保育士の皆様。沖縄や離島への移住を一度は考えたことはないですか?都会の喧騒に疲れてしまって逃げ出したいと思ったことのある人も少ないくないと思います。
保育士の仕事は日本全国どこでも働くことができるというのがメリットの一つですよね。実は、沖縄や離島でも積極的に保育士の募集が行われていて、本州からの移住に関するサポートなども増えてきています。
保育士が沖縄や離島に転職・移住する方法とメリット・デメリットについて解説しています。
複数の保育士転職サイトを利用して転職活動をした経験があります
その経験が参考になればと思います
日本全国どこでも働けるのが保育士の仕事のメリット
日本全国どこでも働けるというのが保育士の仕事のメリットです。保育園は子どもがいれば必ずありますし、そこに保育士も必ず必要になります。なので、保育士の仕事はほぼ日本全国どこにでもあるといえます。
ちなみに、保育士は日本国内だけではなく、海外でも就業できる可能性もあります。海外の保育士資格が必要なのではないかと思うかもしれませんが、必ずしも必要なわけではありません。特に、日系企業が数多く進出する都市では、日本人の駐在員も多く住んでいていて、日経の幼稚園や保育園があります。
沖縄や離島でも保育士の需要は高い
実は、沖縄や離島においても保育士の需要はとても高くなっています。
沖縄県は全国トップの高い出生率
保育士不足というと「東京」などの都市部をイメージする人が多いと思います。ですが、沖縄や離島でも保育士の需要は非常に高くなっています。
離島のイメージがある沖縄県で言うと、合計特殊出生率が高いことでも有名です。2022年の統計では、都道府県別では沖縄の1・7が最も高く、出生率は49年連続でトップとなっています。(参考:https://www.asahi.com/articles/ASRBT63XKRBTDIFI002.html)出生率が高いというのは、子どもを産む人が多いということになります。
子どもを産む人が多いということは、それだけ保育園の需要も多く、保育士の需要も高いということになります。
沖縄県は待機児童数も多い
令和5年4月1日時点で沖縄県では、待機児童数は 411人 となっています。同年の東京都の待機児童数が 286人 なので、人口を考えると、待機児童の割合はかなり多いです。
※参考 「令和5年4月1日時点における 沖縄県の待機児童数(確報値)について」https://www.pref.okinawa.jp/res/projects/default_project/_page/001/008/215/kakuhouchi.pdf
※参考「都内の保育サービスの状況について」https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2023/07/26/02.html
待機児童が多いということは、当然ですが、保育園で勤務する保育士の需要も高いです。沖縄県の保育士の求人倍率は他県と比べても高い数値で推移していて、待機児童も多く発生しています。
沖縄県の保育士の有効求人倍率は、栃木県、大阪府に次いで高く2.72で、他都道府県と比較して高い水準で、保育士不足が深刻な状況となっている。
※引用「第2章 保育所を取り巻く概況の整理」https://www.pref.okinawa.jp/res/projects/default_project/_page/001/028/541/03.pdf
これは、1人の求職者あたり2.72件の求人があるということになります。わかりやすく言うと、沖縄県で保育士が就職活動をした場合、平均的にみて、2.72件の保育園から一つの保育園を選ぶことができるという状況です。
沖縄や離島でも保育士不足に陥っていて、離島などが独自で「保育士の移住キャンペーン」を実施していることもあります。移住を考える保育士にとってもハードルが下がっていると言えると思います。
保育士が沖縄や離島に転職・移住するメリット
保育士が沖縄や離島に転職・移住するメリットを紹介します。
憧れの生活を送ることができる
沖縄や離島に転職して移住すると憧れの生活を送ることができる可能性があります。
- 都会の喧騒から離れられる
- ビーチリゾートで暮らす
- 自然豊かな環境で暮らす
などです。もちろん、移住する地域や場所によっても異なるメリットがあると思います。マリンスポーツが好きな方であれば、例えば毎日サーフィンをするということも不可能ではないです。
温暖な地域が好きな人にとっても南部の離島はおすすめです。本州と比較しても温かい地域が多く、快適に過ごすことができると思います。
逆に「離島や田舎より都会が好き!」という方は、わざわざ離島に移住して転職するメリットは少ないかもしれません。
普通ではできない体験をすることができる
普通ではできない体験をすることができのも、移住の大きなメリットです。
- 新たな人間関係
- 都会にはない文化
- そこでしか味わえない風土
など、普通に今いる地域で保育士を続けていた場合にはできない体験をすることができます。新しい土地にうまく馴染むことができれば、一生のかけがえのない財産になる場合があるでしょう。
保育士が沖縄や離島に転職・移住するデメリット
