保育士は休みが少ない?保育園の休暇休日取得の実態を現役保育士が解説!
保育園で働く保育士の休暇・休日の実態ってどうなっているんだろう?
- 保育士の休みって少ない?
- 有給休暇が取りづらそう
- 長期休暇なんて絶対取れない
そんな疑問に答えていきます。
個人的には「私が休むと保育士が足りなくなる」「同僚に迷惑がかかる」という考えは捨て、積極的に有給休暇を勝ち取るために行動すべきだと思っています。それでも無理ならそこはブラック保育園なので、早く転職したほうが良いというのが結論になってしまいます。
また、プライベートな理由であっても、そうでない理由でも、
この日は絶対に休みにしたい!
という場面はあると思います。
好きなアーティストのライブがあったり、友達との旅行のプランがあったり、家庭の事情の場合もあると思います。休みを取りたい日付が予め前もって決まっている場合もあれば、直前になって分かる場合もあって、確実に休めるかどうかわからないですよね。
今回は、保育士の年間休日数の平均や有給休暇についてや求人探しの注意点について紹介します。保育園の保育士求人を探す上での注意点も書いているのでぜひ参考にしてみてください。
保育園で働く保育士の休暇事情について把握しています
現在勤めている保育園で、有給休暇を定期的に取得しています
有給休暇を思い通りに取得できた経験もあれば、できなかった経験もあります
その経験が参考になればと思います
- 多少の熱では休めない幼稚園時代の苦悩
- 保育園で働く保育士の休暇の種類
- 主な保育園で働く保育士の年間休日のパターン
- 保育士は夏季休暇を取得できる?連休にできる?日数は?
- 保育園で働く保育士の年末年始休暇の日数は?
- 保育園で働く保育士は長期休暇を取得できる?
- 保育園で働く保育士は結婚休暇を取得できる?
- 保育士の休暇取得事情
- 保育士が有給休暇を取りづらい理由
- 有給休暇の付与ルールは?
- 保育士の有給休暇・取得率は?
- 保育士が有給休暇の申請に関して気をつけるべき点
- 保育士が絶対に休みたい日に休暇を取得する方法やポイント
- 保育士が有給休暇を取得しやすくする方法!どのように有給休暇を取得すべきか!
- 保育士の休暇に関するよくある疑問
- 休日に関して保育士の求人を検討する上でのポイント
- 有給休暇が取れない保育園は最終的には転職したほうが良い
- まとめ
多少の熱では休めない幼稚園時代の苦悩
ブラックな保育園・幼稚園は暗黙謎ルールがあることが多いです。例えば私が働いていたところでは、有給休暇の概念はなく休みはありません。インフルエンザになると流石に休みますが、復帰後に菓子折りを持っていくという謎ルールがありました。#保育士辞めたい #幼稚園教諭辞めたい #保育士の待遇改善— 保育士さえこ@ブラック脱出済 (@hoikushisaeko) 2019年5月29日
私が新卒で就職した幼稚園には「有給休暇」という概念はありませんでした。軽い風邪や体調不良では当然休むということができませんでした。結果的にさらに体調を壊してしまうこともありました。長期の海外旅行などももちろんできませんでした。
インフルエンザになったら流石に休みましたが、回復後の出勤日には「菓子折りを持っていく」という謎のルールがありました。いま考えたらブラックの典型だったと思います。
保育園で働く保育士の休暇の種類
一般的な私立保育園で働く保育士の主な休暇の種類は以下のようになっています。
- シフト勤務の通常の休日
- 有給休暇
- 夏季休暇
- 年末年始休暇
- 結婚休暇等の特別な休暇
これらの保育園の休暇休日取得の実態等を解説していきます。
主な保育園で働く保育士の年間休日のパターン
以下に保育園で働く保育士の想定される年間休日数を記載しています。基準は2021年度のカレンダーをもとに算出しています。
休日数は毎年異なるため注意が必要です。例えば、2019年は天皇の即位があったため休日の日数が多くなっていたりします。なのですべての年でこの通りになるわけではありません。
そもそも年間休日数とは?
保育園における年間休日数とは、保育士が年間に決まって出勤しない日数のことになります。つまり、年間休日数はそれぞれの保育園の規定によっても異なりますし、その年のカレンダーによっても異なります。
年間休日数というと通常は、付与される有給休暇の日数は考慮しません。そのため、保育士は年間休日数プラス取得した有給休暇の日数がその年の休日の日数になります。
保育士はハードな仕事なのでできれば休みは多いほうがよいというのが多くの方の本音だと思います。しっかり休日を確保してプライベートや仕事も充実させることで、良い保育士としての人生を歩むことができると思っています。
年間休日124日〜126日以上【夏季休暇・年末年始休暇】
- 土日祝日118日 + 年末年始休暇3日 + 夏季休暇3〜5日 = 124日〜126日 (2023年度基準)
となります。年末年始休暇は土日祝日に重ならない部分で3日としています(実際は6連休)。
実際には土曜や休日出勤などがある場合もありますが代休を取得できる場合もこの年間休日数になります。
保育士の年間休日日数としては最高レベルと言えます。
年間休日121日〜123日【年末年始休暇】
- 土日祝日118日 + 年末年始休暇3〜5日 = 121日〜123日(2023年度基準)
となります。年末年始休暇は土日祝日に重ならない部分で3日としています(実際は6連休)。それ以外に休日はありません。
実際には土曜や休日出勤などがある場合もありますが代休を取得できる場合もこの年間休日数になります。
保育士の年間休日日数としては平均ぐらいかやや良い数字と言えます。
年間休日109日【月1回の土曜出勤】
- 土日祝日106日 + 年末年始休暇3日 = 109日(2023年度基準)
となります。例えば月一回に土曜出勤があって代休がない場合はこの休日数になります。
保育士の年間休日日数としては平均ぐらいとなります。
年間休日109日以下【月1回以上の土曜出勤】
- 土日祝日106日 + 年末年始休暇3日 = 109日以下(2023年度基準)
となります。例えば月一回以上の土曜出勤があって代休がない場合はこの休日数になります。これに加えて行事などで代休のない出勤をするとこの日数よりすくなくなります。
保育士の年間休日日数としては平均より少ないと思います。
保育士は夏季休暇を取得できる?連休にできる?日数は?
