これから保育士になるのかどうかを迷っている方。資格取得を目指すかどうか悩んでいる方など。
というのはよくある悩みや質問だと思います。保育士の仕事というのは大変だったり、給料が安いというような噂を耳にする機会も多いと思います。
今回は、これから保育士を目指すのは辞めたほうが良いのか、それとも保育士を目指したほうが良いのかということを紹介します。
結論を少し書くと、後々後悔することなく保育士を目指すためには、以下の3つの条件をしっかりと検討したほうが良いと思います。
- 現実的に保育士を目指すことができる環境であるか
- 他に自分が目指すことができる職業のなかで保育士の仕事がより自分に向いているか
- 他に自分が目指すことができる職業のなかで保育士の仕事がより待遇面が良いか
以上の三点になります。これらについても以下から解説していきます。
複数回の転職経験があります
その経験が参考になればと思います
2024年令和の時代
2024年令和の時代の昨今ですが、保育士という仕事に限ったことではないですが、
- この職業は大変
- この職業は人手不足
- なり手がいない
- 給料が安い
- 激務薄給だ
- ブラックだ
というような明るくないニュースを見かけることも多いと思います。
幼い頃は、純粋に保育士になりたい、と考えていた人であっても、年を重ねる事に、その職業のキラキラしている部分以外の現実を知って、保育士になるべきかどうか迷っているという方もいらっしゃると思います。
保育士の仕事の今後や将来性は?
これから新たに保育士になるかどうか迷っているという方は、今現在の保育士の仕事の事情を理解しているだけでは不十分です。今後、保育士という仕事がどうなっていくのか、そもそも、この日本という国がどうなっていくのかということをきちんと理解しておく必要があります。
世の中には、今後数十年で社会から必要とされなくなる仕事もあります。そのような仕事に就いてしまうと、今後仕事を続ける中で、仕事を失ってしまう可能性もあります。もちろん、保育士の仕事と別の仕事で迷っているというような場合は、その両方の今後や将来性などもきちんと理解しておく必要があります。
保育士の仕事の今後や将来性については以下の記事で紹介しているので、まずは、本題に入る前にそちらを参考にしてみてください。
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保育士を目指すのは辞めたほうが良い?
冒頭でも書きましたが、個人的な考えとして、これから保育士を目指すという方が考慮すべき条件を紹介します。
- 現実的に保育士を目指すことができる環境であるか
- 他に自分が目指すことができる職業のなかで保育士の仕事がより自分に向いているか
- 他に自分が目指すことができる職業のなかで保育士の仕事がより待遇面が良いか
個人的にはこれらの条件を満たしているのであれば、後々後悔することなく保育士を目指すことができると思います。
これらについて以下から紹介します。
現実的に保育士を目指すことができる環境であるか
まずは「現実的に保育士を目指すことができる環境であるか」です。
例えば、保育士の資格を取得するには保育士試験を受けるという方法と保育士養成施設に通うという条件があります。最終学歴が中卒の方だと保育施設で実務経験5年を積んで保育士試験に合格するか、高校を卒業(もしくは卒業認定を受ける)して専門学校などの保育士養成施設に通う必要があります。
この工程を踏むということは誰にとっても別に不可能なことではないですが、それだけ長い期間とお金を保育士の資格を取得することに費やすことになります。まずは、それが自分の状況で現実的に可能かどうかを見極める必要があります。金銭的な面や学校に通う場合はその時間、勉強する場合はその時間が確保できるかなどです。もちろん、学生の方などは家庭の事情なども考慮にいれる必要があります。
参考までに、保育士資格の取得方法については以下の記事で紹介しています。
保育士の仕事が他の職業と比較してより自分に向いているか
続いて考慮すべきことは 保育士の仕事が他の職業と比較してより自分に向いているか です。
他に自分が目指すことができる職業というのは保育士以外にも様々あると思います。
「なんとなく子どもの頃から目指している職業だから」「なんとなく楽しそうだから」「なんとなく周りに進められたから」という理由で保育士を目指す人もいると思いますが、そのことは別の選択肢の可能性を潰すということにも繋がります。他に自分がやりたいことがあれば、それらに費やす時間を減らしてしまうことに繋がります。もちろん、内容によっては両立ができるものもあると思います。保険として保育士の資格を取りつつ、別のなにかを目指すというようなことです。
ただし注意が必要なのは、「保育士」を目指して保育に関する勉強をするということは、保育士以外の他の職業に就く際に有利となるスキルの獲得に結びつかないことが多いです。例えば、通訳になりたいと英語を勉強したけど通訳という仕事が自分に向いていないとわかった時は、英語と関わる他の仕事をすることができます。一般的な企業でも最近は英語が求められることが多いですし、様々な職種で英語が活用できることは多いです。つまり、英語を学ぶということは潰しが効くということです。
もちろん、保育士になりたいと思って学んだことがまったく無意味になるということではありませんが、保育士になるために学んだことを他の職業で活かすのが難しいということは間違い無いです。保育施設関連以外の仕事で「保育士」の資格をもっているから優遇するという企業は少ないためです。つまり「なんとなく」で目指すには、保育士を目指すというのは少しリスクが大きいと言うことが出来ます。