次に保育士が沖縄や離島に転職・移住するデメリットを紹介します。
給与は下がる可能性が高い
保育士が離島などに修行する場合は、支給される給与は今と比較して下がることが多いです。特に現在、東京などの都心部で保育士といて働いている場合は、大きく給与額が減る可能性があります。
保育士は、他の職業と比較すると地域による給与の格差は少ない方ではありますが、それでもやはり金銭的に余裕がある東京などの地域と比較すると平均的な給与額が低くなっています。東京都などは独自の保育士の処遇改善などが行われているためです。
保育士経験が長くても、都心部の保育士の初任給にも満たない金額になってしまうことも少なくないです。
転職・退職しにくくなる
保育士が沖縄や離島に移住して就業するデメリットの一つが、転職・退職しにくくなるということです。辞める必要がないくらい良い保育園で働くことができれば、このような悩みはそもそも必要無いですが、離島であってもブラックな保育園が存在することは間違い無いです。ブラックと言うと少々大げさかもしれませんが、給与待遇は悪くなくても人間関係が合わない・園長とあわないということは十分考えられます。
そのような場合の逃げ場が離島の場合は極端に少ないはずです。例えば、東京であれば別の保育園がたくさんあるので、他の保育園に転職することは難しくないです。保育士を辞めて別の仕事につくということも選択肢に入れることができます。ですが、離島ではそう簡単にはいかないと思います。そもそも仕事の絶対数も多くはないので、万が一の「逃げ場」の選択肢が少ないです。
そうなってしまうと不満をいだきながら我慢をして働きづづけなければいけなくなってしまうかもしれないです。それで体調を崩してしまったら離島に来たメリットが全くなくなってしまいます。
本州などに戻ろうと思っても、また、引っ越し費用・転職活動が必要が必要になります。離島内での転職活動は、本州から離島への転職活動より難しくなると思うので注意が必要です。
移住失敗のリスクがある
保育士の仕事に限ったことではありませんが、移住には失敗のリスクがあります。
例えば、その土地の文化や人間関係にうまく馴染めないということがあります。同じ日本とはいえ、特に沖縄県や離島などは、文化も大きく異なります。行く前は、キラキラしたイメージを持って望みますが、いざ実際に住み始めてみると、思っていたのと違ったり、都会とは違う文化にびっくりしてしまうということもあります。また、地域によっては、よそ者をあまり良く思わないということもあるかもしれません。
ただし、保育士に限って言うと、仕事内容は全国的に大きく変わらないという特徴があるので、その点は通常の移住者とは違って有利な点です。少なくとも仕事内容という面ではこれまでと大きく変わらない環境があるということです。職場の人間関係とプライベートで馴染むことができるかどうかということがポイントになってきます。
県外から沖縄に移住して保育士をする場合の補助制度
沖縄県と県内の各自治体では、県外から沖縄に移住して保育士をする場合の補助制度なども実施されています。補助や支援制度などの詳細については以下の記事を参照してください。
よく保育士募集のある離島などを紹介
よく保育士募集のある離島などを紹介します。実際に募集があるかどうかはタイミングも重要です。移住を考える際はしっかりと自分自身で調査をしてみましょう。
沖縄本島(沖縄県)
先程も書きましたが、沖縄県は全体的に保育士の需要が高く移住しての転職にも向いています。そのなかで、沖縄の本当は離島と比べると、エリアも広いので、移住のリスクを下げることができます。
宮古島(沖縄県)
沖縄県の離島である宮古島は、安定して保育士の需要が多い地域です。場所としては沖縄本島のさらに南部に位置していて、東京からの飛行機の直行便も存在します。ビーチリゾートしても有名です。宮古島は定期的に保育士の移住体験ツアーも実施していて、移住希望者は要チェックになります。
石垣島(沖縄県)
沖縄県の離島である石垣島も、保育士の需要が高い地域になります。沖縄本島のさらに南部に位置し、東京からの飛行機の直行便が存在します。ビーチリゾートしても有名です。
奄美大島(鹿児島県)
奄美大島は鹿児島県の離島で、リゾート地としても有名です。離島としては、人口も比較的多いので、保育園で働く保育士の需要もあります。
保育士が沖縄や離島に転職・移住する方法
保育士が沖縄や離島に転職・移住する具体的な方法を解説します。
保育士の沖縄や離島への転職・移住流れ
まずは、保育士が沖縄や離島への転職・移住する大まかな流れについて解説します。
- 移住・転職の補助制度について理解する
- 求人募集を見つける
- 募集に対して問い合わせをする
- 面接を受ける
- 内定をもらう
- 引っ越しをする
本格的に移住先の求人募集を始める前に、必要なことは、*移住・転職の補助制度について理解することです。一部の自治体や保育園においては、外部から移住して保育士として働く場合に、支援制度がある場合があります。
引越し費用を補助してくれたり、住むための宿舎を用意してくれる場合もあります。もちろん、そのような制度がなかったとしても移住して転職するということは可能ですが、そのような地域を探すことで、よりお得に移住することができます。また、受け入れ先としても移住者に慣れている可能性が高いというメリットもあります。