夏季休暇は一般的に7〜9月に取得できる休暇です。夏期休暇が取得できるかについては保育園によって様々ですが、おおよそ2日〜5日間の夏季休暇を取得できることが多い です。連休にして休暇を取得することができる場合もあれば、バラバラに取得することができる場合もあります。
一般的な会社が休んでいるお盆の時期は、もちろん、保育園は開園をしていますが、休みの保護者の方も多いので、保育園に来る園児の人数も少なくなります。なので、実はお盆の時期というのは、保育士にとっても意外と夏季休暇として連休が取りやすい時期になります。ただし、全員が同時に休むことはできないので、話し合いや譲り合いで休む日付を決めなければいけません。
また、保育園によっては夏季休暇という名称を用いていますが、実態は夏季に有給休暇を利用できるだけという場合もあるので、求人を探す際は注意が必要です。
また、一部の保育園では、自宅保育協力依頼日といって、お盆の時期等に保護者の方に保育園を休むことをお願いしている場合があります。このような保育園の場合は、お盆にまとまった休暇がとりやすくなります。
保育園で働く保育士の年末年始休暇の日数は?
認可保育園では「12月29日〜1月3日(6日間)」が年末年始休暇になっているケースが多い です。行政機関の休日に関する法律で「12月29日〜1月3日(6日間)」が休日になっていて、市役所などがもこの期間に休みとなるためでしょうか。この期間は保育園も休みで、保育士も一斉に休みとなります。ただし、休日保育や年末年始保育を実施している保育園の場合は異なります。一部の保育園では、年末年始保育を実施していて、自治体内にいくつかそのような保育園が存在します。
前後の土日のタイミングが合えば、最大9連休となる可能性があります。途中の土曜日が出勤日になる可能性もあります。年末年始は、通常の祝日を除いた場合に、保育士が確実に連休を取得できる貴重なタイミングになります。
保育園で働く保育士は長期休暇を取得できる?
ある程度保育士の人数が充足しているホワイトな保育園であれば、長期休暇の取得も十分に可能 です。基本的には有給休暇を利用しての長期休暇、他の夏季休暇や年末年始休暇とあわせた形での長期休暇、大型連休などと有給休暇を組み合わせた長期休暇などになると思います。
もちろん、クラス担任の場合などは、長期で休暇を取るということの影響範囲も広くなります。自分が休暇を取得している間のクラス運営などの引き継ぎや依頼事項などもキチンと済ませることができれば、土日をあわせての9連休の取得も可能でしょう。保育士が長期休暇を取得する場合は、できるだけ早く申請をして、保育士に欠員が出ないように調整してもらうのが良いでしょう。
そのためには、日頃から保育園内での人間関係をきちんと築いておく必要があるでしょう。
保育園で働く保育士は結婚休暇を取得できる?
保育園によっては「結婚休暇」が取得できる場合もあります。これは結婚した際に5日間程度の休暇が取得できるというものです。土日とつなげれば最大9連休にすることができます。この休暇を利用して海外などにハネムーンへ行く保育士の方も多いです。これについては、就業している保育園の制度次第になるので、保育園の就業規則等を確認してみましょう。
その他にも、誕生日休暇、子の誕生日休暇、子のイベント休暇など、福利厚生として独自の休暇制度などを設けている保育園会社もたくさんあります。
保育士の休暇取得事情
ここからは保育士の休暇取得事情についてを紹介します。
保育士は休みは少ない?シフト勤務の通常の休日の日数は?
もちろん保育園によりますが、保育士の休日数に関しては、他の業種と比較してもそこまで少ないというわけではない です。
保育士の勤務は、基本的にシフト制の勤務になることが多いと思います。日々、各時間の保育に適した人数の保育士が出勤しているように調整されていることが多いと思います。もちろん、クラス担任や各保育士の経験やスキルなども考慮されてシフトが組まれます。
月から土曜日に開園している保育園が多いので、そもそも、どの曜日のどの時間帯に出勤するかどうかもシフトが決まるまではわからないということが多く、休暇の予定を立てるのも難しくなってしまいます。
日曜日に開いていない保育園が多く、年中無休の業種と比較した場合は、ある程度休みが確保されています。土曜日は開園している保育園が多いですが、利用する家庭も少なくなる傾向があるので、規模を縮小しての運営になり、必要な保育士の人数も少ない場合が多いです。そのため、毎週土曜日に出勤が必要ということは少なく、月に一度くらいの出勤が順番に回ってくるという保育園が多いです。その場合も、別途手当がつくか、平日に代休を取得する保育園が多いです。
参考までに、保育園の年間休日数で多いのが、だいたい108日〜125日前後になります。(有給休暇を含まない、年度によっても異なります。)年間休日数に結構な差があり、保育園によってもかなり違いがあるためです。
一般的な公務員の年間休日が約125日前後(有給休暇を含まない、年度や自治体によっても異なる)なので、年間休日が多い保育園であれば、そこまで見劣るわけではありません。ちなみに公務員の年間休日数は会社員と比較しても多い傾向があります。
ただし、一部のブラック保育園は休日出勤しても代休が取れなかったり、まともな手当が付かないということもまだまだあるでしょう。
保育園で働く保育士の有給休暇の取得のしやすさは?
