保育士が転職で年収や月収が下がってしまう理由を解説。

これから転職を考えているという保育士の皆様。

今回は、保育士は転職で年収があがるのか、保育士が転職で年収や月収が下がってしまう理由などについて解説します。

転職で年収があがるもの？

一般的には、転職をするということ = 給料も上げる というケースが多いと思います。給料が上がらなければ、転職をしなければ良いためです。また、一般的な企業の場合は、優秀の人材であれば、お金を惜しまずに、前職の給与を基準としてそれよりも高い金額をオファーするということはよくあります。

そういった意味でも、一般的な職種であれば、転職をすれば給与も自動的にあがるというケースが多くなっています。

保育士の場合は転職で年収や月収があがるとは限らない

保育園で働く保育士の場合は、転職で年収や月収が必ずしも上がるとは限りません。

先程も書きましたが、一般的な企業の場合は、優秀の人材であれば、お金を惜しまずに、前職の給与を基準としてそれよりも高い金額をオファーするということはよくあります。

保育園で働く保育士の場合は、なかなかそのようにはいきません。そもそも保育士の給料となる人件費は、保育園が受け取る運営費からまかなわれますが、その基準となる金額は国が公定価格として決めています。そして、保育園の規模、園児の人数などによって必要な保育士の人数も決まっているので、優秀な保育士を一人雇えば、全体の保育士の人数を減らして良いというわけではありません。

つまり、どんなに優秀とされる保育士であったとして、それぞれの保育園が支払うことができる保育士の給料というのはどうしても限られてしまいます。そのため、転職者だとしても、経験年数などから判断された、各保育園の給与テーブルが適応されるというだけの場合が多く、前職の給与を基準として計算はされないことがほとんどです。

結果的に、どんなに保育士が不足していたとしても、転職すれば、基本的に年収があがるというわけではない状況になっています。

保育士が転職で年収や月収が下がってしまうたった一つの理由

保育士が転職で年収や月収が下がってしまうのには、基本的には、たった一つの理由しかありません。

それは、

「確認不足」

です。

年収や月収が下がったとしても、別の条件が良くて、納得して転職する場合を除けば、確認不足でしか年収が下がるということはありません。

なぜなら、年収や月収が下がるのが嫌なのであれば、今よりも年収や月収が下がってしまう保育園には転職をしなければ良いだけだからです。

それでも、年収や月収が下がってしまうのは、働き始めていたら、想定していた待遇と違ったということが起きてしまうためです。

保育士が転職で年収や月収が下がってしまうよくある確認不足の例

ここからは、保育士が転職で年収や月収が下がってしまうよくある確認不足の例について紹介します。

手当の金額などを考慮しない

保育士の月給には、基本給の他に、様々な手当などが含まれています。それぞれの保育園で手当の内容はもちろん違いますし、支給の条件なども異なります。今の保育園で貰うことができている手当などを、転職しても当然もらえるものだと勘違いしてしまうと、転職後の手当が減ってしまうことになります。

月給だけで比較してしまう、賞与の金額をきちんと把握しない

保育士の給料に限ったことではありませんが、給料に関して、安易に月給だけで比較してしまうと、年収では下がってしまうということがあります。月給は高くても、賞与が少なくて年収は低いということがあるためです。また、そのような保育園は得てして、求人募集の際に、月給の額だけを強調したり、賞与の金額や基準などを曖昧にしていることも多いです。

保育士が転職で年収や月収を下げないための対策

ここからは、保育士が転職で年収や月収を下げないための対策について紹介します。

今より低い年収・月収の保育園に転職をしなければ良い

先程からも書いているように、基本的には、今より低い年収・月収の保育園に転職をしなければ良いということです。そのための確認不足を減らす必要があります。

なかには例外として、働き始めてから保育園の状況が変わってしまって、想定していた給料を得られないというケースもあります。また、残業代を支払らわれないサービス残業などをさせられてしまうということもあると思います。

そのような経営状況が良くない保育園や労働環境が悪いブラック保育園には、そもそも転職すべきではありません。ブラック保育園の見極めに関しては、以下の記事でも紹介しているので参考にしてみてください。

働きながら転職活動をする

保育士が転職で年収や月収を下げないための対策の１つ目は、「働きながら転職活動をする」というものです。

退職して収入が得られない期間が長引いてしまうと、気持ち的に焦りが生まれてしまい、転職後の年収に関しても妥協してしまうことがあります。年収を下げないためということだけを考えた場合は、そのような焦りなどを感じないためにも、働きながら転職をするというのが有効です。

基本給と手当の内訳をきちんと確認する

基本給と手当の内訳をきちんと確認するというのも、保育士が転職で年収や月収を下げないための対策の一つになります。保育士の給料は、様々な手当、処遇改善などが含まれていて非常にわかりにくくなっています。処遇改善などの支給方法も保育園によってはまちまちなので、注意が必要です。

賞与の金額と基準をきちんと確認する

保育士に限ったことではありませんが、賞与（ボーナス）については、本当に会社によって様々な制度があります。会社の業績と連動して金額が上下する場合もあれば、個人の評価などによって金額に差が出る場合もあります。

「賞与◯ヶ月」というのも、どの金額の◯ヶ月分なのかは、決まったルールが無いので、会社が自由に決められます。求人情報に「賞与５ヶ月分」と書かれていて多いなと思ったら、基本給だけ金額の５ヶ月分だったということもあります。反対に、様々な手当も含めた金額の５ヶ月分という場合もあります。

また、保育園の会社の業績と連動する場合や個人の評価によって金額が変わる場合は、どのような基準があるのか、平均するとどれくらいもらえるのかということもきちんと確認しておく必要があります。

そして、月給と賞与を考慮に入れた、総年収ベースで求人を比較検討するということが大切です。

残業時間についても考慮する

保育士の場合は転職で年収について意外と見落としがちなのが、残業時間についてです。

今の保育園で定期的に残業をしていて残業代をもらっているという場合は、当然ですが、その分年収は多くなります。ですが、転職した場合に同じような残業時間があるという保証はありません。なんとなく今と同じくらい残業するだろうと見積もってしまうと、残業時間が少なかった時に年収としてはダウンになってしまいます。

まとめ：保育士が転職で年収や月収が下がってしまう理由を解説。

今回は、保育士は転職で年収があがるのか、保育士が転職で年収や月収が下がってしまう理由などについて解説しました。

保育士の場合は転職で、必ずしも年収や月収があがるとは限りません。

保育士が転職で年収や月収が下がってしまうたった一つの理由は 「確認不足」 によるものです。なぜなら、年収や月収が下がるのが嫌なのであれば、今よりも年収や月収が下がってしまう保育園には転職をしなければ良いだけだからです。

保育士が転職で年収や月収を下げないための対策は以下になります。

• 働きながら転職活動をする
• 基本給と手当の内訳をきちんと確認する
• 賞与の金額と基準をきちんと確認する
• 残業時間についても考慮する

絶対に、年収を下げたくないという方は、今より低い年収となる保育園に転職をしなければ良いです。