目次 | 内容 |
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保育士の複数担任制とは? | ・一つのクラスを複数人で担当する運営方法 ・幼稚園と異なり、保育時間が長いため複数担任制が多い ・主担任と副担任がいる場合や、対等な立場で二人担任制をとる場合がある ・基本的には正職員が担任を担当し、パートはフリー保育士として入る |
なぜ保育園は複数担任制が多いか? | ・保育士の配置基準を満たすため ・0歳児クラスなどは、少人数に対して保育士が必要なため複数担任になることが多い ・保育時間が長いため、一人の担任では対応できない時間をカバーするため |
複数担任制のメリット・デメリット | ・メリット:安全な保育、保育士の負担軽減、行事・書類の分担、手厚い保護者対応、残業削減、有給取得のしやすさ、互いの学び合い ・デメリット:人間関係のストレス、自分のやり方で自由に保育できない、子どもの間に保育士の優劣ができる |
複数担任でうまくクラスを運営する方法は? | ・主担任の場合:上から目線にならない、仕事を押し付けない、自分の保育方針を押し付けない ・副担任の場合:報連相を確実に行う、主担任同様の責任感を持つ、他の保育士に愚痴を言わない |
複数担任が嫌なら小規模保育園がおすすめ | ・小規模保育園は複数担任制ではない場合が多い ・自分の保育方針を貫けるが、責任は増す ・小規模保育園の求人は転職エージェントがおすすめ |
まとめ | ・複数担任制は保育士の負担軽減に繋がる一方、人間関係のストレスも生じやすい ・円滑なクラス運営には、主担任と副担任がそれぞれの立場で協力することが重要 ・複数担任制が合わない場合は、小規模保育園への転職も検討可能 |
よくある質問(FAQ) | ・Q:協力するために大切なことは?→A:積極的なコミュニケーション、役割分担の明確化、困ったときの相談・サポート ・Q:ストレスを感じた時の解消法は?→A:原因特定、同僚・上司への相談、趣味や休息 ・Q:保護者との連携をスムーズにするには?→A:情報共有、信頼関係構築、連絡帳や面談の活用 ・Q:保育の質を高めるには?→A:研修や学びの機会、保育目標・計画の共有、チーム全体での取り組み ・Q:モチベーションを維持するには?→A:子どもの成長をやりがいに感じる、同僚との信頼関係、楽しい職場環境作り ・Q:人間関係が合わない場合は?→A:コミュニケーションで改善を試みる、上司への相談、配置転換や転職を視野に入れる |
- 複数担任制は楽?
- 担任ペアの人が不安
- 複数担任でうまくクラス運営したい!
複数担任制の保育園で働くみなさん、負担軽減のはずがストレスに感じていませんか?
この記事では、複数担任制における主担任と副担任、それぞれの立場でクラス運営を円滑に進める方法を解説します。
人間関係に悩んで複数担任が難しいと感じる場合の、小規模保育園への転職も視野に入れてみましょう。

複数担任制でベテランの先生に相談しづらい…

この記事を読めば、チームワークを改善できるかも!
保育士一人一人の負担を減らせるはずの複数担任制ですが、逆にストレスになってしまう場合も多いです。今回は主担任、副担任としてそれぞれうまくクラスを運営する方法を解説します。また、人間関係が上手くいかず複数担任がどうしても無理って方は小規模保育園への転職もおすすめです。
- 複数担任制の概要
- 複数担任制のメリット・デメリット
- 主担任・副担任としてクラスを運営する方法
- 複数担任制が合わない場合の選択肢
一人担任・複数担任でのクラス担任の経験があります
その経験が参考になればと思います
保育士の複数担任制とは?
保育士の複数担任制とは、保育園の一つのクラスに対して保育士が複数人数で保育を行なう運営方法になります。
幼稚園などは基本的に1つのクラスにつき1人の先生が担任につき運営を行いますが、保育園は複数の保育士が担任につくことが多いです。これは保育園の預かり時間が8ー12時間と長くなっているため、一人の保育士ですべての担任業務をこなすことが難しいためです。
主担任と副担任という形で、複数担任制を敷く場合が多いですが、保育士同士の関係で主従関係をつけないようにするために、単に担任が二人いるという運営をしている保育園もあります。プライドが高い保育士もいるため、そのような保育士に配慮している形です。
そして、基本的には担任も副担任も正職員の保育士が担当する場合が多いです。パートの場合はフリー保育士として、担任を持たずに様々なクラスに入る場合が多いです。
なぜ保育園は複数担任制が多いか?