気になるのは、有給休暇の取得のしやすさですよね。有給休暇は最大で年間20日付与されますが、大切なのはそれが使えるかどうか です。
どの保育園も保育士の人数にそこまで余裕があるわけではなく、あらかじめ申請したとしても、現実的に希望通りに有給休暇を取得できないという園も多いと思います。休みをとってしまうと、保育士が足りなくなってしまうためです。
また、保育園で働く保育士は複数人が役割分担してチームで仕事をするので、休暇を取るということは他の同僚に負担がかかってしまうことも少なくないです。そういった事情もあるので、そもそも休みにくい雰囲気が出来上がってしまっている保育園も多いと思います。
私立保育園で保育士が正職員として雇用された場合は、入職してから半年後に10日間の有給休暇が付与されるのが一般的です。それが法律で決まっている最低限の義務になります。大企業や公務員は新卒で就職後いきなり20日付与されることもあるので、それと比較すると本当に最低限だけということになります。もし、初年度から20日間有給休暇を付与してくれる保育園があれば、それはかなり良心的だと言えるでしょう。
初年度に付与される10日間のうち、5日間は有給休暇の消化義務というのが事業所に課されているので、まずは最低でも年5日は有給休暇が取得可能です。これは年10日間以上有給休暇が付与される職員が対象なので、正社員の保育士は基本的に少なくとも5日間は有給休暇が消化できるというのが大前提になります。
それ以外に関しては、私は幼稚園教諭として働いていたこともありますが、幼稚園と比べると保育園で働く保育士のほうが有給休暇は格段に取りやすい傾向があります。それは、幼稚園と違い複数担任制が敷かれていたり、フリーとして様々なクラスに入る保育士さんもいるので、誰かが休暇を取得した際のカバーがしやすい仕組みになっているためです。幼稚園では、担任が休んでしまうとクラスが回らなくなってしまうこともありますからね。
なので、保育園で働く保育士は 環境によっては 付与された有給休暇を毎年すべて消化するということも難しいことではないです。 もちろん、常時保育士の人数が充足しているホワイト保育園というのが条件です。
やはり一部のブラック保育園では、有給が使えるのは消化義務のある5日間のみなんてこともあります。その5日間ですらも、勝手にシフトが組まれて希望の日取りで有給休暇を取得することができないというようなことも起きています。
また、保育士は色々な感染症をもらってしまうことも多いので、その治療や通院などで、ジリジリと有給休暇が減っていくというのもよくある話になります。
特に急に休みを取るのは難しい
保育園で働く保育士は、特に急に休みを取るのは難しいです。シフトが決まった後にあらためて休みにしてもらうというのはなかなか難しいです。先程も書きましたが、シフトは日々、各時間の保育に適した人数の保育士が出勤しているように調整されているので、誰かが休みを取ると、保育士が足りなくなってしまう可能性があるためです。結果的に、急に休みを取る場合は、シフトに変更がかかるため、休みを取る本人以外にも影響が出てしまう可能性があるのが難しい点になります。
保育士が有給休暇を取りづらい理由
預かる子供の人数に対して、必要な保育士の人数というのは決まっています。担任しているクラスもあります。そのなかで責任感が強い保育士は「私が休むと保育士が足らなくなって同僚に迷惑をかけてしまう」という考えを持つようになります。
私もブラック幼稚園で働いている時にこの思考をしていました。しかしこの考え方はよくないと思っています。保育士が頑張ってしまうから保育園側も必要な保育士の人数を最小限で見積もります。その結果ギリギリの人数で保育園が運営されるというループになっていると思います。
保育士「私が休むと保育士が足りなくなるから辛いけど休まない」
↓
保育園「保育士はこの人数で保育園は回るな」
↓
保育士「私が休むと保育士が足りなくなるから辛いけど休まない」
私もブラックで働いている時に同じ思考をしていたのでとても後悔しています。良くしていきましょう。保育業界。
— 保育士さえこ@ブラック脱出済 (@hoikushisaeko) 2019年6月8日
責任感が強い人の「私が休むと保育士が足りなくなる」という考えは捨てるべきだと私は思っています。
そもそも自分の有給休暇の残日数がわからない
適切な労務管理がなされていない保育園では有給休暇の管理が正しくされていない場合もあります。実質的に有給休暇制度がない状態になります。
しかしながら、有給休暇というのは法律で定められている制度なので、正社員として働いていて有給休暇の制度がないということはありません。
もし、園長がそう言っているのであればそれは「嘘」になります。必ず有給休暇は付与されているはずなので、もう一度園長などを問い詰めてみましょう。
有給休暇の付与ルールは?