そのため、基本的には、先に募集を見つけて、内定をもらうのがおすすめです。住んでから募集を探すということも可能ですが、その場合は、移住者ではなくなってしまうので、得られるはずの補助が得られない可能性があります。
まずは、保育士の募集を見つけることが全てです。沖縄県などは保育士の需要が高いとは言っても、希望の地域で募集があるかどうかはタイミングにもよります。募集がなければ、実質的にその地域に移住をするということは不可能になります。
後述しますが、保育士転職サイトを利用すると、効率よく移住先の求人募集を探すことができます。
候補となる求人が見つかったら、その次は問い合わせが必要です。移住後の「聞いてた話と違う!」は致命的です。ここで、しっかりと諸条件について理解するようにしましょう。
最終的に意思が固まったら、面接を受けましょう。最近では、面接もリモートで実施してくれるところも多く、必ずしも、現地に出向かなくて良い場合があります。ただし、期間限定ではなく、本格的に移住を考えるという場合は、流石に一度くらいは、実際の現地の様子や雰囲気を見ておいたほうが失敗のリスクを下げることができるでしょう。
無事内定をもらうことができたら、この時点で、再度、移住や引っ越しの手順も含めてきちんと条件を確認しましょう。
移住を希望する離島の良い点・悪い点をしっかり理解する
まずは、離島に住むということの良い点・悪い点をしっかり理解することが大切です。そうでないと、移住してから「こんなはずではなかった」と公開することに繋がってしまいます。
特に都会でしか住んだことがない人には理解がしにくい風習や人付き合いなどがあるかもしれません。スーパーやコンビニなども少なく買い物に不便する可能性もあります。
給与が下がっても家賃も安くできるだろうと思うかもしれませんが、必ずしもそうとは限らない点にも注意が必要です。人気の離島地域などは家賃なども高騰している場合があります。離島だから安いと決めつけずに事前にしっかりと確認を行いましよう。
また、離島に関しては、田舎だからといって物価も安いとは限りません。食品や日用品などの生活必需品に関しても、送料が多く係る分、本州と比べても高いことが多いです。amazonなどのネット通販を利用する場合も追加の送料がかかる場合もあるので注意しましよう。
少なくとも事前に就業を希望する地域に訪れてどのような生活スタイルになるのかということを把握することが大切です。真剣に移住を考えだしたら、既に移住して暮らしている方のブログなどを参考にするのも良いと思います。
移住費用・引っ越し資金を貯める
先に移住先・転職先を決めてももちろん良いですが、ある程度資金があるに越したことはないです。将来的に離島等に移住をしたいと考えている人は、あらかじめ移住にかかる費用などを少しためておくと良いと思います。
移住費用といっても、通常の引っ越し費用とそこまでは変わらないと思います。ただ大きな家財道具などは離島に運ぶと高額な費用がかかる可能性があるので、基本的には移住後に揃えていくと良いと思います。家具家電付きの賃貸などを紹介してくれることもあると思います。
また、移住先の離島や保育園によっては、移住費用として少しの手当てなどがもらえる可能性もあります。
より慎重に移住を考えるという場合は、移住をする費用はもちろん、移住に失敗した場合に戻ってくる費用も確保しておいたほうがようでしょう。
保育士転職サイト・エージェントなどを活用して移住先・転職先の保育園の求人を探す・情報を得る
沖縄や離島に保育士が移住して転職するのにも、保育士転職サイト・エージェントの活用がおすすめです。離島ともなると頻繁に出向いて転職活動をするというのが不可能なので、やはりインターネットなどを活用して情報を得ることがとても大切になります。
遠隔での転職活動になるので、交渉や情報収集のために保育園との間に入ってくれる担当のアドバイザーの存在は不可欠だと言えます。
保育士転職サイトは、移住を伴う転職者の支援などの実績などを生かして、移住に必要なアドバイスなどをしてくれることもあります。遠隔地である離島の保育園の情報なども教えてくれる可能性もあります。
転職サイトによって得意不得意な地域等もあるので、複数社に登録して求人を探すことをおすすめしています。
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【まとめ】保育士が沖縄や離島に転職・移住する方法と求人の探し方、長所・短所を解説。
保育士が離島に移住するということは誰にとっても適しているということではなく、メリットやデメリットが存在するものになります。
都会の生活に慣れている人にとっては想像がつかない不便さやリスクなどもあると思います。しっかりと移住に伴うメリット・デメリットを把握して検討することが大切です。
特に、就業する保育園については、万が一人間関係が良くない保育園などに就業してしまうと、夢に描いた離島生活が台無しになってしまうかもしれません。
保育士転職サイトなどを活用して、しっかりと移住先の保育園の情報を収集して移住に備えましょう。