をピークに減少していく見込み

東京以外はほとんどの都市で人口減ですべての都道府県で少子化も進んでいます。

2018年の総務省の調査によると人口が増えたのは東京都、沖縄県、埼玉県、神奈川県、愛知県、千葉県、福岡県の7都県だけです。沖縄県が以外は、大都市がある都道府県で、そこに人口が集中していることになります。唯一、沖縄県だけは出生率が高いため人口も増えています。

現在、保育需要が増えているのは子どもが増えているからではなく、共働き需要が増加していて保育園に子どもを預けたい人が増えているからです。

つまり共働き需要が満たされる一定の水準まで保育需要が伸びたあとは、少子化が進んでいるので保育需要が落ちていくことは確定的です。それまでに、政治がうまく機能して少子化が止まればそうはならないですが、個人的には望みは薄いと思っています。

総務省の2017年の調査によると保育所ニーズは、ほとんどの都道府県で2040年にかけて減少していくという予想になっています。

もちろん「出生率の改善」や「女性の活躍推進」が進めばこの限りではないですが、保育需要が減っていくという前提で行動をしたほうがリスクは少ないです。

保育需要が減少する = 保育士の需要も減っていくと考えられます。当然ですがこの流れが発生します。

ただでさえ待遇の低い保育士が今後は余ってしまうということを考えたら、かなりかなり厳しい状況になると思います。

国の処遇改善が今進んできているのは保育士が足りないことで待機児童が発生しているからです。では、人口が減少し保育需要が落ち着いてきたらどうなるでしょうか。

おそらく保育士に対する国の処遇改善は進まなくなります。良くて保育士の待遇は現状維持、悪い場合は、処遇改善が減らされて待遇悪化に逆戻りということもありえます。

そうなってしまったら保育士よりも他の仕事の方が、待遇面も良くなり、保育士を辞めざるを得ないということもありえると思います。

保育士は人間関係のリスクも大きい

いまは保育士不足なのでなにかあったら辞めて他の保育園に行けば良いという心理的な安心感があります。

しかし、いざ保育需要が減少していき保育士が余って来た場合に雇用側と保育士側の立場が逆転します。保育園を辞めても他の保育園で採用してもらえるかわからないので、必然的に今働いている保育園にしがみつくしかなくなってしまいます。

保育士しか経験したことがない人が別の一般企業、しかも、保育士よりよい待遇や環境の会社に転職できるかと言われるとかなり難しいかもしれません。

狭い世界の保育園で長く仕事を続けていくためには、保育士は人間関係も良好に保っておく必要があります。今は良好な人間関係を築けていても、保育士と保育園の立場が変わった途端に関係が崩れてしまうかも知れません。

万が一保育士を辞めた後に他の仕事があるか

万が一保育士を辞めるとなった場合に他の仕事があるかということも重要です。特に、現時点では、保育士という仕事は割と日本中どこにでもあります。

先程も言ったように、あくまでも保育需要が伸びている現時点では、地方にも保育士の仕事はたくさんありますが、需要が安定した後に少子化が進んでいくなかでその保証はありません。

持ち家を買ってしまうと、そのエリアから通勤できる範囲で新しい仕事を探さないといけません。東京であれば新たな職はあるかもしれませんが、地方ならどうでしょうか。

今はまだわかりませんが、将来もその土地に仕事がある保証は無いです。あったとしても保育士からその職にうまく転職できる職があるかどうかということも大切です。

保育士を辞めて一般企業で働くという人は多いので、保育士を辞めた後に他の仕事があるかという点も考慮する必要があります。

保育士は賃貸なら宿舎借り上げ制度が使える

そして、保育士が持ち家を買うのをおすすめしない理由の一つに宿舎借り上げ制度があります。

この制度もいつ終わるかわからないですが、保育士として働くことで、現在は市区町村によっては宿舎借り上げ制度を利用することができます。

首都圏などの都心エリアであればほとんどの市区町村で導入されています。これは、ほとんど保育士本人の自己負担なしで賃貸に住める制度になります。金額はだいたいが月額8万2千円ぐらいなので、年額にして約98万円です。

家を持っている場合が利用することができない制度なので、年間100万円近く損している計算になります。

ちなみにこの制度は、単身者のみと思われがちですが園によっては家族や夫婦の居住でも大丈夫な場合があります。

この制度は保育士の処遇改善の意味もあり、国が金額を負担しています。少なくとも保育士宿舎借り上げ制度が使える間は、保育士は賃貸に住むのが良い選択だと思います。詳細は以下の記事でも紹介しています。

理想はすぐに「引っ越し」「転職」ができる状態

保育士としてリスクが一番少ない状態はいつでも転職ができるという状態です。引っ越しもできると転職の選択肢はかなり広げることができます。

今は保育士であれば、保育士不足のエリアへの転入支援や就職支援も充実している場合がおおいので、思っている以上に引っ越し費用を抑えることも可能です。

さらに、できれば保育士以外の職種にも転職できる状態であるとよりリスクが少ないと思います。例えば、副業でベビーシッターをするとか、PCスキルなどをつけるなどです。

個人の趣味などで自分の力で稼げる能力がつけられればなお良いですね。最近では、Youtubeなどもあるので有効活用できると思います。

それでも保育士が家を買いたい場合は?

どうしても保育士が家を買いたいなら以下の条件は必須です。

  • 転職できる保育園がたくさんあるエリア
  • 人口が減少ペースが遅く保育需要が高いエリア
  • 最悪保育士辞めても仕事があるエリア
  • 不動産の価値が下がりにくい

個人的にはこれをすべて満たさない限りは、家を買うという決断はしないと思います。

これを満たすことができるは日本では「東京」ぐらいだと思います。東京でも23区外など場所によっては厳しいと思います。

でもたぶんこの条件だと金額がかなり高くなるので買うのが難しくなります。

なので

  • 家やマンションを買わずに賃貸に住む

というのが私にとって今の最善の選択肢になると思います。