保育園で働く保育士の有給休暇の概要について簡単に説明します。
有給休暇の付与は原則、入職半年後から
有給休暇の付与は原則、入職半年後からになります。つまり、有給休暇が使えるのは最短で入職して半年が経過して以降になります。この基準は最低限の基準で、どの保育園で働いた場合も共通しています。
ただし、保育園の制度によっては、入社後すぐに有給休暇を付与してくれる場合があります。先にあげた入職半年後というのは、最低限の基準になるので、それを上回って休暇を取れるようにするということは保育園の自由です。
これは、福利厚生の意味合いが強く、入社後すぐに病気やプライベートの用事などが入ったら休暇を取れるようにしています。そういった意味では良心的な保育園と言えると思います。入社後すぐに有給休暇が付与されていないと、休暇を取得する場合は欠勤ということになり、給与額が減ってしまうことになります。
正職員の場合は初年度は10日間の付与
有給休暇の付与基準の最低ラインは法律で決まっています。フルタイムで勤務する保育士の正職員の場合、入職初年度は半年後に10日間の有給休暇が付与されます。これについても、保育園の制度によっては最低基準よりも多くの日数の休暇を付与している場合もあります。求人を探す場合は、その点もよく確認してみましょう。
付与日数は勤続するごとに増えていく
有給休暇の付与日数は勤続するごとに増えていく仕組みになっています。付与される日数は年々増えていき、最大で勤続6年6カ月以降は年間20日間の有給休暇が付与されます。
正職員の場合は、入社から6か月間継続して勤務し、その期間の全労働日の8割以上出勤した場合、その労働者には10労働日の年次有給休暇を付与する必要があります。
その後は1年ごとに付与される日数が以下のように増えていきます。
- 6カ月 10日
- 1年6カ月 11日
- 2年6カ月 12日
- 3年6カ月 14日
- 4年6カ月 16日
- 5年6カ月 18日
- 6年6カ月 20日
そしてこの日数は2年間有効になります。例えば、有給休暇を取得せずに2年が経過した場合は、21日の有給があることになります。そのまま有給休暇を取得せずに3年が経過した場合は、最初の10日は消滅するので、残りは22日ということになります。
また、パートの場合でも日数は少なくなりますが、条件を満たせば有給休暇の付与が必要になります。
保育園には有給休暇を消化させる義務がある
2019年4月に労働基準法が改正され、保育園等の従業員を雇用する事業者には、10日以上の有給が付与されている従業員に対して、年間5日の有給を必ず取得させることが義務付けられました。つまり、正職員の保育士の場合は、年間最低5日間は有給休暇が消化できるということになっています。この法律に保育園が違反した場合、従業員一人当たり最大30万円の罰金という罰則もあります。これにより正職員の保育士の場合は、確実に年5日の年次有給休暇の取得ができるはずです。
未使用の有給休暇は繰越される
有給休暇は二年間有効なので、未使用分の有給休暇は次年度に繰り越されます。つまり、1年間で必ずしもすべて使いきらないとなくなってしまうというわけではありません。だだし、二年後移行や上限である40日間を超えた部分の有給休暇の残日数は消滅していまいます。
有給休暇の取得は労働者の権利
はじめに、年次有給休暇というは法律で定められている労働者のれっきとした権利になります。雇用者が善意で提供している福利厚生サービスではありません。先程も書いたように、年次休暇の付与日数は勤続年数で変わりますが、正社員であれば最低でも年10日の有給休暇が与えられるはずです。
重要なポイントは、有給休暇は労働書が取得したいと申し入れた場合に雇用者は断ることができません。雇用者ができるのは、有給休暇の時季を変更を依頼することだけです。例えば、同時期に一斉に保育士が休みたいと申し出た場合になどに、違う日に変更ができないかを依頼するということです。保育園の場合は、有給を取得すると保育士がその日に不足してしまうという場合は、別日に取得するようにお願いをするということです。決して、取得すること自体を拒否することはできません。
保育士の有給休暇・取得率は?
保育園で働く正職員の保育士の有給休暇は「入社半年後に10日間分を付与」が一般的です。それはこれが法律における最低基準になるためです。これを下回ることはできません。そのため、この基準を上回って有給休暇を付与してくれる保育園は、より親切な保育園ということになります。
また、入社時に2-5日分の有給休暇をあらかじめ付与してくれる保育園もあります。入社時に有給がないと、半年後までに病気で休んでしまったら欠勤扱いになります。欠勤になるともらえる給料が減ってしまうので注意が必要です。
年間休日に有給休暇は含まれない
先程も書きましたが、通常は年間休日に有給休暇の日数は含まれません。有給休暇は付与される日数と利用する日数も人によって異なるからです。ごくたまに、有給休暇の日数と年間休日の日数をごちゃまぜに書いて休日の少なさを誤魔化している求人もあるので注意が必要です。
その他、結婚休暇・誕生日休暇・記念日休暇など
法令で定められている有給休暇意外にも、結婚休暇や誕生日休暇、記念日休暇などの休暇を定めている保育園もあります。
株式会社が運営している保育園などは、このような休暇が充実していることが多いです。
例えば、結婚休暇は保育士が結婚をした際に取得ができる休暇になります。「5日程度」が一般的でこの休暇で結婚式をしたり、土日と繋げて9連休にして新婚旅行に行ったりします。
誕生日休暇は、その名の通り誕生日に取れる休暇となります。一日の休暇が一般的で、誕生日固定ではなく誕生月に取得できる場合が多いです。
記念日休暇は、好きな日に取れる休暇となります。一日の休暇が一般的で、誕生日という枠にとらわれず結婚記念日やパートナーの誕生日、子どもの誕生日などに取得が可能です。
これらの休暇は法令で定められているわけではないので、取得できるかは保育園によって異なります。
有給休暇の取得率は基本的に公開されていない
一般に有給休暇の取得率を公開する基準などは特にありません。実際に有給休暇が使えるかどうかは、入職してみないとわからないということが多いです。
ただし、2019年度からは有給休暇の年5日間の取得が法律によって義務化されているので、法律違反をしていなければ5日間の有給取得は保証されているはずです。
実際の保育園における有給休暇の取得率の情報を知りたければ、保育士の転職エージェントを有効活用がおすすめです。担当のコンサルタントから実際の有給の取得率を聞き出すことができる可能性が高いためです。
保育士が有給休暇の申請に関して気をつけるべき点
保育園で働く保育士は、他の一般企業とは違い、休暇に関して気をつけなければいけない点も少なくないです。最後に、保育園の保保育士が有給休暇の申請に関して気をつけるべき点を説明します。
保育園の繁忙期や行事日程などを考慮する
保育園には繁忙期などがあります。例えば、4月などの新入園児やクラス替えの時期、運動会などの大きな行事前の時期等です。このような日程は、不慣れな新しいクラスで日々の負担が大きかったり、行事の準備や練習などに追われたりすることが多い時期になります。