なぜ保育園が複数担任制が多いかということを説明します。
保育園、特に認可保育園は保育士の配置基準は以下のように定められています。
- 0歳児・・・概ね3人につき1人以上
- 1歳児と2歳児・・・概ね6人につき1人以上
- 3歳児・・・概ね20人につき1人以上
- 4歳児5歳児・・・概ね30人につき1人以上
この基準は厳格に守る必要があります。ちなみに基準ぴったりで保育士を配置してしまうと安全面を考えると保育士に多きな負担がかかるので、基準に対して余裕を持っている保育士を配置している保育園が多いです。
保育園は基本的に横割りのクラスが多く、0歳児を細かくクラス分けしているとこは多くはないです。例えば、0歳児が6人いるクラスであれば、保育士が常時2人以上必要になります。したがって0歳児のクラスは2人が担任につく場合が多いです。
また4歳児、5歳児であっても30人のクラスを1人で担任するというわけではなく二人の保育士を配置している保育園もあります。
これは、保育園の開園時間(保育時間)が幼稚園と比べると長く12時間程度は子どもがいる状態になります。
12時間を一人の担任で運営してしまうと、保育士の労働時間の関係で必ず担任が不在の時間ができてしまいます。これをサポートするために、副担任という形で保育士を複数配置しています。
こうすることで開園時間中に正職員の担任や副担任がいる状態を作れることになります。子どもの安全面を踏まえても有効な運営方法になります。
このように、保育士の配置基準や保育園の開園時間を踏まえると、保育園にとって複数担任制は非常に効率が良いものになっています。
複数担任制のメリット・デメリット
複数担任制のメリット
- より安全に保育ができる
- 保育士の負担を軽減できる
- 行事の負担も分担できる
- 書類仕事も分担できる
- 保護者対応を手厚くできる
- 残業を減らすことができる
- 有給休暇も取りやすい
- 互いに学び合うことができる
複数担任制のメリットは、保育士1人あたりの子どもの数が減り、より手厚い保育ができることです。
これにより、1人では目が行き届かない子どもの安全を確保しやすくなるだけでなく、保育士1人ひとりの負担も軽減できます。
書類作業を分担することで、残業時間の削減や有給休暇の取得がしやすくなります。
また、主担任と副担任がお互いの保育の様子を見て学ぶことで、自身の保育スキル向上に繋がります。
複数担任制のデメリット
- 人間関係のストレスがある
- 自分のやり方で自由に保育できない
- 子どもの間に保育士の優劣ができる
複数担任制のデメリットは、人間関係によるものがほとんどです。
主担任と副担任の相性が悪い場合、毎日の業務が苦痛に感じてしまう可能性があります。主担任と副担任のペアはかなり密接に仕事を行なうので、パワハラをするような人と組んでしまうと逃げ場もなくなってしまいます。
また、経験年数のみで主担任と副担任を決定する保育園もあるため、不満を感じる保育士もいます。そのような場合は、主担任と副担任が決まった段階で軋轢が生まれてしまいます。
それに加えて、自分の好きなやり方で自由に保育ができないという面もあります。自分の保育方針と主担任と副担任の保育方針が合わないとどちらかが合わせる必要がでてきます。
新たな保育スキルを習得できるというメリットがある一方で、自身の理想とする保育ができないというストレスを感じる可能性もあります。
そして、子どもの間で保育士の優劣ができてしまうのもデメリットの一つです。子どもが一方の保育士ばかりにすり寄ってしまうというのはよくあることです。
厳しく指導する保育士よりも、甘やかす保育士の方が子どもに好かれる傾向にあります。
これらのことがストレスに繋がってしまう保育士も多いです。
複数担任でうまくクラスを運営する方法は?