なので、本当に保育士の仕事が、他に自分が目指すことができて、なおかつ、目指したいと思える職業のなかで「自分に向いている」職業かどうかをしっかりと見極めることが大切です。そうでないと、保育士の資格を取得するために学校に通ったり勉強を始めてから、やっぱり保育士は違ったと思うことに繋がってしまいます。遅い人だと保育士として働きだしてから気づいてしまう人もいます。そうなるとなかなか別の仕事に転職するのも難しいという状況になってしまいます。
少なくとも複数人の働く保育士の話を聞いてみよう
そうは言っても、現実的に本当に保育士の仕事が自分に向いているかどうかを判断するのは、かなり難しいことです。他の職業でもそうですが、実際に働きだして見ないとわからないことも多くあるためです。しかし、それは基本的に不可能なので、最低限の対策として少なくとも 複数人の働く保育士の話を聞くということがおすすめ です。
他の職業でも言えることかもしれませんが、学生の頃までだとその仕事のキラキラした部分や良い部分しか見ることができないということは多いです。しかし、実際に働いている人は、その仕事の酸いも甘いも経験しています。そういった人から話を聞くことで、保育士の多くの現実を知ることが出来ます。そのことは自分が抱いていたイメージを覆すことにつながるかも知れません。
複数人の人に話を聞くのは、一人だと話が偏る可能性があるからです。嫌々保育園での仕事をしている人から聞く話と、毎日楽しく仕事をしてきている人の話はまったく異なる目線になります。なので、なるべくたくさんの視点を取り入れるということも大切です。そして自分のなかでバランスを取って判断をすることが重要です。
保育士の仕事内容、一日については以下の記事で紹介しています。
他に自分が目指すことができる職業のなかで保育士の仕事がより待遇面が良いか
次に個人的に保育士を目指すための条件は「他に自分が目指すことができる職業のなかで保育士の仕事がより待遇面が良いか」です。給料や待遇面のことを何も知らずにその職業を目指すというのはおすすめできません。
前項までに上げた条件で、現実的に保育士を目指すことができる環境で、自分に保育士の仕事が向いていると確信できていても、待遇面の話はまた別にあります。「給料はどんなに安くても、保育士の仕事なら一生続けられる!」というのが理想かもしれませんが、現実的にはある程度の給料がないと生活は出来ませんし、仕事を続けるのは難しくなります。
そのため、他に自分が目指すことができる職業のなかで保育士の仕事がより待遇面が良いかは大切なポイントになります。もちろん、保育士がベストである必要はありませんが、自分の「保育士になりたい」という思いと照らし合わせて許容できるかどうかを考える必要があります。まったく同じくらいの感覚でなりたいと思える職業が他にあって、そちらのほうが待遇が良いのであれば、そちらの職業を目指したほうが良いかも知れません。
もちろん、保育士の仕事は、ある程度の給料は保証されていますが、それが満足できるレベルかどうかは人それぞれです。先程も書いたように、やっぱり給料が安いから他の職業に転職しようと思っても、保育士からの転職だと簡単ではないです。そして、待遇面の話は、将来性も含めて考える必要があります。今から保育士を目指して実際に保育士として働くのはまだ先になると思うので、その先の未来の保育士の待遇面がどうなっているかということも考慮が必要です。
待遇面というのは、給料だけの話でもありません。残業時間や体力的な側面についても考慮が必要です。
よく残業時間も多くて、給料も多い・残業も少なくて、給料も安いというような仕事もありますが、そのどちらが自分に向いているのかというのは人それぞれです。単に給料が高ければよいというわけではありません。仕事内容以外の待遇面や働き方についても比較が大切です。
保育士の給与待遇については以下の記事で紹介しています。
自分の進路の軌道修正は今からでも遅くない
例えば、既に保育士等の資格を取得する養成学校に通い始めているという人のなかにも保育士になるかどうか迷っているという方はいらっしゃると思います。
そういう方であっても、自分の人生の進路の軌道修正をするということは、今からでも遅くはありません。例えば、保育士養成の専門学校が大学を卒業したとしても、保育士にならずに、他の一般的な学生と同様に新卒として就職活動をするということができます。
もちろん、別の資格、例えば「看護師」のような、同じく養成学校等に通わなくてはいけない職業につきたいと考えるのであれば、新たに学校に入り直したりする必要は出てきます。でも、それが可能であれば、その選択をとるということもできます。
なんとなく専門学校や大学に行って、資格も取ってしまったから、このまま保育士としてなんとなく働いてみようという考えだと、もしやっぱり違ったという場合は、貴重な新卒のカードを失うことになります。
逆に言うと、まだ保育士として働く前であれば、自分の軌道修正を行うというチャンスはいくらでもあるということになります。
まとめ:保育士を目指すのは辞めたほうが良い?
後々後悔することなく保育士を目指すためには、以下の3つの条件をしっかりと検討したほうが良いと思います。
- 現実的に保育士を目指すことができる環境であるか
- 他に自分が目指すことができる職業のなかで保育士の仕事がより自分に向いているか
- 他に自分が目指すことができる職業のなかで保育士の仕事がより待遇面が良いか
保育士を目指すということは、他の職種を目指す場合と異なり、つぶしが利きにくいという特徴があります。後になって後悔しないように、事前に検討すべきことは多いと思います。