このような日程で空気を読まずに、有給休暇を申請してしまうと、周囲からは冷たい目で見られてしまうということもあります。もちろん、休暇をとることは労働者の権利なので、駄目というわけではありません。ですが、周囲との人間関係を円滑にするという意味では、ある程度状況を見て取得の申請をする必要があります。
土日・祝日の出勤などを意識する
保育士が有給休暇の申請に関して気をつけるべき点の2つ目は、土日・祝日の出勤などについてです。例えば、金曜日や月曜日に土日とあわせて連休としたいという場合もあると思いますが、保育士には土日出勤がある場合も多いです。そうなってくると、金曜日や月曜日に有給休暇の日程を入れたとしても、連休にならない可能性もあります。土日とつなげて3連休などにしたいときは、必ず、3連休にできるように調整してもらうようにしましょう。
同僚の休みの日程に注意する
保育士が特に有給休暇の申請に関して気をつけるべき点の一つが同僚の休みの日程についてです。保育園は同一日に複数の保育士が休暇を取ってしまうと、保育士が足りないという状況に陥ってしまう可能性があります。そうなってくると、結局別日に休んでほしいということになってしまうので、希望の日程に休むことができない可能性があります。保育園によっては早いもの勝ちのようなルールがある場合もあると思うので、もし確実に休みたい日というのが決まっている場合は早め早めに申請を行うようにしましょう。
日頃の仕事ぶりに注意する
最後に、保育士が有給休暇の申請に関して気をつけるべき点は、自分の日々の仕事ぶりに関してです。日頃から保育園にきちんと貢献していくという姿勢がとても大切だと思います。
やはり有給休暇は労働者の権利と言っても、園長を始めとして周囲にいる人達も感情がある人々なので、日頃サボっているような人が有給休暇を使うということには良い気持ちを抱かない人も多いです。
どうせ働くなら休暇の取得はもちろん、人間関係も気持ちよく働きたいですよね。そのためには、やはり、日頃から保育園にきちんと貢献していくという姿勢がとても大切だと思います。
保育士が絶対に休みたい日に休暇を取得する方法やポイント
保育園で働いている保育士の方に限った話ではありませんが、プライベートな理由であっても、そうでない理由でも、この日は絶対に休みにしたい!という場面はあると思います。
でも、休みを取りたい日付があらかじめ前もって決まっている場合であればまだ良いですが、直前になって分かる場合もあって、確実に休めるかどうかわからないですよね。
もちろん、休もうと思えば休めるという人もいると思いますが、保育園での今後の人間関係を考えるとなかなか休みにくいということもあるでしょう。
ここからは本題の保育士が絶対に休みたい日に休暇を取得する方法やポイントについて説明します。
前もって予定を立て休暇取得を申請する
保育士が絶対に休みたい日に休暇を取得する場合の、まず最初のポイントは、前もって予定を立て休暇取得を申請するということです。
保育士として勤務している方はもちろんご存知だと思いますが、保育園で働く保育士は基本的に変則なシフト制での勤務になると思います。つまり、基本的にシフトが決まる前に休暇の取得を申請する必要があります。有給休暇の申請はその月のシフトが決まる前に申請するのが望ましいです。シフトが決まってしまってからだと、変更が聞かない場合が多いためです。土曜保育も含めたシフトの場合は、振替休日を絶対休みを取得したい日に取得するというのも一つの選択肢になります。
保育園によってルールは様々だと思います。絶対に休みたい日があるという場合は、なるべく前もって予定を確定させて申請するというのは、どの保育園でも共通して言えることになります。
休みたい理由をきちんと説明する
保育士が絶対に休みたい日に休暇を取得する際のポイントの一つは、休みたい理由をきちんと説明するということです。もちろん理由次第ではありますが、内容をきちんと説明する場合は、周囲に休むということを納得してもらうことができます。
あらかじめ前もって休暇の取得を申請するという場合には理由の説明は要りませんが、特にきちんと説明すべきなのが、シフトが決定した後や、直前に休暇を申請する場合です。
- 家庭の事情
- 通院
- 冠婚葬祭
などが該当すると思います。シフトが決定した後の出勤日の変更は、他の職員の出勤にも影響を与える可能性があるため、きちんとした事由が求められます。逆に事情を説明すれば、受け入れてもらえる可能性が高くなります。ただし、あまりに頻繁に直前に休暇を取得するというのは避けるのが無難でしょう。
日々の仕事で園に貢献する
保育士が絶対に休みたい日に休暇を取得する際に大切なことは「日々の仕事で園に貢献する」ということです。普段、きちんと仕事をしていない人が休みを希望通りに取りたいと言っても良い顔はされないでしょう。結果的に、休暇の取得の申請がしにくくなってしまったり、休暇の取得を拒否されてしまうこともあります。日々の仕事で保育園に貢献しておけば、休暇の取得を申し出た場合にも、特に問題なく休暇を取ることができるようになります。
同僚に恩を売っておく
保育士が絶対に休みたい日に休暇を取得するポイントは「同僚に恩を売っておく」というものです。同じように同僚が休みたいと言う時に助けてあげたり、普段の仕事で協力的な姿勢を示しておくということです。もちろん、前項に挙げたように、日々の仕事で園に貢献しておくということも重要です。普段から良い関係性を築いておけば、心理的に休暇を取りにくいということも減らすことができます。また、後述しますが、どうしても休みたいという時にシフトを変わってもらえるという可能性も上がります。
同僚保育士にシフトを変わってもらう
有給休暇は本来希望した日に取得が可能ですが、保育士の人数が不足している場合などは希望の日に休むことができない場合もあるかと思います。前もって有給休暇の申請したとしても、断られてしまうということもあると思います。また、絶対に休みたいという日が前もってではなく、直前にわかることもあると思います。
このような場合は、既に勤務シフトが決定してしまっているので、急に休むということが園の状況によっては難しいです。休んでしまうと保育士の人数が足りなくなってしまう場合などは、急に休むというのは難しいです。この場合は、保育園のルールによって可能であれば、同僚保育士にシフトを変わってもらうというのが最後の手段になると思います。
同僚保育士に急にシフトを変わってもらうというのは、少なからず迷惑をかけることになるので、先程も書いた「日々の仕事で園に貢献する」「同僚に恩を売っておく」ということがとても重要になります。
この方法は、努めている保育園のルールによっては不可能な場合もあるので、事前に必ず確認をしましょう。また、保育園の園長等のシフトを管理している責任者を通さずに、勝手にシフトを変更するということも問題になるので絶対に辞めるようにしましょう。
保育士が有給休暇を取得しやすくする方法!どのように有給休暇を取得すべきか!