複数担任制の保育園で上手く立ち回ってクラスを運営する方法を紹介します。
主担任の場合
自分が主担当の保育士で、副担任がいる場合です。
- 上から目線にならない
先輩後輩の関係であっても、上から目線での指示は反感を買う可能性があります。
主担任と副担任には役割分担がありますが、上下関係はありません。
経験年数に関わらず、相手への敬意を払い謙虚な姿勢で接することが信頼関係を築く上で重要です。
常に謙虚な姿勢で、できれば副担任の保育士の方をたてる形で運営ができると良いと思います。
- 面倒な仕事を押し付けない
仕事を依頼する際は、自身の負担を減らすためではなくクラス運営の効率化を考慮しましょう。
副担任にも得意・不得意があるため、日頃からコミュニケーションを取り、互いを理解することが大切です。
全員が希望通りの役割を担うことは難しいかもしれませんが、可能な限り得意分野を活かせるよう配慮しましょう。
それができない場合は、クラス運営を効率化できるような分担を行なうのがベストです。そうすれば少なくとも二人の残業時間を減らすことはできます。
- 自分の保育方針・やり方を押し付けない
保育方針は人によって様々だと思うので、自分のやり方は絶対に押し付けないようにしたほうが良いです。
副担任の保育士の行動に疑問を感じた際は、保育園の方針や保育所保育指針に照らし合わせ、客観的に判断することが重要です。
経験年数に頼りすぎず、常に新しい知識や技術を学ぶ姿勢を持ちましょう。
正論であっても、言い方によっては相手を傷つけたり、パワハラと感じさせてしまう可能性があります。
相手に指摘をする際は、言葉遣いや態度に配慮し、冷静かつ丁寧に伝えるように心がけましょう。
副担任の場合
自分が副担任の場合にうまくクラスを運営する方法です。
- 報連相を確実に行なう
社会人の基本でもある報告・連絡・相談は確実に的確に行いましょう。
主担任は、状況の変化や決定事項を共有されないことを不快に感じる場合があります。
例えば、保護者から連絡を受けたことなどは、確実に主担任にも報告をするようにしましょう。
保護者の対応も矢面に立つのは主担任になる場合も多いので、保護者が副担任に伝えたことが主担任に伝わってなくて恥をかいてしまうことがあります。
- 主担任同様の責任感を持つ
責任を主担任に押し付けず、当事者意識を持ちましょう。
園長からクラスの問題について指摘を受けた際、主担任だけの責任にせず、副担任として当事者意識を持ちましょう。
副担任であっても主担任同様に責任感を持って保育を行なうことが大切です。
- 他の保育士に愚痴を言わない
主担任、副担任に限らずですが、他の保育士への不満を口外することは避けましょう。
さらには愚痴を言ったこと自体が本人に伝わってしまうこともあるので、そうなると関係はより悪化します。
なにか意見がある場合は、本人に直接言うか、それができない場合は、解決できる立場の人間、主任保育士や園長などに相談して解決しましょう。
複数担任が嫌なら小規模保育園がおすすめ
複数担任でうまくクラスを運営する方法を紹介しましたが、これを見ると「一人のほうが楽!!」と思う方も多いと思います。
保育士の複数担任制度は一人ひとりの保育士の負担を減らすという点では効率的ですが、かえって相手に気を使わなくてはいけないことも増えてしまう場合があります。
複数担任制にストレスを感じる方は、小規模保育園への転職も検討してみましょう。
定員が19名以下の小規模な保育園であれば、複数の保育士が担任をするということはあまりないです。
自分の一人が担任になるので、その分責任も増えますが自分の保育方針を貫くことができます。
このような小規模保育園の求人を探すには保育士向けの転職エージェントがおすすめです。
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まとめ
複数担任制は保育士の負担軽減が期待できますが、人間関係のストレスを感じる方も少なくありません。
この記事では、主担任と副担任それぞれの立場で、円滑なクラス運営を実現するための具体的な方法を解説します。
- 複数担任制のメリット・デメリット
- 主担任・副担任としてクラスを運営する方法
- 複数担任制が合わない場合の選択肢
この記事を参考に、チームワークを改善し、子どもたちにとってより良い保育環境を築きましょう。
よくある質問(FAQ)
- Q複数担任制で保育士同士が協力するために大切なことは何ですか?
- A
保育士同士が協力するためには、日頃から積極的にコミュニケーションを取り、お互いの役割分担を明確にすることが重要です。
困ったときは、遠慮なく相談し、サポートし合うことで、チームワークが向上します。
- Q複数担任制でストレスを感じた時の解消法はありますか?
- A
ストレスを感じた時は、まず原因を特定し、同僚や上司に相談してみましょう。
解決策が見つかるかもしれません。
また、リフレッシュのために、趣味の時間や休息を十分に取ることも大切です。
- Q複数担任制で保護者との連携をスムーズにするにはどうすれば良いですか?
- A
保護者との情報共有を密に行い、信頼関係を築くことが大切です。
連絡帳や面談などを活用し、協力体制を整えることで、保護者も安心して子どもを預けられるようになります。
- Q複数担任制で保育の質を高めるにはどうすれば良いですか?
- A
定期的な研修や学びの機会を設け、スキルアップを目指しましょう。
保育目標や保育計画を共有し、チーム全体で質の向上に取り組むことが重要です。
- Q複数担任制で保育士としてのモチベーションを維持するにはどうすれば良いですか?
- A
子どもたちの成長をやりがいに感じ、達成感を味わうことがモチベーション維持につながります。
また、同僚との信頼関係や感謝の気持ちを大切にし、笑顔で楽しい職場環境を作ることも重要です。
- Q複数担任制でどうしても人間関係が合わない場合はどうすれば良いですか?
- A
まずは、コミュニケーションを取り、改善を試みることが大切です。
それでも難しい場合は、上司に相談し、配置転換や小規模保育園への転職も視野に入れることもできます。