有給休暇は労働者の権利で取得に「理由」は必要ありませんが、残念ながら今の日本ではそこまで有給休暇を気軽に取得できる状況ではないことは間違いないです。同僚の保育士との人間関係を円滑にするためにもある程度気を使わなければいけないと思います。特に保育士に関しては、一定人数のこどもを毎日預かる以上、保育士も必ず一定人数が出勤している必要があるという事情もあります。
ここに書いていることはあくまでも、有給休暇を勝ち取るための様々な手段になります。職場の雰囲気や人間関係に合わせて方法を検討してみてください。
趣味や生きがいなどを全面に押し出す
趣味や生きがいなどを全面に押し出すということは、有給休暇を勝ち取る効果的な方法です。旅行・音楽・釣り・スポーツ・料理・キャンプなど自分が好きなものであればなんでも良いです。
私の前の職場であった例は「花火」です。花火が大好きな人がいて、花火鑑賞士の資格も取得していました。毎年全国の大きな花火大会に出向いていて、「大曲花火大会」の8月の時期になると、園長の方から「今年も大曲行くから休みだよね?」と聞かれるようになっていました。
このような形で趣味や生きがいを全面に押し出すことで、割とすんなり有給休暇が受け入れられるという例は少なくないと思います。
かなり早い段階から種を撒いておく
例えば、よくあるのは海外旅行好きな方が半年以上先の旅行の予定を宣言しておくという方法です。旅行代金も支払い済みでキャンセルができないことを伝えます。
割と強気な方法ではありますが、余程のブラック保育園でなければ、半年以上前から有給休暇の取得を宣言していて断られることはあまりないと思います。保育園の行事などとかぶらないようにだけ注意しておきましょう。
お盆やGWなどの閑散期を狙う
保育園における閑散期はお盆やGW中の平日になると思います。この時期は、保護者も休みで帰省などすることが多く保育園に来る子供の人数も少なくなりがちです。なので保育園側もこの時期に有給休暇を取っても困ることは少ないと思います。ただし、他の保育士も休みたい時期になると思うので折り合いが重要です。
家族や親戚・実家への帰省などを理由にする
実家が遠方だったりで、帰省にまとまった日数が必要な場合などは、それを理由にしても良いと思います。こちらも割とすんなりと受け入れられる理由になると思います。
体調不良を理由にする
責任感が強い人にとって、体調不良ではないのに体調不良というのは抵抗があるかもしれせん。今の職場が「ブラック」だと思っているのであれば、私はこの行為は許されると思っています。
そもそも有給を取得するという行為に関して理由は必要ありません。割と最終手段ではありますが、結果的に遊んでいるのがバレなければ良いと思っています。
保育士の休暇に関するよくある疑問
ここからは保育士の休暇に関するよくある疑問について紹介します。
保育士は有給休暇はいつ取得してよい?
保育士に限ったことではないですが、従業員は勤務をする出勤日であれば、いつでも有給休暇の利用が可能です。つまり、出勤日ではない日である祝日等の保育園が休みの日などに有給休暇を利用して、給料を多くもらうというようなことはできません。
有給休暇は、いつでも取得できると書きましたが、保育園には有給休暇の時季変更権というものがあります。これは 有給休暇を利用する職員に対して有給休暇の利用の日付を変更を依頼できる という権限になります。ただし、勝手に代わりに休む日付を決めていよいというわけではありません。
時季変更権が使えるのは、例えば、保育園の場合は、その人が休暇を取ると保育士が足りなくなってしまう場合などがあげられます。人手が足りないから休ませないということができるわけではなく、あくまでも、別日に取得してもらうということになります。したがって、シフトが決まる前などに申請をすれば、希望の日に取れるというのが原則のはずです。
実際のところ保育士は有給休暇はいつ取得できる?
前項では、いつでも有給休暇の利用が可能と書きましたが、これはあくまでもルール上の話になります。保育園に限らないですが、実際には様々なしがらみがあって、実質的には、いつでも有給休暇を取得できるというわけではありません。
例えば、保育園では運動会などの行事などもありますが、当日に担任の保育士が有給休暇をとるという実質的には不可能ですよね。このように実際のところ保育士は有給休暇はいつ取得できるかというのは、保育園の雰囲気や空気感によるところが大きいです。法律やルール上は取れると言っても、取った後の職場の人間関係も大切ですよね。
シフトを決める前であれば、いつでも利用しても良いというような雰囲気の園もあれば、保育士が足りておらず、あまり有給休暇を使用してほしくないという空気感がある園もあります。
保育園で働く保育士としては、最低限は行事などの準備で忙しい繁忙期などは避ける、他の保育士も休暇の取得を希望している日は避けるなどの、工夫が必要になります。
保育士は有給休暇をいつ申請すればよい?
保育士が気になることは、有給休暇はいつ申請すればよいかということだと思います。これに関しては、その保育園の慣習やルールに従うべきです。共通して言えることは、次月のシフトが決まる前までには必ず申請をしておくべきということです。そうでないとシフトの作り直しが発生してしまう可能性があるためです。そして、保育園においては有給休暇の申請は、もし休みたい日が決まっていればできればできるだけ早く申請したほうが良いです。これは、休みたい日付が他の保育士とかぶってしまうことを未然に防いだり、シフトの調整などをしやすくするためです。
保育士は入社後すぐに有給休暇を使える?
続いては、保育士は入社後すぐに有給休暇を使うことができるのかという点を説明します。
入社後すぐに有給休暇を使えるかどうかは勤めている保育園次第になります。そのため、自分が勤めている保育園の就業規則を確認するようにしましょう。
先程から書いていますが、法律による規定では、フルタイムの正社員の場合は、入社後半年後に10日間の有給休暇を付与することが義務付けられています。これは法律による最低基準になるので、各会社がそれを上回る形で従業員に有給休暇を付与することは可能です。つまり、保育園によっては、入社後すぐであっても有給休暇の取得が可能な場合があります。
逆に、保育園が法律通りの付与基準で有給休暇を付与している場合は、入社後すぐには有給休暇が使えないということになります。
休暇を取ると同僚からの印象が悪くなる?
入社後すぐに有給休暇を取得するというのは、同僚からの印象が悪くなるのではと思ってためらってしまう方もいらっしゃるでしょう。まだ新しい職場での人間関係に馴染めていないという場合は、特に遊び等の私用での有給休暇の私用は避けたほうが良いでしょう。
入社後は、どうしてもという場合を除いて、有給休暇の積極的な利用は避け、職場の人間関係や、有給休暇を利用の雰囲気等がつかめてから利用するのが望ましいかもしれません。
入社後すぐに有給休暇が使えない場合はどうしたら良い?
先程も書いたとおり、勤務している保育園が入社後すぐには有給休暇を付与してくれない場合もあります。そのような場合に、入社後すぐに有給休暇を利用したいとなった場合にどうしたら良いのかという転についての解説になります。
有給休暇以外の休暇を検討する
企業が従業員に与える休暇の種類は有給休暇だけではありません。保育園によっては、有給休暇以外の休暇が入社後すぐであっても利用可能な場合があります。
例えば、
- 病気休暇
- 慶事休暇
- 特別休暇
などがそれらに当たります。もちろん、これらの休暇の有無や利用可否についても、勤めている保育園次第になるので、園長次第になります。
保育園の園長等に相談する
有給休暇もなく、それ以外の休暇も無いという場合は、保育園の園長等に相談をしてみましょう。理由によっては、特別な対応をとってくれる場合もあります。まずは、相談をしてみましょう。また、欠勤扱いになってしまう可能性もありますが、休暇をとることができる可能性もあるでしょう。
急な用事や病気等の場合はどうすればよい?
急な用事や病気等の場合はどうすればよいかというのも、保育園で働く保育士が悩んでしまうことですね。これに関しては、できるだけ早く保育園に伝えるということが大切です。そうすることで保育園にも代替の人員を確保する余裕などが生まれます。
保育士は有給休暇を誰にどうやって申請すればよい?
保育園で働く保育士は有給休暇の申請に関しては、その保育園の慣習やルールに従うべきです。基本的には園長に申請するというのが一般的だと思います。園によっては主任保育士などに事前に確認をとった上で申請をするという場合もあると思います。
保育士の有給休暇の取得理由はどう説明すれば良い?
有給休暇を利用する際に、悩んでしまうのが、取得理由についてですよね。まず、前提としては、有給休暇の取得に理由の説明は必要ありません。そもそもが、どんな理由であっても有給休暇は労働者の権利として利用できるはずのものだからです。
なので、聞かれなければ特に取得の理由などを説明する必要はありません。そもそも、理由の内容によって、園側が許可をするというようなものではありません。先程も書いたように、保育園ができるのは時季の変更を依頼することだけです。
もっともそのことを理解している保育園ばかりではないので、実際には臨機応変に対応する必要あります。有給休暇の取得がしにくい空気感の保育園の場合は、プライベート遊びなどの理由ではなく、市役所に行く、実家に帰省するなどの角が立たない無難な理由を伝えるのが良いかもしれません。
保育園で働く保育士は病気や急用での休みは可能?
保育士が病気や急用での休みがとれるのかというのも気になる部分ですよね。
- 風邪を引いてしまった
- 子どもが熱が出た
- 親戚や身内の不幸
など、急用が休まなければいけない場面というのは仕事をしていれば必ずあると思います。
保育園は先程も言ったように、誰かが休暇を取得した際のカバーがしやすい仕組みになっているので、理由がきちんとしていれば、突然の病気や用事で休暇を取得するということももちろん可能 です。
ただし、あまりに回数が多くなると同僚や園長などからも煙たがられてしまったり、サボっている等の疑いの目で見られてしまうこともあるでしょう。少なからず、一時的に同僚の負担が増すことも想定できるので、その点は注意する必要があります。急用で休むことができても、同僚からよく思われなくなってしまったら保育園で働きづらくなってしまいす。
また、独自のルールとして、休む保育士が自分で変わりとして勤務する保育士にお願いをしなければいけなくなったり、謝罪の気持ちとして次の出勤日に挨拶周りをしたり、お菓子を配ったりする必要がある保育園もあります。まだまだ古い体質が残っている保育園ではこのような独自のルールが設けれてしまっていることもあります。
休日に関して保育士の求人を検討する上でのポイント
続いて休日に関して保育士の求人を見る上でのポイントになります。
土日祝日に開園しているかどうか?
通常、保育園は土曜日に開園していて日曜日は開園していないですが、なかには日曜日も開園している保育園もあります。これは、休日保育と呼ばれます。休日保育がある保育園は当然、保育士も休日に出勤する必要があります。どうしても休日はしっかりほしいという場合には、少なくとも日曜日に開園していない保育園で働くこと望ましいです。
日曜日・祝日に開園していない保育園であれば、休日出勤の可能性が少なくなります。
行事・イベントは頻繁か??
保育園が積極的に行事やイベントを開催する場合、土日祝日に行事やイベントが行われる場合が多いです。その場合は、必然的に休日出勤という扱いになります。
保育園の行事やイベントは求人情報よりも、保育園のホームページなどに載せられている場合が多いです。
保護者向けの情報にはなりますが、前年度にどのような行事を行っているか、保育園の雰囲気などもわかるのでおすすめです。
土日祝日に出勤した場合は代休・手当があるのか?
土日祝日の扱いは、保育園によって以下のパターンがあります。
- 土日祝日に出勤した場合は平日に代休を取得する
- 土日祝日に出勤は休日出勤扱いとして手当を支給する
- 土日祝日に出勤は普通の勤務日扱いで代休はない、手当も支給しない
土日祝日の出勤を普通の勤務日として扱う場合もあるので注意が必要です。その場合は年間休日ががくっと少なくなります。
夏季休暇(お盆休み)が何日間あるか?
保育園によって夏季休暇(お盆休み)がある場合とない場合があります。ある場合は概ね3~5日間の夏季休暇を取得することが多いです。保育園自体はお盆休みがないので、基本的には7-9月の間で夏季休暇を取得するというのが一般的です。
夏季休暇(お盆休み)は有給で消化なのかどうか
夏季休暇(お盆休み)は有給休暇で取得するというパターンもあります。その場合は自分が持っている有給休暇を利用することになります。求人に夏季休暇ありと書かれていてもこのパターンが存在するので注意が必要です。
年末年始休暇が何日間あるのか?
保育園の場合は基本的には12/29~1/3が休みの場合がほとんどだと思います。ただし、まれに年末年始も開園している保育園もあるのでその場合の休日の扱いがどうなるのかは確認が必要です。
一日の労働時間は何時間か?
保育園の求人で意外と見落としがちなのが一日の労働時間です。通常は9時間の拘束時間の8時間勤務で1時間休憩が多いと思います。なかには勤務時間が7時間30分の保育園もあります。最近では、一日の労働時間を長くして週休3日にするという働き方が可能な保育園も増えてきています。また、基本給を下げる代わりに、週休3日にするという働き方を導入する保育園などもあります。
週休2日制と完全週休2日制は違う
よく勘違いしている方がいますが、週休2日と完全週休2日は違います。
週休2日制 ・・・ 1ヶ月の間に週2日の休みがある週が1度以上ある
完全週休2日制 ・・・毎週必ず2日間の休みがある
似たような言葉ではありまりが、一ヶ月に換算すると最大で3日程度休日の日数が違いますので注意してください。
事前に細かい勤務条件を知るには保育士の転職エージェントがおすすめ
保育士の転職エージェントを活用すれば、ハローワークなどの求人情報だけではわからない実際の情報を教えてくれます。例えば実際に有給は取れるのか、どんな人が働いているのかなどです。
面接の日程調整などの面倒なやりとりもエージェントに任せることができます。事前に細かい勤務条件を知っておきたいという人には保育士の転職エージェントがおすすめです。
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有給休暇が取れない保育園は最終的には転職したほうが良い
保育士は、配置人数や担任クラスなどを考慮されたシフト制になっているので、休暇の予定も立てにくい仕事だと思います。また、有給休暇も取りやすいとは言えず、特にシフトが決まった後に急な休みを取るということは御法度になっていることも多いともいます。
保育園において有給休暇の本来の正しい形は以下になります。
- 取得理由はいらない、聞かない
- 付与日数分を自由に取得できる
- 行事とかぶった場合などで、どうしても休めない場合のみ日付の変更を依頼する
ここまでできている保育園がどれだけあるかはわかりませんが、保育園はこの状況に近づける努力はすべきだと思っています。保育士の労働環境を改善する気がないブラック保育園に我慢して勤務するよりは、よりよい環境に転職するべきだと思っています。そのほうが有給休暇以外の働きやすさの面でも良くなります。
- もともと休みだった年末年始に有給休暇を取らせる保育園
- 最低限の5日間だけ取らせる保育園
- 夏休みと称して勝手に有給休暇を計画消化する保育園
- 割と自由に有給休暇が使える保育園
など保育園には様々あります。
まず保育園の求人において着目すべきは、最低基準を上回って有給休暇を付与する制度があるかどうかです。入社直後に有給休暇を付与してくれたり、入社時から20日間付与してくれる保育園などもあります。やはり、最低の基準より良い条件で有給休暇を付与している保育園は、有給休暇も取りやすい傾向にあります。
そして注意すべき点は、夏季休暇や年末年始の休暇などについてもです。有給の取得できる環境は整っているけどその他の休暇の条件が悪ければ意味がありません。
このような細かい条件は求人票でチェックするのは限界があります。そこでおすすめなのが、保育士の転職サイトの利用です。いざ面接になってしまうと休暇のことばかり聞いたら落とされてしまうと思って遠慮してしまう方も多いと思います。
保育士の転職サイトは事前に保育園へ様々な待遇面の条件を確認してくれます。保育園の内部事情にも詳しいので有給休暇のとりやすさ・取得率などの情報も分かる場合があります。
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まとめ
ここまで、保育士の休暇事情を紹介しましたが、やはり、保育士の休暇の取得しやすさは、一般的な平日勤務の会社員と比べると劣るかもしれません。
そして、保育士が休暇取得を充実させるにはブラック保育園に入職しないことが大切です。同じ保育士の仕事でも、勤務する保育園の状況によって休暇の取得のしやすさはまったく異なります。
- 保育園で働く保育士だから休日が少ない
- 保育園で働く保育士だから休暇が取りにくい
ということはありません。休日が多い保育園もあれば、休日が少ない保育園もあります。休暇が取りやすい保育園もあれば、休暇が取りにくい保育園もあります。
一部のブラック保育園は休日出勤しても代休が取れなかったり、まともな手当が付かないということもあります。有給休暇を勝手に夏季休暇としてシフトに組み込まれ希望の日に休むことができない保育園もあります。
いずれにしてもそのようなブラック保育園に入職するということは避けるべきです。そうすることが保育士の休暇取得や休日取得について充実させることに繋がります。
休日が少なかったり、休暇が取りにくいという環境の方は転職を検討してみるのも良いと思います。
どうせ働くなら休暇の取得はもちろん、人間関係も気持ちよく働きたいですよね。そのためには、やはり、日頃から保育園にきちんと貢献していくという姿勢がとても大切だと思います。